2008年07月22日

バルト三国・サッカーの旅/ラトビア、ベンツピルスより

現在、旅も中盤、ラトビアのベンツピルスというところにやって来ました。

バルト三国のサッカーの旅も予定通りに来ています。これまで2試合を取材しました。
昨日はラトビア・リーグのリエパーヤ・メタルルグvs.ラバディア・ベンツピルス戦を訪れたのですが、リエパーヤは鉄鋼会社がスポンサーだけに新しいスタジアムで驚きました。昨季にハイドゥクにいたFWヴェルパコヴスキスの出身クラブで、ユースの子もハイドゥクの名を知っていたほど。チームとしてのプレーレベルもまずまずで、クロアチア・リーグでも十分に中位以上は望めるチームでしょう。

相手チームのラバディアのGKアルチノフがマケドニア人だったので、言葉が通じることもあり、試合後にインタビューをしました。ラトビア・リーグでプレーするマケドニア人は彼一人。ここはあくまで通過点で、ロシア語を覚えて、ロシアやウクライナ、アゼルバイジャンといったオイルマネーで潤うチームを目指しているそうです。
今夜はこれからチャンピオンズリーグ予備戦・FKベンツピルスvs.ラネリーを取材予定です。バルト三国はサッカーではマイナーな国々ですが、新たな発見が多く、新鮮でありますよ。

そういえば、元ジェフのフルゴヴィッチがディナモ・ザグレブに移籍し、サポーターのBBBがかなり反発しているみたいですね。ハイドゥク時代に色々とサポーターをなじる行為をしたことが許せないらしく、絶対に応援しないと表明しています。過激なサポーターだけに心配ではありますね。

posted by 長束恭行 |22:40 | サッカーコラム | コメント(2) |
みんトピに投稿 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2008年07月14日

ブラジェヴィッチ監督就任に関するオシムのインタビュー/フルゴヴィッチ、ジェフ千葉と契約解消

14日のSportske Novosti紙にイヴィツァ・オシムのインタビューが掲載されていました。内容はボスニア・ヘルツェゴビナ代表監督にブラジェヴィッチが就任することに関してです。翻訳しましたので、ご紹介します。


ジェリェズニチャールの伝説であり、高名な指導者であるイヴィツァ・オシムの自宅に電話を掛けたならば、おそらく医者の指示によるものだろうが、最初はアシマ夫人が受話器を取る。

-貴方たちはまだオーストリアにいるのですか? 彼はユーロは観戦してきたのですか?
「ならば、私たちが本来いるべき場所はどこというの? サラエボ?」
-もちろん!
「いや、医者がまだ許さないんですよ。シュワーボ(オシム)は毎日、訓練とリハビリに行っているわ。故郷に戻ること、つまりサラエボに戻ることにはまだ青信号が出ないの。」

彼女との短い会話のあと、人気が高いシュトゥラウス(オシム)は高熱があることを嘆いた。日常のことを質問したり、早く完全に回復することを願ったのちは、避けられない質問として、ミロラスフ・"チーロ"・ブラジェヴィッチがボスニア・ヘルツェゴビナ代表に指名され、指揮を引き受けたことについてコメントをお願いした。

「ああ、テレビの画面を通して間接的だが、就任における彼の言葉を聞いたよ。このような条件の下、チーロは水を得た魚のように感じている。経験豊富なサッカーの狼はナイーブではない。報われない代表監督の職に就くことを彼は機械的に、また一晩で決断してはないはずだ。」

-ブラジェヴィッチの起用は、ボスニア・ヘルツェゴビナ・サッカー協会の幹部が良い手を打ったということですか?
「聞きなさい。結果が物差しとなるんだよ。監督の仕事と成果を計る唯一の適切な評価は、最後には結果しかない。しかし、現時点で私が見る限りでは、状況がかなり荒れているだけに、彼を選んだことはもちろん良い手と言えよう」

-彼の就任の後、ネガティブな意見もあるのですが。
「まあ、反応というのはいつもそんなものだ。とりわけ最初はね。とはいえ、最初の評価までは少し待つ必要があるだろう。既に彼は最初の言葉で、どの選手も外すことはしない、前任者のメホ・コドロが起きたようなボスニア・サッカー協会が監督の同意無しで対戦相手や日程を決めることはもうない、私"チーロ"はビジョンを持っていると語っている。選手のモチベーションを高める彼の手法と高い可能性において、言葉を費やす必要はないだろう」

