2008年05月21日

新雑誌「JAPAN SOCCER」を買ってみました。

 時代は出版不況だそうです。
 ウェブの登場によって、本が売れなくなってきているということなのですが、特に雑誌は右肩下がりの状況。
 これはもちろん、メディアが新しいものに生まれ変わっている、というだけの話ですし、雑誌それ自体は今後も続いていくはずですので、困るのは出版社と書店だけなのかもしれません。

 前置きが長くなりましたが、ただでさえ売れなくなっている中で、新しく雑誌を世に送り出すというのは、なかなか勇気のいることでしょう。
 だからこそ、私は今回創刊された雑誌「JAPAN SOCCER」については非常に興味を持ちました。
 どんな雑誌かというと、編集長の言葉を借りれば、

「サッカー専門誌が次々と市場から消えていっている今、日本サッカーに閉塞感が漂ってきた今こそ、新しいサッカー専門誌を始めるべきだ」
佐藤広野「日本代表よ、王道をいけ!」より

とのことで、その姿勢は僭越ながら応援したいと思います。
 一応、断っておきますが、私はこの雑誌の関係者でも何でもありません。

 まだすべてを仔細まで目を通したわけではないので、偉そうなことは言えないのですけれども、あえて厳しいことを言えば、ちょっと知っている人が見たら、この雑誌は双葉社の『サッカー批評』の縮小再生産版なのでは? という疑問を抱くと思うんです。
 それもそのはず、執筆している陣容を見ると、西部さん、湯浅さん、海江田さん、後藤さんと、業界でも名の通った論客ばかりですし、この皆さんは『サッカー批評』でもさまざまな寄稿をしているのです。
 結論から先に言えば、執筆する人が同じでも、別の雑誌を作ることはできます。
 重要なのは企画力ですし、コンセプト。
 どのように雑誌を作っていくか、どういった読者にアピールしていくのか、どういった問題点を取り上げ、どういったジャーナリズムを展開していけるか……。まだ、創刊号ということのあるのでしょうが、そのあたりの全体像は見えていない。
 おぼろげながら見えるのは、日本代表を他誌がやっていないほど詳細に紐解く、みたいな感じにしたいのかな? という程度です。そのように見ると、『サッカー批評』は日本サッカー全般を扱っているようですし、差別化を図ろうとしているのかもしれません。
 私がこの雑誌の記事で非常に面白いと思ったのは、「日本代表の練習とは何をやっているのか」ですね。
 ここをしっかりと知っておくと、本番であるW杯とW杯予選での試合について、ひとつ別の視点が生まれるかもしれません。そして、その代表の練習を知りたいと思っても、その手段は私たちにはあまりありません。ということはつまり、メディアがこれを伝える責任があるってことでしょうからね。

 現時点では、『サッカー批評』と似ているということは、この『JAPAN SOCCER』の編集に関わっている人や執筆陣も重々承知しているでしょう。
 今のサッカー界で閉塞感が漂っているのは事実ですが、停滞期って絶対にあるでしょうし、トップに追いつくにはこの停滞期でどれだけ日本サッカー界が踏ん張れるかというところです。そのためにメディアが果たす役割は絶対に大きい。
 『JAPAN SOCCER』という雑誌が、その起爆剤になるかどうかはわかりません。しかし、続けていかなければ先はないわけですし、何かが起こらない限り、ブレイクスルーもないものでしょうからね。私も、この『JAPAN SOCCER』を陰ながら応援していこうと考えています。

「日本サッカーにはまだまだトライしきれていない課題が他にもいっぱいある。だからこそ前を向いて努力できるはずだ」
佐藤広野『日本代表よ、王道をいけ!』より

 さてさて、どんな「課題」にこの雑誌は取り組んでいくのでしょうか。
 次号に期待です。

posted by nori44 |19:35 | サッカー | コメント(3) | トラックバック(0)
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2008年05月07日

皆さんも気になっていたでしょう、アトレチコ・マドリーに渡った11歳の少年について

 昨年、一人の日本人選手が海を渡り、スペインの地を目指しました。最年少での海外挑戦を果たしたのは、宮川るい君、11歳。

 私もそのニュースを見たときは、びっくりしたと同時に非常に心配になったものです。そんな若くて大丈夫なのか、と。
 あれから7カ月が経ったのですが、彼のニュースなどを目にする機会もなかったので、なかば忘れていたのですが、本日、彼のスペインでの生活を追ったドキュメンタリーがNHKBSにて放映されていました。見逃した方も多いでしょうから、番組の内容を紹介したいと思います。
(著作権の問題でいうと、映像を利用することは明確に抵触するのですが、こうして文章として紹介するのはおそらく大丈夫なのだと思います、多分)

 アトレチコ・マドリーの13歳以下のチームにて戦っている宮川くん。チームは22人のメンバーで少数精鋭で、そのセレクションとなると350人のうち3人しか合格しないほどの超難関。もちろん宮川くんもこの3人のうちの一人として入団しました。
 11歳ということで、「え? もしかして、そんな歳から寮生活なの? それって丁稚奉公みたいだなぁ」と思ったものですが、どうやらお母様もマドリーに渡っており、二人暮らしなのだそうでその点は安心しました。

