2008年04月08日

週末J1J2横断観戦ツアー 二日目<小瀬にて甲府 VS セレッソ編>

※当記事は、UJさん@サッカーへのひとり言の記事、「甲府 vs C大阪:長い目で見守らねば」との連動企画です。

■あなたは決断を迫られているんです。

 それは一本の電話だった。
「あなたは、決断を迫られている。」
 このUJさんによる言葉から、私の一日は始まった。

 そもそもの始まりは、時をさかのぼること4月3日、UJさんのブログの記事である。

  ようやく、晴れてニッパツ三ツ沢球技場
  (3月1日より横浜市三ツ沢公園球技場から改称)に
  今週末 観に行けるのだ!!!
  横浜FC vs 仙台 戦。
   「何かを取り戻すために:何かは判らんけども」

 これを見た私は、畏れ多くも「一緒に行きませんか?」とラブコールを送ってみたのだ。
 その結果、「行きましょう」とのお許しが出て、とんとん拍子に当日の朝を迎える。そして、冒頭の出来事に繋がる。

「要は、セレッソと甲府の一戦を観に小瀬に行くか、それとも予定通り横浜にするか。決めちゃって」と言われた私。
 決断の時である。

「セレッソを観に、小瀬に行きましょう!」
 そう答えた私の決断は果たして、吉だったのかどうかは、いまだに分からない……。


 変な文体は疲れるので終了して……そんなわけで行ってきました甲府! 高速道路代とガス代をUJさんに払わせた挙句、甲府ではメシも食わずに帰ってくるという、純粋な観戦のための遠征となったのは……やっぱりサッカーバカだからでしょうか(笑)。


■小瀬ってどこ? 山城小学校ってどこですか??

 二回道を間違いつつも、何とか1800台収容と書いてあった駐車場へたどり着くと、満車の看板が。交通整理のおっちゃんに話を聞くと「もう一杯だよ。ここに書いてある臨時駐車場もダメだ」とのこと。
 やはり地方は車社会とのことを実感。おっちゃんから指示されたのが、山城小学校の校庭。普通の、どこにでもある砂利の校庭です。
 ここに昨年、一昨年と浦和サポとかの車が止まったのかな、と思うと、なんとも不思議な気持ちになりました。むしろ「本当に開催していたのか?」という疑問すら沸き上がってきます……(笑)。

 スタジアムへ向かう途中、歩いている私たちをチャリンコに乗った小学生くらいの女の子が追い越していきました。弟か兄を連れてスタジアムへ向かっているらしく、彼女はチームユニを着ていて、しかもその背中には複数の選手のサインが。
UJ「いまの、見た?」
A「ええ。すごいですね」
UJ「あんな女の子が、親と一緒でもなく、しかも複数の選手のサイン入りのシャツ着ているって……」
A「ちょっと、他では見られないかもしれませんね」


■イチゴが選手たちのお腹に。

 スタジアムに着いてみると、さらに異様な雰囲気に包まれていることに気付かされます。応援メッセージを次々と読み上げる場内アナウンスにしても、『キックオフ前、鰍沢町議会議長 堀口馨様より両チームへ「鰍沢町鳥屋産のイチゴセット」を贈呈』しちゃうことにしても、美女ダンス軍団「信玄ロック隊」による信玄ロックパフォーマンス(いかん、見そびれた!)にしても、観客の面々にしても。

 そして、観客数は1万人を越えた。第6節のJ2の試合の中では、一番の集客だったそうです。

 この、小瀬における「ヴァンフォーレ甲府」という現象は、厳しい現実の中で掴んだJ1で、さらには一度は残留したというピッチ上での結果が、街全体を巻き込むまでに至ったのでしょう。
 今年彼らがJ1に上がる可能性は、五分五分か、ややそれよりも低いかなとは思いますが、それでも終わったときに4位くらいの位置につけているならば、このサポーターたちとこの雰囲気は残っていくんじゃないのかな、と思いました。


■「通常ありえないことが非常に多く起こった」

甲府 3-2 C大阪
前半  3-0 
後半  0-2 

 クルピ監督が上記のように振り返ったように、甲府は前半で3点のリードを築いたにもかかわらず、退場者を2人出してしまって劣勢になり、それでも最後まで守りきることに成功したという試合。
 「甲府はC大阪に3―2で競り勝った」一般の全国紙ではたかが16文字で済まされてしまう中に、良くも悪くも振り返らなければならないことがたくさん詰まっている……そんな試合でした。

