2008年05月15日
大竹洋平の次の一手とは
前節行われた川崎対浦和は今シーズンの前半戦を占う意味では非常に重要なゲームだったと言っていい。結果は浦和の「完膚なきまで」と表現してもいいディフェンスの固さと強さで川崎にほとんど主導権を渡さなかった。 分岐点と位置付ける要素 それだけではない。その前の週にあったFC東京対名古屋も一つのターニング・ポイントだった、と後々語れるような要素が多く含まれた一戦と位置付けられる。 両チームは開幕前に新鮮さという形の情報は提供し続けていたが、正直、勝てる裏付けを持ったチームではなかった。それが蓋を開けてみると、ゲームを消化するごとに深まる自信と軸の揺れない戦術で、気づけば上位に足を踏み込んでいた。 結果として名古屋が勝利を収めるのだか、この日はFC東京にとって様々な不安要素が浮き上がってきた一戦となった。 3月8日に開幕したJリーグも、今週末のゲームを含めるとすでに13節を迎えている。お互いのチーム事情や現状が嫌でも理解できる材料が揃う中で、スカウティングで集められた情報は前半戦を戦う上で十分な武器となっていく。 その中でも他クラブからの研究材料として特に挙げられるのが、FC東京の大竹だ。 独特のリズムと左足特有のボールの置き方。そして相手に囲まれようとも、DFの間をあえて選択して突破しようとする姿勢は、一つの攻撃の象徴となっていく。フレッシュマン故のフィジカルの遅れは途中出場でカバーされ、投入のタイミングも攻撃開始のアクションになった。 しかし、最近は全くと言っていいほど大竹から局面の打開は行われていない。理由は明快だ。これまで戦ってきた、もしくはこれから戦うチームのスカウティングによって大竹のスタイルは完全に見透かされている状態にある。 新しい蕾 無論、これまで生まれてきた才能のすべては、各チームの徹底マークにあってきた。だが、中田や高原、中村は短期間で情報戦の遥か上を凌駕するパフォーマンスを披露してきている。 小野にしても、超高校級と謳われ浦和に加入した直後から、圧倒的な輝きを魅せてはいたが、プレシーズンマッチの大宮や仙台戦では相手の徹底的なマーキングにあい、チームが志向するサッカーと若干ズレを露呈した。 だが、ここから開幕までの二週間で完璧といっていいほど、相手の力量を把握し、チームの戦術にもフィットさせていく。そして第二節には小野のタイミングに付き合った楢崎の股間を抜くシュートがあり、その数ヶ月後にはフランスへと旅立った。 違いを見せつける才能 現在の大竹は特に、相手との「ファーストディフェンスの間合いの詰まり方」に苦労している局面が目立つ。 最初は情報がない分、自由に自分のタイミングでボールを保持できる場面があったが、今は相手のフォアチェックが早く、厳しい球際に慣れていない大竹は極端に次の選択肢が狭まるのを感じているはずだ。焦りからか、枠に飛ばないシュートも多い。 名古屋戦では完全に18歳の才能を否定され、見抜かれていた。ゲーム後の記者会見でも城福監督はそのことに言及もしている。 これからはドリブルだけではなく、ボールを受ける、質の高いフリーランニングも身につけていかなければならない。もちろんそれには無駄な走りをするために必要なフィジカルが求められ、サッカーの核心に触れるような「究極の非効率」と戦わなければならない。 彼のようなスーパーと形容できる選手の成長を間近で見れることは非常に興味深い。それは多くの人が言えることだろう。次の一手はなんなのか。大竹の選択に注目したい。
posted by okumastore |00:27 |
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