2008年04月22日
FC東京ホームゲーム『多摩川クラシコ』についての雑観
少々時間が開いてしまったのですが、この前の土曜日は味の素スタジアムへFC東京と川崎フロンターレの試合を観に行ってきました。 私は、FC東京サポの端くれなのですが、ゴール裏で一人、チャントも(ちゃんと)歌わずに、「あぁ、おしい!」とか「そこだ! よし!」とかの叫び声を挙げていました。 バックスタンドで見てると、ひとりごと(一人叫び?)をしようとして、なんだか周りを気にしてしまうんですよね。で、結局ゴール裏に流れていったのですが、やっぱりチャントをあんまり歌ってないと浮いてしまうのではないか、という恐怖心に襲われます。これは性格的なものなのでしょうか……(笑) ただ、スタジアムに行くのはやっぱり楽しいです。 どんなところがいいかというと、いろいろな人がスタジアムに来ていることを知ることができるところですね。 60代くらいのご夫婦がお揃いでユニを着ていたり、20代のギャル(死語)が友達とでかい声でチャントを歌っていたり、ビニールシートを敷いて宴会を始める人たちがいたり。 「スタジアムで見かけたこんな人・あんな人」とかを募集したら、けっこう面白い企画になるんじゃないかしら……、と思ったり。 それから、ピッチ全体を気ままに観られるところも、スタジアムに通うようになってその良さを実感しています。自分としては、たぶん試合展開的に「ベスト」な視野ではないだろうと思うんですが、その分だけ「しっかりと試合を観なきゃ」っていう強迫観念が、良いほうに働いているようです。 さて、試合展開などについては、とりあえずスルーして(いや、あらためて私が書かなくてもいいかなと…)、気になったのは『多摩川クラシコ』という扱いについて。 これについては、昨年度からスタートした企画ということですし、業界内で賛否両論があることも確かです。もちろんサポにしても、本気で「これぞクラシコ」と思っているわけではないでしょう。 今週のサッカーマガジンにて、武智幸徳氏のコラムではこの『多摩川クラシコ』を取り上げていましたが、そこに書かれている内容が事の次第を正確に表していると思います。(余談ですが、日経は武智さんがいるからサッカーの記事が面白いんだろう、と思っています) クラシコということで対抗意識が盛り上がるのならば、それに越したことはないでしょうが、個人的な感想としては「あ、等々力って近いのね。アウェーはチャリンコで行ってみようかな」でした。今年からFC東京のスタジアム観戦をしようと思ったような若輩者の私にとってみれば、非常に効果があったものだと思います。 しかしながら、この日の観客数は2万2千人台。率直に言って、盛り上げようとしたわりには観客が来なかったのではないか? と思うんです。 この数字は、今期リーグ戦でのホームゲーム四試合のうち、2番目の数字です。1番は開幕戦の神戸戦で2万4千人。札幌と京都はそれぞれ2万人前後という数字でした。 ここでもう一つ、2005年~07年の対川崎の数字(東京が味スタになってからのもの)を出すと、05年が2万4千人、06年が2万3千人、そして『多摩川クラシコ』としての“元年”の07年が3万人でした。 つまり、リーグ戦における味スタでの対川崎戦としては、先日の試合は過去最低の人数でした。 ただし、考えておくべきなのがこの日は全国的に天候がすぐれなかったことでして、前日までは予報で降水確率が60%程度でした。実際のところは雨は振らなかったのですが(終了と同時に振り出したけれども)、「まぁ、今日はやめとくか」と思ったとしても仕方がない空模様だったのです。 私には、この2万2千人のうちどれだけの人が当日券で来ているのか、そして07年の3万人のうち、どの程度が当日券だったのか、などの数字については分からないので、詳しくチェックしてみれば「客が来なかったのは雨のせい」なのかもしれません。 しかし、私が一つ思ったのは、この『第13回多摩川クラシコ』のプロモーションフィルムについて、正直言って褒められたものではなかったのではないか、ということです。そして、もしかしたらそれが客を遠ざけたのではないか? と思ったのです。 