2010年03月06日
オリンピックの閉会式で表彰される種目を「オリンピックのトリ」と勝手に呼んでいます。夏の大会なら男子マラソン。バンクーバーで表彰されたのは男子50kmクロスカントリースキーでした。まさに冬のマラソンです。
今回のクロスカントリースキーやバイアスロン種目は、抜くか抜かれるかの接戦あり、最後まで諦めずに追い上げるアスリート・スピリットを感じさせてくれる選手もいて、結構楽しめました。
閉会式で表彰台に乗ったのは北欧勢でしたが、実はこのスポーツ、日本人向きではないかと。マラソン大国日本にはクロカンスキーの素質のある人が大勢いるはず。北海道では、ランナーやトライアスリートがオフシーズンのトレーニングとしてクロカンスキーをしています。クロカンスキーの大会にはヨーロッパのマラソン選手も参加していました。
ほかのスキー・スノボ・そり系オリンピック種目に比べて、練習コースは作りやすいですし、選手だけでなく一般の人も楽しめるコースが作れます。クロカンスキーは冬の自然を楽しめる絶好のスポーツなので、裾野を広げやすい気もします。
ちなみに、クロカンスキーのトレーニングは、ローラースキーを使えば雪が無くても山でなくてもできます。
競技人口が増えれば、それに伴って強い選手も出てくるでしょう。
日本のほとんどの地域ではマラソンは冬のスポーツのため、両立は難しいですが、それでも日本人がオリンピックのトリとして表彰台に上がるポテンシャルはあるような気がします。思いつきですが。
閉会式を見ながらそんなことを考えたのは、豪州の選手がグラススキーで池に飛び込んだりトランポリンを使ってトレーニングしているのを見たのと関係しているかもしれません。
ところで、バンクーバーの開会式・閉会式では、選手入場を先におこない、選手が席についてからメインのパフォーマンスが始まりました。長時間、選手を外で待たせない・立たせたままにしないという配慮が感じられ、選手を大事にしているという印象を持ちました。
posted by olympic-study |21:12 |
2010バンクーバー |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2010年03月03日
バンクーバーオリンピックが終わりました。期間中、ブログを更新するつもりだったのですが、仕事や用事がいろいろ重なって1日1時間ほどニュースをチェックしながらテレビを見るのがやっと、という状況でした。研究を続けるための費用を捻出したい私にとって、お仕事をいただけるのはありがたい限り。
さて、今回のオリンピックで個人的に印象に残ったのは、母国とは違う国籍や国旗のもとで活躍する選手たちでした。なかでも、フィギュアスケートのロシアペアKavaguti & Smirnov組の川口悠子さんに好感を持ちました。1998年の長野オリンピックでロシアのペア演技を見てペアに転向することを決意、ロシアのコーチに師事し、アメリカとロシアでキャリアを積んで今回ロシア代表で出ていたという方です。
オリンピックのために国籍を変えるという話を聞きますが、川口選手の場合、オリンピックに参加しやすくするために国籍を変えるのとは明らかに違います。フィギュアスケートでロシア代表になるというのはむしろかなり難しい挑戦です。自ら飛び込んだ異国での生活ですから、きっと苦労も多かったことでしょう。また、二重国籍をとれない日本人にとって、海外国籍を取ることはさぞ大きな決断だったに違いありません。それでも夢を叶えるためにハードルを乗り越え、夢を実現させたところが本当にすごい。のびのびと挑戦する姿に心打たれました。英語もロシア語も堪能とのこと。これからの活躍も期待しています。
オリンピックのたび、日本代表の選手はもちろん、アメリカ代表でもロシア代表でも日本人を応援したくなってしまいます。海外トップ選手の洗練されたパフォーマンスももちろん楽しんで見ているのですが、限られた時間でどの選手を見るかというとき、やっぱり日本人ははずせません。日本にいたときはもっと海外選手を見たいと思っていて、今回はメダルレースはすべてイーブンに見られる環境だったのですが、そんな中でも日本人に注目していました。海外にいても(海外にいるからこそ?)自分が日本人であることを改めて認識し、同時に、スポーツの根源的な地域性・国民性を感じたりもします。
先週金曜日、ある集まりで在豪歴15年の韓国系移民の人と話す機会がありました。お互いに気になるのはフィギュアスケート女子の結果で、韓国のキム・ヨナ選手と日本の浅田真央選手のどちらが金メダルをとったのか、早くテレビを見たいと話していました。彼女は今回の韓国勢の活躍がすごく嬉しかったようです。
