2007年02月23日

[阿波野秀幸のキャンプレポート2007]“4年目の正直”目指す福岡ソフトバンク

「プロ野球界のお正月」とも言われる2月1日、12球団が一斉キャンプイン。2007年シーズンに向けて、いよいよ動き始めました。各球団で実戦練習が行われるなど、早くも終盤に差し掛かった春季キャンプ。ペナントレースの行方を左右するキャンプの様子を、解説者・阿波野秀幸さんが独自の視点で徹底チェックします!
最終回は、主砲・小久保裕紀選手王監督が復帰した福岡ソフトバンクに注目。3年続けてプレーオフ敗退の悔しさをバネに、練習に励む姿をお伝えします!

・・・

キャンプレポート最終回は、4年ぶりに小久保が復帰した福岡ソフトバンクです。
まずキャンプ地に着いて、僕は感動しました!
1・2軍の各練習スペースが一度に見渡せるほど近くに集まっていて、
選手との距離もありません。
地元のおいしいものを扱う出店もたくさんあって、芝生の上で食べてきました。
野球ファンにとっては遊園地のようなところですよ。
みなさんも来年行ってみて下さい!

さて、本題に入りますが、
僕の注目していた小久保は痛めたふくらはぎがようやく治り、復帰間際でした。
「もう年だから無理しないようにします!」
と、笑顔で語ってくれました。
小久保の野球に取り組む姿勢は本当に素晴らしく、
周りの選手の意識を変えてきました。
それは巨人の時もそうでした。
小久保のいない3年間、松中・斉藤が先頭になってチームを引っ張ってきましたが、
3年連続プレーオフでの敗退……。
チームは壁を破れずにいます。
選手たちの間に流れる『またことしもダメだった』という雰囲気の中での復帰は、
もう一度チームが奮い立つ刺激になると同時に、
王監督を尊敬する小久保自身にも良い影響を及ぼすでしょう。

じっくり練習を見ていると、ホークスの安定した強さの理由が見えてきました。
若手選手の打撃練習が終わるまでゲージの後ろで食い入るように見つめ、
アドバイスを送る王監督。
2軍の練習場がものすごく近いため、フラッと現れる王監督。
いつも見守られている環境で、集中力の高い練習をしていました。
そして、自分の練習を終えた松中が、
ゲージの後ろに現れて若手の打撃を見つめる姿を見て、
「これは強くなるわ!」
と、思わず独り言をつぶやいてしまいました。
大病から気力で生還された監督のためにと、
選手・スタッフたちの思いが充満している練習を見て、また最後に感動しました。

5回に渡ってお伝えしたキャンプレポートはいかがでしたか?
読んで下さった皆さま、本当にありがとうございました。

■阿波野秀幸/Hideyuki Awano
1964年7月28日生まれ。神奈川県出身。桜丘高-亜大-近鉄-巨人-横浜。178センチ、75キロ。左投げ左打ち。
87年に、巨人、大洋と競合の末、近鉄にドラフト1位で入団。先発として1年目から活躍し、15勝を挙げて新人王に輝いた。89年には最多勝と奪三振王を獲得してリーグ優勝に貢献。95年、巨人にトレード。98年には横浜に移籍し、2000年に引退。01年から巨人の投手コーチ、06年から横浜の投手コーチを務めた。

関連リンク
球団別情報・福岡ソフトバンクホークス(スポーツナビ)
12球団・キャンプ情報(スポーツナビ)
[福岡ソフトバンク]春季キャンプ編(スポーツナビ・プラス)

posted by スポーツナビ編集部 |18:39 | 阿波野秀幸のキャンプレポート2007 | コメント(3) | トラックバック(1)
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2007年02月22日

[阿波野秀幸のキャンプレポート2007]巨人を支える“キャプテン”阿部慎之助

「プロ野球界のお正月」とも言われる2月1日、12球団が一斉キャンプイン。2007年シーズンに向けて、いよいよ動き始めました。各球団で実戦練習が行われるなど、早くも終盤に差し掛かった春季キャンプ。ペナントレースの行方を左右するキャンプの様子を、解説者・阿波野秀幸さんが独自の視点で徹底チェックします!
第4回目は、1995年からの3年間在籍し、2001年から5年間投手コーチを務めた巨人をチェック。2002年以来のV奪還が至上命題のチームを支える新キャプテン・阿部慎之助選手に迫ります!