もちろん、普通に考えたら雨のせいだと思うんですよ。それに、広告って費用対効果がなかなか分かりにくいものですから、「こういうの作ったらこれだけ客は来る」なんてことは言えないわけです。 ただ、それにしたって、あれはどうなんだろう、と思ってしまったわけなんですよ(ちなみに、私は去年以前のことを知りませんのであしからず……)。 観てない方のために軽く内容を紹介すると、まずFC東京の4人の選手がうつむいた状態から顔をゆっくりと上げ(これは悪くないと思いました)、それぞれが棒読みで「クラシコへのこだわり? それは勝つことのみ」「勝つ!」などテロップつきの“台本”を読み上げ、続いてチョン・テセ、ジュニーニョら川崎サイドの人たちも棒読みで「叩きのめす」と言っているところに、マスコットキャラのふろん太くんだと思われる、イルカが口を開いて「シャー」とやっている映像が……。 と、まぁそんな感じです。ツボに入れば爆笑するかもしれません(失礼……)。 もちろん、選手たちは役者じゃないわけですから棒読みはしょうがないでしょう。彼らはピッチ内でのみ評価されるわけですからね。だとしたら、棒読みの選手たちの絵でOKしてしまった制作側に責任があると思うんです。 これが、本当に『クラシコ』なら、棒読みになんかなるはずがないわけですし、そうでなくとも、棒読みにさせないための手は、いくらでもあったかと思うんですよね。 ここまで書いてきましたが、私は決して「こんなのはダメだ」とか、単純な批判をしたいわけじゃないんです。 そこでふと浮かんできたのが、“日本サッカー界に必要なのは「サッカーが好きで、何でもやる人材」ではなく、「専門的な知識や技能があり、サッカーが好きな人材」である”ということです。 確かこの意見は、このスポナビプラスでセレクトブログを開いていらっしゃる村松尚登さんのところで見たような……でも見つからないから違うかもしれません(汗)。 このプロモーションビデオを作ったのは、「映像関連の知識はあるけどサッカーは詳しくない人」か「サッカーは詳しいけど映像関連の知識はあまりない人」のどちらかなんじゃないのかな、と思ったんです。 これは、まだまだ日本のサッカー界、ひいてはスポーツビジネス界というものが、成立していそうで未成熟だ、ということの証左のような気がするんです(話がでかくなってごめんなさい)。 じゃあ、どうしたらいいのかというと、もちろん『多摩川クラシコ』を継続していくことは必須ですし、さらには日本サッカーの裾野を広げていくこと、それはつまりスタジアムに少しでも多く足を運ぶことが、遠回りなようでいて近道になるのでしょう。と、回り道をしたわりには、つまらない普通のオチで申し訳ないんですが、そんな結論に……。 芽は確実に育っているんだな、とはもちろん思います。たとえば、先日の鹿島対ガンバの試合はNHKが中継しましたが、それを湯浅健二氏が「まさにハイレベルな中継技術」と褒めていたりしますからね。 とりあえず、FC東京のご意見箱(メールフォーム)に「次回からはぜひとも素敵なPVをよろしくお願いします」と送っておきました。 まぁ、でも、お客さん来なかったのはやっぱり天気が悪かったからですよね……(笑)。 余談…自分だったらこんなPVにするかも? ■ 昨年の0-7の試合を藤山選手などに振り返ってもらうインタビューをまず撮り、それと試合の映像を編集。そしてリベンジ的な何かしらのキャッチコピーを入れる。さらに、「多摩川の覇権はゆずらない」とかのコピーを入れて、あとは日程と時間。 ■ 対川崎戦での象徴的なゴール・失点を編集して、短くまとめる(長いと興味がそがれる)。「点は入れさせない」両チームDF陣がにらみ合う構図(セリフなし)、「決めるしかない」両チームFW陣が登場。「主導権は渡さない」同様にMF陣。それで日程と時間。 うーん、素人がちょっと考えただけではダメですね、やっぱり(当たり前か…)。
posted by nori44 |15:53 |
サッカー |
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