 番組ではチームの練習の場面などが映され、宮川くんもスペイン語などでチームメイトと談笑しています。やっぱり小さい子は言語の習得も早いのだろうな、と思い、安心したのですが、番組が進んでいくうちに、それがそうでもないことが明らかになります。
 簡単な会話や、日常的なリスニングならば苦労しないのだそうですが、戦術の説明などの難しい会話のときとなると、宮川くんはうまく聞き取ることができないのだそうです。
 宮川くんは、日本で習得したサッカーの動きとは別の、本場のフットボールにとまどっているようなんです。番組ではそのことは「スペインでは組織プレーを重視します」と紹介されていましたが、それはちょっと違うな、とは思ったんですけどね。
 そして、そのサッカーとフットボールとの違いを、スペイン語で説明されても上手く伝わっていないようなのです。コーチは簡単なスペイン語や、簡単な日本語で「ルイ、ハヤク!」などと言っていましたが、その意図するところは恐らく、オシムが言うところの考えるスピードを早くしろ、とのことだと私は思ったのですが、もしかするとそれとは別の意味で宮川くんは捉えているかもしれません。
 オフ・ザ・ボールの動きなどをまだ宮川くんが把握できていないのだとしたら、その面でも大いに不利になるでしょう。また、なかなか試合に先発で出られないということもあるみたいで、その理由を聞くにも、必要なのはスペイン語の正確なニュアンスを知ることでしょうからね。
 解決には、やはりスペイン語のさらなる習熟が必須なのでしょう。

 ちなみに、コーチのゴンサレスさんが言う宮川くんが出られない理由は「彼は日本ではトップの技術を持っていたので、チームが彼のために働いていた。アトレチコではそうはいかない」のだそうです。スペインでの宮川くんは、違いを生み出せる選手ではない、ということなのでしょうね。もちろん、まだまだ11歳なのだから、これから違いを生み出せる選手になれるかもしれませんし、今は彼はFWですが、コンバートなどで新境地を開拓する可能性も十分にあるでしょうけれども。

 宮川くんは、家の中ではもちろん母親と日本語ですし、学校も日本人学校に通っていることもあり、周りは日本人なのだそうです。11歳というと、日本ならば小学生ですし、日本に居るのと同じ義務教育課程をスペインで学ぶことは大切なことでしょう。しかし、スペインにいて日本人にだけ囲まれているのはもったいない。
 私は、外国語を学ぶための近道は、現地の友人を作ることだと思っています。宮川くんがスペイン語に触れ合う機会は、週3回のアトレチコの練習のときなのだそうですが、そこでのチームメイトと仲良くしているシーンも番組では多く見られましたが、練習のない日は自主練として一人で練習しているようなので、お友達の家に入りびたるとかが必要なのかもしれません。
 宮川くんの言語習得に関しては、やはり彼を支援している周りの大人たちも気にしていて、宮川くんに何かとアドバイスをしている現地のNPOで働く日本人の方も、宮川くんに「そろそろホームステイ、どうだい?」などとアドバイスをしていました。劇的に改善されることはないでしょうが、良い方向に向かってほしいと思います。

 アトレチコとの契約は1年ごとに更改だそうで、今後の彼がどうなるかはわかりません。もしかしたら宮川くんは更新されず、言葉を覚える前に帰国する可能性だってある。
 ただ、だからこそ、日本にいては経験できない、厳しい競争の世界を体験しているわけですから、それは彼にとって絶対にプラスになるはずです。

 宮川くんは、インタビューなどで「サッカーで世界一になる」と公言しています。その姿勢や、「スペインにいく」といって行ってしまえた行動力には敬服します。
 いま、宮川くんは全ての面で悩んでいるようなのですが、それが彼にとって大きな経験になるはずでしょうから、何があっても諦めずにチャレンジし続けてほしいと思いますね。

 アーセナルやバルサの例を見るまでもなく、スカウトの低年齢化が進んでいますが、それが15歳でどこどこのチームに行った、とかならワクワクしますが、10歳、9歳という年齢でのスカウトという話を聞くと、ワクワクよりも恐ろしさが先行してしまいます。
 若い才能を、スポーツビジネスが食いつぶさないことを願いつつ、宮川くんの将来に期待したいですね。


 ところで、番組のなかで登場したアグエロ選手に、宮川くんが「どうやったら点をとれるんですか?」って聞いていましたが、その答えが「頑張れば自然にとれるよ。そのうち簡単にできるようになるから」と言っていたのに不覚にも笑ってしまいました。それができたら苦労しないよ! ってきっと宮川くんも思ったことでしょう(笑) やはり真の一流は言うことが違いますね…。

posted by nori44 |21:33 | サッカー | コメント(4) | トラックバック(0)
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2008年04月22日

