2008年05月07日
皆さんも気になっていたでしょう、アトレチコ・マドリーに渡った11歳の少年について
昨年、一人の日本人選手が海を渡り、スペインの地を目指しました。最年少での海外挑戦を果たしたのは、宮川るい君、11歳。 私もそのニュースを見たときは、びっくりしたと同時に非常に心配になったものです。そんな若くて大丈夫なのか、と。 あれから7カ月が経ったのですが、彼のニュースなどを目にする機会もなかったので、なかば忘れていたのですが、本日、彼のスペインでの生活を追ったドキュメンタリーがNHKBSにて放映されていました。見逃した方も多いでしょうから、番組の内容を紹介したいと思います。 (著作権の問題でいうと、映像を利用することは明確に抵触するのですが、こうして文章として紹介するのはおそらく大丈夫なのだと思います、多分) アトレチコ・マドリーの13歳以下のチームにて戦っている宮川くん。チームは22人のメンバーで少数精鋭で、そのセレクションとなると350人のうち3人しか合格しないほどの超難関。もちろん宮川くんもこの3人のうちの一人として入団しました。 11歳ということで、「え? もしかして、そんな歳から寮生活なの? それって丁稚奉公みたいだなぁ」と思ったものですが、どうやらお母様もマドリーに渡っており、二人暮らしなのだそうでその点は安心しました。 番組ではチームの練習の場面などが映され、宮川くんもスペイン語などでチームメイトと談笑しています。やっぱり小さい子は言語の習得も早いのだろうな、と思い、安心したのですが、番組が進んでいくうちに、それがそうでもないことが明らかになります。 簡単な会話や、日常的なリスニングならば苦労しないのだそうですが、戦術の説明などの難しい会話のときとなると、宮川くんはうまく聞き取ることができないのだそうです。 宮川くんは、日本で習得したサッカーの動きとは別の、本場のフットボールにとまどっているようなんです。番組ではそのことは「スペインでは組織プレーを重視します」と紹介されていましたが、それはちょっと違うな、とは思ったんですけどね。 そして、そのサッカーとフットボールとの違いを、スペイン語で説明されても上手く伝わっていないようなのです。コーチは簡単なスペイン語や、簡単な日本語で「ルイ、ハヤク!」などと言っていましたが、その意図するところは恐らく、オシムが言うところの考えるスピードを早くしろ、とのことだと私は思ったのですが、もしかするとそれとは別の意味で宮川くんは捉えているかもしれません。 オフ・ザ・ボールの動きなどをまだ宮川くんが把握できていないのだとしたら、その面でも大いに不利になるでしょう。また、なかなか試合に先発で出られないということもあるみたいで、その理由を聞くにも、必要なのはスペイン語の正確なニュアンスを知ることでしょうからね。 解決には、やはりスペイン語のさらなる習熟が必須なのでしょう。 ちなみに、コーチのゴンサレスさんが言う宮川くんが出られない理由は「彼は日本ではトップの技術を持っていたので、チームが彼のために働いていた。アトレチコではそうはいかない」のだそうです。スペインでの宮川くんは、違いを生み出せる選手ではない、ということなのでしょうね。もちろん、まだまだ11歳なのだから、これから違いを生み出せる選手になれるかもしれませんし、今は彼はFWですが、コンバートなどで新境地を開拓する可能性も十分にあるでしょうけれども。 宮川くんは、家の中ではもちろん母親と日本語ですし、学校も日本人学校に通っていることもあり、周りは日本人なのだそうです。11歳というと、日本ならば小学生ですし、日本に居るのと同じ義務教育課程をスペインで学ぶことは大切なことでしょう。しかし、スペインにいて日本人にだけ囲まれているのはもったいない。 私は、外国語を学ぶための近道は、現地の友人を作ることだと思っています。宮川くんがスペイン語に触れ合う機会は、週3回のアトレチコの練習のときなのだそうですが、そこでのチームメイトと仲良くしているシーンも番組では多く見られましたが、練習のない日は自主練として一人で練習しているようなので、お友達の家に入りびたるとかが必要なのかもしれません。 宮川くんの言語習得に関しては、やはり彼を支援している周りの大人たちも気にしていて、宮川くんに何かとアドバイスをしている現地のNPOで働く日本人の方も、宮川くんに「そろそろホームステイ、どうだい?」などとアドバイスをしていました。劇的に改善されることはないでしょうが、良い方向に向かってほしいと思います。 アトレチコとの契約は1年ごとに更改だそうで、今後の彼がどうなるかはわかりません。もしかしたら宮川くんは更新されず、言葉を覚える前に帰国する可能性だってある。 ただ、だからこそ、日本にいては経験できない、厳しい競争の世界を体験しているわけですから、それは彼にとって絶対にプラスになるはずです。 宮川くんは、インタビューなどで「サッカーで世界一になる」と公言しています。その姿勢や、「スペインにいく」といって行ってしまえた行動力には敬服します。 いま、宮川くんは全ての面で悩んでいるようなのですが、それが彼にとって大きな経験になるはずでしょうから、何があっても諦めずにチャレンジし続けてほしいと思いますね。 