2008年12月05日

聖火リレーの運営

前回の「聖火リレーは国内のみ(バンクーバー)」という記事に関連して、聖火リレーがどのように運営されているのか、ご紹介します。

聖火リレーのコースは誰がどうやって決めているのでしょうか。
答えは、開催国の組織委員会が独自のテーマに基づいてリレーの計画をたて、それをIOCが了承する形となっているようです。
開催国の組織委員会がマネジメントするのは聖火がアテネを出てから。オリンピック生誕の地オリンピアでの採火儀式および、近代オリンピック最初の会場となったアテネのスタジアムまでの聖火リレーは、ギリシャのオリンピック委員会がマネジメントをおこなっています。(冬季大会の最初の頃は、オリンピアではなくスキーの発祥地からスタートしていましたが、現在は夏季・冬季大会ともオリンピアからスタートしています)

2004年のアテネ大会では、アテネ組織委員会の提案で初の五大陸リレーがおこなわれました。オリンピックが生誕地に戻ってきたことを記念し、聖火リレーは過去の夏季大会の開催都市全てと次回開催地の北京にも訪れました。
これが初めてのグローバルな聖火リレーとなりましたが、以前にも開催国以外の地域を経由した大会はいくつかあります。例えば、大戦後の復興となった1948年ロンドン大会では、平和の祭典を復活させたクーベルタン男爵が眠るスイス・ローザンヌを訪れていますし、1964年東京大会ではアジア各地を経由しています。当時、東京はアジア初のオリンピック開催地だったので、アジア各地を訪れる意義もあったと思います。

聖火リレーは、1936年ベルリン大会組織委員会からの提案で始まりました。古代オリンピックに聖火リレーはありませんでしたが、オリンピック開催を知らせる伝令使たちがギリシャ各都市に赴いて開催日を知らせ、開催の1ヶ月前から会期終了までは争いをやめてオリンピアに観戦に来るよう呼びかけていました。オリンピックが平和の祭典といわれる所以(ゆえん)がここにあります。

この伝令使の役割を聖火リレーは担ってきたと思いますが、今はメディアが世界中に映像やメッセージを伝えてくれるので、伝令使となって各国を訪れる必要はなく(十分な予算と意義があれば検討してもいいかもしれませんが)、むしろ何を伝えるかのほうが大事ではないかと思います。

メインイベントはあくまでも競技、オリンピックの目的はスポーツを通じた人間形成や平和な社会づくりであることを念頭に計画をたて予算配分をおこなうことが重要かもしれません。

posted by olympic-study |14:22 | オリンピック一般 | コメント(0) | トラックバック(0)
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