ダービージョッキー大西直宏 騎手の視点

今週末は思い出深いアイビスサマーダッシュ!

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次週から夏の新潟・小倉開催が開幕し、いよいよ夏競馬も佳境に入りますね。

その開幕重賞はサマースプリントシリーズの第3戦となるアイビスサマーダッシュ、ご存知直線コースで行われる国内唯一の重賞競走です。

この新潟芝直線1000m、俗に「千直」と言われるコースですが、僕が現役時代、非常に相性が良く得意なコースのひとつでした。

と言うのも、大規模な改造工事が完了した2001年の夏、その最初の第1Rが「千直」の3歳未勝利戦だったのですが、このレースで勝利を挙げたのが僕なんです。国内初めての「千直」で勝てたことが、良いイメージを残しているのだと思います。そう言えば当時、朝イチの未勝利戦だったにも関わらず、花束を頂いたのを憶えています。


その年から千直の重賞アイビスサマーダッシュも施行されました。僕はカルストンライトオで2回勝たせて頂いているのですが、他にもマリンフェスタの2着などあって、やはり相性の良い重賞でした。引退した2006年まで、第1回を除き毎年騎乗させて貰ったんですが、やはりこのレース独特の駆け引きがあり、勝敗を分けるポイントにもなります。


まずは皆さんもご存知の枠順、外枠に好成績が残っていますね。僕もカルストンライトオで2回目の勝利を挙げた時には、枠は5枠5番でしたが、スタートしてすぐ大外へ進路を取ってラチ沿いを走らせました。

ただ、当時は夏の新潟連続開催の終盤、内の方が荒れて来ており当然と言えば当然です。最近は開催序盤に施行されているので、馬場の差はそれほど無いでしょう。では何故外枠の方が競馬がしやすいのか。


これには幾つか理由があるのですが、ひとつ重要な事を挙げれば、外枠とは言えフルゲート18頭立てでも、内枠に比べラチまで2・3頭分の余裕があり、スペースがあるためスムーズに競馬できることです。これは大きなアドバンテージでしょう。 ただ最近は、みな外へ集中してくるので、スタートで遅れると行き場が無くなりロスのある競馬になることも多く見られます。やはり1000mという短距離戦、少しのロスが明暗を分けます。そう、そういう意味でも、枠順以上に重要なのがスタートです。半歩でも早くスタートダッシュを決める事が出来れば、このコースでは最大の武器になりますね。馬もそうですが、騎手でも変わるところです。僕も千直のスタートの時だけは、いつもと違うスタートの仕方をしていました。


そして、スタートがカギと言う事は、斤量も勝敗を分ける大きな要素です。重ければ重い分、スピードに乗るのが遅れ位置取りが悪くなります。このレースは牝馬の活躍が目立ちますが、牝馬が強いのでは無く、斤量が軽いから好走するのだと思っています。



さて今年のアイビスサマーダッシュ、特別登録では条件馬も含み18頭ですね。昨年も18頭でしたが、最終的には13頭立てでした。今年も同じくらいで争われるのでしょうか。


現時点で注目しうているのは、韋駄天Sの内容が非常に良かったフィドゥーシアと、初めての千直ですが鞍上はハクサンムーンで慣れているアクティブミノル、そしてサマースプリントシリーズを連勝中の北村友一騎手が手綱を取るプレイズエターナルも気になる存在です。


1番人気は恐らくネロでしょう。中間の調教も相変わらず超抜時計を連発しているようですし、鞍上が戸崎騎手なら当然と言えば当然です。

しかし、最近のレースを見る限り、以前よりも行き脚が鈍くなっているように感じます。また、前述通り斤量が58キロというのは懸念材料、スタートダッシュでビハインドを被りそうです。

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元JRA騎手。1997年には、サニーブライアンに騎乗して皐月賞・日本ダービーの2冠を達成。通算512勝、重賞12勝。引退後は、騎手ならではの視点で競馬を表現するターフメディアクリエイターとして、レース解説などを発表。日刊スポーツをはじめ、各種メディアにて連載中。また、自らの名を冠した育成牧場「N.Oレーシングステーブル」を経営。ターフに活躍馬を送り出すべく、代表として手腕を発揮している。
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