・・・

巨人の守備の要である阿部慎之助に、
ことし、新たにキャプテンというポジションが与えられました。
人一倍責任感が強く、攻撃面と守備面で欠かす事のできない慎之助に
『これから強い巨人軍を作っていってくれ!』
という期待を込めて、原監督が任命したのです。
その働きぶりに注目してみました。

ことしの一軍の宮崎キャンプには、
移籍選手・新人・新外国人が合わせて12名参加しています。
新天地でプレーすることは、誰もが不安で気を使うものです、
その不安な部分を“キャプテン”慎之助は積極的なコミュニケーションを取って取り除いてあげています。
実際、移籍してきたベテラン選手も
「イメージと違ってやりやすい」と言っていました。
自然とそのような雰囲気を作っているのでしょう。
以前から外国人や若手選手たちと時間を見つけては食事に出掛ける姿を見ていたので、
キャンプでも続けているはずです。

キャンプの練習では、捕手が投手のボールを受けることが大切です。
投手の仕上がり具合や新球種を把握したり……。
打撃練習を優先するあまりに、
それがおろそかになることが時としてありますが、
ことしのメニューでは投球練習の間はしっかりブルペンで投球を受けていたので、
心配りができていると思いました。

シーズンが始まり、順調に戦えている時にはキャプテンは特別必要ありません。
しかし、連敗中やチームがひとつになっていない時こそ出番です!
今シーズンは“キャプテン”慎之助に注目していきましょう!!

■阿波野秀幸/Hideyuki Awano
1964年7月28日生まれ。神奈川県出身。桜丘高-亜大-近鉄-巨人-横浜。178センチ、75キロ。左投げ左打ち。
87年に、巨人、大洋と競合の末、近鉄にドラフト1位で入団。先発として1年目から活躍し、15勝を挙げて新人王に輝いた。89年には最多勝と奪三振王を獲得してリーグ優勝に貢献。95年、巨人にトレード。98年には横浜に移籍し、2000年に引退。01年から巨人の投手コーチ、06年から横浜の投手コーチを務めた。

関連リンク
球団別情報・読売ジャイアンツ(スポーツナビ)
12球団・キャンプ情報(スポーツナビ)
[巨人]春季キャンプ編(スポーツナビ・プラス)

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2007年02月21日

[阿波野秀幸のキャンプレポート2007]“ハマのおじさん”工藤公康がもたらすもの

「プロ野球界のお正月」とも言われる2月1日、12球団が一斉キャンプイン。2007年シーズンに向けて、いよいよ動き始めました。各球団で実戦練習が行われるなど、早くも終盤に差し掛かった春季キャンプ。ペナントレースの行方を左右するキャンプの様子を、解説者・阿波野秀幸さんが独自の視点で徹底チェックします!
第3回目は、昨年まで一軍投手コーチを務めていた古巣・横浜の工藤公康投手。大矢新監督を迎え9年ぶりの優勝を目指すチームに、プロ26年目の大ベテランがもたらす影響とは!?

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43歳工藤公康投手、とにかく元気でした。
ことしの沖縄は天気が良く、新天地で気持ちも張り切っているのでしょう。
自主トレ期間中に巨人から突然の移籍。
工藤投手、そして家族にも戸惑いがあったと思うのですが、
キャンプ取材で会ったときにはすでに100パーセント気持ちを切り替えていました。
ブルペンではいつも通りバランスリリースポイント右足の踏み込みをチェックしながら、
テンポよく投げていました。
僕にとっては、2001年に巨人のコーチに就任してから見慣れていた光景でした。
ピッチングの途中で、帽子を投げ捨てる……これが工藤投手の“スイッチ”です。
力強いボールが捕手のミットに収まっていました。