FC東京ホームゲーム『多摩川クラシコ』についての雑観

 少々時間が開いてしまったのですが、この前の土曜日は味の素スタジアムへFC東京と川崎フロンターレの試合を観に行ってきました。

 私は、FC東京サポの端くれなのですが、ゴール裏で一人、チャントも(ちゃんと)歌わずに、「あぁ、おしい!」とか「そこだ! よし!」とかの叫び声を挙げていました。
 バックスタンドで見てると、ひとりごと(一人叫び?)をしようとして、なんだか周りを気にしてしまうんですよね。で、結局ゴール裏に流れていったのですが、やっぱりチャントをあんまり歌ってないと浮いてしまうのではないか、という恐怖心に襲われます。これは性格的なものなのでしょうか……(笑)

 ただ、スタジアムに行くのはやっぱり楽しいです。
 どんなところがいいかというと、いろいろな人がスタジアムに来ていることを知ることができるところですね。
 60代くらいのご夫婦がお揃いでユニを着ていたり、20代のギャル(死語)が友達とでかい声でチャントを歌っていたり、ビニールシートを敷いて宴会を始める人たちがいたり。
 「スタジアムで見かけたこんな人・あんな人」とかを募集したら、けっこう面白い企画になるんじゃないかしら……、と思ったり。
 それから、ピッチ全体を気ままに観られるところも、スタジアムに通うようになってその良さを実感しています。自分としては、たぶん試合展開的に「ベスト」な視野ではないだろうと思うんですが、その分だけ「しっかりと試合を観なきゃ」っていう強迫観念が、良いほうに働いているようです。

 さて、試合展開などについては、とりあえずスルーして(いや、あらためて私が書かなくてもいいかなと…)、気になったのは『多摩川クラシコ』という扱いについて。
 これについては、昨年度からスタートした企画ということですし、業界内で賛否両論があることも確かです。もちろんサポにしても、本気で「これぞクラシコ」と思っているわけではないでしょう。
 今週のサッカーマガジンにて、武智幸徳氏のコラムではこの『多摩川クラシコ』を取り上げていましたが、そこに書かれている内容が事の次第を正確に表していると思います。(余談ですが、日経は武智さんがいるからサッカーの記事が面白いんだろう、と思っています)
 クラシコということで対抗意識が盛り上がるのならば、それに越したことはないでしょうが、個人的な感想としては「あ、等々力って近いのね。アウェーはチャリンコで行ってみようかな」でした。今年からFC東京のスタジアム観戦をしようと思ったような若輩者の私にとってみれば、非常に効果があったものだと思います。

 しかしながら、この日の観客数は2万2千人台。率直に言って、盛り上げようとしたわりには観客が来なかったのではないか? と思うんです。
 この数字は、今期リーグ戦でのホームゲーム四試合のうち、2番目の数字です。1番は開幕戦の神戸戦で2万4千人。札幌と京都はそれぞれ2万人前後という数字でした。
 ここでもう一つ、2005年~07年の対川崎の数字(東京が味スタになってからのもの)を出すと、05年が2万4千人、06年が2万3千人、そして『多摩川クラシコ』としての“元年”の07年が3万人でした。
 つまり、リーグ戦における味スタでの対川崎戦としては、先日の試合は過去最低の人数でした。
 ただし、考えておくべきなのがこの日は全国的に天候がすぐれなかったことでして、前日までは予報で降水確率が60%程度でした。実際のところは雨は振らなかったのですが(終了と同時に振り出したけれども)、「まぁ、今日はやめとくか」と思ったとしても仕方がない空模様だったのです。
 私には、この2万2千人のうちどれだけの人が当日券で来ているのか、そして07年の3万人のうち、どの程度が当日券だったのか、などの数字については分からないので、詳しくチェックしてみれば「客が来なかったのは雨のせい」なのかもしれません。

 しかし、私が一つ思ったのは、この『第13回多摩川クラシコ』のプロモーションフィルムについて、正直言って褒められたものではなかったのではないか、ということです。そして、もしかしたらそれが客を遠ざけたのではないか? と思ったのです。
 もちろん、普通に考えたら雨のせいだと思うんですよ。それに、広告って費用対効果がなかなか分かりにくいものですから、「こういうの作ったらこれだけ客は来る」なんてことは言えないわけです。
 ただ、それにしたって、あれはどうなんだろう、と思ってしまったわけなんですよ(ちなみに、私は去年以前のことを知りませんのであしからず……)。

 観てない方のために軽く内容を紹介すると、まずFC東京の4人の選手がうつむいた状態から顔をゆっくりと上げ(これは悪くないと思いました)、それぞれが棒読みで「クラシコへのこだわり? それは勝つことのみ」「勝つ!」などテロップつきの“台本”を読み上げ、続いてチョン・テセ、ジュニーニョら川崎サイドの人たちも棒読みで「叩きのめす」と言っているところに、マスコットキャラのふろん太くんだと思われる、イルカが口を開いて「シャー」とやっている映像が……。

