ダービージョッキー大西直宏 騎手の視点

レース回顧

ユニコーンS JDDは私も現地へ観に行くつもりです

3歳のダートGⅢマイル戦、第22回ユニコーンSが東京競馬場で行われ2番人気サンライズノヴァが優勝。初重賞勝利を飾りました。 当日の馬場は良の発表ながら、雨の影響で脚抜きは良く競走馬には走りやすいコンディションだったようで、こういう状態のときは必然的にレースのペースが上がります。 終わってみるとやはり前半3F34.1秒、いくら走りやすい馬場とはいえ少し速すぎかなと思います。先行馬には苦しい展開になっ......続きを読む»

夏競馬開幕 暑さが苦手な競走馬をケアする関係者に最敬礼

来週の宝塚記念を終えたら上半期のGIシーズンは終了、夏のローカル競馬に入ります。 夏はすぐそこ、とはいえまだ梅雨入りして間もないこの時季は、暑いと思えば肌寒い日があったり、人間にとっても馬にとっても体調を崩しやすくとても神経を遣います。 馬は暑さが苦手なのでトレセンや近隣の牧場でひと夏を過ごすのは大変なことですが、全ての馬が涼しい北海道で滞在するわけにもいきません。ミストシャワーを取りつけ空気を冷......続きを読む»

安田記念 力を出し切れた馬、出し切れなかった馬

5週連続で実施されたGIレースも先週の第67回安田記念でひと休み、あとは宝塚記念を残すところとなりました。 1番人気イスラボニータは、スタート後ハイペースで進んだレースで中団に位置し、鞍上ルメール騎手との折り合いも道中の手応えも良いように見えました。ところが4コーナーを回り、馬群が一気に固まったところで抜けるスペースを見つけられず、追い出すことができないまま。前がずっと壁になっていたのが辛いとこ......続きを読む»

日本ダービー 腹の据わっていた横山典騎手、神業のルメール騎手

今年もこの日がやってきました。第84回日本ダービー。 大混戦と言われた今年は、どの馬の組み合わせでも好配当がつくことからもわかるように、予想する者にとっては本当に頭を悩ませるレースでした。 そして、今年のダービーは超がつくほどのスローペースとなってしまいました。 皐月賞組とは別路線組となるサトノアーサーも注目の一頭でしたが、この馬は末脚を武器とするためスタート後は後方に下げての追走、こういう追い込......続きを読む»

ヴィクトリアM 牝馬のレースの難しさが如実に出た一戦

先週は東京競馬場で牝馬のマイルGⅠレース、第12回ヴィクトリアマイルが行われました。 このレース、過去の結果を見ると上位人気馬同士の決着がほとんどありません。 例えば昨年は7歳牝馬ストレイトガールが1番人気ミッキークイーンに2馬身半の差をつけて優勝、連覇を果たしましたが、前年にこのレースを制し(秋にはスプリンターズSも優勝し)ているにもかかわらず、7番人気に甘んじ配当は高め。 さらに2013~2......続きを読む»

NHKマイルC アエロリットの勝因は鞍上の『覚悟』と手腕

3歳のマイルGⅠレース、第22回NHKマイルカップが東京競馬場で行われました。 優勝は2番人気の牝馬アエロリット、僕も上位を窺う一角の存在と見ていました。 重賞勝ちこそありませんがGⅢで2着2回、前走の桜花賞では掲示板に載る(5着)健闘を見せるなど出走メンバーの中でも力上位。桜花賞では出遅れてしまいスムーズなレース運びができませんでしたが、今回はロケットスタートを決めて好位を楽々と取りに行けました......続きを読む»

天皇賞・春 武豊騎手のタフな作戦に見事応えたキタサンブラック

伝統のGⅠレース、第155回天皇賞・春が京都競馬場で行われました。 中距離がメインになりつつある昨今の競馬界ですが、騎手同士のペースの駆け引きや、騎乗馬をどうやって上手く走らせるかなど、距離が長くなればなるほど鞍上の技術が問われる長距離レースは短距離戦とは違った魅力があります。 熱狂の短距離戦に対し、密やかな興奮とでもいうのか、そんなワクワク感とともに騎手の腕を純粋に楽しむのが長距離の醍醐味かと思......続きを読む»