-個人的には、チーロがボスニア・ヘルツェゴビナ代表監督になることに驚きましたか?
「いや、私には何も驚くことはない。とはいえ、私はもっとも指導者の観点から見ているけどね。実力ある指導者の起用は心地良いサプライズとなり得るものだ。いずれにしても、彼の起用に際して、サッカー以外の他の事柄には立ち入るつもりはない。指導者としてブラジェヴィッチの全てを語れる結果が、彼の背中にはあるのだよ。ある人はこう口にする。
"彼はフランスW杯の時には素晴らしいチーム(クロアチア代表)を持っていた。まるで誰かがあのチームに彼にプレゼントしたかのように。"
そして、我々ボスニアでは常にこう言っている。
"素晴らしい選手たちはいるが、チームがない"
しかし、私はそうとは見ていない。最高の選手を持つことができなければ、最高のチームも持つことはないんだ。もしかしたら、これまでボスニア・ヘルツェゴビナ代表が抱えていた非論理性を、まさにチーロが正してくれるかもしれないだろう。けれども、どんなケースであれ、時間が最高の審判だ。まもなく多くのことが明らかになるだろう」


ブラジェヴィッチとオシムは友人関係にもあるわけですが、ボスニアの名将の一人ヴァヒド・ハリロホジッチ(現コードジボワール代表監督)は
「彼を選んだことは全ボスニア・ヘルツェゴビナに対する侮辱だ。彼はボスニア・ヘルツェゴビナが存在することを認めたくなかっただけにね」
と批判的。これを聞いたブラジェヴィッチは就任を一度は諦めかけたそうです。またメフメド・バジダレヴィッチ(現グルノーブル監督)は
「チーロと一緒に宇宙王者になるよりも、FIFAランクで35位にいるほうがマシだ」
とも言われています。そんな批判に対してチーロは
「なぜ彼らが重要だっていうんだね? 彼らから聞こえるのは嫉妬や焼もちといった声だよ。ならば、なぜ彼らは代表監督の職を引き受けなかったんだね?」
と返しています。ちなみにハリロホジッチはのちに態度を一転しており、
「私が何を考えているかは大事ではない。大事なのは良い代表チームを作ることなんだ。もしかしたら何かに到達する可能性があるかもしれない。個人的には、とうとうあのチームが良い結果を残し始めて欲しいと強く願っているんだ。ブラジェヴィッチには幸運を祈っているし、もし私が必要ならば、いつでも彼に助けを出す準備はできている」
と協力姿勢を打ち出しています。

ボスニア・ヘルツェゴビナ代表MF/DFミルコ・フルゴヴィッチ(写真)がジェフユナイテッド千葉との契約を解消し、先週土曜日にクロアチアへと戻ってきました。フルゴヴィッチは
20080714-01.jpg「スプリトへと帰った。どこでキャリアを続けるか考えているところだ。ハイドゥク? 私にとっては、それは常に開かれているオプションだ」
とコメントしています。他のクラブと契約する際にジェフへ移籍金20万ユーロを払わなくてはいけないそうですが、それに関しては
「移籍金が問題になるとは信じていない」
とコメントしています。
その一報で、ハイドゥクのスポーツディレクターのイヴァン・ブリャンは
「ここ数日間はフルゴヴィッチに関して多くが語られているが、まだそのテーマに関して具体的に話し合いはしていない。(昨季のような)失敗がないよう、解決策としてハイドゥクは左サイドバックにストゥルニッチを既に獲得している。現時点ではそのポジションを解決することに優先順位は置いていない」
と述べています。
ちなみにクロアチア生まれながらボスニア・ヘルツェゴビナ代表を選んだフルゴヴィッチは、今年5月にアゼルバイジャン戦召集で日本からサラエボ空港に到着した際、空港で知らない人たちに酷く侮辱され、もう代表でプレーすることはないと決意しています。イランとの親善試合の予定に反発したコドロ監督をサッカー協会が解任したことで、サポーターはサッカー協会に抗議活動を起こし、また選手たちも召集にボイコットしたわけですが、それを知らされないままサラエボへとやってきたフルゴヴィッチは余り混乱の状況にショックを受けたそうです。


posted by 長束恭行 |22:02 | サッカーニュース | コメント(5) |
みんトピに投稿 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2008年07月13日

ブラジェヴィッチ、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表監督に/FWツヴィタニッチがクロアチア代表を選択