 と、まぁそんな感じです。ツボに入れば爆笑するかもしれません(失礼……)。
 もちろん、選手たちは役者じゃないわけですから棒読みはしょうがないでしょう。彼らはピッチ内でのみ評価されるわけですからね。だとしたら、棒読みの選手たちの絵でOKしてしまった制作側に責任があると思うんです。
 これが、本当に『クラシコ』なら、棒読みになんかなるはずがないわけですし、そうでなくとも、棒読みにさせないための手は、いくらでもあったかと思うんですよね。
 ここまで書いてきましたが、私は決して「こんなのはダメだ」とか、単純な批判をしたいわけじゃないんです。 
 そこでふと浮かんできたのが、“日本サッカー界に必要なのは「サッカーが好きで、何でもやる人材」ではなく、「専門的な知識や技能があり、サッカーが好きな人材」である”ということです。
 確かこの意見は、このスポナビプラスでセレクトブログを開いていらっしゃる村松尚登さんのところで見たような……でも見つからないから違うかもしれません(汗)。

 このプロモーションビデオを作ったのは、「映像関連の知識はあるけどサッカーは詳しくない人」か「サッカーは詳しいけど映像関連の知識はあまりない人」のどちらかなんじゃないのかな、と思ったんです。
 これは、まだまだ日本のサッカー界、ひいてはスポーツビジネス界というものが、成立していそうで未成熟だ、ということの証左のような気がするんです(話がでかくなってごめんなさい)。
 じゃあ、どうしたらいいのかというと、もちろん『多摩川クラシコ』を継続していくことは必須ですし、さらには日本サッカーの裾野を広げていくこと、それはつまりスタジアムに少しでも多く足を運ぶことが、遠回りなようでいて近道になるのでしょう。と、回り道をしたわりには、つまらない普通のオチで申し訳ないんですが、そんな結論に……。
 芽は確実に育っているんだな、とはもちろん思います。たとえば、先日の鹿島対ガンバの試合はNHKが中継しましたが、それを湯浅健二氏が「まさにハイレベルな中継技術」と褒めていたりしますからね。

 とりあえず、FC東京のご意見箱(メールフォーム)に「次回からはぜひとも素敵なPVをよろしくお願いします」と送っておきました。
 まぁ、でも、お客さん来なかったのはやっぱり天気が悪かったからですよね……(笑)。


余談…自分だったらこんなPVにするかも?

■ 昨年の0-7の試合を藤山選手などに振り返ってもらうインタビューをまず撮り、それと試合の映像を編集。そしてリベンジ的な何かしらのキャッチコピーを入れる。さらに、「多摩川の覇権はゆずらない」とかのコピーを入れて、あとは日程と時間。

■ 対川崎戦での象徴的なゴール・失点を編集して、短くまとめる(長いと興味がそがれる)。「点は入れさせない」両チームDF陣がにらみ合う構図(セリフなし)、「決めるしかない」両チームFW陣が登場。「主導権は渡さない」同様にMF陣。それで日程と時間。

うーん、素人がちょっと考えただけではダメですね、やっぱり(当たり前か…)。

posted by nori44 |15:53 | サッカー | コメント(4) | トラックバック(0)
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2008年04月10日

日本と海外と ~一部報道のJリーグ「アジア枠」検討について~

 ニッカンスポーツの9日の「Jに「アジア枠」2年後導入目指し検討」という記事は、たいへん興味深いものでした。

 アジア人枠設置について、私のところでも少し考えてみます。

 まず、ニッカンの記事にある「欧州のEU枠をイメージしたもの」とありますが、そこは少しツッコミたくなるところですよね。
 EU枠の発端となったボスマン判決は、あくまでも「EU域内であればEU加盟国籍所有者の就労は制限されないとしたEUの労働規約を、プロサッカー選手にも適用」することですから、今回の「Jの価値を高めるため」の枠というのとは、少し話が違いますよね。(wikipediaより)
 ともかく、EU枠の流れに乗れたリーグが結果的に価値を高めた一方で、その価値を下げてしまったリーグがあることも見逃せません。

 日本の場合は二重国籍が認められないことや、既に存在しているいわゆる「在日枠」などについても、色々と考えていく必要があるでしょう。

 ここで「在日枠」について考えたいのですが、これは簡単に言うと朝鮮学校などを卒業しただけではダメで、日本の高校や大学を卒業しないといけないものなんです。
 「朝鮮高校に行かないで、日本の高校に行けばいい」とか「通信制などのダブルスクールすればいい」などの意見は、簡単には言えますが、実際にプロを目指す人がそれをこなすのは大変。
 で、今回のアジア人枠は、もしかしたら在日枠を発展的解消という形をとったのかもしれません。
 さらには「将来的には人数制限を撤廃」するとの話なので、在日枠での議論がウヤムヤになった感はありますが、結果的には在日枠撤廃に動いていた方々の意向が反映されているわけですから、その点については歓迎したいところです。

