2009年06月29日

ディナモ・ザグレブ、元ギリシャ代表FWパパドプーロス獲得

元ギリシャ代表FWディミトリオス・パパドプーロス(27)が26日、ザグレブを訪れてディナモ・ザグレブと3年契約を結びました。当初の報道とは違って移籍金は発生せず、年俸70万ユーロとされています。
nogomet-97213.jpgパパドプーロスはパナシナイコスで125試合58得点を決め、ギリシャが欧州王者となったユーロ2004でも代表メンバーに選ばれていました。昨年11月にはレッチェに移籍したものの、14試合で1得点と不本意な成績に終わったパパドプーロス。彼にはAEKアテネ、ラツィオ、サンプドリアなどが打診してきた中、ディナモのマミッチ副会長がアテネまで渡って説得交渉した甲斐もあり、ディナモ移籍に至りました。ザグレブを訪れたパパドプーロスはその街並みを気に入り、また4ヶ国語を操るという妻のアマリアは以前にクロアチアのサナデル首相の通訳も務めたという縁もあるようです。DFイゴール・ビシュチャンはパナシナイコス時代のチームメイトでもあり、GKトミスラフ・ブティナもオリンピアコスでプレーしていたことから、クロアチアとはいえ慣れやすい環境も移籍に充分働いたと言えます。
ちなみに100万ユーロ以上の年俸で獲得を狙った元アルゼンチン代表DFレアンドロ・クフレは、ザグレブの街並みは気に入ったものの、本拠地のマクシミール・スタディオンの痛みっぷりに幻滅して移籍を取りやめた原因とされ、コートジボアール代表FWブバカル・サノゴは妻がザグレブの街が気に入らなかったのが原因とされています。

またディナモは、ボスニア・ヘルツェゴビナのFKサラエボの18歳のFWダリボール・パンジャを移籍金30万ユーロで獲得、7年契約を結んでいます。パンジャは昨季にトップチームでデビュー。12試合で3得点を決めており、その将来性を買ってハンブルガーSV、アルミニア・ビーレフェルト、ボーフム、パルチザン・ベオグラード、ハイドゥク・スプリトなどが関心を持っていました。クロアチア系ボスニア人でもある彼はディナモを選択し、今季はディナモのサテライトチーム同様の扱いながら新たに一部昇格したロコモティーバでプレーする予定です。

FWを次々と補強し続ける中、ディナモを離れたいのが昨季の得点王マリオ・マンジュキッチ。しかしながら、合宿においてマンジュキッチの練習態度が悪いことから重い罰金処分を受けることになりました。マミッチ副会長は例のごとく、
「ディナモでプレーしたい選手、ディナモのために死ねる選手を我々は欲している。モチベーションのあるマンジュキッチを我々が持つか、それとも彼がディナモを去るかのどっちだ」
と怒りを見せており、マンジュキッチ残留の説得に向けて改めて話合いを持つようです。ヴェルダー・ブレーメンとポーツマスが関心を示していると報じられているものの、正式なオファーも届いていないのが現状。ディナモとしては欧州挑戦まではマンジュキッチを引き留めたい考えです。


昨季のディナモでは11試合の出場に留まったMFアンテ・トミッチ(26)が韓国のクラブに移籍話があるとのこと(仁川ユナイテッド?)。また、その移籍を実現させようとする代理人ユーレ・ラヴリッチが持つ情報によると、名古屋グランパスが元クロアチア代表MF/DFマルコ・バビッチ(28)に関心を持ったそうですが、移籍金はゼロなものの要求額の年俸150万ユーロがネックとなりました(後日、名古屋側は打診を否定)。馴染みのブンデスでのプレーを希望しており、ニュルンベルクへの移籍が濃厚です。


イタリアの7クラブを渡り歩き、昨季はヴィチェンツァ(セリエB)で12得点を決めたFWサーシャ・ビエラノヴィッチ(30)が、UAEのクラブが関心を抱いていると報じられています。契約上はトリノが所有権を持っているものの、ヴィチェンツァは今季の戦力構想にビエラノヴィッチを入れてないようです。
またパレルモに所属する元クロアチア代表FWイゴール・ブダン(29)には、ロシアのクラブにレンタル移籍の話が上がっていますが、ゼンガ監督が今季の構想に入れていることからチームへの残留を望んでいるとのこと。
あとレンタル先のユベントスからリボルノに返却されたクロアチア代表DFダリオ・クネジェヴィッチ(27)にはボローニャが獲得に向かっていると報じられています。