またカナダでは、中国系の移民が多く、カナダ選手の中にも何人かいましたが、移民の人たちは中国の選手を応援していたとか。
たぶん、日本選手のことは世界中の日本人が応援していたと思います。
バンクーバーオリンピックを見ていると、名前や肌の色ではどこの国の選手か判断がつかないほど世界はグローバル化・ボーダーレス化していて、国籍とか国旗って何なんだろうと考えてました。ワールドマスターズゲームズの開会式では国ごとではなく種目ごとの選手入場を試みたとか、1980年のモスクワ大会でボイコットをしなかった国が国旗でなくオリンピック旗で入場していたこととかも思い出したりするのですが、それでもスポーツの持つ心情的なローカル性は永遠な気がします。
3/12からはパラリンピックが始まります。
posted by olympic-study |09:33 |
2010バンクーバー |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2010年02月14日
聖火の最終ランナーは、ネットでの予想どおりWayne Gretzky氏でした。アイスホッケーはやはりカナダのスポーツ魂といったところでしょうか。
予想2番手だったBetty Foxさんはオリンピック旗入場のときに登場していました。また、開会式会場に聖火を持って現われたRick Hansen氏も事前に最終ランナー候補として名前が挙がっていた1人。ネット予想で盛り上がっていたのはカナダの人たちだったようなので、さすがカナダの重要人物をちゃんとおさえてます。
ほかに一昨日のブログで書いてたシュワルツネガー氏は、ロンドン大会織委員会の人に聖火のリレーをつないだとのこと。
もうかなり報道されているのでご存じの方も多いと思いますが、開会式の日、グルジア(英語名はGeorgia)のリュージュの選手が公式練習の事故で亡くなりました。
開会式でグルジアの選手団が入場したときの空気、立ち上がってグルジア選手団を見守るIOCのロゲ会長、グルジアの国旗にフォーカスし続けるテレビ映像、カナダ国旗とオリンピック旗は半旗に、そして1分間の黙祷。誰もが予想していなかった出来事でした。
私は思わず北京オリンピックの開会式を思い出してしまいました。グルジアへのロシア侵攻が始まったのは確かこの日ではなかったでしょうか。テレビに映し出された観客席のプーチン大統領の険しい表情、今も覚えています。
このようなタイミングでグルジアに再び悲劇が訪れるなんて信じられない思いです。グルジアの選手やグルジアに住む人たちに平安が訪れることを祈ってます。
バンクーバーの開会式映像を見ながら、もし日本がオリンピックを招致できたらどんな演出ができるだろうとも考えてました。独自の文化を持つ日本ならではのストーリーをきっと見せられるのではと想像を膨らませたり。
カナダの人たちが今感じている興奮や感動、誇りをいつか日本の人たちも体験できるといいですね。
posted by olympic-study |21:07 |
2010バンクーバー |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2010年02月12日
いよいよバンクーバーオリンピック開幕。Googleのトップページも聖火の絵に変わっていました。
聖火の最終ランナーが誰になるのか、ネットでの予想はWayne Gretzky氏が目立ちます。次いでBetty Foxさん。Gretzky氏は元アイスホッケーの選手で、98年長野の屈辱から2002年の金メダルを導いた立役者。Bettyさんは、癌で片脚を失いながらもクロスカントリースキーで5000kmのマラソンをしながら癌研究の基金を集めた人のお母さんです。
聖火リレー最終日の今日、聖火ランナーの1人としてシュワルツネガー氏も登場し、重要な役目を果たすとか。どうだったのでしょう。
バンクーバーの聖火リレーは国内のできるだけ多くの地域をカバーするという方針だったおかげか、平和に進められた感じがします。
最終ランナーは、いつも、開催国の国民的なヒーロー・ヒロイン、もしくは国のメッセンジャー的な人が出てくるので、カナダではそれが誰なのか楽しみです。
posted by olympic-study |23:06 |
2010バンクーバー |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2010年02月08日
前回、テレビ放送について書きましたが、オンラインでもバンクーバーに向けた動きがいくつかあります。
