2011年06月23日
先日、エアバス社の飛行機のコンセプトが発表になりましたが、その中で興味を引いたのは飛行機の中で運動できるようになるかもしれないということ。
天井が透明になって外の様子が見られるようになったり、会議室でミーティングできるというのも驚きですが、なんと機内でゴルフやジョギング、柔道、野球、テニスができるようになるかもしれないそうです。
ゴルフやジョギング、野球、テニスは、バーチャルで実際に移動するわけではないでしょうが、柔道はもしやリアルにやるのでしょうか。飛行機の中で柔道、する乗客がどれだけいるのかニーズも不明ですが、それよりまず思ったのはなぜ柔道?
あくまでコンセプトの一例とはいえ、日本のスポーツである柔道がなぜ英語メディアに例として出てくるのか。
しかし、よくよく考えるとエアバス社はフランスの会社。フランスでは柔道がメジャーなスポーツ。調べてみると、柔道人口は日本の4倍とも言われているようです。
ちなみに、このエアバス社のコンセプトが実現するのは、2050年の予定とか。
さて、日本の柔道をここまで世界に広めるきっかけを作ったのは誰かご存知でしょうか。
「柔道」と言われる競技を始めたのは、嘉納治五郎という方でした。明治時代に道場を開いて柔道を教え、弟子は国内にとどまらず海外からもやってきました。そして、海外の国にも柔道が伝わっていきます。
柔道家として、また教育者としてスポーツの普及・啓蒙活動を続けた嘉納氏は、近代オリンピックの創始者クーベルタン男爵からの要請を受ける形(駐日フランス大使の推薦により)でアジア初の国際オリンピック委員になりました。そして、日本のオリンピック参加を導き、日本でもオリンピック開催を、と東京オリンピックの招致を行います。
当時は国際情勢の悪化から国際的にも国内でも日本でのオリンピック開催に反対の声があがる状況でしたが、嘉納氏の尽力で招致は成功。しかし、喜びもつかの間、戦争により1940年東京オリンピックは幻となりました。
東京オリンピックが実現したのは、それから24年後の1964年。このとき、柔道が初めてオリンピック正式種目として取り入れられました。
嘉納氏はクーベルタン男爵のオリンピック理念に共感し、クーベルタン男爵は嘉納氏から聞いた柔道の心得に感動したそうです。
日本のオリンピック史の中で柔道は大きな役割を果たしてきたんですね。
さて、本日、6月23日は近代オリンピックが誕生した日。バースデーに寄せて、柔道とオリンピックの関係を書いてみました。
オリンピックデーにちなんで、YouTube、Facebook、Twitterではイベントが行われています。参加してみてはどうでしょう。詳細は以下をクリックして見てください。
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posted by olympic-study |00:44 |
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2011年06月06日
皆さま、お久しぶりです。お元気でしょうか。
しばらくブログを更新できませんでしたが、遅ればせながら、このたびの震災で被災された方々が少しでも早く安心して暮らせるよう、祈っています。
地球全体に影響を与えるほど甚大な被害をもたらした東日本大震災は、国際社会とのつながりも浮き彫りにしました。
国連の事務総長は3月11日の夜に早くも日本に向けた支援のメッセージを日本語を交えて発表、その様子が世界のメディアに流れました。国際オリンピック委員会(IOC)のロゲ会長からは、早々にお見舞いのファックスが日本オリンピック委員会(JOC)に届いたそうです。また、IOC副会長が震災後すぐに日本を訪問し、オリンピック・ムーブメントとして日本を支援していく方策をJOCと話し合ったようです。
IOCはオリンピック大会のオーナーである国際スポーツ組織ですが、アジア・オリンピック評議会やJOCとともに、スポーツを通して日本の人々に希望を持ってもらえるような震災復興支援を打ち出しており、今後、オリンピック選手を日本に派遣して被災された方々や子供たちを励ますイベントなどが企画されています。
オリンピックと言えば、いわゆる「アスリートの祭典」と称されるオリンピック大会と結びつけられますが、オリンピック・ムーブメントの活動領域は幅広く、スポーツを通した発展途上国の支援、草の根レベルのスポーツ参加の推進、また、スポーツだけでなく文化活動も含まれています。
そんな近代オリンピックは、1894年6月23日にパリで生まれました。クーベルタン男爵の働きかけで、古代オリンピックの復活として国際スポーツ競技会を開催することと、そのための組織としてのIOC創設が、この日に決定したのです。
1948年には、近代オリンピック誕生を祝うオリンピックデーが導入されました。世界各地で、6月23日に合わせてイベントが開催されています。