元クロアチア代表監督で昨季はザグレブの監督を務めていたミロスラフ・ブラジェヴィッチ(73・写真)が、10日、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表監督に全会一致で指名されました。
ブラジェヴィッチクロアチアでは彼の指導を受けた選手が次々と監督となり、「全ての監督における監督」とも呼ばれている彼ですが、実の生まれはボスニア・ヘルツェゴビナ。2002年に同国代表監督の候補になった際には、彼はクロアチア民族主義者であるとして他の民族派閥から圧力が掛かり実現しませんでした。サッカー協会はコドロ前監督を解任した後、サポーターの抗議活動にさらされたのですが、"ウルトラC"的にブラジェヴィッチが就任したことは衝撃として捉えられています。一報を受けたブラジェヴィッチは
「選んでくれたことに感謝している。期待に応えられるよう全てを成し遂げるつもりだ。正直、私はショックを受けているよ。この瞬間、多くの言葉が見つからないしね。ただ私が言いたいのは、これまで決して無職の状態に陥ったことがなく、テーブルには常に3つ4つのオファーがあった。私の時代はまだ終わっていないんだ」
とコメント。一部では限界説がささやかれていただけに、改めて彼の存在がクローズアップされました。金銭面を考えればブラジェヴィッチは雇えないのでは、と言われてたのですが、友人でもあるザグレブ市長ミラン・バンディッチ(彼はヘルツェゴビナ出身)がスポンサーを探してきたようです。またムスリム人やセルビア人との間に問題はないのか、と聞かれ
「サッカー協会の全てのセルビア人とムスリム人が私を受け入れてくれた。彼ら民族のサポーターも私を受け入れてくれるだろう。私は誰も恨んできたことはないし、誰に対しても罪を犯したことはない。代表チームと一緒に本物の結果を成し遂げたいし、必要なことは何でもやれると考えているんだ。いかなる問題やボイコットは予想してない。全員が一緒になるべきだ」
と答えています。多くの選手たちが協会に離反して代表拒否しており、彼のカリスマ性をもってして一致団結したいところですが、これまでの長いキャリアで一番難しい仕事になるのは間違いないでしょう。ボスニア・ヘルツェゴビナ国内でも賛否両論分かれているものの、今は批判以前に誰もが驚いている状況です。
ボスニア・ヘルツェゴビナ・サッカー協会長のイリョ・ドミンコヴィッチは
「ボスニア・ヘルツェゴビナのサッカー界にとって最良の選択をしたと我々は信じている。とはいえ、グラチャン、(アマル・)オシム、ズカノヴィッチ、リスティッチ、オブラク、ピリッチといった他の候補の実力は低く見ているわけではない。大きな経験を持った人物が代表を率いることになる。彼は世界で一時代を築いた優れた監督の一人であり、選手や世論全体にモチベーションを与えられる素晴らしい指導者だ」
と今回の人選に関して語っています。ブラジェヴィッチにとっては、スイス、クロアチア、イランに次いで四ヶ国の代表監督となります。


10日、アムステルダムにてアヤックス所属のアルゼンチン国籍クロアチア人FWダリオ・ツヴィタニッチ(24)と、クロアチア・サッカー協会のマルコヴィッチ会長とスレブリッチ事務局長が話し合い、ツヴィタニッチがクロアチア代表でプレーすることに合意しました。
曾祖父がクロアチア南部ダルマチア地方のブラーチ島出身という彼は、既に一ヶ月半前にブエノスアイレスのクロアチア大使館でパスポート取得の手続きをしており、10日後にはパスポートができるとのこと。それからFIFAの手続きが一ヶ月半ほど掛かるようです。
クロアチア代表のユニフォームを手にしたツヴィタニッチは
「これ以上に幸せと感じたことは記憶にないよ。僕の夢が本当に実現したんだ。けれでも、これは僕が持っていた"願望の全て"だったとは言えないよ。自分から望めるものではなかったし、単に夢の権利を持ってただけに過ぎなかったのだから。でも、夢は実現して、これから世界最高級の代表の座を競うことになるんだ」
とコメント。2006年に彼と同じ境遇ながらクロアチア代表を拒否したFWダニエル・ビロシュとはバンフィールドでチームメイトだったそうで、
「ビロシュとは友人関係さ。彼がクロアチア代表でプレーするかしないか悩んでいた時に、僕は彼にこう言ったさ。
"君は狂っている! なぜ、ためらっているんだ? 僕だったら決してこんなチャンスを無駄にしない!"
最近、彼と話した時にはこうアドバイスしてくれたんだ。
"ダリオ、君は僕より賢くふるまわなければならない。クロアチアは本物だよ"
とね。」
父親のカルロス・アルベルトはクロアチア系であるものの、母親のマリア・イネスはクロアチア系ではなく、移民四世となるツヴィタニッチもまだクロアチアを訪れたことがないとのこと。それでも
「僕はクロアチア人だし、そのように感じている。家族が一緒になるとクロアチアについて話さない日はないんだ。僕たちはクロアチア人であることを誇りに思っているんだよ。僕の父と祖父はクロアチアとダルマチア地方に憧れているんだ。最初の機会には彼らをクロアチアに連れて行きたいね」
と屈託なく語っています。またクロアチア語もこれから勉強していくそうです。
ビリッチ監督は8月上旬のアヤックス・トーナメントを視察し、早ければワールドカップ予選のカザフスタン戦(9/6)とイングランド戦(9/10)で初召集となりそうです。タイプ的にはエドゥアルドとトーレスの中間、もしくはかつてのヴラオヴィッチみたいな選手だと言われています。