IOCのバンクーバー大会のサイトでは、オンラインミニゲームで競技を体験できます。ジャンプをやってみたところ、Greatで130が出ました。ビギナーズラック?それとも誰でも出せるスコアかわかりませんが。昔、札幌のウィンタースポーツミュージアムでジャンプのシミュレーションをやったときはかなり最悪な結果だったのですが。
昨年から日本でブレークしているTwitterでは、IOCが提供している@olympicsをフォローしましょう。最近は、バンクーバー・ウィジェットのお知らせがあり、早速、インストールしました。デスクトップでアップデート情報が見られるようです。
自分のアカウントからTweetもしくはReTweetすれば、抽選でオフィシャルビデオゲームが当たるかも、というキャンペーンもやってます。
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のFacebookでは、"The Olympic Games"のWallをチェック。バンクーバーで見たい競技、選手は?という問いかけや、現地から写真を送るコンテストなどのお知らせがあります。
IOCがこうしたオンラインゲームやSNSを活用する理由は、若者のスポーツ離れを改善したいからといわれています。若者が接触するメディアでアプローチして関心を持ってもらうのが狙いだと。そうした目的で2012年のロンドン大会ではSNSをフル活用するという記事をずいぶん前に読んだことがあります。
そんなことがあって、FacebookもTwitterも、スポーツイベントのサイトで結構前から(2年くらい?)見かけていたものの、若者向けと思ってアカウントをとっていませんでした。昨年、やっとアカウントをとっていろいろ見てみたら、必ずしも若者向けメディアとはいえないことがわかり、しかも日本のTwitterユーザの年齢層は高めであることもわかり、個人的にはほっとしました。Twitterのおかげで、昨年の招致都市プレゼンライブも直前に知ることができましたし。
ロンドンより一足早くバンクーバーからSNS導入で、若者への訴求効果も測れるかもしれません。
とはいえ、テレビやオンラインのことを書きつつも、やはり一番の感動は会場での観戦ではないかと。また、現地に行ってみなければわからないこともあるでしょう。一般市民にとってオリンピック観戦はなかなか手の届かないものですが、いつか実現したいと思ってます。
posted by olympic-study |05:43 |
2010バンクーバー |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2010年01月26日
早いもので、バンクーバーオリンピックまでもう2週間ちょっととなりました。そこで、この週末、バンクーバーオリンピック専用チャンネルの契約をしました。
現在、豪州にいるため、News Corpとのジョイント・ベンチャーであるFoxtelで海外のニュースやスポーツ番組などを見ていましたが、そのFoxtelではバンクーバーオリンピック専用として4チャンネルを開設するそうです。チャンネル構成は4つの会場(バンクーバー、ウィスラー、サイプレス、クリークサイド)で分かれています。放送時間は1600時間、そのうち生中継は340時間を予定、放送はオリンピック期間中24時間おこなわれ、金メダルがかかるイベントはすべて生中継、オンライン放送にもアクセスできるとのこと。
スポーツ番組をいったんHDで見てしまうと元に戻れないというのを実感していたのですが、オリンピックをHDで見るのは今回初めてなのでワクワクしています。ハードディスクへの録画で生中継の巻き戻し/再生や、一度に複数の番組を録画できるようになり、ネットとの連携で選手のプロフィールにもアクセスできると、放送はどんどん進化してますね。時間の制約はすでになくなってますが、日本だとさらに場所の制約を超えた携帯視聴も浸透しているのでは。
あとはコンテンツの制約でしょうか。自国のトップ選手だけでなくグローバルな放送がどれだけ見られるのか。自分の好きなスポーツは予選から全部見たいという人もいるでしょうし、オリンピックなのだからどのスポーツでもトップ選手を見たいという人もいるでしょう。あるいは、マイナー競技でもトップでなくても自国の選手を応援したいという人もいるかもしれません。そういうニーズに応えられるかどうか。
とりあえず視聴準備ができたところで、YouTubeで過去の冬季大会ハイライトをいくつか見てみました。やっぱり冬季大会では長野が一番印象に残っています。そのあとソルト・レークやトリノがあったのに、長野の印象が強いというのは自分が日本人だからでしょうか。長野のジャンプ、何度見ても感動します。