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2009年06月24日

クロアチア代表の移籍動向

今季のクロアチア・リーグ得点王で、ディナモ・ザクレブに所属するクロアチア代表FWマリオ・マンジュキッチ(23・写真)の移籍動向を。
nogomet-96234.jpg彼に対しては、ヴェルダー・ブレーメンがずっとアプローチしていますが、ディナモの要求額が1500万ユーロと滅法高いため、話がまとまらない状態です。ヴェルダーも提示額を上げ、「1000~1100万ユーロ+次の移籍の際に発生する移籍金の20%」という条件を提示している模様で、FWアルメイダ売却で発生する移籍金次第で変化が出るかといったところです。マンジュキッチは代理人のツヴェトコヴィッチと一緒にマミッチ副会長と会談を持って自分の希望を伝え、22日からディナモのチーム合宿に参加して事の成り行きを見持っています。ドイツ語をマスターし、姉がドイツに生活していることもあって、彼の心は既にブンデスにあるようで
「自分の仕事はディナモにいる限り、最大限プロフェッショナルにこなし、全力を出すつもりだ。しかし、この一ヶ月は移籍についてかなり考えた。ディナモでは全てを制覇した。そして得点王にもなった。もちろんチーム全体のお陰だけど、これほどやり遂げたならば新たな挑戦を考え始めるのは当然のことだ。
5シーズン目もクロアチア・リーグでプレーしなければならない、となると僕にとってはこれまでと同じ気持ちにならないだろう。もっとやれることは自分でも分かっているし、自分の実力も信じている。もっとレベルの高いリーグでプレーできるのは間違いない。残留が決まったところで、うつ状態に陥ったり、精神的に落ち込むタイプではないけどね」
と述べています。マンジュキッチに対してはほぼ毎日、新たな移籍話が上がっているようで、いずれマミッチ副会長も落とし所を見つけることでしょう。


市場評価が上がるマンジュキッチに対して、逆に下がっているのがハイドゥク・スプリトのFWニコラ・カリニッチ(21)。マンジュキッチとはライバルでもあり、親友でもあるわけですが、たった一年で市場価格も半減してしまいました。具体的な移籍話も浮かんでいない中、あと1年で契約が切れてしまうハイドゥクはチーム最高額の年俸40万ユーロで3年の契約延長を提示しました。これまでの給料の11倍の額なわけですが(言ってしまえば、それまでチーム最低部類の額で雇っていたわけですが)、カリニッチはこの提示を拒否。あくまで移籍を貫き通すことになりました。クラブの希望する移籍金は1000万ユーロであるものの、これでは買い手がつかないのが現状です。


nogomet-96235.jpgバルセロナやバイエルンなどビッグクラブが関心を寄せるクロアチア代表MF/DFダリヨ・スルナ(27・写真)ですが、シャフタール・ドネツクのリナト・アフメトフ会長と今後について電話で話合いをしたところ、大富豪としても有名なアフメトフ会長はスルナに7年契約に加え、引退後のスポーツ・ディレクターのポジションまで提示したと伝えられています。2011年まで続く現在の契約ですら400万ユーロの年俸をもらっているスルナですので、かなりの好条件であるのは確か。まだ国外から正確なオファーが届いてないものの、スルナが夏休みを終えてチームに戻ってから今後に関して話すようです。


クロアチア代表DFヨシップ・シムニッチ(31)のヘルタ・ベルリン退団が濃厚だと伝えましたが、新たな移籍先としてバイエルン・ミュンヘンの名前が浮上しています。新監督のルイス・ファン・ハールがブラジル代表DFルシオを"攻撃的すぎる"として批判したため、ルシオは退団を辞さない模様。層が薄くなるDF陣を埋める一人として、シムニッチが挙げられているようです。シムニッチの代理人は今季からバイエルンに加入するFWイヴィツァ・オリッチの代理人と同じ(ゴルドン・スティピッチ氏)ということもあり、話は急速に進む可能性があるようです。
その一方でビルト紙は、ホッフェンハイムの移籍が濃厚と伝えています。ヘルタ・ベルリンが設定している移籍金の上限額700万ユーロの資金準備が既にできていると報じています。


