2007年07月31日
Welcome to Philadelphia
井口選手がフィラデルフィア・フィリーズへ移籍した、という報道を聞いてびっくりしたのは先週金曜日。次の日のデーゲーム、対パイレーツ戦では桑田投手から犠飛から一打点をあげ、続く日曜日には2本ヒットを打つなど、早々と存在感を示していることに一人感嘆の声をあげています。 スポーツ好きの方でしたら、今はデンバー・ナゲッツにいるアレン・アイヴァーソンと、彼の繰り出す切れ味鋭いカットインを思い浮かべることでしょうが、 日本に住んでらっしゃる多くの方々にとっては、フィラデルフィアと聞いても映画「ロッキー」や「フィラデルフィア」が思いつくぐらいで、あまりなじみの無い街かと思います。確かにニューヨークで感じることが出来る躍動感にかける、味はあるが少し地味な街です。 そんな街を本拠地に置くフィリーズ(「フィラデルフィアっ子」の意)、現在NL3位とあまり目立たない、地味なチームと思いきや、なかなかキャラが立っている、見ていて面白いチームなのです。 先日、フィリーズは10000敗を喫した初のMLBチームになりました。創設1883年から数えて124年。単純計算をすると1年でおよそ81敗(正しくは80.645)しています。1941年には111敗(43勝)を記録。そんなチームを応援しているファンはかなり熱狂的というか狂信的で、10000敗目を喫した夜は歓声が球場を包んでいました。逆の意味でお前らすごいよ、と。監督は「そんなの関係ない。勝ちしか興味がない」とむっとしていました。 フィラデルフィアのファンは、レッドソックス・ファンに気質は似ていますが、勝っても負けてもフェンウェイを満員にして、チームに力を与えようとするボストンファンに対し、多くのフィリーズファンは負けが込むと球場に行くのをやめ、チームに無言のプレッシャーを与えます。 そこまで裏切られると、ファンはフィリーズからチームを鞍替えしてもおかしくないと思いますが、多くのファンは1980年に見せてくれたワールドシリーズ制覇の奇跡を信じて止みません。安打製造機と相手チームに恐れられたマイク・シュミットと、全速力でベース間を走り抜け、1塁打を2塁打にして、2塁打を3塁打に変えた「チャーリー・ハッスル」ピート・ローズを軸に戦い、一気にペナント初奪取まで駆け抜けた年は、今でもファンの間で語り草になっています。 監督は日本でヤクルト、近鉄でプレーしたチャーリー・マニュエル。選手の間では「きちんと対話をしてくれ、一人一人をリスペクトしてくれる」と評判はいいです。ただ、ソフトすぎて選手がしまってプレーしない、という地元の批判もあります。 注目するべき選手は、前回の日米野球にも出場した1塁手ライアン・ハワードと2塁手チェイス・アトリー。ハワードは昨年52本の本塁打を打ったパワーヒッターで、アトリーはシュアな打撃と守備がきらりと光る選手です。 また左翼手のバーレルも一時の不振を脱し、勝負強く、長打も打てますし、 若手投手のハメルズは長身からキレの有る球を投げ、将来有望株です。 ちなみにショートのロリンズを含め、上に挙げた選手は全員イケメンです。「MLBイケメンコンテスト」なるものがあれば、悲願(?)の優勝も夢ではありません。 いつも問題視されているのが3塁と投手陣。特にリリーフエースのワグナーがFAで(よりによって宿敵)メッツに2年前に移籍してから、不安定な試合が増えました。 リリーフの問題はさておき、守備力にも定評の有る井口選手のことですから、3塁コンバート論が巻き起こってくると思われます。 一フィリーズファン、そして元フィラデルフィア市民として、一人でも多くの日本人の方々が井口選手を通じて、この一筋縄ではいかない、愛すべきチームと、歴史に包まれた街を好きになってくれれば、と思います。 フィリーズ、要注目です。
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posted by nysports |04:32 |
MLB |
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