アーセナルやバルサの例を見るまでもなく、スカウトの低年齢化が進んでいますが、それが15歳でどこどこのチームに行った、とかならワクワクしますが、10歳、9歳という年齢でのスカウトという話を聞くと、ワクワクよりも恐ろしさが先行してしまいます。 若い才能を、スポーツビジネスが食いつぶさないことを願いつつ、宮川くんの将来に期待したいですね。 ところで、番組のなかで登場したアグエロ選手に、宮川くんが「どうやったら点をとれるんですか?」って聞いていましたが、その答えが「頑張れば自然にとれるよ。そのうち簡単にできるようになるから」と言っていたのに不覚にも笑ってしまいました。それができたら苦労しないよ! ってきっと宮川くんも思ったことでしょう(笑) やはり真の一流は言うことが違いますね…。
posted by nori44 |21:33 |
サッカー |
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皆さんも気になっていたでしょう、アトレチコ・マドリーに渡った11歳の少年について
番組の中で誰かが、「ホームステイしたほうがいいよ」というようなことを言っていたと思いますが、言葉を覚えるのならそのほうがいいでしょうね。まだ小学生なので本人もお母さんも心配なのでしょうね。
アフリカから来ていた14歳(だったかな?)の少年は友達と積極的に話すようにして6ヶ月で言葉を覚えたたと言っていましたが、彼と比べると宮川君はちょうっと消極的かなという気がしました。やはり日本人だから仕方ないか。
posted by 野次馬 | 2008-05-08 10:05
皆さんも気になっていたでしょう、アトレチコ・マドリーに渡った11歳の少年について
母親もマドリーに来ているなら、母親もスペイン語を勉強しているんでしょうか?宮川くんが練習に言っている時は、お母さんはスペイン語の勉強をしにいったほうがいいのではないでしょうか?宮川君の為にもなると思います。
posted by あきら | 2008-05-08 13:11
皆さんも気になっていたでしょう、アトレチコ・マドリーに渡った11歳の少年について
彼のような若くて海外に渡った選手に対してはホントに「長い眼」が必要だと思ってます。
今11歳ですか・・・。
個人的には、20年後(それでも31歳)に世界に通じる選手になっていて、代表とかで活躍してくれてれば文句なしです!引退の前にはJリーグで数年見てみたい気もしますが。
もちろん、世界の中には18,9で1流クラブでデビューする選手もいるわけですが、もちっと時間を与えてもいいかと。
彼程じゃないにしろ、伊藤翔や森本なんかもですね。
ただ、1年契約じゃ本人と回りは結果を急ぐでしょうね^^;
posted by DGS | 2008-05-09 12:58
皆さんも気になっていたでしょう、アトレチコ・マドリーに渡った11歳の少年について
コメント、ありがとうございます。返信させていただきますね。
野次馬さま
これがさらに若ければ、自然と現地社会に溶け込んで、労せずして言語を習得できるのでしょうが(もちろん、そうなると日本語を忘れていってしまうこともありえます)、よい意味でも悪い意味でも彼は日本人だということなんでしょうね。
でも、日本人であることをこれほど強烈に意識することはないでしょうから、そのことは彼の将来にきっといい影響を残すのではないのかなと思っています。
正直なところ、これで彼が日本に帰ってきてしまっても、それはそれでいいことなんじゃないかなと思います。
あきらさま
あきらさまのご意見には私も同意します。番組の中では、お母様の日常の様子はわかりませんでした。ま、宮川くんがメインの番組ですから当然ですけど…(笑)
もちろん、お母様も番組内で紹介されないところで苦労や努力されているのでしょうし、そもそも当時10歳の息子のためだけにスペインに来てしまうというだけでも、相当なサポートですからね。そんなわけで、外野がとやかく言うことでもないのかな、とも思っています。
もちろん、本人が努力しろと言いたいところなのですが、元Jリーガーでも何でもなく、そこはやはり11歳相手ですので強くは言えないですよね。
そのあたりも、若年層での海外サッカー留学の難しいところの一つなんじゃないのかなと、ふと思いました。
DGSさま
宮川くんは、番組のなかで「どうして試合に出られないのかわからない」と言っていました。気になったのは、日本語が話せて、現地のフットボールに詳しい人物が番組の中で出てこなかったこと。
彼に、サッカーの面でのアドバイスをしてあげられる日本人(日本びいきの現地人でもいいですが)は近くにいるのでしょうか。それだけが心配です。
結果を出すことに焦ることは、ひとつの経験にはなるのでしょうが、それもサポートする体制があってこそ、ですからね。
この番組をきっかけに、何かしらのアクションが彼の周りで起きればいいな、と思っています。
posted by Nori Aihara(管理人) | 2008-05-09 17:08


