2009年02月08日
オリンピック選手を取り巻くメディア
この前に書いたマイケル・フェルプス選手のマリファナ疑惑について、米国水泳連盟がフェルプス選手に対し3ヶ月間の出場停止と財政支援停止を発表しました。問題が発生したのが競技大会期間中ではないため、世界アンチ・ドーピング機構(WADA)のルールには抵触しないものの、数多くのファンや関係者を失望させたとして、フェルプス選手に改めてロールモデルとしての責任を感じてもらうため、このような措置をとることになったようです。2/5から3ヶ月間となりますが、世界選手権ローマ大会の国内予選には影響がないとのこと。 現時点でも、フェルプス選手が実際にマリファナを吸引したのかどうかは明らかになっていません。常用していたのかという質問には「ノー」で、問題となった写真については「軽率な行動」「間違った判断だった」「今後二度とこうしたことは起こらない」と謝罪しています。 これに対する世間の反応は、主要メディアの報道記事(約20本)を見る限り、フェルプス選手支援の側にたっているようです。フェルプス選手が吸引していたと決めつけている記事もなく、いわく、「英国のタブロイド紙にそう見える写真が掲載されたが、記事には吸ったとは書かれておらず、そのパイプがマリファナ吸引に使われるとしか書かれていない」「フェルプス選手は自分の行動に対して率直に謝罪をおこなった」「IOCもFINA(国際水泳連盟)も謝罪を受け入れ、もう十分として今後の信頼回復に期待している」「数多くのファンやスポンサーからフェルプス選手に励ましのメッセージが届いており、フェルプス選手は信頼回復に全力を尽くしたいとしている」など。 スポンサー企業のうち、今月末で契約期間が切れるケロッグ社は更新しないと発表しましたが、メインスポンサーのスピードやオメガは今後も支援を継続するとのこと。また、米国オリンピック委員会は、二度とこのようなことが起きないよう必要な手助けをするとフェルプス選手に手紙を送ったそうです。 こうしたことから、問題となった写真を掲載した英国のタブロイド紙はメディアとしての信頼度が低かったのではとも思えます。そもそも、アメリカのプライベートなパーティーで撮影された写真がなぜ英国の新聞に掲載されるのか疑問。また、タブロイド紙は、いわゆる大衆紙、ゴシップ紙ともいわれているので、オリンピック史に残る世界のヒーローをゴシップから守ってあげたいという気持ちのほうが世間では強いのかもしれません。 フェルプス選手の言動に対する評価は、IOCやFINA、米国オリンピック委員会が答えを出しているといってもいいかもしれません。 タイミングや各社の記事の内容から、フェルプス選手が通信社を通じて公式謝罪をしたことで世界中のメディアが今回の件をとりあげることになったようにとれますが、公式謝罪がなければ英国ローカルのゴシップで終わっていたのか、はたまた、ネットを通じて信憑性のあるグローバルニュースに変わりさらに大きな問題となったのかはわかりません。今回の件では、問題発生と同時に迅速な対応をすることで、問題は大きく表面化したものの、ファンも関係者も支援の姿勢は変わらないというポジティブな結果につながった気がします。 1週間前に写真が掲載されて以来、家族と静かに過ごそうとしているフェルプス選手ですが、問題が表面化したことでパパラッチなど取材攻勢が激しくなり嫌がらせもあって、2012年ロンドン大会への参加をどうするか今後検討するそうです。選手のメディア対応は、まだまだ正解のない難しい問題と思わせられます。
- 共通ジャンル:
- スポーツ報道
- スポーツビジネス/用品
- タグ:
- フェルプス選手
- タブロイド紙
- 選手
- 米国オリンピック委員会
posted by olympic-study |11:01 |
オリンピック一般 |
コメント(0) |
トラックバック(0)