ディナモから戦力外通告を受け、このほど契約解除した元クロアチア代表FWトミスラフ・ショコタ(32)に、ブンデス二部のフォルトゥナ・デュッセルドルフが関心を示しました。しかしながら、元ディナモのチームメイトで、かつてフォルトゥナのゴールを守ったドイツ人GKゲオルグ・コッホが地元メディアに対し、
「ショコタはもう高いレベルでプレーできる可能性にない。スポーツ的な意味でハンディキャップがあるのだ。両足のアキレス腱を手術しているし、両膝も思わしくない。彼がフォルトゥナでポジションを争うのと同時に、リハビリセンターもまた提供するなんて有り得ないだろう。手を引くべきだ」
と語ってしまいました。"障害者から手を引け"との見出しで掲載された記事にショコタはショックを受け、コッホの行動が許せずに電話で直接抗議。コッホは記者の創作もあると弁明しましたが、両者に大きなわだかまりが残ってしまいました。
ちなみにコッホは昨季にディナモからラピッド・ウィーンに移籍したものの、オーストリア・ウィーン戦で相手サポーターが投げた爆竹が耳元で爆発し、聴覚障害を煩ったために引退を余儀なくされています。

ショコタと同様にディナモの戦力外通告を受けて契約を解除した元クロアチア代表FWボシュコ・バラバン(30)は、ギリシャ一部のパニオニオスと3年契約を結びました。年俸は30万ユーロとされています。バラバンとリエカ・ユースで育ち、ディナモでもチームメイトだったDFダリオ・スモイエ(30)もベルギーのヘントを離れ、パニオニオスと2年契約を結んでいます。


posted by 長束恭行 |18:35 | サッカーニュース | コメント(1) |
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2009年06月23日

クロアチア代表DF/MFプラニッチ、約1億円を自腹切ってバイエルンに移籍

所属クラブのヘーレンフェーンの強情なまでの移籍金の吊り上げでバイエルン・ミュンヘン移籍が難航していたクロアチア代表MF/DFダニエル・プラニッチ(27・写真右)ですが、差額の70万ユーロ(約1億円)を本人が支払う形で移籍手続が完了しました。
nogomet-96084.jpgバイエルンが提示する移籍金は600万ユーロ、650万ユーロ、700万ユーロと上がっていったのですが、ヘーレンフェーンは770万ユーロを渡さない限りはプラニッチを放出しないと主張。折り合いがどうしてもつかない状態の中、プラニッチは代理人のレービー氏に自腹を切ることを提案し、バイエルンとの3年契約の報酬から70万ユーロを差し出すことで合意に至りました。もちろん、プラニッチはヘーレンフェーンに怒りを露にしています。電話インタビューでプラニッチは
「ああ、バイエルンでプレーするために自分のお金を支払ったさ。そうでもしないとヘーレンフェーンは僕を放出しようとしなかった。彼らは一切まけようとせず、出口のない状態だけにそうするしかなかったんだ。
自分の最高の年代をヘーレンフェーンに捧げたし、チーム史上最初のトロフィー(オランダ・カップ)をもたらした。自分の全てを差し出したんだ。それなのに彼らはこのような仕打ちで返してきたんだ。けれども、サポーターは素晴らしかった。サポーターと一緒に僕は4年間生きてきたし、彼らは僕を天国へと持ち上げてくれた。僕がどれだけヘーレンフェーンを愛し、クラブのために頑張ったことをサポーターは知っていたからこそ、僕は彼らのシンボルになったんだよ。しかし、フロントの奴らは最後にこんな対応をしたがために、全てが崩れてしまった。
交渉を担当したチームディレクターと財政担当とは二度と話すつもりはないし、彼らの名前を口にすることもしたくない。移籍に際してあんな約束はしてなかったんだから。ヘーレンフェーンは常に僕の心に残るだろう。けれども、バイエルンがこれほど僕を欲してくれていたというのに、フロントは僕をもてあそんだんだ…」
ようやく移籍話が解決したことで、来季のバイエルンはイヴィツァ・オリッチと合わせて二人のクロアチア人がプレーすることになります。