 甲府の1点目は、宇留野選手の諦めない姿勢が結びついた点であるし、一方でセレッソとしては「絶対に避けるべき失点」でもあります。
 その後のセレッソは、前半中の2人の負傷退場でバタバタしていた矢先に2つの失点を献上。
 その間、セレッソはシュート数の上では圧倒的に攻めているんですが、最後の一歩が詰めきれないという印象でした。流れのよい時間帯に、少しだけリスクを冒してゴールを陥れる、っていう絵が、チームとして描けていなかったのではないでしょうか。
 確かに、後半は2得点しましたが、それも「ようやく取った」という印象で、「3点目が入りそう」とはならなかった。
 エマージェンシーの中で交代出場した柿谷、デカモリシの両選手も、持ち味を単発でしか発揮できなかったことも、少し残念です。
 J1を経験している両チームの試合となったわりに、この日は非常に「J2らしいゲーム」でした。


■「柿谷、香川、森島。彼らは日本の宝だ」となるために。

 詳しい展開はUJさんの記事を参照してもらうとして(逃げ!?)、ユース世代の選手を抱え、何かと注目度の高いはずのセレッソですが、上記のようにJ2のチームで活躍したところで、新聞では一行で済まされてしまいます。さらに、チーム事情で、能力と才能があってこれから伸びていくはずなのに活躍の場すら得られないこともあるわけです。
 この環境が、香川、森島、柿谷といった「これから世界へ羽ばたいていくはずの人材」にとって果たしてプラスか否か。
 そんなことを考えていました。

「J2だから出られて当たり前・活躍できて当たり前・点を取って当たり前」そんなふうに考えてはいないか。そして、それが達成できないことで焦ってはいないか。
 その焦りが結果に繋がっていくならいいのでしょうけど、それがパフォーマンスの向上に繋がるためには、若い選手たちの手本となるべき選手が必要です。その責務を全うできる人(選手でもコーチでも)は、セレッソにはいるのだろうか。いたとして、しっかりと彼らを導く立場で接しているのだろうか。
 また、試合に出られない、活躍できないのが純粋な能力不足ではなく、チームコンセプトにあると彼らが結論付けるのならば、その怒りや不満はチームフロントに向かうはずです。そうなると、チームへの不信感になりますし、「今まで育ててくれた恩義」との間で気持ちが揺れ動くはずなんです。
 そのへん、日本人はいい意味でも悪い意味でも義理を大切にしますから、移籍をする際にはマイナスになっちゃうこともありますよね。
 半ばJリーグの過去の遺物と化している移籍係数ですが、若い選手の移籍の際には厳しい数値となっていることも足かせです。レンタル移籍終了後という“抜け道”もありますが、それでもまだまだ若い世代の移籍は難しいわけですし。

 五輪ではアンゴラ戦でクローズアップされた香川選手ですが、彼はこの試合で何を思ったのでしょうか。注目のされ方が違いすぎるわけですし、大阪に帰ったとしても、待っているのは7,000人に満たない長居です。
 そこらへんを考えると、「甲府はまぁJ2でも大丈夫だと思うけど、セレッソは絶対にダメだな」と思ってしまう一つの理由なわけです。
 長居で1万人以下しか集まらないという状況を、果たしてセレッソのフロントはどれだけ危機感を持って受け入れているのか。甲府では地域密着のJのやりかたでいいでしょうけど、大都市圏である大阪で、しかも長居がホームのセレッソは、強くすることでしか求心力が生じないような気がするんです。
 このままだと、セレッソが以前のベルマーレや、最悪、フリューゲルスの道を辿ってしまう、と考えることは私の杞憂なのでしょうか。


■強引なまとめ――されどJを観ずにはいられず。

 たった一試合を観戦しただけで偉そうなことを書きました。で、さらにJ全体のことまで考えてしまおう、というのがこの強引なまとめです。なにしろ「強引グ~」ですから……(笑)。