日本では、毎年6月にオリンピックコンサートが開催されてきました。オリンピック選手たちの映像とともに音楽を聴くイベントで、昨年までは無料でしたが、今年は震災復興支援チャリティイベントとして開催されるそうです。
日程は6月12日(来週日曜日、もう間近です)、場所は東京・渋谷のNHKホールです。詳細な情報は以下のページにアクセスしてご覧ください。
東日本大震災復興支援:オリンピックチャリティーコンサートを開催
近代オリンピックの誕生をオリンピック選手たちとともに祝うというイベントを通して、震災復興支援に参加してはいかがでしょうか。
posted by olympic-study |07:37 |
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2011年01月08日
あけましておめでとうございます。
今年も箱根駅伝、盛り上がったようですね。海外在住のためライブ映像は見られなかったものの、インターネットラジオに耳を傾けて観戦?、遠く赤道を越えて応援してました。海外からの初観戦です。
映像のないスポーツ中継は今の時代考えられないことですが、ラジオの音声を聞きながら、もしかして「前畑ガンバレ」の時代(1936年のベルリンオリンピック)はこんな感じだったのかも、などとノスタルジックな気分になりました。
ベルリン大会は初めてテレビ中継が行われたオリンピックともいわれてますが、映像を映し出せた範囲はベルリンのごく狭い範囲、まだまだラジオの時代です。音声情報だけを頼りに場面を想像しながら観戦した当時の人たち、今とは違った感動と興奮があったかもしれません。
今はインターネットがあるので、たとえ映像が提供されてなくてもタイムや順位の変化、コースなどをチェックできます。ここSport Naviの箱根駅伝サイトももちろん見てました。インターネットのおかげで海外でも観戦できるようになりましたが、それでも音声だけだと物足りなく思えてしまうのは、やはりテレビ時代を生きてきたからでしょうか。
ラジオ時代のリスナーほど音声に集中できず、いっそのこと来年は見に行こうかと箱根界隈の宿検索をしてみたり、いやいや駅伝やマラソンほどテレビ観戦向きのスポーツはないと逡巡したり。実際、日本のマラソン中継の質の高さは国際的にも知られていますし。
昨年、三浦しをんさんの小説「風が強く吹いている」をたまたま読み、その数ヶ月後、日本映画を紹介するイベントで、映画化された「風が強く吹いている」が上映されていて見る機会があり、箱根駅伝を再び見たいと思っていたところ。インターネットラジオのおかげで数年ぶりに観戦できました。次はストリーミングでライブ、もしくはSky系の有料放送ライブだったりすると良いですね。いやいや、やはり箱根駅伝は日本で見るのが一番でしょうか。
どうぞ今年もよろしくお願いします。
posted by olympic-study |21:41 |
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2010年10月11日
10月3日からインドのデリーでコモンウェルスゲームズ(英連邦競技大会:Commonwealth Games)が開催されています。コモンウェルスゲームズは英連邦の国々が4年ごとに集まって行うオリンピックのような国際スポーツイベントです。今回は53の国と地域が参加しており、インドがこのようなメガイベントを無事に開催できるのか、開催前から注目が集まっていました。
報道によると、開催前に観光客が襲撃される事件が起きたり、歩道橋崩壊などによる会場準備の遅れ、直前になってボランティア約1万人がいなくなってしまったり、関係者がデング熱にかかったり、開催中に体調不良を訴える選手が増えたりということがあったようです。開催地の安全性を危惧して会場入りをギリギリにした選手団がいくつもあったことなどは、2008年の北京オリンピックを思い出させます。
インドは2020年オリンピックを招致する可能性がある国なので、IOC関係者への取材もありました。ゲストで当地を訪れていたIOCロゲ会長は、判断を下すのは早すぎるとしてインドの可能性を受け入れるコメント。それでも選手の安全性確保については、ロゲ会長も最優先すべきと述べています。一方、IOC委員の中には、インドがオリンピックを招致できるようになるにはまだ相当の年数がかかるとコメントをする人も。
2008年の北京オリンピック、2010年の南アフリカでのサッカーワールドカップ、そしてインドでのコモンウェルスゲームズと、最近、新興国あるいは途上国と言われた国々でメガスポーツイベントが開催されています。同じく、ブラジルでは2014年のワールドカップと2016年のオリンピック開催が決まっています。
