2009年02月20日
昨年12月7日の第18節以降、ウィンターブレイクに入っていたクロアチア・リーグも2月22日から再開します。現在は勝点差1と肉薄するクロアチア・サッカー界の双璧、ディナモ・ザグレブとハイドゥク・スプリトのダービーマッチがいきなり行われるということで、私の記憶でもこれまでにないほどの過熱ムードとなっています。
ここ3シーズンはディナモの圧倒的な強さでリーグ優勝を許してきたハイドゥクですが、今季も開幕以降はずるずると勝点を広げられ、第7節までその差は8。昨年9月21日の第8節でザグレブでディナモvs.ハイドゥクのダービーマッチが行われ(写真)、ここではハイドゥクがディナモを2-0で倒したものの、その後も調子の波に乗れずヴチェヴィッチ監督が辞任。しかし、第13節から後任のミシェ監督がチームを率いてからというもの連勝街道をひた走り、6連勝で首位ディナモと勝点差1まで近づきました。
一方のディナモは開幕6連勝で独走態勢に入ったものの、欧州カップでの連戦の疲れもあって次第に失速。イヴァンコヴィッチ監督はマミッチ副会長との対立から辞任し、新たにヴラク監督体制下でチームを整えようとしているところです。
ウィンターブレイク中の補強を見れば、両チームがいかに勝負を賭けてきているかが一目瞭然。ハイドゥクは現クロアチア代表DFのヴェイッチ、元代表のSBシェーリッチ、U-21代表MFトマソフらを獲得すると、ディナモも現代表ロベルト・コヴァチ、チェコ現代表FWスレピチュカ、アルゼンチン人MFカレーロらを獲得。主力の放出に関しては、ディナモが規律違反でDFドゥルピッチを手放した以外は目立ったところはなく、お互いが弱点部分を重点的に戦力整備を図ってきました。
ハイドゥク・スプリトは、エースストライカーのカリニッチがトルコ合宿でのサンフレッチェ広島戦で太股を怪我したものの間に合うとのこと。右SBのルビールが怪我から復帰できず、マルチプレイヤーのM.ブリャトがいつもの左MFから右SBに入るようです。システムは4-4-2となります。
GKスバシッチ-(右から)DF M.ブリャト、J.ブリャト、ヴェイッチ、ストゥリニッチ-MFガブリッチ、アンドリッチ、スココ、トマソフ-FWカリニッチ、イブリチッチ
一方、ディナモ・ザグレブは、ヴラク監督が新加入のカレーロをワンボランチにした4-1-4-1、4-1-3-2などを試したものの、MFヴルドリャクの調子がいいことからこれまで同様の4-2-3-1のシステムに落ち着きました。右SBエトーが怪我のため、若いロヴレンが入る予定です。14日にレッドブル・ザルツブルクと練習試合を行い、前半だけで4-0とリード。後半は気が抜けて3失点を喫したのは余計でしたが、手応えは感じたようです。スタメンは以下になりそうです。
GKブティナ-DFロヴレン、ビシュチャン、コヴァチ、フルゴヴィッチ-MFカレーロ、ヴルドリャク-マンジュキッチ、サミール、バデリ-FWスレピチュカ
今回のダービーマッチの会場はスプリトのポリュウド・スタジアム。3万5000人収容のスタンドは満員が確実です。勝利すればハイドゥクが首位に立つということで地元サポーターのチケット争奪戦は非常に激しいものでした。クラブ関係者、クラブ会員、株主らにチケットを優先的に回したために一般販売は8000枚のみ。2月12日の販売には徹夜組も現れ、クラブ側は何も準備をしていなかったことから早朝から列が幾つもできてしまい始末。最終的には1万人以上が集まり、チケットを買えなかった者が続出しました。平均観客3000人も満たない国内リーグでは、史上類を見ないプラチナチケットとなりそうです。
私の取材許可も難航しましたが、何とかパスが下りました。ですので、カメラを持ってスプリトまで出掛けてくる予定です。久しぶりのダービーの雰囲気に触れて来ようかと思います。サッカー以外の対立部分が多く、試合そのものはスペクタクルにならないのがこのダービーの特徴ですが、結果は1-1ぐらいで終わるのかな、と予想しています。
先のFAカップでアーセナルのトップチーム復帰を2ゴールで飾ったクロアチア代表FWエドゥアルド・ダ・シルヴァですが、交代の2分前にハムストリングスを痛めてしまい、2週間の離脱となってしまいました。ハムストリングスはリザーブマッチでの復帰の際にもやっていますが、今回のものは状態は軽く、長くプレーをしていなかった選手にとっては普通に起こりえるものだそうです。