 Jリーグバブル後の不振を経て、浦和の隆盛やJ2チーム数の増加によって「数字上での右肩上がり」の入場者数を実現しているJですが、甲府の街にJの裾野が広がっていることを実感した一方で、限界も見えてきたと思うんです。右肩上がりが続くわけがない、というのはバブル好きな日本人としては、「そろそろ学習しようよ」と(自戒の念を込めて)言いたいところですけどね。
 今シーズン、Jリーグ準加盟チームがJFLにいくつかありますが、さて、それらのチームがJ2に上がってきたとして、はたしてそれらと甲府なりセレッソが戦って、集客が望めるのか。そうでなくとも、名門チーム(?)の選手たちが、納得する試合展開、満足のいく観客数の前で試合が出来るのか。
 それを考えると、難しいかな、と思うわけです。

 私は群馬出身で、群馬にはザスパ草津があるのですが、3年前に地元で暮らしていたときはザスパは地方紙でトップ扱いで、ザスパカラーの車に乗っていたサポも見かけました。
 でも、はっきりいって「ダサかった」です。借りてきた猫みたいで、「俺たちのチーム」っていうより「町おこし」的な面がどうしても強くて、応援してみようかという気持ちにはならなかったんですね(悪いんですが、いまだに草津は応援したくないです(笑))。
 J2も含めて“Jリーグ”ですし、さて、ダサくないJにするにはどうしたらいいのか……。
 それこそ、百年の構想と実際の時間が必要なんじゃないのかなぁと思いました。

 ま、とりあえず、来週もスタジアムへ行ってきます! 面白いかどうかは分からないけど、何かしら見つかるはずです。
 たとえそれが「わからん」ことであっても、ね。

posted by nori44 |09:06 | 観戦記 | コメント(2) | トラックバック(1)
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甲府 vs C大阪:長い目で見守らねば 【サッカーへのひとり言】

2008年4月6日 J2リーグ 第6節 甲府 3-2 C大阪 @小瀬 日曜・小瀬へGoing(強引グ~)! by エド・はるみ ・・・疲れました。色々と。 #書き出しの方が読んで疲れるが・・・ 自分の中での「テーマ」「何か」を見つける為の、J観戦。 今年もやっとJ2の第6節にして、小瀬にて「甲府 vs C大阪 戦」を 観戦したので、ご報告を。 #ん? 三ツ沢で 横浜FC vs 仙台 戦 の筈だったのでは? #ウソつきの 狼オヤジだ!(狼の意味を取り違えると大変マズい) #でも「観たい試合を観るのが、なによ

2008-04-09 04:16 | 続きを読む
この記事に対するコメント一覧
週末J1J2横断観戦ツアー 二日目<小瀬にて甲府 VS セレッソ編>

同じく特定のクラブサポではない自分にとっては中々Jの試合を生観戦する機会がないのが事実。←する気がない!ってわけでもないんだけど・・・。見たいカードのタイミングを逃すとね^^;←ハイ!言い訳です(哀)

甲府のサポの現状を見ると、数年間継続してきたことがその子のサイン入りユニになってるんだろうねぇ♪岐阜との開幕戦をTV観戦したけどショートパスは健在でしたから!

かたや、セレッソ。
個人的には「ぶっちぎり」とは言わないがタレント的には「本命らしく」優勝できるんじゃ・・・と思ってしまうわ。
ただ、そのタレント達も最近は「順調なん?」ってのが心配。

何はともあれ、お金の続く限り観戦レポが続くのかな!?ムリはいかんよ(笑)

posted by DGS | 2008-04-09 09:16

週末J1J2横断観戦ツアー 二日目<小瀬にて甲府 VS セレッソ編>

DGSさん

 甲府遠征は面白かったですよ。なにしろ、UJさんがとにかく面白い。
 まぁ…うっかり、諸費用をUJさんに払ってもらっちゃって、私が「行きませんか」と言ったのに出させてしまって、これじゃあUJさんの金をむしりとるために行ったみたいで…感謝です。
 あ、今回浮いたお金を次回の観戦に充てればいいのか!(笑)

 今シーズン、FC東京を継続して観ようというテーマがありまして(昨年に掲げたリヴァプール観戦ってテーマも継続中)、その過程でサポっぽくなっちゃったらしょうがないよね(?)、みたいな感じです。なにしろホームタウンに住んでますから。
 どうせチャリンコで行けますし、FC東京の場合は、味スタのバックスタンド一階ならホーム料金ですからね。
 ちなみに、同じハコなのにヴェルディのほうが少しだけ高い。

 そんなわけでお金に関してはご心配なく(笑)。

posted by Nori Aihara(管理人) | 2008-04-09 10:28

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