ダービージョッキー大西直宏 騎手の視点

レース回顧

毎日王冠 この組から次に狙ってみたい馬は……

3連休の先週、東京競馬場で第68回毎日王冠が行われました。 数あるGⅡの中でもひときわ豪華なメンバーが揃うこのレース。出走頭数は12頭と多くはないものの、今年もGI馬5頭が出走してきました。 そんなハイレベルなメンバーで1番人気に支持されたのがソウルスターリング。 今年のオークス馬とはいえ夏を越して久しぶりのレースに臨む3歳牝馬が強豪牡馬を押しのけての単勝2.0倍とは、53キロの斤量も後押しした......続きを読む»

スプリンターズS 名コンビの風格、レッドファルクス&デムーロ騎手

秋のGIシーズン開幕です。 先週行われた第51回スプリンターズS、中心は何と言ってもレッドファルクス。やはり実績、実力からいって今回は絶対に外せませんでした。 レースではスタート後ダッシュがつかず、中団よりやや後ろのポジションを追走。 全体の展開としてはワンスインナムーンが単騎で逃げて前半の3Fは33.9秒、この流れは決して速いものではなく、むしろGIレースでは遅い方で、当然、前残りの展開になる......続きを読む»

神戸新聞杯 流石ダービー馬、強い馬が強い競馬をしましたね

前週のセントライト記念に続く菊花賞トライアル、GⅡ第65回神戸新聞杯が行われました。 最も注目すべきは、もちろんダービー馬のレイデオロでした。 陣営は早々に、この秋は菊花賞ではなくジャパンカップを目標とすることを公表していますが、僕としてはレイデオロが秋初戦でどういう走りをしてくれるのか楽しみでした。 ここで圧勝するのと、良くない内容で負けるのとでは先々の競馬の盛り上がりがだいぶ違ってくるでしょう......続きを読む»

セントライト記念 上位2頭 元主戦はレースを見て何を感じたか

9月も半ばを過ぎ3歳馬のトライアル戦が始まると、まだ夏の名残もあるものの、やはり秋競馬の到来を実感せずにはいられません。 3着までに優先出走権が与えられる伝統の菊花賞トライアル、GⅡ第71回朝日杯セントライト記念が中山競馬場で行われました。 注目はやはり単勝1.7倍の断然人気を背負った皐月賞馬、アルアイン。 プラス10キロは夏の間に成長した分と、これから続くであろう大レースでの過酷な戦いを前にし......続きを読む»

京成杯AH 惜敗続きにピリオドを打つ快勝!

夏競馬が終わり舞台は秋の中山へと移りました。 2017年サマーシリーズも先週の中山GⅢ第62回京成杯オータムハンデキャップと、阪神のGⅡ第31回産経杯セントウルステークスで全てのレースが終了。 スプリントはラインミーティア、2000はタツゴウゲキ、そしてマイルはウインガニオンと並んで京成杯AHを制したグランシルクが王者の座を手にしました。 グランシルクは10度目の重賞挑戦で念願の勝利です。 ......続きを読む»

新潟記念 タフな舞台で光った秋山騎手、そして中谷騎手の渾身騎乗

夏の新潟競馬最終日の先週日曜日、GⅢ第53回新潟記念が行われました。 優勝は6番人気タツゴウゲキ。前走・小倉記念に続く重賞勝利となり、また今回の新潟記念を勝ったことにより今年のサマー2000シリーズチャンピオンに輝きました。 レースはスタートから馬を出していき2番手をキープし追走、前半の1000m通過は1分を少し切る程度の普通ペースだったものの、最終的には前残りの結果になったことから、このメン......続きを読む»

キーンランドC 一流ジョッキーは一瞬の判断が違いますね

サマースプリントシリーズ5戦目となるGⅢレース、第12回キーンランドカップが札幌競馬場で行われました。 優勝は単勝12番人気、9歳馬のエポワス。 夏の函館・札幌競馬は毎年参戦しているので慣れたもの、今回は人気がありませんでしたがこれまで人気を背負っての好走も多い馬です。キーンランドカップには一昨年がモレイラ騎手、昨年はデムーロ騎手、そして今年はルメール騎手といずれも名手を背にして臨み、3度目で......続きを読む»

札幌記念 蛯名騎手こそが今回の勝利の大きな要因

秋のGⅠ戦線を前に強力なメンバーが集まる注目の一戦、GⅡレース第53回札幌記念が行われました。 並み居る強豪馬を従え優勝したのは6番人気サクラアンプルール。 ロードヴァンドールの単騎逃げで始まったこのレースのペースは遅めで、その中で勝ったサクラアンプルールと2着にきた12番人気ナリタハリケーンはどちらもポジションは中団だったため、今回の好走は決して展開に恵まれたからではありません。 にも関......続きを読む»