しかし、ヴェンゲル監督としては好ましいニュースとはいえず、来週のチャンピオンズ・リーグの対ローマ戦の出場は見込めないとのことです。
posted by 長束恭行 |23:26 |
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2009年02月18日
今年1月、サンフレッチェ広島を戦力外となったFWスティエパン・ユキッチ(29)が、クロアチア一部のクロアチア・セスヴェッテと正式契約を結びました。契約期間は1年半です。
ユキッチは16日からセスヴェッテの練習に参加。セスヴェッテは前クロアチア代表監督ズラトコ・クラニチャールが今年から指揮を執りますが、降格線上をさ迷うチームにとっては格好の戦力となりそうです。ただし、広島から書類が届くのを待っているため、22日のヴァルテクス・ヴァラジディン戦には間に合いそうになく、セスヴェッテでのデビューは3月1日のザグレブ戦となる予定です。
ドイツに出張中のズボンコ・ズバク会長は
「ユキッチが加入し、クラブにとって本物の補強となるのは正しい情報だ。シーズン前半よりも今は強くなっている。メインの目標は一部に残留することだ」
とコメントしています。
posted by 長束恭行 |01:10 |
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2009年02月17日
クロアチア代表FWエドゥアルド・ダ・シルヴァ(写真)が、16日、FAカップ4回戦再試合「アーセナルvs.カーディフ」戦に先発出場。昨年2月の対バーミンガム戦での左足首開放骨折から358日目、アーセナルの公式戦に復帰し、いきなり2得点をマークしました。彼の復活にはクロアチアのメディアも華々しく報じています。
20分に左サイドでボールを受けると、ベラに預けてペナルティエリアへと突進。ふわりと挙げたクロスボールにドンピシャでヘディングシュートを叩き込きます。完全復活を告げるゴールを挙げ、派手に喜ぶことなく座り込んだエドゥアルドの眼には光るものがありました。
さらに60分にはペナルティエリアでの競合いで倒されてPKを得ると、冷静に左に流し込んで2得点目。ずっと世話になっていたコンディショニング・トレーナーのトニー・コルベールのもとへと走り、抱き合いました。
66分には6mの距離からシュートを放ち、ハットトリックを決めるチャンスがあったものの、これは相手GKが阻止。その1分後にファン・ペルシーとの交代でピッチを退きましたが、文句なしの活躍でマン・オブ・ザ・マッチに選ばれています(試合は4-0でアーセナルの勝利)。BBCに至っては9.5の評価を与えています。
試合後、エドゥアルドはアーセナルTVにおいて
「今日は僕の人生で最も美しい日だ。なぜなら、再びサッカーができることを証明したんだから。
ゴールを決めた瞬間は何か特別な、本当に感情的な気分に陥ったんだ。それで僕は泣いてしまったよ。事実、眼に涙が溜まっていることを感じたんだ。そして結婚指輪にキスをしながら、僕はゴールを祝ったよ。妻のアンドレヤ、娘のロレーナ、そして家族全員がこの一年間僕をしっかりと支えてくれたんだ」
と語っています。
またアーセン・ヴェンゲル監督は
「この一年間で味わってきた全ての出来事を経て、このような帰還を果たせたことはエドゥアルドに相応しいことだ。試合を通して最高レベルのプレーをした。復帰への努力に賞を与えるために彼を起用したわけではない。この2週間、トレーニングを通して試合に出場する準備ができていることを納得させてくれたからだ。あんな酷い怪我のあと、ピッチにこうして戻れる選手はそうそういるものではない。小さい若者ではあるが、大山脈のような精神力を持っているんだ」
とコメント。アデバヨールが怪我中のため、彼の復帰はここぞのタイミングではありましたが、今後も注意しながら起用していくことをヴェンゲルは語っており、試合後のハムストリングスの状態を見て次のサンダーランド戦の起用を考えていくそうです。
試合の写真やゴールの動画はこちらで見られます。
posted by 長束恭行 |20:24 |
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