nogomet-96085.jpgクロアチア代表DFヨシップ・シムニッチ(31・写真)は、10年在籍したヘルタ・ベルリンを退団する可能性が極めて高くなりました。昨年はブンデスリーガの最優秀DFにも選出されたシムニッチですが、リュシアン・ファーブル監督が会長に対し「シムニッチは今季ほどのプレーを来季にできそうにないので、売却して500万ユーロを得るべきだ」と提言したことを知らされて大激怒。2011年夏まで契約はあるものの、この先も協力関係など結べるわけがないと移籍先を探すことになりました。
続々と移籍話が持ち上がっており、関心があるクラブとしてはフルハム、ポーツマス、アトレティコ・マドリッド、セビージャ、ホッフェンハイム、また最近では古巣でもあるハンブルガーSVが400万ユーロの移籍金を提示したと言われています。


前クロアチアU-21代表の司令塔で、A代表選出もあるMFイヴォ・イリチェヴィッチ(22)が、来季はブンデス二部のカイザースラウテルンにレンタル移籍されることになりました。ボーフムが所有権を持つイリチェヴィッチですが、ここ一年半は二部のグロイター・フェルトでプレー。このほどニュルンベルクに移籍金100万ユーロで移籍決定か?、という報道がされたものの、一転して再びレンタルが決まりました。イリチェヴィッチに対してはディナモ・ザグレブも関心を示したことがあります。


欧州カップに向けて補強を進めたいディナモ・ザグレブですが、コートジボアール代表FWブバカル・サノゴに続き、アルゼンチン元代表DFレアンドロ・クフレにも年俸100万ユーロ以上を提示しながら断れました。新たなターゲットとされているのが、レッチェに所属するギリシャ代表FWディミトリス・パパドプロス(27)。移籍金は200万ユーロほどとされています。
ちなみにディナモのユルチッチ監督は、スロヴァン・リベレツに所属し、今季15ゴールでチェコ・リーグ得点王となったクロアチア人FWアンドレイ・ケーリッチ(23)に関心を示したものの、ケーリッチはレッドブル・ザルツブルクへの移籍が濃厚とされています。


22日、2009/10シーズンの欧州カップの予備戦抽選会がニヨンで行われ、チャンピオンズ・リーグに参戦するディナモ・ザグレブは、予備戦二回戦でアルメニア王者のピウニク・エレバンと対戦することになりました。ピウニクはアルメニア独立後の18シーズンで11度のリーグ優勝、とりわけここ8シーズンは連続優勝している同国最強のチームで、メンバーはA代表とU-21代表で占められているそうです。ユルチッチ監督はアルメニアの遠さに加えて、どんな相手か見当がつかないことで不安感を持っています。アルメニア・リーグではイヴォ・シュシャク、ゴルダン・ツィプリッチといったクロアチア人指導者がいるのですが、彼らの情報を読んでも厄介な相手となるようです。

新たに創設されたヨーロッパ・リーグでは、スラヴェン・ベルーポが予備戦一回戦でマルタのビルキルカラ、リエカが予備戦二回戦でルクセンブルクのディフェルダンゲと対戦予定です。ハイドゥク・スプリトは予備戦三回戦から出場します。


posted by 長束恭行 |19:34 | サッカーニュース | コメント(2) |
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2009年06月20日

ディナモのチリ代表MFモラレス、祖国で新型インフル感染

ディナモ・ザグレブ所属のチリ代表MFペドロ・モラレス(写真)が、このオフを利用して祖国チリに戻った際に新型インフルエンザに感染する、というトラブルに巻き込まれました。

