2009年09月02日
グアルディオラ ペップの二年目
「なぜなら、サッカーとはそういうものだからです。いろいろな事情があろうとなかろうと、最後にはいいサッカーをした者が勝つ」 スカイパーフェクTV!「for football インタビュー」(2003年3月 片野道郎氏がウェブ上に掲載)
グアルディオラのように、しょっぱなから最高ともいえる栄光を手にした監督は、2年目が、かなり大変じゃないだろうか? 栄光の翌年も、モーチベーションを失わず、チームをさらに先に進めるのは、とても難しいことだ、と聞いたことがある。
優勝、もしくは優勝に絡んだチームが、次の瞬間、監督の解任騒動になっていることは、サッカーでよく見かける風景だ。 メディアの無責任な批判、オーナーの介入、わがまなな選手のふるまい。そういったものが一斉に監督に向って降ってきて、チーム全体が背を向けたように見えてしまう。 グアルディオラが、同じような穴に落ち込むのだろうか? まあ、いらぬ心配なのだが、、、このシーズンオフ、僕はなんとなくグアルディオラ監督のことを考えながら、過ごした感じだ。 グアルディオラについて、とりわけ印象的なのは、ゲーム中に、ライン際で目を見開いて、手を大きく振り回しているその姿だ。細身の薄い体にスーツを着て、少し神経質で、とても早口でしゃべっているように見える。 あの姿、みんなはどう思うのだろう? もし、バルセロナの名監督という事前の刷り込みがなければ、とてもスポーツの世界の人とは思わないかもしれない。神経質で口うるさい、顔の濃いおにいさんにしか見えないのではないだろうか? でも、そうではないようだ。 「私、あのタイプ、相当好きです」とサッカーをあまり知らない知人の女性にそう言われて、ちょっとびっくりした。 どのくらい好きなのかというと、「思わず画像をデスクトップに保存してしまうくらい」だという。「グアルディオラが?」僕はそう思わず聞き返したくなった。 顔がいいのか? 決して、顔が悪いわけではないだろうが、もっとセクシーなサッカー選手はいるはずだ。驚いたことに、彼女は、ペップの醸し出す信念と知性と誠実さに惹かれたらしい。ウェブの画像や動画を通してさえも、そんなものが伝わるのだろうか? 確かにペップは、彼女が感じたように、信念と知性と誠実さの人だ。 2001年セリエAのブレシアで、禁止薬物の陽性反応が出てから、彼は自分の無実を証明するため、何年にもわたる長い長い裁判を戦ってきて、今でもそれは終わっていないようだ。 (2007年に一度、無実の判決が出たのに、最近またイタリアの裁判所は上訴したというニュースがあった) そんな、悪い事態の中でも、グアルディオラの発言というのは、落ち着いていて、信念と誠実さと知性が、感じられる。
「人生にはこういうことが起こるものだ。今回はたまたま私に当たり、精一杯うまく生きていこうと思った。復習したいとは思わないけど、私のケースが役立ってほしいとは思う。スポーツ裁判所は、世界に向かって有罪を発表する前にもっと慎重であってほしい」 (footballista #052 グアルディオラ ドーピング疑惑との戦いに6年越しの勝利) 「これからは、ドーピング検査にひっかかった選手を調べる際、今よりももっともっと根本的な調査が必要だ。それは、検査によって見つかった物質が、その選手にとっていったいどのような意味があるのか。科学的な手段によるその物質の検査が絶対必要なんだよ」 (4か月の出場停止処分が下った際のグアルディオラの記者会見より)
グアルディオラのインタビューは、多くない。日本語と英語のものを探すのは骨が折れる。それでも、ようやく見つけた言葉の端々に、グアルディオラが他の誰とも違う人間だ、ということが伝わってくる。 ペップは、どんな裁判関係者よりも、ずっと科学的な知識を得て、薬物に関するその知識は、医者のレベルになっていたようだ。そうやって得た知識を、しかも、どのように役立てるべきかも、彼はよく心得ているように見える。 そして誠実さ。自分が苦しいにも関わらず、他人のせいにしたり、誰か特定の人物を責めることもなく、本当に正しいことが何かを誠実に伝えようとする。 サッカーの言葉を探しても、その印象は変わらない。選手や周囲のスタッフ、相手チームをレスペクトし、誠実で、そしてぶれない基本にいつもしっかりと両足で立っている。規律に厳しく、手を抜くことをとことん嫌う。