個人的に趣味のスポーツ歴が一番長いのがスキーなので(ここ数年滑ってないのでランニング歴とほとんど同じかも)、冬季大会の競技も幅広く興味あり。ジャンプは日本の国内大会を何度か見に行きました。最近、東野圭吾さんの「鳥人計画」を読んで、ますますジャンプに関心。また、クロスカントリースキーの大会に出ていたこともあるので(遅いです)、ノルディック競技が結構好きです。
カーリングも一度だけやったことがあり面白かったので、きっと見るでしょう。カーリングの発祥地カナダだけあって、競技人口が多い=視聴者が多いことから、Foxtelでは4チャンネルすべてでカーリングの放送があるそうです。
フィギュアスケートもスピードスケートもアルペンスキーも、と見たい競技を数え上げていくと、そんなにたくさん見る時間があるのだろうかと、夏も冬もオリンピックのたびに思うのですが、放送時間と個人の可処分時間を関連づけなければ大体なんとかなります。目下のところ、一番足りないのは季節感なので、放送とネットで冬の気分を盛り上げたいと思っています
posted by olympic-study |13:34 |
2010バンクーバー |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2009年02月24日
2010年バンクーバーオリンピック・パラリンピックのカーリング会場(バンクーバーオリンピック・パラリンピックセンター)がオープンし、これで全ての会場が整いました。各会場ではテストを兼ねたスポーツイベントが行われ、選手からのフィードバックを得ながら必要に応じて見直しをしていくとのこと。
昨今、スポーツイベントやスポーツ施設でも環境問題への対応が欠かせなくなってきていますが、今回オープンしたばかりのカーリング会場でもさまざまな環境対策をしています。例えば、建物内の温度を保つ建築資材や、雨水の利用、シャワーやトイレの水量調節、温熱の再利用、電気は天然ガスと太陽発電を利用するなど。
カーリングはカナダの代表的なスポーツなので、世界一のカーリング場としてオリンピック後もたくさんの人に長く利用してもらえるように作られているようです。
先日、お伝えした選手村建設の件(バンクーバー、開催まで1年の様子)では、バンクーバー市が残りの建設費を引き継ぐことになったため、格付け会社からの評価が下がったという報道もありました。世界的な金融危機の影響で、民間の投資会社が建設費の支払いを突然停止するとは当初予想もしていなかったこと。事前に予測・回避するにはどうすれば良かったのかと考えさせられます(個人的には選手村を高級マンションにする必要があったのかどうか疑問)。現時点では、市としては2010年のオリンピック・パラリンピック開催後までに不動産市場が回復していることを願うばかりだと思います。
バンクーバーオリンピックは来年2月12-28日、パラリンピックは3月12-21日に開催されます。オープニングまで1年を切り、テストイベントも各種行われ、スポーツ会場の準備は順調に進んでいる様子。現地の市民のかたたちもおそらく盛り上がってきているのではないでしょうか。
posted by olympic-study |08:51 |
2010バンクーバー |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2009年02月12日
バンクーバー冬季大会の開会式(2010年2月12日)まで、今日でちょうどあと1年。バンクーバーオリンピックの会場となるバンクーバーとウィスラーでは、これを祝ってさまざまなイベントが開催されているようです。
ハイライトは、IOCのロゲ会長が世界の若者に参加を促す式典。これはオリンピックの伝統的な儀式の一つで、世界のアスリートたちに向けた招待状が開催の1年前に各国の国内オリンピック委員会(NOC)宛に送付されます。
このほか、聖火リレーのトーチや聖火ランナーのユニフォームの公開、開会式までカウントダウンをする時計を公開するイベントなどが、昨日・今日とおこなわれてます。
また、運営の実地テストを兼ねた国際スポーツイベントが今月から複数開催されており、これまでのところ、テストは全て成功とのこと。開催国が事前にこうしたイベントをおこなうことで、運営テストのみならず、地元の人たちのオリンピックスポーツへの関心を高める効果もあります。
