ダービージョッキー大西直宏 騎手の視点

レース回顧

チャンピオンズC 日本人騎手と外国人騎手の差は何処に?

先週は中京競馬場でダートGIレース、第18回チャンピオンズカップが行われました。 8番人気ゴールドドリームが2月以来の勝利をあげ、2度目のGI制覇を果たしました。 今年のフェブラリーSを優勝した後はパッとしない結果が続きましたが、今回、年に2つしかないJRAダートGIを制したことにより、ダート王者の名にふさわしい実力を有することが見事に証明されました。 この馬はもともと、ゲートの出があまり良く......続きを読む»

ジャパンC 実にムダのなかったシュヴァルグラン&ボウマン騎手

今年最後となる東京競馬開催の最終日、第37回ジャパンカップが行われました。 僕が騎乗したゴールドスペンサーが5着に好走してくれた第1回ジャパンカップが1981年。あれから36年も経っているわけですが、やはり初めて外国馬と一緒に走った記念のレースだからか今になっても当時の空気や心情は憶えているもので、その記憶の中でも強く残ったのは「外国の馬って強いなぁ」でした。 それともう一つ、衝撃を受けたのはア......続きを読む»

マイルCS またしてもミルコ旋風、大外枠も何のその!

先週日曜日に京都競馬場で行われたGI・第34回マイルチャンピオンシップは4番人気ペルシアンナイトが優勝。 マイルCSで優勝した3歳馬は、以前より3歳の斤量が1キロ増えたことも影響したのか2000年のアグネスデジタル以来おらず、じつに17年ぶりとなります。今年の皐月賞2着馬が秋にマイル路線へと進み、見事才能を開花させました。 鞍上のM.デムーロ騎手は今回の勝利で今年GIレース6勝、さらにはオーク......続きを読む»

エリザベス女王杯 大一番での読みは流石だと思います

先週は京都競馬場でGI第42回エリザベス女王杯が行われました。 秋華賞馬3頭をはじめとして、古馬牝馬の強豪に3歳の勢いある馬が加わり大変見応えのあるメンバー構成となったので当日がとても楽しみでした。 優勝は5番人気モズカッチャン。 春にオークストライアルのフローラSを勝ってオークス2着、そして前走・秋華賞は3着好走と大舞台で力を発揮している馬がとうとう大きなタイトルを手に入れました。 鞍上のM......続きを読む»

天皇賞(秋)  馬に対して全く無理をさせない“神騎乗”

先週日曜日はGⅠレース、第156回天皇賞・秋が東京競馬場で行われました。 豪華なメンバーが揃ったこの伝統の一戦を心待ちにし、ようやく迎えた週末。 またまた雨、それも前週ほど激しくはないにせよ2週続けての台風襲来により大雨に見舞われ馬場は芝ダートともに不良、天皇賞史上最悪と言ってよいほどの状況でのレースは大波乱になるのではないかと思いましたが、結果は1番人気キタサンブラックが優勝。3度目の天皇賞制......続きを読む»

菊花賞 キセキが勝利を収めた決め手は『度胸』

日曜日メインは京都競馬場で行われた牡馬クラシック最終戦、第78回菊花賞。 本来ならば秋晴れの快い日が多い時季であるはずが今年は雨天が目立ち、特に先週末は秋雨前線に大型台風が重なり日本列島は悪天候に見舞われました。 競馬開催において台風が直撃しそうな場合、交通機関や安全上の問題で早めにその日の競馬を延期するかどうかを決定し公表しますが、今回は幸い全ての競馬場で競馬が開催されました。とはいえ3競馬場......続きを読む»

秋華賞 ルメール・武豊・デムーロ 名手3人の競演は見事!

