2006年07月26日

藤川的直球の正体。from日刊スポーツ

オールスターで全て直球勝負し、全く打たれなかった藤川。
公式戦でも9割がた直球だというのに全然打たれていません。



何故か。



実際に対戦した打者の証言から、藤川の直球の特徴は
「浮き上がってくる」という点があげられます。


YB村田曰く
「ボール1個上を振る感覚でいるが、結果的に下を振っている」
だそうです。


となると、パッと思いつくのが初速と終速の差が少ない。
一般的にはこの差が少ないほどキレが生み出されると言われています。


普通の投手なら大体10キロほど。
松坂は7,8キロ。
ホークス和田は4,5キロ。だから130キロ台でも打たれないとか。



ところが藤川はというと、差は10キロ少々。
オールスター2戦目では11~15キロだったそうです(日刊スポーツ調べ)


因みにクルーンは8~14キロ。
どちらも一般的な投手と大差がない、という事です。



では物理的に浮き上がるはずのないボールがそう見えるのは何故?
ここで、マグナス力というものが出てきます。


マグナス力というのは簡単に言うと、空気抵抗との関係で、
バックスピンのかかったボールにかかる、上にいこうとする力のことです。


フォークは無回転、もしくは回転が著しく少ないので、マグナス力が
かからず下に落ちる、といえば分かりやすいでしょうか?


逆に言うと、回転がより多くかかればマグナス力が強く働き、
ボールがより落ちなくなる→ホップするように見えるのです。


正解はこれなのではないか?
ではそのもの凄いスピンはどうやって生み出されるのか?





ストレート1

ストレート2



上の2つは普通のストレートの握りbyゆうボール。
至って普通のフォーシームです。
続いて藤川のストレート。




藤川ストレート1

藤川ストレート2



違いが分かりますでしょうか?


写真では分かりにくいのですが、まず中指と人差し指の間が殆どありません。
ほぼ揃えていますね。教本では大体、指1本分開けろとよく書いてありますが。


そして、薬指。フォーシームでは縫い目にかけていますが、
藤川ストレートでは親指のお腹の下に薬指の爪が来ています。


薬指をそうして握ると、最後の写真のようにやたら浅く握ることになります。
藤川曰く「子どもの頃に強く投げようと色々やっていたらこうなった。」


中指と人差し指を揃え、浅く握ることでボールとの接点を少なくする。
そうする事で強い回転を与える事を可能にしているのですね。


久保投手コーチが分かりやすい言い方をしています。
「鉄棒に手をかける時、指を広げるより揃えた方が力が入る、という事じゃないかと思う」
因みにキャッチボールの時はもっと浅く握っているのだとか。


ただ、制球は乱れます。接点が少ないですから。
だから藤川はよくすっぽ抜けて捕手の上をいく暴投しますよね。


コースが外れないのは、腕を上から下に叩きつけているからではないか。
と、山田久志さんは言っています。タテ振りだから、高低は乱れても左右は乱れが少ない。



で、最後のポイントになるのがこちら。


10cm差


同地点、同じシャッタースピードで撮ったものを合成し、クルーンと
比べてみたのが写真。昨日の記事だけど載せて大丈夫か・・・?


これを見ると、踏み出しは同じタイミングですが、藤川のほうが
リリースポイントが10cm前に出ているんだそうです。


10cmって言ったら相当な差ですね!
この球持ちの良さも、驚異的なスピンに繋がっています。


打者が藤川の球に差し込まれるのは、こういった投げ方をしているからなんですね。



因みに、本人曰く「左足でインチキしてますから(笑)」だそうで。
左足を上げてから本塁方向に動き出すタイミングを、軸足のタメで微妙に
変えているんだそうです。


同じタイミングじゃなければ、そりゃストレートばかりでも打たれませんな。



最後にもう1つ面白いものを。
藤川の握力、背筋力、腹筋力はなんとチーム平均以下だそうです。


それでもあのスピードが出るというのは、素晴らしいフォームバランスだから
なんですね。怪我もあって、そういうのを模索し続けたんでしょう。


筋力が少なくても強いボールを投げられるという事かな。
当然、努力が必要というところもお忘れなく!



やたらめったら長くなってしまいましたが、今日はこの辺で<(_ _)>


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posted by 月本ゆう |18:19 | プロ野球全般 | コメント(4) | トラックバック(0)
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