マイラーズC イスラボニータの勝因はズバリ「ルメール騎手」

先週はGⅠレースがありませんでしたが、東京では3着までに優先出走権が与えられるオークストライアルのフローラS、京都では安田記念・ヴィクトリアマイルの前哨戦であるマイラーズカップが行われ、次の大舞台のことを踏まえても見逃せないレースでした。 京都競馬メインの第48回マイラーズカップは、2番人気の2014年皐月賞馬イスラボニータが優勝。3歳秋にセントライト記念を勝って以降、じつに2年7か月ぶりの勝利......続きを読む»

皐月賞 若武者らしい積極性でアルアインを勝利に導いた松山騎手

牡馬クラシック1冠目のGⅠレース、第77回皐月賞が中山競馬場で行われました。 69年ぶりの牝馬優勝への期待も含まれているのか牝馬のファンディーナが1番人気になりましたが、戦前からいろいろなところで触れていた通り、僕はこの馬に関しては懐疑的でした。理由は、これまで3戦3勝、内容も良く強い勝ち方だったと思いつつも、やはり戦ってきた相手が一線級とは言い難く、多頭数のGⅠレースでレベルが高い拮抗する力を......続きを読む»

桜花賞 馬場に笑った馬、泣いた馬

ちょうど見頃となった阪神競馬場の桜の花に包まれて、第77回桜花賞が行われました。 今年の桜の女王に最も近いと言われた、一時は単勝1.1倍の断トツ人気に推されたソウルスターリングがまさかの敗北を喫し、結果は馬連万馬券となりました。 多くの競馬ファンが支持し、各馬の動向を知り抜いた競馬関係者ですら負ける要素がほぼ無いと判断するほどの力を持つソウルスターリング、僕もこの馬の好走は揺るぎないものと考え......続きを読む»

大阪杯 「3番手」で主導権を握っていた武豊騎手

今年からGⅠに昇格した芝2000mのレース、第61回大阪杯が阪神競馬場で行われました。 記念すべき初代チャンピオンに輝いたのは1番人気馬キタサンブラック。鞍上の武豊騎手は7度目の大阪杯勝利でGⅠ獲得数をまた増やすこととなりました。 キタサンブラックは逃げ・先行を得意とするタイプですが、今回も前走の有馬記念に続きマルターズアポジーが出走、武騎手はこの馬が自分よりも前に出るのがわかっているのでポジショ......続きを読む»

高松宮記念 「少しかかり気味」の騎乗が奏功したセイウンコウセイ

3月もそろそろ終わりです。 進級・進学や就職など4月の年度替わりに慣れた日本人として1月1日、新年を迎えるかのように新たな決意をもって過ごす人も多いのではないでしょうか。 定年を迎えた調教師が2月末で引退し、新人ジョッキー・新規開業の調教師が3月1日(実際のお披露目は以降の直近の競馬開催日)にデビューすることからもわかるとおりJRAの年度替わりは3月1日なので、4月は何が変わるわけではありませんが......続きを読む»

阪神大賞典 サトノダイヤモンドの試運転が無事完了!

伝統のGⅡレース、第65回阪神大賞典が日曜日に阪神競馬場で行われ、単勝1.1倍の断然人気に支持されたサトノダイヤモンドが優勝。 有馬記念制覇から3カ月が経ちプラス4キロで出走した今年の初戦、春の天皇賞に照準をあわせているため当然ながら100パーセントの仕上げではありませんが、昨年の最強世代3強の一角としてクラシックを盛り上げたこの菊花賞馬が、今回のレースで負けるわけにはいきません。 9頭から多......続きを読む»

フィリーズレビュー 騎手の心理が大きく分かれた1・2着

日曜日に阪神競馬場で行われた桜花賞トライアル、GⅡ第51回報知杯フィリーズレビュー。3枚の切符を賭けて18頭の3歳牝馬が集いました。 まずは1番人気レーヌミノルについて。 浜中騎手は好スタートを切り前に出ると、後ろから上がってくる馬を先に行かせるだけ行かせ自らは控えて中団に位置、順調な出だしで馬の手応えも大変に良く、勝ちパターンといえる流れになりました。 しかしその後、4コーナー手前からアクセル......続きを読む»