3歳牝馬の3冠レース最後の一戦、第22回秋華賞が京都競馬場で行われました。 結果は1・2番人気が掲示板に載れず、3・4・5番人気馬がワンツースリー。上位3頭のジョッキーは、ルメール騎手に武豊騎手、そしてデムーロ騎手と名手がズラリと並び、それぞれが、さすがと思わせる騎乗をしてくれました。 まずは優勝した3番人気ディアドラ。 3冠レース皆勤賞(6・4・1着)、オークスから一息入れて3連勝での秋華賞制......続きを読む»

毎日王冠 この組から次に狙ってみたい馬は……

3連休の先週、東京競馬場で第68回毎日王冠が行われました。 数あるGⅡの中でもひときわ豪華なメンバーが揃うこのレース。出走頭数は12頭と多くはないものの、今年もGI馬5頭が出走してきました。 そんなハイレベルなメンバーで1番人気に支持されたのがソウルスターリング。 今年のオークス馬とはいえ夏を越して久しぶりのレースに臨む3歳牝馬が強豪牡馬を押しのけての単勝2.0倍とは、53キロの斤量も後押しした......続きを読む»

スプリンターズS 名コンビの風格、レッドファルクス&デムーロ騎手

秋のGIシーズン開幕です。 先週行われた第51回スプリンターズS、中心は何と言ってもレッドファルクス。やはり実績、実力からいって今回は絶対に外せませんでした。 レースではスタート後ダッシュがつかず、中団よりやや後ろのポジションを追走。 全体の展開としてはワンスインナムーンが単騎で逃げて前半の3Fは33.9秒、この流れは決して速いものではなく、むしろGIレースでは遅い方で、当然、前残りの展開になる......続きを読む»

神戸新聞杯 流石ダービー馬、強い馬が強い競馬をしましたね

前週のセントライト記念に続く菊花賞トライアル、GⅡ第65回神戸新聞杯が行われました。 最も注目すべきは、もちろんダービー馬のレイデオロでした。 陣営は早々に、この秋は菊花賞ではなくジャパンカップを目標とすることを公表していますが、僕としてはレイデオロが秋初戦でどういう走りをしてくれるのか楽しみでした。 ここで圧勝するのと、良くない内容で負けるのとでは先々の競馬の盛り上がりがだいぶ違ってくるでしょう......続きを読む»

セントライト記念 上位2頭 元主戦はレースを見て何を感じたか

9月も半ばを過ぎ3歳馬のトライアル戦が始まると、まだ夏の名残もあるものの、やはり秋競馬の到来を実感せずにはいられません。 3着までに優先出走権が与えられる伝統の菊花賞トライアル、GⅡ第71回朝日杯セントライト記念が中山競馬場で行われました。 注目はやはり単勝1.7倍の断然人気を背負った皐月賞馬、アルアイン。 プラス10キロは夏の間に成長した分と、これから続くであろう大レースでの過酷な戦いを前にし......続きを読む»

京成杯AH 惜敗続きにピリオドを打つ快勝!

夏競馬が終わり舞台は秋の中山へと移りました。 2017年サマーシリーズも先週の中山GⅢ第62回京成杯オータムハンデキャップと、阪神のGⅡ第31回産経杯セントウルステークスで全てのレースが終了。 スプリントはラインミーティア、2000はタツゴウゲキ、そしてマイルはウインガニオンと並んで京成杯AHを制したグランシルクが王者の座を手にしました。 グランシルクは10度目の重賞挑戦で念願の勝利です。 ......続きを読む»

新潟記念 タフな舞台で光った秋山騎手、そして中谷騎手の渾身騎乗

夏の新潟競馬最終日の先週日曜日、GⅢ第53回新潟記念が行われました。 優勝は6番人気タツゴウゲキ。前走・小倉記念に続く重賞勝利となり、また今回の新潟記念を勝ったことにより今年のサマー2000シリーズチャンピオンに輝きました。 レースはスタートから馬を出していき2番手をキープし追走、前半の1000m通過は1分を少し切る程度の普通ペースだったものの、最終的には前残りの結果になったことから、このメン......続きを読む»

キーンランドC 一流ジョッキーは一瞬の判断が違いますね

サマースプリントシリーズ5戦目となるGⅢレース、第12回キーンランドカップが札幌競馬場で行われました。 優勝は単勝12番人気、9歳馬のエポワス。 夏の函館・札幌競馬は毎年参戦しているので慣れたもの、今回は人気がありませんでしたがこれまで人気を背負っての好走も多い馬です。キーンランドカップには一昨年がモレイラ騎手、昨年はデムーロ騎手、そして今年はルメール騎手といずれも名手を背にして臨み、3度目で......続きを読む»