では、その工藤投手が横浜投手陣に与える影響とは何でしょう?
優勝を何度も経験している工藤投手は、まさに生きた教科書と言えます。
渡り歩いた球団で数々の挫折を経験しながらも、
激しい競争を戦い抜いてきた投手なのです。
横浜の投手陣は、グラウンドでもみんな素直で仲が良い。
悪いことではないのですが、チーム内の競争は激しいとは言えません。
昨年の三浦と門倉はブルペンで意地の張り合いを見せてくれましたが、
他の投手はマイペース型が多いです。
毎年オフにアリゾナまで行って、まだまだ進化を遂げる工藤投手を見て、
横浜の投手たちが個々に揺るぎない自分を作り出していけば、
強い投手陣になっていくでしょう。
かつての西武やダイエーのように!
もうしばらく時間が必要のようです。

■阿波野秀幸/Hideyuki Awano
1964年7月28日生まれ。神奈川県出身。桜丘高-亜大-近鉄-巨人-横浜。178センチ、75キロ。左投げ左打ち。
87年に、巨人、大洋と競合の末、近鉄にドラフト1位で入団。先発として1年目から活躍し、15勝を挙げて新人王に輝いた。89年には最多勝と奪三振王を獲得してリーグ優勝に貢献。95年、巨人にトレード。98年には横浜に移籍し、2000年に引退。01年から巨人の投手コーチ、06年から横浜の投手コーチを務めた。

関連リンク
球団別情報・横浜ベイスターズ(スポーツナビ)
12球団・キャンプ情報(スポーツナビ)
[横浜]春季キャンプ編(スポーツナビ・プラス)

posted by スポーツナビ編集部 |19:05 | 阿波野秀幸のキャンプレポート2007 | コメント(2) | トラックバック(3)
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2007年02月20日

[阿波野秀幸のキャンプレポート2007]新たな日本ハムをつくる男たち

「プロ野球界のお正月」とも言われる2月1日、12球団が一斉キャンプイン。2007年シーズンに向けて、いよいよ動き始めました。各球団で実戦練習が行われるなど、早くも終盤に差し掛かった春季キャンプ。ペナントレースの行方を左右するキャンプの様子を、解説者・阿波野秀幸さんが独自の視点で徹底チェックします!
第2回目は、昨年覇者の北海道日本ハムに注目。小笠原、新庄ら主力が抜けた穴を埋めるべく奮闘するルーキー金子洋平選手森本稀哲選手に迫ります!

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昨年の日ハム日本一は、選手一人一人の活躍はもちろんでしたが、
地元・北海道をその気にさせた“新庄効果”が最高の勝因といえるでしょう。
その日ハムを取材して感じたのは、
チームの大黒柱だった小笠原の抜けた穴は、
何人がかりでも埋まりそうにないこと。

しかし、そんな中で“一筋の光”を発見しました!
新人の金子洋平外野手です。
とにかくバットスイングのスピードが速くてパワフルなんです。
打撃練習を見るだけでも楽しかったですよ。
プレッシャーのかかるクリーンアップではなくて、
6、7番を打たせれば新人王候補になりそうな予感です。
森本(稀哲)がセンターにコンバートされるので、守備位置はレフトが有力でしょう。

そしてその森本ですが、“森本カラー”の緑を身にまとい、
新庄の後継者として重い責任を背負いながらも、
練習後にもファンに一生懸命サービスしていました。
実戦練習に入り、森本の打順が去年の1番から2番に変わりました。
森本が出塁して田中賢介が送る、このパターンはよく見ましたね。
しかし、今年は1、2番の入れ替えを試しています。
実は田中賢の方が出塁率も良いし、森本は右方向にも打てる……。
バントをしない1、2番コンビの誕生かもしれません。
こういう所にも小笠原の穴をみんなで埋めようという意識が見えました。

やはりことしの日ハムの注目は森本のようですね!
彼の全力プレーと、新庄が裏でプロデュースしたサプライズが楽しみです!
あっ、それと新外国人のグリーン……意外とやりそうです。