 93年にJリーグが開幕してから、Jのチーム数は右肩上がりに増加してきましたが、増えることは全体のレベルが薄まってしまう危険性がある一方で、J1で活躍できずに若くして引退してしまう選手のための受け皿となっていることも事実ですよね。
 J2なりJFLで活躍できれば、再びチャンスを掴むことだってできるわけですけれども、アジア枠撤廃の流れと切っても切れないのが、若い選手の育成についてです。
 受け皿の規模が、アジアの選手の流入によって圧迫されてしまうのではないか、という懸念は拭いきれません。
 ただ、J2の下にJへの加入を目指すチームがある今年なんかの状況を見ていると、そろそろ実力のある日本人でチームを整備していくのにも限界があるとも思うんです。プロチームが増えたからといって、選手は急に増えるわけがないですからね。
 ドラフト制度などによって戦力の平衡をはかるアメリカ式のプロスポーツリーグ経営ではなく、Jが欧州フットボールに倣う自由競争を標榜している以上、Jリーグ内でのピラミッド化は必然でしょう。
 そうなってくると、今まではJ1で活躍できたレベルの選手が、J2に押し出されることになるわけですが、それがJリーグのレベルの向上に繋がるならJリーグファンとしては喜ばしいことだとは思うんです。

 そもそも、今回は一歩踏み込んで発言したいのですが、個人的にはその国のリーグと代表チームとは、相容れない部分が大きいと思います。
 リーグの強さと代表の強さが比例しないことは現在のイングランドプレミアリーグを見れば明らか……と言いたいところなんですが、それは確かに短期的に見たらイングランド代表のレベルを落としているとは思います。しかし、いま、イングランドに住むちびっこたちにとって、大いなる刺激になっているのではないか?とも思うわけですよ。
 つまり、10年後にはどうなっているか分からない。
 もちろん、VTR技術や通信技術が発展した今なら、世界のどこででも高質なフットボールを観られます。それによって世界のトレンドを学ぶことはできるでしょう。
 しかし、ピッチサイドで体験するフットボールの刺激に勝るものはないこともまた、事実です。
 

 それらのことを踏まえて、今回のアジア人枠については慎重な議論を重ね、実際にリサーチをしてもらった上で、撤廃の方向に動いてもらうことを望みます。
 それに加えて、フランスリーグなどで差別問題に対する批判が相次ぐ中、Jにはそれらの二の轍を踏まないような対策をお願いしたいです。

posted by nori44 |20:16 | サッカー | コメント(4) | トラックバック(0)
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2008年04月05日

たまには息抜きでも。~五輪オーバーエイジを(召集すると決まったものとして)考える~

 「第一次中東危機」からいまだ抜け出せていない私、相原です。

 何のことかって、そりゃあもちろんガソリンの値下げ……じゃなくて、もちろんあのバーレーン戦です。

 個人的には、岡田監督更迭はリスクが大きすぎると思います。
 リスクヘッジをどれだけ協会がしているか、というとほとんどしてないというのと、そうなると岡田さんだけじゃなくて協会にも問題があるだろうというのと、そもそもオシムさんが順調にいっている中での交代というのをやっぱり考えなくちゃいけない、というのと……あー、まー、分かりません。
 何が言いたいかというと、今回の敗戦は「必然」ではなかったけど、(当たり前のことを言うようだけど)「偶然」でもなかったよね、ってことで、そのなかで必要以上に騒いでもしょうがないと思うわけです。

 どうすればベストなのかがイマイチ分からない中で、「現状維持」かなと。
 改革を断行するのが勇気なら、現状を維持するのもまた勇気だと思うんです。そこに信念があるなら、ですけれども。
 それから、やっぱり外部と内部では見える絵も違う、ってのも考えないといけない。内部(協会なり監督・コーチなり)と、外部(マスコミを含めた全ての人)では、どっちがサッカーを知っているかうんぬんって話ではないですよ、もちろん。
 マスコミに対して岡田監督は言えないこともあるし、言わなきゃならないこともある。
 とにかく、協会だってプロなんだし、遊びでサッカーやってるわけじゃないわけで、勝ってこそ、結果を出してこそのプロ。冷静に次のW杯予選を見守りたいと思います(もちろん厳しい目で見る、という意味で)。
 その前にキリンカップもありますが、どうせあーだこーだ私を含めて言うだろうし、やっぱりそれとはW杯予選は別だからどうなるか分からないし……。


 って、このテーマを話したところで1ミリも進まないのでフル代表の話は今回はやめといて。
 本題は五輪のオーバーエイジについてです。

 実は、私はつい最近まで「オーバーエイジいらないんじゃないか派」でした。
 それについて、私にはそれほど強固な理由があったわけではなく、単に「サッカーの本場とは地理的に遠い日本にいる以上、ガチンコの経験ができる五輪は本大会は貴重なので、少しでも一人でも多くの若い選手に経験をつんでほしい」というだけのことでした。
 しかし、先日のアンゴラ戦に対するスポナビのコラムを読んで、考え方がちょっと変わったのです。

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posted by nori44 |01:52 | サッカー | コメント(8) | トラックバック(0)
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2008年03月28日

敗軍の将兵と、その言葉 [2010 W杯 アジア3次予選 日本 vs バーレーン]

 いつかは、負けるんです。
 2010年の本大会、その決勝で勝てるのはたった1チームです。そこに至るまでに、多くの敗者が生まれる。遅いか早いかの違いです。
 この敗戦を受け止めるしかないと思うのです。つまり、今の日本代表は「W杯3次予選のバーレーン戦で負けるチームなのだ」という事実を。
 負けて得るものは何かといえば、自分たちに足りないものを知ること。
 敗軍の兵たちは、この敗戦に対して何を思うのでしょうか。選手たちのコメントを見てみましょう。