関屋記念 スタートでほぼ勝利を手中にしたマルターズアポジー

サマーマイルシリーズ2戦目、GⅢ第52回関屋記念が新潟競馬場で行われました。 優勝は7番人気マルターズアポジー。 マイル戦で好走した実績はあるものの、やはりこれまで1800~2000mをメインに出走してきたためか今回はこの馬にしては意外なほど人気がありませんでしたが、終わってみれば快勝、納得の結果です。他の馬に競りかけられてしまい本来の力を出せずに大敗した前走の七夕賞はともかく、自分の競馬さえで......続きを読む»

アイビスサマーダッシュ 千直の舞台ならではの明暗が出た一戦

夏の新潟競馬が開幕しました。 メインは芝の直線1000mコースで行われるGⅢレース、第17回アイビスサマーダッシュ。 今年の優勝馬の勝ちタイムは54.2秒でした。 優勝はラインミーティア。 一昨年の夏から新潟開催のたびに参戦し、1000m直線のレースばかり走ってきました。出走回数は2年間でなんと12回。おそらく最も能力が発揮できるコースなのでしょう。 過去にも数回出している上がりタイム31.6秒......続きを読む»

函館記念 向正面の時点でルミナスウォリアーの勝利が確定的に

梅雨が明けた関東、ここ茨城でもずっと30度以上の暑い日が続いています。夏は涼しい北海道に行きたくなりますが、今年は札幌なども暑いと聞きます。 馬はもちろん自分自身の体調にも気を配り、夏を乗り越えたいと思います。 先週は、函館競馬場でGⅢレース第53回函館記念が行われました。 優勝は5番人気ルミナスウォリアー。 馬場発表は重、時計がかかりスタミナ勝負のレースとなりました。 先に行く馬が揃ってい......続きを読む»

七夕賞 思惑あっての騎乗は否定こそできませんが……

七夕の時季にお馴染みのGⅢレース、第53回七夕賞が福島競馬場で行われました。 優勝は1番人気ゼーヴィント。 1年前のラジオNIKKEI賞を勝った福島で2度目の重賞勝利を飾りました。 このレースでは、2番人気マルターズアポジーが逃げることを全てのジョッキーが承知していました。マルターズアポジーは昨秋、七夕賞と同じ福島芝2000mで行われるGⅢ福島記念でゼーヴィントを2着に下し優勝している、今回の......続きを読む»

ラジオNIKKEI賞 若手ジョッキーが初の重賞制覇を飾ることの意味

夏競馬が始まりました。 僕が現役時代に最も得意とし大好きだった福島競馬、先週はG3・第66回ラジオNIKKEI賞が行われ、2戦2勝で2番人気の支持を集めたセダブリランテスが優勝。鞍上のデビュー4年目の若手・石川裕紀人騎手と、人馬ともに重賞初制覇となりました。 レースは3番手を追走。この位置取りが良かったですね。 福島芝1800mコースのスタート地点は1コーナーまで距離がないのですが、あの位置を取......続きを読む»

宝塚記念 キタサンを負かしたデムーロの手綱 横山典の騎乗にも拍手

春のグランプリ、第58回宝塚記念が行われました。 注目はやはりGIレース3連勝がかかるキタサンブラック。単勝1.4倍の圧倒的人気に支持されました。 春の天皇賞で3200mをレコードタイムで勝ってから約1か月半の間に、GI大阪杯からのレース疲れや目に見えない肉体的・精神的な消耗を取り除き、それからまた調教の日々で勝つために鍛える。芯からリフレッシュできている状態であればよいのですが、もしも前走まで......続きを読む»

ユニコーンS JDDは私も現地へ観に行くつもりです

3歳のダートGⅢマイル戦、第22回ユニコーンSが東京競馬場で行われ2番人気サンライズノヴァが優勝。初重賞勝利を飾りました。 当日の馬場は良の発表ながら、雨の影響で脚抜きは良く競走馬には走りやすいコンディションだったようで、こういう状態のときは必然的にレースのペースが上がります。 終わってみるとやはり前半3F34.1秒、いくら走りやすい馬場とはいえ少し速すぎかなと思います。先行馬には苦しい展開になっ......続きを読む»