一方、選手村建設費をはじめとするコストの問題もメディアでは取り上げられています。選手村建設にあたっては、当初、オリンピック終了後に高級マンションとして販売するつもりだった米国系の投資会社がローンという形で資金提供をしていたのですが、不動産市場に期待できなくなったとして昨年11月頃に突然支払いを停止、残りの建設費をどうやって賄うのかが問題となりました。結局、州政府や市議会での話し合いによって、バンクーバー市が借り入れをすることになり、そのための予算も決議されました。
これによって借入金の利息が下がってオリンピック終了後は市民に手の届く適正価格で販売されるようになる、あるいは市が抱えるホームレス問題の解決につながるのではというポジティブな見方もありますが、市にとっては突然の負担増大。
選手が滞在する施設として高級マンションを建設する必要があったのか、地域に見合った施設なのかどうか、最初に検討すべきだったのではと思います。市民が必要とする施設・住居なら、民間の投資会社に頼る必要もなかったかもしれません。
IOCの方針は、できるだけ運営コストを抑え、必要のないものは作らない・残さないようにとしています。それでも、世界からゲストを迎える開催国としてはいいところを見せたい。そのために、運営費や関連事業費が膨らんでいく傾向があるようです。関連事業がいくつも立ち上がれば経済活性化や市民生活の向上につながるので、必ずしも悪いことではありませんが、地域のニーズに合っているかどうかの吟味は必要不可欠ではないかと。
バンクーバーの明るい話題としては、チケットや関連グッズの売り上げが好調なこと。カナダ国民の関心の高まりが伺えます。
さて、本日2/12は日本が立候補ファイルをIOCに提出する日でもあります。マドリードとリオ・デ・ジャネイロは、一足先に水曜日に提出。シカゴと東京は本日、最終締切日に提出します。各都市のコメントについては次回ご報告します。
posted by olympic-study |19:56 |
2010バンクーバー |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2008年12月01日
先日、バンクーバー2010年冬季大会の聖火リレーコースが発表されました。カナダの全ての州、1000か所以上を回るコースとなっています。日本語のニュースは「バンクーバー」「聖火」で検索するとたくさん出てきます。
今年の北京オリンピックの聖火リレーが、チベット問題との関係で世界各地で騒動となり、警備や費用面からもグローバルな聖火リレーをおこなうことが疑問視されていました。バンクーバーが国内のみとしたことについて、当地の組織委員会もIOCも北京大会との関係については特に言及していないようですが、国内のみになってほっとしている人はきっと多いと思います。
グローバルな聖火リレーが始まったのは2004年のアテネ大会からでした。これは、聖火を五大陸に運びたいというアテネ組織委員会からの要望を受け入れる形で実施されました。それまでは、ギリシャのオリンピアで灯された聖火はアテネを経由して開催都市に運ばれ、そこから国内中心に聖火リレーがおこなわれていました。
ギリシャでのオリンピック開催となるとルートが限られるため、オリンピック・ムーブメントを広める上でもスポンサーという面でも海外ルートへ広げたかったというのは理解できます。でも、グローバル聖火リレーをもし今後おこなうとしたら、オリンピックの生誕地ギリシャでの開催時のみでいいのではないかと今は思ったりします。
以前も書きましたが、世界の主要都市よりも開催国内のできるだけ多くの地域を回るほうがオリンピック本来の目的に合っているように思います。開催都市だけでなく開催国全体にオリンピック・ムーブメントが広がることが、開催国にとってのレガシーの一つになるのではないかと。
2010年バンクーバー大会のルートはまさにそのとおりで、カナダの人口の90%以上をカバーできるルート(聖火リレーのコースに車で1時間以内に行ける)になっているそうです。
オリンピックトーチ(聖火)が北限の地にも原住民の人たちにも届くとのことで、どんなストーリーが伝えられるのか楽しみですね。
補足:聖火リレーが始まったのは1936年のベルリン大会から。近代オリンピックが始まった当初は、聖火台も聖火リレーもありませんでした。今では、両方ともオリンピック競技大会には欠かせない重要な役割を担っています。
参考:バンクーバー2010年冬季大会のサイト、IOCのサイトなど
関連記事:「聖火リレーの見直し」
posted by olympic-study |10:25 |
2010バンクーバー |
コメント(0) |
トラックバック(1)