オリンピックやワールドカップといった大規模なスポーツイベントを招致することで、交通機関や街のインフラ整備が進み、経済的にも国が成長する事例は過去にありました。今回のインドでも、コモンウェルスゲームズに向けて空港や鉄道などインフラ整備や街のクリーン化が進められ、そうしたインフラ整備を除いても開催費用はこれまでのコモンウェルスゲームズで最高額と言われるほどの投資をしました。オリンピックを招致するなら、スポーツ会場などハード的な面はほぼ準備ができたともいえます。
でも、運営やスポーツ文化的な面では今回の大会は時期尚早だった気も。中国は北京大会の招致をきっかけに(他の要因も含めて)経済的には急成長しましたが、まだ国際社会の一員になりきれていない部分があるように思います。インドが今回のコモンウェルスゲームズを通して経済的に社会的にあるいはスポーツ文化的にどれだけ成長するのか。2020年招致が決まる2013年までに何らかの成果を見せられるかどうか。
新興国でのメガイベント開催の検証とともに、インドの動向も今後注目されていくことでしょう。
posted by olympic-study |05:06 |
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2009年12月07日
先々月、シドニーで開催されていたワールドマスターズゲームズを観戦しました。ワールドマスターズゲームズとは、オリンピックのマスターズ版のようなイベント。オリンピック同様、4年ごとに開催され、招致活動を経て開催都市が決定し、組織委員会ができて運営準備を進めます。
ワールドマスターズゲームズの運営母体International Masters Games Association(IMGA)の本拠はIOCと同じくスイス・ローザンヌにあり、IMGAのメンバーにはIOC委員が数人入っています。IOCはこのイベントに後援という形でかかわっています。
今回のワールドマスターズゲームズは、シドニーオリンピックで使われた会場をメインとして使い、開会式では選手の行進もあり、元オリンピック選手も200人以上参加していました。そんな国際イベントにもかかわらず、最低年齢をクリアしていれば基本的に誰でも参加できます。そして観戦は無料。
今回は世界各国からおよそ2万8000人が選手として参加しました。これはオリンピック夏季大会の選手数と比べると約3倍。平均年齢は50歳で、なかには100歳を超える人も数人いました。日本のマスターズ水泳で70代・80代の強者たちにだいぶ見慣れていた私ですが、さすがに70代で飛び込みに参加する選手には驚きました。
陸上競技の観客席で応援する人たちは選手の子どもか孫と思われる人たちも多く、これまで見てきた国際的なスポーツイベント(親が子どもを応援)とは逆のパターン。応援風景は、一風、のどかでほほえましくもあり、トラックを走る選手を見ながら「大人の運動会みたい」などと思ったり。
しかしメダルを獲得する上位陣の記録はかなりハイレベル、社会生活と折り合いをつけながらもトレーニングをずっと続けてきたことが伺えました。
いくつか感動的なストーリーが紹介されていましたが、なかでも一番感動したのは、1936年のベルリン大会の選手が参加していたこと。歴史として語られてきたベルリン大会は今も生きている、そんなゾクゾクする感動を味わいました。当時17歳の水泳選手だった彼女は、2年後の1938年のBritish Empire Games(現在のCommonwealth Games、英国圏のオリンピックのようなイベントで4年ごとに開催)で金メダルを獲得。そのときの会場がシドニーだったことから、今回の遠征参加を決めたとのこと。
ベルリン以降、北京に至るまでどんな気持ちでオリンピックを見守ってきたのでしょう。カナダ出身の90歳、マスターズゲームズが終わるとバンクーバーに帰っていきました。2ヶ月後に開催されるバンクーバー冬季大会、そこにはこんな方もいらっしゃいます。
ちなみに、日本の滋賀県もこのワールドマスターズゲームズを招致しようとしていましたが、メディア報道によれば住民の関心が低いということで今回の招致は実りませんでした。日本は高齢者が元気な国としても知られているだけに残念でした。
次回のワールドマスターズゲームズは、2013年イタリア・トリノで開催されます。
posted by olympic-study |04:55 |
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2009年03月21日
昨日、東京マラソンの受付を済ませ、EXPOも見てきました。EXPOの規模の大きさには圧倒されました。ブース(出展企業・団体)の数といい、サービスの内容(情報提供、試供品、写真撮影、有名人のトークなど)といい、賑わいぶりといい、これだけの規模のマラソンEXPOって他にはないのではと思うほど。報道を通して見る日本の景気とは裏腹に、日本は十分すぎるくらい豊かという印象。
国際的なイベントだと言語サポートが気になったりするのですが、会場にいた外国人のかたたちで困ってる人はいないようでした。というか、日本語がある程度わかる人たちが来ているような感じも。人混みでぶつかってしまった瞬間に「スミマセン」と日本語で言われたのには本当にびっくりしました。