玉田選手
「前半から試合を見ていて、ただ単にボールを回しているだけでチャンスが作れていなかった。相手にとっては怖くなかったと思う。ドリブルを入れたり緩急をつけた攻撃をしたかった。
(前半のリズムの悪さ?)みんな動いてなかったし、ロングボールを蹴ったら相手の思う壺なのに…。向こうはやっててやりたいようにしてたと思う。
(ボールをつなぐのが日本らしいサッカー?)そうすれば日本らしいサッカーができるし、向こうも苦しむと思うけど。
(怖い集団になれていない?)みんな素直すぎる。もっと自分を出していい。今日に関しては特に遠慮があったように感じた。外から見ていてはがゆかった。今日はよくて引き分けだったと思う。みんなボールを出しても足が止まっていたし、それでロングボールを出してたから。
(試合の後の岡田監督?)分からない。ロッカーではみんな次行こうという話をしていた。前向きに捉えるしかないからね。でも今日の試合のことは絶対忘れちゃいけない。修正しなきゃいけないから。ワールドカップ予選が簡単じゃないことは分かっていた。今日は相手が強かったというより、自分たちがよくなかったということ。悔しいよね。自分も頭から出たかった。またJリーグで呼ばれるように頑張るしかない」

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posted by nori44 |00:07 | サッカー | コメント(2) | トラックバック(0)
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2008年03月20日

ガンバ、常勝軍団という名の功罪 [AFCチャンピオンズリーグ 全南 vs G大阪]

AFCチャンピオンズリーグ 全南 3 - 4 G大阪

 実は、この試合を見ていたときは別の論調の文章を書こうと思っていました。
「浦和が昨シーズンにACLで優勝し、川崎も同様に1次リーグの突破を果たした。だけれどもちょっと考えてみてほしい。ACLが出来てから日が浅いこともあるが、日本勢が活躍したのは去年のこの2例のみ。もちろん関係者・選手・サポの並々ならぬ情熱には敬意を表したいし、十分に賞賛されるもの。しかし、だからといって無条件に『じゃあ今年も大丈夫』という論理にはならない。1次リーグの突破が難しいことには変わりないのだ」といったようなもの。
 で、「J開幕からいま一つ上手いこといかないガンバ大阪と順調な鹿島アントラーズ」という構図を、上記の話題を絡めて書こうと考えていたんです。

 いい意味で裏切られました。
 そんな文章を書こうとした自分を恥じます。ごめんなさい、そして本当に良かった。よくぞまぁガンバは勝ったなと素直に拍手を送りたい試合でした。
 相手本拠地に乗り込んで戦った、ガンバとガンバサポの皆さんの意志の強さ、そんなものを見られました。

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posted by nori |15:56 | サッカー | コメント(8) | トラックバック(1)
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2008年03月18日

人の輝きは、時として見えにくいものだ。~伊藤翔選手を扱った記事を読んで~


 まず、このブログは長い間更新停止状態だったのですが、管理人=私の気まぐれで、この度復活することとなりました。
 停止中にコメントを頂いた方や見ていてくださった方、失礼しました&ありがとうございました。

 今後は、ゆっくりながら堅実な感じで更新していきたいと思います。
 よろしくお願いします。



 夜になると、星が見えます。
 空気があまり綺麗でない東京に住む私は、あんまり星は見えないのですけれども、光っている星、そうでない星があります。
 そして、同じくらいの明るさを放つ星もありますが、それらは等距離で同じ大きさのために同じ明るさなのではなく、「地球からの見かけ上の明るさ」なわけです。
 大きい星や、それほど大きくなくても地球に近い星は明るい。けれども、大きくても遠すぎれば暗い。

 で、私は思ったのが、このことは私たちの耳へ入ってくる、サッカーにおける情報量のそれと一緒だな、と。
 Jリーグは、私たちと近い位置にあるからこそ、たくさんの情報が入るし、遠いはずのプレミアリーグなどの話題も少なくないということは、それだけ発信源では大きな情報量があるわけです。

 何のことかと言えば、伊藤翔選手の話題。
 Jリーグを経験せずに、高校を卒業してすぐに欧州のプロリーグへと渡った伊藤選手。
 当時、アーセナルが興味を持っているなどの情報が断片的に伝えられ、私も今になって「あのチームに入っていて、もし出場機会があれば……」なーんて、色々と妄想が浮かぶところですけど、それは置いといて、彼の活躍や、彼が今どうしているか、ということは日本にいてはなかなか伝わってきていません。
 実際、私もポーンと彼のことは失念していたのですが、伊藤選手のインタビューを扱った記事を見つけました。

スポニチ ワールドサッカープラス
「“マイペース”という名のアスリート、伊藤翔の7つの法則」

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posted by nori |00:17 | サッカー | コメント(4) | トラックバック(0)
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2007年09月28日