夏競馬開幕 暑さが苦手な競走馬をケアする関係者に最敬礼

来週の宝塚記念を終えたら上半期のGIシーズンは終了、夏のローカル競馬に入ります。 夏はすぐそこ、とはいえまだ梅雨入りして間もないこの時季は、暑いと思えば肌寒い日があったり、人間にとっても馬にとっても体調を崩しやすくとても神経を遣います。 馬は暑さが苦手なのでトレセンや近隣の牧場でひと夏を過ごすのは大変なことですが、全ての馬が涼しい北海道で滞在するわけにもいきません。ミストシャワーを取りつけ空気を冷......続きを読む»

安田記念 力を出し切れた馬、出し切れなかった馬

5週連続で実施されたGIレースも先週の第67回安田記念でひと休み、あとは宝塚記念を残すところとなりました。 1番人気イスラボニータは、スタート後ハイペースで進んだレースで中団に位置し、鞍上ルメール騎手との折り合いも道中の手応えも良いように見えました。ところが4コーナーを回り、馬群が一気に固まったところで抜けるスペースを見つけられず、追い出すことができないまま。前がずっと壁になっていたのが辛いとこ......続きを読む»

日本ダービー 腹の据わっていた横山典騎手、神業のルメール騎手

今年もこの日がやってきました。第84回日本ダービー。 大混戦と言われた今年は、どの馬の組み合わせでも好配当がつくことからもわかるように、予想する者にとっては本当に頭を悩ませるレースでした。 そして、今年のダービーは超がつくほどのスローペースとなってしまいました。 皐月賞組とは別路線組となるサトノアーサーも注目の一頭でしたが、この馬は末脚を武器とするためスタート後は後方に下げての追走、こういう追い込......続きを読む»

ヴィクトリアM 牝馬のレースの難しさが如実に出た一戦

先週は東京競馬場で牝馬のマイルGⅠレース、第12回ヴィクトリアマイルが行われました。 このレース、過去の結果を見ると上位人気馬同士の決着がほとんどありません。 例えば昨年は7歳牝馬ストレイトガールが1番人気ミッキークイーンに2馬身半の差をつけて優勝、連覇を果たしましたが、前年にこのレースを制し(秋にはスプリンターズSも優勝し)ているにもかかわらず、7番人気に甘んじ配当は高め。 さらに2013~2......続きを読む»

NHKマイルC アエロリットの勝因は鞍上の『覚悟』と手腕

3歳のマイルGⅠレース、第22回NHKマイルカップが東京競馬場で行われました。 優勝は2番人気の牝馬アエロリット、僕も上位を窺う一角の存在と見ていました。 重賞勝ちこそありませんがGⅢで2着2回、前走の桜花賞では掲示板に載る(5着)健闘を見せるなど出走メンバーの中でも力上位。桜花賞では出遅れてしまいスムーズなレース運びができませんでしたが、今回はロケットスタートを決めて好位を楽々と取りに行けました......続きを読む»

1 3 4 5

ブロガープロフィール

profile-icononishi-naohiro

元JRA騎手。1997年には、サニーブライアンに騎乗して皐月賞・日本ダービーの2冠を達成。通算512勝、重賞12勝。引退後は、騎手ならではの視点で競馬を表現するターフメディアクリエイターとして、レース解説などを発表。日刊スポーツをはじめ、各種メディアにて連載中。また、自らの名を冠した育成牧場「N.Oレーシングステーブル」を経営。ターフに活躍馬を送り出すべく、代表として手腕を発揮している。
  • 昨日のページビュー:0
  • 累計のページビュー:2444361

(10月21日現在)

ブログトップへ

このブログの記事ランキング

  1. 日本ダービーを若い川田騎手が勝った意義
  2. 桜花賞で明暗を分けた2人の騎乗
  3. 次週の朝日杯フューチュリティSについて
  4. ジャパンカップ 武豊騎手の騎乗技術の高さが際立っていましたね
  5. セントウルS 逃げ切ったビッグアーサーが抱える不安点
  6. さあ6週連続GI まずはスターホース2頭がぶつかる天皇賞・春!
  7. ヴィクトリアマイル 牝馬は実績よりも調子!
  8. 安田記念 力を出し切れた馬、出し切れなかった馬
  9. ダービー1・2着馬に騎乗した騎手2人の戦い
  10. 皐月賞3強を負かした蛯名騎手の好騎乗

月別アーカイブ

2017
10
09
08
07
06
05
04
03
02
01
2016
12
11
10
09
08
07
06
05
04
03

このブログを検索

スポーツナビ+

アクセスランキング2017年10月21日更新

アクセスランキング一覧を見る

お知らせ

rss