■阿波野秀幸/Hideyuki Awano
1964年7月28日生まれ。神奈川県出身。桜丘高-亜大-近鉄-巨人-横浜。178センチ、75キロ。左投げ左打ち。
87年に、巨人、大洋と競合の末、近鉄にドラフト1位で入団。先発として1年目から活躍し、15勝を挙げて新人王に輝いた。89年には最多勝と奪三振王を獲得してリーグ優勝に貢献。95年、巨人にトレード。98年には横浜に移籍し、2000年に引退。01年から巨人の投手コーチ、06年から横浜の投手コーチを務めた。

関連リンク
球団別情報・北海道日本ハムファイターズ(スポーツナビ)
12球団・キャンプ情報(スポーツナビ)
[北海道日本ハム]春季キャンプ編(スポーツナビ・プラス)

posted by スポーツナビ編集部 |19:13 | 阿波野秀幸のキャンプレポート2007 | コメント(1) | トラックバック(5)
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2007年02月19日

[阿波野秀幸のキャンプレポート2007]“北の怪物”田中将大

「プロ野球界のお正月」とも言われる2月1日、12球団が一斉キャンプイン。
2007年シーズンに向けて、いよいよ動き始めました。
各球団で実戦練習が行われるなど、早くも終盤に差し掛かった春季キャンプ。
ペナントレースの行方を左右するキャンプの様子を、
解説者・阿波野秀幸さんが独自の視点で徹底チェックします!
第1回目は、東北楽天の大型ルーキー・田中将大投手です。

・・・

“北の怪物”東北楽天・田中将大のキャンプをじっくり見てきました。
ことし、初めて経験するキャンプ視察で一番の楽しみは、
田中投手を生で見てすごさを感じることでした。
会う解説者がみんな口をそろえて
「マー君はスゴイ!」と言っていました。
ウォーミングアップが終わり、田中投手がブルペンに入ると、
チームスタッフ、報道陣、楽天ファン、そして久米島の人たちの視線が一斉に集まりました。
その張り詰めた雰囲気を楽しむかのように、リラックスした表情での投球がスタート。
捕手の真後ろで投球を見たぼくは、打者方向に対して向かってくる迫力に驚きました。
これだけ注目されて投球するとなると、
コントロールやフォームを気にして小さく見えてしまうものですが、
ホント大きく見えました。

紅白戦でもマー君のすごさは発揮されました。
甘く入った高めのストレートで2本のホームランは勉強になったでしょう。
でも、その後です!
結果を気にして四球で崩れていく状況でも、
打者を攻め続けて完ぺきに抑え込んだのです。
一つ一つのボールもすごいですが、
すぐに心のコントロールをして投球できる姿にまたまた驚きました。

普段はニコニコしていても、マウンドに上がると頼もしく感じる……。
こんなギャップも魅力のひとつですね。
でもその笑顔も、連日の取材で疲れているように見えて心配でした。
こういうことも乗り越えて、
大投手になれ!マー君!!


■阿波野秀幸/Hideyuki Awano
1964年7月28日生まれ。神奈川県出身。桜丘高-亜大-近鉄-巨人-横浜。178センチ、75キロ。左投げ左打ち。
87年に、巨人、大洋と競合の末、近鉄にドラフト1位で入団。先発として1年目から活躍し、15勝を挙げて新人王に輝いた。89年には最多勝と奪三振王を獲得してリーグ優勝に貢献。95年、巨人にトレード。98年には横浜に移籍し、2000年に引退。01年から巨人の投手コーチ、06年から横浜の投手コーチを務めた。

関連リンク
球団別情報・東北楽天ゴールデンイーグルス(スポーツナビ)
12球団・キャンプ情報(スポーツナビ)
[東北楽天]春季キャンプ編(スポーツナビ・プラス)

posted by スポーツナビ編集部 |20:46 | 阿波野秀幸のキャンプレポート2007 | コメント(2) | トラックバック(3)
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