Jリーグはぜひとも建設的な議論をしてほしい~川淵氏・犬飼氏の発言に思う~

 先日のエントリで、川崎のメンバー変更、そしてベストメンバー規定に関して少し触れましたが、安易な発言でした。
 なぜなら、川崎はベストメンバー規定に抵触していないのですから。しかもそのことについて「Jの事務局に確認した」と川崎側は主張しています。
 つまり「Jのお墨付きをもらったはずなのに、文句を言われる筋合いはない」はずなのです。
 いろいろと私としては思うところもあるのですが、基本的に以下の二つの記事が私の言いたいことの大部分をカバーしてくれているので、ここで引用させていただきます。

 改めて思うが、「ベストメンバー」を決めるのは、協会やリーグではない
 いつもお世話になっているブンさんのブログです。
 「前回も書いたのですが、「ベストメンバー」を決めるのは、少なくともそのチームの監督のはずです。そして、それをサポーターやマスコミが評価するのです。間違っても協会や、リーグが決めることではありません。」

 それから、今回の川崎の挑戦をいちばん間近で見て、おそらくいちばん公平な意見を述べているのはこのスポナビでコラムを書いている江藤高志さんの記事です。
 すでにご覧になった方もいらっしゃるでしょうが、まだ見ていない方でこの問題に興味がある方ならば必見です。
 
 川崎敗退、1点が遠かった210分 ACL準々決勝セパハン戦 
 「チームとしては「柏戦の日程をずらせないか?」とリクエストを出していたというが、結局それは受け入れられなかった(ちなみにイランリーグはセパハンの試合日程をACLのスケジュールに合わせて大幅に変更)。放送や totoを含め、あらゆるものがきっちりと組まれているJにおいては、日程を動かせないのは仕方ない部分もある。だからこそ、川崎はいわゆる最強チーム規定(Jリーグ規約・第42条[最強のチームによる試合参加])に則った選手起用をしたのである」
 
 江藤さんも指摘しているところでありますが、リーグ戦で0-4という結果で敗れたことは確かに批判されてしかるべき点です。リーグ戦での惨敗という「犠牲」を払ってまで挑んだACLの戦いで敗れたことは、チームのマネジメントの観点からいって、失敗だったといわざるをえません。
 ただ、その失敗を責められる権利があるのはサポーターなわけで、例えば極端な話、このことで「もう川崎の試合は見に行かない」となったとしても仕方ない。だけど、それを協会やリーグ側が言うのはやっぱりおかしい。
 私が見た限りではサポーターからは非難の声は聞こえてこないですし、サポでない私としても選手と監督には「ベストを尽くした。よくやった」と言いたい。

 もちろん、攻め続けたにも関わらずの敗退ということで、不満は残るでしょう。私としても見ていて「決めてくれ!」と何度思ったことか。
 敵将も、「川崎のほうが良かったが、それがサッカーというもの」とコメントしています。試合終了後のルカ・ボナチッチ監督(セパハン)記者会見コメント
 ただ、はじめて進んだ決勝トーナメントということで、様々な情報がなかった状態で挑んだわけですし、川崎はスタッフが事前に現地に飛んでの視察という面でも、かなりの準備をしてきたわけです。その点をまずは評価すべきです。その上で、そのようなベストを尽くしたけれども、足りなかったのはどうしてか、という点を精査していくべきなのでしょう。

 リーグ戦では柏に、ACLではセパハンに、川崎が負けてしまったことは事実ですから、その負けを乗り越えていくという方向に議論をもっていくべきなのですが、「チャーター機を用意したのに主力を休ませるのはどうか」というような話に終始してしまっては、「建設的な議論」には発展しません。
 今回のJのサポート面での、細かい経験を次につなげていくことこそが必要なことなのでしょうから。
 UEFAチャンピオンズ・リーグと比較する向きもあるでしょうが、欧州よりもアジアCLのほうが移動距離は長くなるのは当然のことです。日本代表としては様々なアジア遠征の経験はありますが、クラブレベルでの経験という面では、ゼロだったわけです。ましてやJ2から上がってきて間もない川崎ですから。だからこそ、協会やJリーグは川崎に支援をしたはずです。
 本来、協会やJリーグが考えるべきことは、川崎がどうのこうのよりも、まずはリーグがどうしたら充実していくか、ということでしょうし、Jリーグが今後もACLで活躍するにはどうしたらいいのかを考えていくことが必要だと思うんです。
 今回の川崎が負けたことに苦言を呈するよりも、むしろ、Jとしてのサポートは十分だったかどうか、という方向に議論を進めていくべきでしょう。

 「関塚監督は「実際に中東を往復してACLを戦ったのは(Jリーグとしても)これが初めて」であり、だからこそ選手の表情や体調を見極めて、ベストの選択をしたと述べていた。そして中東を舞台にしたACLでの戦いの経験を、Jリーグ全体で共有しよう、ということを口にしていた」
 川崎敗退、1点が遠かった210分 ACL準々決勝セパハン戦 

 さて、いろいろな批判的な声に負けず、川崎の選手たちはぜひともナビスコカップでは「結果」を出してほしいところです。
 MF森「オレらの力がなかっただけ。ナビスコとか優勝すれば見方も変わると思うし、ちょっと見返したい」川崎はJとACL両立のメンバー編成強調「ベストな判断だった」

posted by nori |17:26 | サッカー | コメント(11) | トラックバック(5)
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2007年09月26日