「しばしば楽しむという言葉は誤解されやすい。努力と規律に励むことも、それは楽しいことなんだということを忘れてはいけない」 (footballista #056 ジョゼップ・グアルディオラ インタビュー) 「特別な方法なんてないよ。いい選手がいる、それが全ての鍵だ。彼らがいなければ、決勝にはいなかった。選手たちが、チームそのものなんだ。僕はただ修正をしただけだ。よいものを残し、悪いものは排除しただけだ。」 uefa.com 2009年5月27日 チャンピオンズリーグ決勝前日の記者会見 「シーズンを通した順位表は絶対に嘘をつきません。ぼくはバルサで6回優勝している。その6回とも、ぼくたちは他のどのチームよりもいいサッカーをした。そうじゃない年には優勝できなかった。 なぜなら、サッカーとはそういうものだからです。いろいろな事情があろうとなかろうと、最後にはいいサッカーをした者が勝つ」
ペップは別格だ。僕はシーズンオフに、彼の発言を読みながら、そう信じることができるようになった。スペインリーグが開幕した。長いシーズンは多くの課題やトラップが待っているだろう。それでも、グアルディオラのもとで、二年目以降も栄光を刻むことができるだろう。 かなり心配だったイブラヒモビッチのユニフォームも、思ったよりも似合っている。
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posted by オオウチコム |12:00 |
サッカー監督 |
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グアルディオラ ペップの二年目
コメント投稿者ID :
えぇっ!?
男性には判らないのですか?
ペップはハンサムだし、彼の目には
滅多にお目にかかることのない魅力がチャプチャプしてます。
特にググッと相手を見据える際の集中した視線は・・・
素晴らしいの一言。
あれは、少々の知性では出来上がらないハズ。
一度本物を拝見したいものです。
男性には判らないのかぁ・・・
posted by ? | 2009-09-02 15:38
グアルディオラ ペップの二年目
コメント投稿者ID :
初めてコメントさせて頂きます。
あまり偉そうな事を語れる程知識を持っていないのですが、近年の欧州サッカーはリアリズムを徹底したチームが成功を収める傾向が続いていました。特にプレミア勢にはその傾向が顕著で、一昔前まで攻撃的チームの代表格だったマンチェスター・ユナイテッドも、今ではすっかりディフェンシブなチームへと変化しました。チェルシーなんかは言わずもがなですよね(笑)そういった現実主義者が成功を収めていた現代サッカー界において、ペップ・グアルディオラという存在はかなり異質な人物だと思います。
私は欧州サッカーの中でもイタリアが好きで、今まで数多くの現実主義的サッカーを見てきたのですが、昨シーズンのバルサを初めて見た時、とてつもない衝撃を受けました。まるで現代のトレンドにアンチテーゼを突き付ける様な、どこまでも攻撃的で美しいバルサのサッカー。そしてそのタクトを振るうペップ監督。私はこれまでバルセロナの事はあまり知らなかったのですが、ペップ監督が醸し出す強烈なカリスマ性と理想のサッカーを追い求めるその姿勢に、私もいつの間にかペップの虜になってしまいました(笑)
実際、今のバルセロナのサッカーはバルセロナファンで無くとも誰もが惹かれてしまうくらい光り輝いている様に思います。私はこれまでリッピ、カペッロが率いて国内完全制覇を成し遂げたユベントスや、欧州最強の称号を欲しいままにしていたアンチェロッティのミラン、そして現在の新グランデインテルと、近年イタリアサッカー界を席巻してきたチームを見て来ましたが、今のバルセロナはそれらのチームと比べても遥か上を行っていると思います。
そんな理想のチームを作り上げた「世界一のロマンチスト」であるペップ・グアルディオラ監督は、現在サッカー界において最も魅力的な存在と言っても良いのではないでしょうか??
posted by 有紀 | 2009-09-02 16:25
グアルディオラ ペップの二年目
コメント投稿者ID :
いや、男にもわかるよ。
グアルディオラは色気がある。
バルサの選手が不細工が多いから、余計に色男ぶりが際立ってると思うんだけど・・・。
posted by らいかーると | 2009-09-03 00:34
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