チューリップ賞&弥生賞 人気2頭が本番へ視界が開ける内容に

3月に入り朝晩は冷えるものの日中は暖かい陽差しが増え、春の訪れを実感しています。 今年もクラシックシーズンがもうすぐ。いよいよ1冠目に向けて3歳馬たちのトライアルレースが始まりました。 先週土曜日は阪神競馬場でGⅢ第24回チューリップ賞が行われ、3戦3勝、単勝1.5倍の1番人気馬ソウルスターリングが圧勝。桜花賞の最有力候補として堂々たる走りを披露しました。 2馬身差をつけての勝利、それも着差以......続きを読む»

阪急杯 すべての状況を味方につけたベテラン幸騎手の的確な手綱捌き

1回阪神競馬日曜のメインレース、GⅢ第61回阪急杯は7番人気トーキングドラムが優勝。 スタートから半マイル通過が45.5秒と速いペースになり、前を行く馬には厳しい展開でした。ジョッキー達は全員それを当然わかっているので、前につけていた場合はゴールまで脚がもたないだろうと感じていたし、逆に中団から後方でレースを進めている騎手にはお誂え向きの流れになったと、心の中でほくそ笑んでいたことでしょう。 ......続きを読む»

フェブラリーS デムーロ騎手だから持たせることのできたゴールドドリーム

今年初めてのGⅠレース、第34回フェブラリーステークスが東京競馬場で行われました。お馴染みのダートの猛者がずらりと並ぶ何とも豪華なメンバー構成。オッズを見ると本命馬をどれにしようか、連軸なら何が…と迷う競馬ファンの気持ちが反映されているようでいわゆる“抜けた1頭、2頭”というのがいないレースでした。 何が勝ってもおかしくない今年のフェブラリーS、僕が注目していた一頭は2番人気ゴールドドリームです。......続きを読む»

共同通信杯 ウオッカでの初制覇から10年、四位騎手のダービーV3に期待

先週日曜日に東京競馬場で行われたGⅢ、第51回共同通信杯。牡馬クラシックを見据え、今年期待の有力馬が揃いました。 共同通信杯といえば、過去の勝ち馬を見るとアイネスフウジンにナリタブライアン、エルコンドルパサー、ジャングルポケットやゴールドシップ…競馬好きであれば知らない者はいないビッグネームがずらりと並びます。のちの活躍はもちろんのこと、本格的に名が売れる前の(しかし能力の高さを感じさせる)これら......続きを読む»

東京新聞杯 デムーロ騎手が演出した超スローペースに幻惑された他陣営

先週の東京競馬メイン、GⅢ第67回東京新聞杯は3番人気の4歳馬ブラックスピネルが逃げ切って優勝、初重賞制覇を果たしました。 12月に520キロ台まで増えた馬体が前走から締まってきて、その前走・京都金杯では前目の競馬をし勝ち馬にタイム差なしの2着に好走。今回はさらに調子を上げていたようですね。 ポンとスタートを切ると、鞍上のM.デムーロ騎手はサッとハナに立ってマイペースに持ち込みましたが、そのペ......続きを読む»

根岸S 初騎乗でも落ち着いていた福永騎手

東京競馬開幕週の先週日曜日はGⅠフェブラリーステークスの前哨戦であるダートGⅢレース、第31回根岸ステークスが行われ、カフジテイクが1番人気の期待に応える見事な走りで初重賞勝利を果たしました。 レースは逃げ馬のコーリンベリーがスタート後に躓き、その2番手に続くであろうと思われていたノボバカラもスタートが今ひとつ。 騎乗するジョッキー達はあらかじめ出走メンバーを見て逃げ馬・先行馬の顔ぶれを確認、そ......続きを読む»

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ブロガープロフィール

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元JRA騎手。1997年には、サニーブライアンに騎乗して皐月賞・日本ダービーの2冠を達成。通算512勝、重賞12勝。引退後は、騎手ならではの視点で競馬を表現するターフメディアクリエイターとして、レース解説などを発表。日刊スポーツをはじめ、各種メディアにて連載中。また、自らの名を冠した育成牧場「N.Oレーシングステーブル」を経営。ターフに活躍馬を送り出すべく、代表として手腕を発揮している。
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(06月26日現在)

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