韓国のアウェーの地にて戦う浦和、その後半。

 10人の相手にふがいないともいえるパフォーマンスを披露した前半の浦和。後半はどのように修正してくるのか。
 ものすごい運動量で前線からボールを追う全北の18番。圧倒されてはいけません。ボールも人も動かしていかないと。
 50分に全北の選手が2人目の交代。
 中盤でのパスがまったく前に繋がらない浦和。これは前半の最後と一緒。それがピンチを招き、相手の連続攻撃という様相を呈しています。これでは守備陣の休む暇もないわけです。そうすると疲れがたまって、余計に人も動かないからパスも繋がらない。
 54分、浦和は全北のゴールからほど近い位置でFKを得る。ポンテのFKは相手DFに阻まれる。相手のカウンター、2対2のシーンを作られるが、GK都築の勇気ある飛び出しにより阻む。
 58分、達也に代えてワシントン。前線でワシントンにポストプレイを含めてキープしてもらいたい。
 トゥーリオの出血があり、しばしの中断を挟んで浦和ボールで再開。その後、CKのチャンスを得る。
 ポンテの蹴ったボールは、全北選手にあたり、ゴールへ吸い込まれていった。OGにて2得点目が決まった。
 この時点で、二試合合計で浦和が4-1となり、全北はアウェーゴールがあるので4点とらなければいけない。ただ、ピッチに立つ浦和の選手たちは、そんなことは考えないでただ勝つことだけを考えてほしいところです。
 70分過ぎから、スコアが二点差となったこともあってか、徐々に全北の選手たちの疲労感が見え隠れし始めます。人が動かなくなると、やはり10人の全北は厳しい。
 
 好調の浦和から少し目を離して、フロンターレの速報をネットにて見ると、0-0となっている。
 もちろんホームで失点する危険性はあるけれど、何とか1点決めてほしい。一試合目がスコアレスドローだったわけで、1点が勝敗の分かれ目になるでしょう。(こっちの試合は、私のテレビ環境では録画放送のみ)

 浦和では、その後は落ち着いた試合展開をキープし、危なげなく勝利。試合終了直後、相手のキャプテンが審判への異議によってカード。ちょっと残念な結果です。彼らは負けたのだから、その負けを誰かのせいにしてはいけない。

 審判の問題は、ある意味では運のようなものだと思います。実力の足りない審判が試合を裁くこともありますし、その瞬間に自チームを見てくれてなければ、公平でない判定もありうるでしょう。人と人がぶつかり合う競技だからこそ、その分審判の担う割合も高くなります。
 この試合の判定は、試合会場から遠く離れた日本でテレビ越しに見ていた自分ですので、良いとか悪いとかいえる立場にはないので特に文句はつけません。特別ひどい判定だったとは思わないんですけれども。
 ただ、日ごろからプロの試合を経験し、審判のレベルを間近で見ている選手たちにしか見えない視点もあるでしょうから、全北のキャプテンの異議ももしかしたら「間違っていない」のかもしれません。(その後の中指は確実に間違っているでしょうが)
 審判のレベルが低いと嘆くことは楽です。けれども、それは自分とは関係ないもの。だからこそ、運みたいなものだと言えると思うんです。
 「運も実力のうち」とはよく言うことですが、結局は運を掴める位置にいる者、運を掴める準備をしている者だけに幸運は転がり込んでくるものでしょうし。
 浦和は、ホームで勝っていたこともあり、強かったということです。その事実から目をそむけ、自分も相手も関係ないはずの審判にぶつけることは、やっぱり良くない。

 審判問題は、UEFAチャンピオンズリーグでさえ(CLだからこそ、とも言えますが)頻発しています。ただ、アジアの場合はジャッジに関しては「アジアのスタンダート」ともいえるモデルがなかった。だからこそ、ACLにはアジアの審判という面での期待も込めたい。
 このアジアチャンピオンズリーグが成功すれば、これがジャッジの指標となるでしょう。第三国の審判が割り当てられるわけですから、そこでその国の審判との交流などもあれば、全体的な審判のレベルの向上も望めるかもしれませんから。

 ……と、気付いたら審判の話になってしまった。
 とにかく今は、浦和の選手たちに「おめでとう」と言いたいです。でもそれと同時に生まれた、新たな挑戦。決勝進出という目標。
 Jのサポなら誰もが思っているはずです。「(浦和サポじゃないけど)浦和なら、やってくれそうだな」と。
 ACLは賞金の面では今年はあまり魅力的な大会ではないのですが(確かナビスコカップの半分弱)、その先のクラブW杯もありますし、何よりアジアでのJクラブの地位向上という意味でも、そして来年以降のACLへの日本国内での注目度の向上という意味でも頂点を極めてほしいと思います。
 もちろん川崎も……。応援しています。

 後記:川崎は延長の末、PKにて惜敗。
 後記その2:一部加筆修正

posted by nori |21:15 | サッカー | コメント(11) | トラックバック(4)
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