nogomet-95475.jpg第一報は17日、チリのメディアが3人のサッカー選手が新型インフルエンザに感染したと報じ、ロドリコ・ミラール(コロコロ所属)、ラファエル・オラーラ(ウニベルシダド・ド・チリ所属)と並んでモラレスの名前が挙げられました。
ディナモは15日から新シーズンに向けたトレーニングをスタートしたのですが、当初、モラレスは体調不良で遅れることと報じられていました。地球の裏側の報道に対し、ディナモ側は寝耳に水だったようで翌18日に感染を否定。しかし、19日には一転してモラレスの感染を認めることになりました。現在はチリの自宅で回復中とのことです。
「月曜日に体調が悪くなり、37.5度の熱。翌日には38.5度まで上がって、病院に駆け込んだんだ。その時の診断は特に何もなかった。しかし、水曜日には体温が39.5度に上がり、気持ち悪くなって再び病院に駆け込んだ。ウイルスが発見され、ようやく規定の薬を飲んだんだ。
新型インフルエンザのウイルスはさほど危険ではないと医者たちは私に言っていた。幸運なことに医者のお陰で、いいタイミングで僕のインフルエンザが発見された。間もなくすれば大丈夫だろう」
と現地のメディアに応えています。モラレスはウイルス保持者と接触のあった兄を経由して感染してしまった模様です。

しかしながら、医者はクロアチアの帰国便に乗ることを禁じており、6日後に再び診断を受け、100%回復した時点でザグレブに戻ることになります。しかしながら、チーム合宿への参加にかなり遅れるのは必至です。
冬を迎える南半球のチリでは新型インフル感染が拡大しており、1日には死者が出ております。一方のクロアチアでは15日に初の感染確認が報じられたものの、ウイルス検査を行ったロンドンの研究所が分析を誤っていたというオチでした(最新のニュースでは新たに感染疑惑者が出たようですが)。ディナモとしても、クロアチアに最初のウイルスを持ち込まないよう細心の注意を払うことになるようです。
昨年鳴り物入りでディナモに5年契約で入団したモラレスですが、チームになかなかフィットできなかった上、終盤には肩の怪我で長期離脱するなど不本意な一年を過ごしました。今季こそはと思っていた矢先の不幸でありました。


話が変わり、ディナモ・ザグレブはゴールが決められるストライカー探しに奔走中です。クロアチア国内で見つけるのは難しいとして、スポーツ・ディレクターのゾラン・マミッチはドイツに渡り、ヴェルダー・ブレーメン所属のコートジボアール代表FWブバカル・サノゴ(昨季途中はホッフェンハイムにレンタル)の獲得を目指したものの、本人が断固拒否したために流れてしまっています。
そんな中、ようやく獲得できたのがアルバニア代表FWエミリアン・ヴィージャ(21)。今季のアルバニアリーグで優勝したテウタ・デュレスで25試合14得点を決めた俊足の選手で、現在アルバニア代表監督を務めるヨシップ・クジェなどの推薦もあったようです。


ボスニアのメディアが報じたところによると、かつてジェフ千葉を率いていたアマル・オシムがジェリェズニチャールの監督に復帰することが決まったようです。
昨季は9位に甘んじたジェリェズニチャールは、チームを改革すべく新たにサバフディン・ジューヨ会長を迎え、それからジューヨ会長とアマルの間で話合いが正式に持たれ、条件面で折り合いがついたようです。ジューヨ会長はアマルの希望通りにチーム作りできるよう彼を全面支持すると共に、他からの介入を一切させないことを明言しています。
アマルは2001~2003年までジェリェズニチャールを率い、2度のリーグ優勝と2度のカップ戦優勝、またチャンピオンズ・リーグ予備戦3回戦(対ニューキャッスル)まで導くなど、ここ10年で最高の結果をもたらしています。


同じくボスニアからのニュースによると、現在FKサラエボのアシスタントコーチを務める元セレッソ大阪のアルミール・トゥルコヴィッチが、日刊紙サンのインタビューにおいてフロント批判を展開。クラブが一向に補強を進めないことと、選手達がここ数ヶ月給料をもらっていない事実をメディアに語ったが余り、フロントから無期限の活動停止処分を受けてしまいました。トゥルコヴィッチはセレッソのあと、ハイドゥク、オシエクを経て故郷サラエボの同クラブに帰還。2シーズンをプレーし、2008年を最後に引退してコーチ活動に転じておりました。


posted by 長束恭行 |06:26 | サッカーニュース | コメント(0) |
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2009年06月18日