札幌記念 蛯名騎手こそが今回の勝利の大きな要因

秋のGⅠ戦線を前に強力なメンバーが集まる注目の一戦、GⅡレース第53回札幌記念が行われました。 並み居る強豪馬を従え優勝したのは6番人気サクラアンプルール。 ロードヴァンドールの単騎逃げで始まったこのレースのペースは遅めで、その中で勝ったサクラアンプルールと2着にきた12番人気ナリタハリケーンはどちらもポジションは中団だったため、今回の好走は決して展開に恵まれたからではありません。 にも関......続きを読む»

関屋記念 スタートでほぼ勝利を手中にしたマルターズアポジー

サマーマイルシリーズ2戦目、GⅢ第52回関屋記念が新潟競馬場で行われました。 優勝は7番人気マルターズアポジー。 マイル戦で好走した実績はあるものの、やはりこれまで1800~2000mをメインに出走してきたためか今回はこの馬にしては意外なほど人気がありませんでしたが、終わってみれば快勝、納得の結果です。他の馬に競りかけられてしまい本来の力を出せずに大敗した前走の七夕賞はともかく、自分の競馬さえで......続きを読む»

アイビスサマーダッシュ 千直の舞台ならではの明暗が出た一戦

夏の新潟競馬が開幕しました。 メインは芝の直線1000mコースで行われるGⅢレース、第17回アイビスサマーダッシュ。 今年の優勝馬の勝ちタイムは54.2秒でした。 優勝はラインミーティア。 一昨年の夏から新潟開催のたびに参戦し、1000m直線のレースばかり走ってきました。出走回数は2年間でなんと12回。おそらく最も能力が発揮できるコースなのでしょう。 過去にも数回出している上がりタイム31.6秒......続きを読む»

函館記念 向正面の時点でルミナスウォリアーの勝利が確定的に

梅雨が明けた関東、ここ茨城でもずっと30度以上の暑い日が続いています。夏は涼しい北海道に行きたくなりますが、今年は札幌なども暑いと聞きます。 馬はもちろん自分自身の体調にも気を配り、夏を乗り越えたいと思います。 先週は、函館競馬場でGⅢレース第53回函館記念が行われました。 優勝は5番人気ルミナスウォリアー。 馬場発表は重、時計がかかりスタミナ勝負のレースとなりました。 先に行く馬が揃ってい......続きを読む»

七夕賞 思惑あっての騎乗は否定こそできませんが……

七夕の時季にお馴染みのGⅢレース、第53回七夕賞が福島競馬場で行われました。 優勝は1番人気ゼーヴィント。 1年前のラジオNIKKEI賞を勝った福島で2度目の重賞勝利を飾りました。 このレースでは、2番人気マルターズアポジーが逃げることを全てのジョッキーが承知していました。マルターズアポジーは昨秋、七夕賞と同じ福島芝2000mで行われるGⅢ福島記念でゼーヴィントを2着に下し優勝している、今回の......続きを読む»

ラジオNIKKEI賞 若手ジョッキーが初の重賞制覇を飾ることの意味

夏競馬が始まりました。 僕が現役時代に最も得意とし大好きだった福島競馬、先週はG3・第66回ラジオNIKKEI賞が行われ、2戦2勝で2番人気の支持を集めたセダブリランテスが優勝。鞍上のデビュー4年目の若手・石川裕紀人騎手と、人馬ともに重賞初制覇となりました。 レースは3番手を追走。この位置取りが良かったですね。 福島芝1800mコースのスタート地点は1コーナーまで距離がないのですが、あの位置を取......続きを読む»

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ブロガープロフィール

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元JRA騎手。1997年には、サニーブライアンに騎乗して皐月賞・日本ダービーの2冠を達成。通算512勝、重賞12勝。引退後は、騎手ならではの視点で競馬を表現するターフメディアクリエイターとして、レース解説などを発表。日刊スポーツをはじめ、各種メディアにて連載中。また、自らの名を冠した育成牧場「N.Oレーシングステーブル」を経営。ターフに活躍馬を送り出すべく、代表として手腕を発揮している。
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(12月17日現在)

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