2008年07月16日
選手交代で狂うバランスと未来
JFL後期第3節、FC琉球対ファジアーノ岡山戦。ゲーム終了後の記者会見でジャン・ポール・ラビエ監督は常々似たような言葉を並べ、現実を濁し、未来への可能性を示唆する。 ただ、この日ばかりはジャッジに関する問題もオブラートに包みながらも怒りは滲み出ていた。もちろん、それは一瞬であり、すぐに当たり障りのないゲーム分析を試みる。 相当に悔しかったのだろう。インタビューに指名された山下は最後まで拒否し、その後に出てきた秦は苦虫を噛み潰すような思いで、自己批判を繰り返した。 ポジションの妙 この日は後半25分までは琉球のゲームだった。システムの特徴はデュドが山下の後方にポジションを取り、中盤まで顔を出せる位置にいたこと。 岡山は前半から中盤でボールをキープすることができず、焦って前掛かりになると中盤とディフェンスラインの間にギャップが生まれる。そこに1.5列目を担当するデュドが割って入る場面が見られ、攻撃の構築はすべてこのスペースから始まっていた。 お互いの距離感が理解できつつあるのだろう。後半の途中までは余裕のあるボール回しや、秦が積極的にゴール前へ仕掛ける場面も見られた。 そしてサイドバックは徹底して攻撃への参加を自粛する。澤口にしても本来は攻撃へ絡む能力があるだけに、少し物足りない感じもするが、どんなことがあってもディフェンスから入るイメージは伝わってきた。 崩れたバランス感覚 山下の得点もあり、主導権は確実に琉球が支配していた。しかし最終的には秦が交代した直後に中盤のバランスが崩れ、岡山が一気に押し込む時間帯を作り出す。 秦の交代の前には斎藤が投入され、完全な4-4-1-1にシステムを変更したが、そこまでは全体のバランスは保たれていた。つまり、斎藤が投入されたものの、残り時間を守備的に戦うという共通理解は浸透していた。 問題はその後である。 ゲームの二日前に當間に話を聞くと「怪我は完治ではないが、練習にも合流しているし、特に問題はない」と語っていたが、コンディションが整っていないのは明らかで、ゲームの流れに乗れない時間が続いていた。 秦もそれまで悪くなかっただけに、ゲーム後にラビエ監督になぜ秦を変えたのかと聞いてみたところ「秦はまだフィジカルに問題があり、あの時間帯からディフェンスを強化したかった」と強く語ったが、選手交代の失敗が如実に表れてしまった形となった。 そして、残り数分で2得点を岡山に奪われ逆転負けで試合終了。前節の北九州戦ではうまく機能したディフェンスラインも、単調な岡山のパワープレーに対応できず。 センターバック二人の経験不足は顕著で、特にゲームから離れていた森戸や大塚はボールフィーリングが雑。落下地点やパスの伸びるスピード、セカンドボールの対処に不安が残る結果となった。 山積みされる課題 「来期のために」というのは、ここ数試合のトルシエなり、ラビエ監督の決まり文句である。だが、ここまでのゲームを見ると、なかなかチームの「軸」らしきものは見当たらない。 システムをゲームごとに変更することは当たり前。それよりも、中心となるべき選手の存在が皆無なのは苦しい。現在も選手の見極めが続く空気が琉球にはある。 そして今季最大の「裏」テーマである90分間走れるか、という問題はここにきてさらに琉球を苦しめている。この日も後半には鎌田や國仲はほとんどボールに絡んでいなかった。 60分を過ぎたあたりから必ずチームの中で2~3人は消える選手へと変貌を遂げる。沖縄の気温、湿度、フードコントロール。 ここまでくると、コンディショニングに疑問符が付くことも時間の問題かもしれない。 あの試合の再現 以前とは違うチームに変わりつつあるのは、誰の目から見ても明らかだ。しかし、最終的に同じような負け方を繰り返しているようでは、チームが前進しているとは言い難い。敗因は明確なだけに、なおさらもどかしい。 それにしても87分の喜山の得点。シュートがゴールポストの奥の枠に当った瞬間、主審は得点を認めなかった。 議論の結果、得点となったが、まるで2002年の作陽高校対水島工業戦、青山(現広島)の幻のゴールを見ているようだった。そういえばこのゲームも岡山県絡み。何かある・・・・とは思えないか。
posted by okuma店長 |14:20 |
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