二年連続のシナリオ/クロアチア・リーグ一部・二部入替え戦

クロアチア・リーグの今季を締め括る入替え戦は、稀に見るドラマでした。カードは一部リーグ最下位のクロアチア・セスヴェッテと、二部リーグ6位のフルヴァツキ・ドラゴヴォリャッツ。どちらもザグレブ市にあり、深い因縁関係にあるクラブ同士です。

nogomet-95261.jpg一部リーグが来季より12チームから16チームに拡大することが決まり、二部リーグの上位4チームが自動昇格。5位のメヂムリエが入替え戦に周るはずでした。しかし、シーズン終了後、二部4位のスラヴォナッツが昇格を断念。人口わずか1300人の町スターリ・ペルコヴチに本拠地を置くスラヴォナッツにとっては一部でやっていけるインフラも財政もなく、30kmほど離れた7万人都市スラヴォンスキ・ブロッドのクラブと合併し、新たなクラブを創立すると次期市長候補のドゥスパラ氏と合意していました。しかし、選挙後にドゥスパラ氏は態度を翻します。理由は、スラヴォンスキ・ブロッドのスタジアムを一部リーグ開催基準に改修する資金を出し渋ったため。スラヴォナッツは6月5日に昇格を断念すると発表。メヂムリエは繰り上がりで自動昇格となり、お鉢は6位のフルヴァツキ・ドラゴヴォリャッツに回ってきたのです。

今から一年前、クロアチア・セスヴェッテとフルヴァツキ・ドラゴヴォリャッツは二部リーグで首位争いを演じ、わずか一枠だった自動昇格を賭けて、勝負は最終節の直接対決に持ち込まれました。その時の試合は「一部昇格をかけたドラマ」と題して私もレポートを書いていますが、セスヴェッテが一人退場しながら84分にMFチズメクのゴールで勝ち越し、順位をも引っくり返して初昇格を決めました。そして入替え戦に回ったドラゴヴォリャッツはインテル・ザプレシッチに敗れ、6年ぶりの一部参戦の道を絶たれたわけでした。リベンジすべくチャンスが訪れたのです。
当初6月7日に予定されていた第一戦は11日に延期。既にオフに入っていたドラゴヴォリャッツの準備期間はわずか5日間。また、セスヴェッテは6月7日にコンディションを合わせていたのですが、急な延期で調子を狂わされます。それぞれの本拠地が開催基準を満たさないため、ドラゴヴォリャッツのホーム扱いとなる第一戦はディナモの本拠地マクシミール・スタディオンで開催。それぞれチャンスを作りながら、緊張感に呑み込まれてしまい、スコアレスドローに終わりました(ニュース動画はこちら)。

nogomet-95262.jpg第二戦の会場はクラニチェヴィチェヴァ・スタディオン。セスヴェッテのホーム扱いとはいえ、本来はNKザグレブの本拠地です。この日の主審は一年前と同じベベク。証人となるべき観客は、このスタジアムでは大賑わいと言える3000人ほど。それぞれ計算抜きの応酬が始まりました。
主導権を握ったのはセスヴェッテ。開始2分にFWユキッチが皮切りとなるシュートを放ちます。先制は10分。ドラゴヴォリャッツのMFヤニェトヴィッチが自陣ゴール近くで無駄なドリブルをしたところを、セスヴェッテのMFアギッチがインターセプト。ドリブルで守備陣を引き付け、フリーのFWヴォイノヴィッチ(写真)へラストパス。ヴォイノヴィッチが冷静に左へと流し込みます。
更なる追加点を奪いたいセスヴェッテ。何とか追いつき、アウェーゴール二倍ルールで形勢を引っくり返したいドラゴヴォリャッツ。それぞれが決定機を迎えながら極限の緊張感でゴールを決められません。