国内の参加希望者が多い人気大会なので、今後どれだけ国際化するかは難しいところかもしれません。
さて、会場内でボランティアリーダーの養成案内というのを笹川スポーツ財団のブースで見つけました。スポーツイベントではボランティアの存在が非常に重要ですが、たいていはイベントごとに募集とトレーニングがおこなわれており、組織的・恒常的に育成をするというのは珍しいこと。日本でそうした動きがあるのは情報としては知ってましたが、マラソンEXPOで具体的な内容を知ることができました。詳細な情報はウェブでも見られるようです。→ http://www.ssf.or.jp/wk_vol/index.html
私もスポーツ関係のボランティア歴はかれこれ10年以上、イベントの企画・運営からチームの会計、撮影、ガイド、翻訳・通訳、計時、ドリンクマーシャルなど、さまざまな仕事を地域レベル・国際レベルの組織・イベントで経験し、運営側の苦労やボランティアとしてできることの限界も感じたりしつつも、スポーツについていろいろ考えることができ、ボランティアは貴重な体験だったと思っています。
また、今は、社会人が本業のかたわら地域活動として地元のスポーツを支えているという文化の中で生活しているので、ボランティアなくしては成り立たないというのを実感しています。
どんなにビジネス面がフォーカスされようと、スポーツの根本は、選手・参加者・関係者などたくさんの人たちの情熱やボランティア精神で支えられているので、スポーツが好きでスポーツに関わりたいという人たちが増えていくのは社会的にもいいことではないかと。支えられる立場(選手や参加者)と支える立場(運営者やボランティア)の両方を体験すると、見えてくる世界も変わってきます。
いよいよ明日は本番。ボランティアの皆さんに感謝しつつ走りたいと思います。
posted by olympic-study |13:22 |
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2008年11月03日
昨日11月2日、ニューヨークシティーマラソンが開催されました。
ニューヨーク・タイムズ紙の「Elite Women Getting Older, and Better」という記事によると、今回参加するエリート女子選手の平均年齢は33歳、半数は35歳以上とのこと。ラドクリフ選手やヌレエバ選手といった30代の有名選手も参加。20代のときのような無理はきかなくとも、30代の今のほうがもっと強くなれる気がするという選手のコメントや、マラソン選手の場合、30代でピークを迎える人もいるという調査報告もありました。
一般の市民ランナーの場合、私自身が今まで出会った人たちを見ると、走り始めるのが30代後半から40代という人が多かったように思います。仕事の時間をコントロールできるようになった人、あるいは子育てが一段落して自分の時間がとれるようになった人など。それでも走っているうちにタイムや距離がどんどん伸びて、フルマラソンに挑戦するなど目標を次々と達成していく人たちをたくさん見てきました。
年齢が上がっても、練習量に身体が慣れていくことでパフォーマンスが向上していくという点では、エリート選手も市民ランナーも共通点があるように思います。もちろん、パフォーマンスは人によって異なりますが。
スポーツというと、健全な青少年の育成という教育的な観点から子供や若者を対象に語られることが多いのですが、ストレス過多で長寿化した現代社会では、むしろ大人のほうこそ、スポーツを通して得られる心身の健康や達成感を必要としているかもしれません。
さて、このニューヨークシティーマラソン、実は私も参加したことがあります。大都市の中心部を走ることやイベントそのものにすごく感動し、日本でもこんな大会が開催できたらと、ネットで体験談を書いたり、ある大会事務局に大会企画を提案したりもしました(無謀な試みでした)。ウィンドウズ95でインターネットが一気に普及する前、ヤフージャパンができる前の話です。こう書くと大昔のようですがほんの十数年前のこと。それから10年過ぎて東京マラソンができました。きっと、私と同じような体験をして、同じような思いを持って行動した人たちがたくさんいたことが、東京マラソンの実現につながったんじゃないかなと思ってます。
目に見える結果はたいてい、体験・感動・情熱といった無形のものが後押ししています。スポーツというプロダクトは本来、無形の要素を多分に含んでいるので、社会を変える力を秘めているともいえるのではないでしょうか。
東京マラソンも、ニューヨークシティーマラソンのようにたくさんの人に感動や影響を与えながら歴史を重ねていくのでしょう。
posted by olympic-study |21:25 |
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