2007年07月17日

FC琉球は死んだのか

 まず、ゲーム内容の具体的批評は現場を経験してないということもあり、言及することはできない。
 しかし0-8というスコアを前にしては、さすがに怒りに近い、冷たい感覚が全身を覆った。倦怠感という言葉で全てを括るほど、そこまで人間はできていない。素通りできない現実に対して、ではなく起こるべくして起こった不条理な事実についてだ。

 これまで、このクラブに対して多くの逡巡たる気持ちを抑えずに書いてきた。全ては沖縄のため。軸が右往左往しなかったのもこのブログに行き着き、議論を交わせる機会を授かったからだ。
 沖縄のサッカーに対する想いはどんな形であれ、全てのベクトルはFC琉球に向けられていた。沖縄のクラブチームとして日本中のサッカー関係者が存在を共通理解として持つようになり、話がはずんだ夜も一夜限りではなかった。

 その幸福なコンセンサスにも未成熟な領域が数多く見受けられ、私は常に現状に満足してはいけないと自分に言い聞かせては批評を書き連ねてきた。沖縄に住む選択や帰る時間は無い。しかし焦慮に駆られながらも書き続けるには理由があった。現状に甘んじては絶対にいけない。そう思ってきた。
 
 この結果は当たり前のように起こった真実だ。サイレントマジョリティーがいまさら社長のブログに刹那的な感情の爆発を陳列することは解決策になるはずがない。
 8失点はあくまで結果である。8点取られたことが悪いのではなくて、崩壊する可能性のあったチームを指摘できなかったことが問題だ。
 その予兆は前節のHonda FC戦からあったし、ホームで観戦するサポーターは以前から感じていたはずだ。生活の営みにFC琉球があると高らかに叫ぶなら当たり前の事だろう。それがなぜか出てこなかった。話を聞いても、ブログを見ても「このままでは大変なことになる」という意見を多くの人々と享受せずに感情の封鎖を貫き、そして気付けば次のゲームを迎えていた。
 
 それが、ここにきて感情の吐露を繰り返す。この行為は正常なことなのか。

 そしてゲームレポートを掲載する立場の人間。つまり沖縄タイムス記者の姿勢も衝撃的なものだった。沖縄の少年の夢を打ち砕かれるようなゲーム内容だったにも関わらず、そのレポートは淡々と飄々と綴られていた。
 ゲーム内容を殴り書き、選手や監督の言葉を拾うことは別に誰でもできる。限られた人間にしか書けないというのはマスコミが作り出した幻想だ。限られた人間が書くレポートは、あのような血の気の引いた、サッカーへの愛を感じることが出来ない文体に仕上がるはずがない。
 スポンサー云々をエクスキューズに摩り替えることは自己の生き様を否定することだ。少なくとも、最低限ペンを持つ人間がやってはいけないことを、松田という記者はやってしまった。

 今回の大敗は現場だけの目線で語ることは絶対に許されない。責任の所在はFC琉球に関わる沖縄県民に重くのしかかっている。ゲームで一番表現力のある立場にいる人間は間違いなく選手だ。しかし、それだけで人の心を突き動かすゲームは生まれることはない。
 
 これまでどうにかなるというスタンスでFC琉球に携わり、それでもどうにもならない現実を素直に認めない人々。
 変わらなければいけなかった。こういうときのために、サポーター同士の横の絆やつながりを深くするために大々的なSNSの導入や、フロントとのカンファレンスの重要性をこのブログで説いた。それでも何も変わらず、具体的に何も動かなかった。私自身も、文章を書くという立場にいるだけで、もう少しサポーターや関係者と関わっていくべきだったと猛省している。

 土日も様々なゲームを見なければいけない今の私には、到底全国を回る時間や意志、金銭的余裕もない。そんな私が言うのもなんだが、願わくば早期にサポーターカンファレンスを開催してくれることを。それも、クラブ側が重い腰を上げるのではなく、県在住のサポーターが強いイニシアチブを持って想いを突きつけて欲しい。本当に、そう思う。

posted by 奥間店長 |23:40 | FC琉球 |
みんトピに投稿 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

この記事に対するコメント一覧
Re:FC琉球は死んだのか

野口代表のブログ、すごいレスですね。あんなに閲覧している人がいたのですね。

小さな島で育ったせいか、沖縄の人は批判し、議論することを苦手とする傾向があります。他人との距離が近いため、円滑な人間関係を築こうとする本能がそうさせるのかもしれません。

しかし、クラブ、サポーターが成長していくためには、その行為は避けては通れません。そういった場がないのならサポーター自身が作るべきです。レッズで例えるならば浦議のようなコミュニティサイトでも良いし、多少やり方は乱暴だったかもしれませんが、神戸や大分のようにクラブにサポーターズミーティングを要求しても良いのです。遠い埼玉からですが、私自身も一サポーターとして何か出来ることはないかと店長さんのコラムを読んで考えさせられました。

サポーター、クラブが今回の事件をきっかけに変われるか否か。そこにFC琉球の未来、生死がかかっているのかもしれません。

posted by つばさ | 2007-07-18 02:52

Re:FC琉球は死んだのか

 つばささんコメントありがとうございます。

FC琉球はあまりにもサポーター同士のヨコのつながりが無いですね。特に若い世代(高校・大学生)がどんどん絡んでくることはあまりないです。別にコアなサポの方々も拒んでいるつもりはないと思いますが、その最初の接点、つながり方に問題があるのではないでしょうか。
 FC琉球にはまだまだ議論が必要です。そのためにも様々な場所で、本心で議論しあうことは非常に重要だと思います。
 今回、変わることができなかれば、おそらくもう無理でしょうね。この結果をポジティブに捉えるのならば、今しか変化のタイミングはないということでしょうか。

posted by 奥間店長 | 2007-07-19 00:22