nogomet-95263.jpg後半に入り、セスヴェッテは一点を守るべく少しずつ閉ざし始めますが、逆にドラゴヴォリャッツが速いカウンターを浴びせ始めます。
そして62分、ヴォイノヴィッチがボールの競合いで相手の顔に肘が入ったとして二枚目のイエローカードをもらって退場。競合いの異常なまでの強さや妥協を許さぬアグレッシブさでセスヴェッテのキーマンとなるヴォイノヴィッチですが、それが仇となりました。彼は二枚目のイエローを目に呆然と立ち尽くし、ドレッシングルームの出入口に移ったところでも顔面蒼白のまま。
形勢は一気には逆転します。わずか5分後、ドラゴヴォリャッツのFWズラタールが左サイドを突破して、中央に折り返すとそこにはヤニェトヴィッチ(写真)が。かつてはディナモに在籍し、大物になると期待されながらも下部チームでくすぶり続けている彼は、チームを一部昇格に導く同点ゴールを押し込みます。前半は失点に繋がるチョンボの上に加えて大チャンスを外したことで戦犯扱いだったヤニェトヴィッチが一転して英雄となり、英雄となるはずのヴォイノヴィッチが戦犯となった瞬間でした。

nogomet-95265.jpgしかし、運命の神様は一人の男に宿っていました。33歳のセスヴェッテのMFマリオ・チズメク。73分に途中交代でピッチに入ったベテランはロスタイム、やや左20mの位置から直接FKを完璧な弾道で叩き込んだのです。一年前にも決勝ゴールで試合を決めたチズメクは正に"ドラゴヴォリャッツ・キラー"。ゴールを決めた彼の下へと真っ先に走り込んだのは、あのヴォイノヴィッチでした。ホイッスルが鳴るとサポーターもピッチへ雪崩れ込み、英雄チズメクの胴上げとなったのです。
そして、ピッチで一人号泣していたのがユキッチ(写真)。サンフレッチェ広島で戦力外となり、下位に低迷するセスヴェッテの救世主となるべく途中入団したものの、シーズンは8試合2ゴールと期待外れに終わっていました。彼にも相当なプレッシャーがあったのでしょう。(試合のニュース動画はこちら。またレポルタージュ風の動画はこちらで見られます)

試合から翌日、チズメク(写真中央)は喜びをこう語っています。
nogomet-95264.jpg「信じられない。一年前となったく同じシナリオを繰り返すなんて。でもハーフタイムにFKを練習してた時から上手くいっていたんだよ。思っていた通りのゴールだった。足を振り抜いた瞬間に決まったと感じたのさ。
人々は色々と好きなことを口にするだろうが、ドラゴヴォリャッツは一人も経験豊かな選手がいなかったのが事実だ。我々には最初のゴールでアギッチ(34歳)がインターセプトからアシストを決めたし、二点目は僕が決めた。どのチームにも常に2~3人の経験豊かな選手がいなければならないんだ」
シーズン終盤を任された老将、ミラン・ヂュリチッチ(写真)はこの入替え戦のためだけにチームを鍛え抜き、怪我人を次々と発生させながらも見事役目を終えました。90年代のシュトゥルム・グラーツではオシムの直前に指揮も務めている彼ですが、あくまで冷静にこの劇的なラストを迎えました。"なぜそこまで冷静なのか?"と聞かれたヂュリチッチ監督は
nogomet-95266.jpg「それが私の人生さ。勝利の後に宴をすることもなければ、敗北の後に弔いをすることもない。人生とは、ある時には勝利し、ある時には敗れるものなのだ。勝利するほうが美しいが、もしフルヴァツキ・ドラゴヴォリャッツが一部昇格を決めたとしても私は失望しなかったことだろう。彼らはフェアに戦ったのだから。
この戦い全てはクラブにとって良い経験となったはずだ。選手達は人生を通して今回のレッスンを覚えておいて欲しい。入替え戦を二度と戦いたくないならば、もっと仕事は厳しくなるだろう」
と述べました。しかし、セスヴェッテのワンマン会長、ズヴォンコ・ズバクは既にヂュリチッチに対して来季は監督構想にないことを伝えています。

私は都合で第二戦の後半しか撮影取材できなかったものの、その45分間にドラマが凝縮されており、チズメクのゴールが決まった瞬間はさすがに鳥肌が立ちました。一部リーグの平均観客が3000人強。一般市民からは退屈と評されるクロアチアの国内リーグですが、このような試合が繰り返されるようならば、まだまだスタジアムに足を運ぶ価値があるのかな、と感じた次第です。来季の16チーム制は更にレベルは低下するでしょうが…。


posted by 長束恭行 |22:34 | サッカーニュース | コメント(2) |
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