ハイドゥク・スプリトは11日、本拠地ポリュウド・スタディオンでナポリを迎えての親善試合を行い、1-0で勝利しました。準備状況に差があるとはいえ、シーズン開幕を前にして自信を植え付ける勝利となりました。
新加入のイブリチッチをトップ下に起用し、82分に交代するまで期待に応える働きをしました。ナポリのレイア監督も
「ハイドゥクはイブリチッチが中盤を支配し、そこで多くの攻撃パターンを持っている組織されたチームだ」
と褒めています。唯一の得点シーンは29分、イブリチッチのシュートがブロックされたところをMFリニッチがミドルシュートを叩き込んだもの。ディフェンス面は課題を残しており、何度もナポリに崩されましたが、新加入のGKスバシッチがデニスのPKを止めたり、誤審等もあったりして無得点に抑えています。
またハイドゥクは、昨季後半にユース選手ながらレギュラーとしてプレーしたDFマリオ・マロチャ(19)と5年のプロ契約を結んでいます。当初は代理人にそそのかされて条件面に不満を抱き、合宿参加もしなかったマロチャですが、最後は合意に至りました。また足首の故障に悩まされていたDFイゴール・トゥドールがようやく復帰。近いうちにチームの通常練習に合流する予定です。


さて私事でありますが、16日から27日まで休暇等を兼ねて未訪のバルト三国に行くことなりました。旅行するからにはサッカー観戦、ということで、以下のカードを現地観戦(一部撮影取材)してくる予定です。
○7月17日 UEFAカップ予備戦一回戦
ヴェトラ・ビリニュス(リトアニア) vs. バイキング(ノルウェー)
○7月21日 ラトビア・リーグ
SKリエパーヤ・メタルルグ vs. ヴィンダヴァ・ヴェンツピルス
○7月22日 CL予備戦一回戦
ヴェンツピルス(ラトビア) vs. スラネリ(ウェールズ)
○7月26日 エストニア・リーグ
FCフローラ・タリン vs. JKヴァプルス・パルヌ
FCレヴァディア・タリン vs. JKトランス・ナルヴァ
戻りましたら、向こうのサッカー事情も少し触れられたらと思います。旅行中はしばらくブログはお休みと致しますが、ご了承下さい。


posted by 長束恭行 |23:00 | サッカーニュース | コメント(0) |
みんトピに投稿 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2008年07月10日

クラスニッチがナントへ/ロベルト・コヴァチも代表残留、など

20080710-01.jpg自由契約選手としてチームを探していたクロアチア代表FWイヴァン・クラスニッチ(28・写真)ですが、フランス一部のナントに入団することが決まりました。
8日にクラスニッチ側とナント側がパリで接触し、2時間半の交渉ののち入団に合意。契約期間は4年間、年俸は税抜で200万ユーロ+プレミアとなります。これまではトリノとヴィガンが候補に挙がっていましたが、今季から一部に復帰するフランスの名門が粘り強く交渉に成功しました。ちなみにナントの今季のユニフォーム(ナイキ)はお馴染みのチームカラー「黄色」が下地で、その上に赤のチェック模様が加わるという、「赤白チェック」のクロアチアとほとんど同じデザインになります。


代表引退を撤回した兄のニコ・コヴァチに続き、弟のロベルト・コヴァチも引き続きクロアチア代表としてプレーすることを明らかにしました。8日のSportske Novosti紙のインタビューによると、
「既にビリッチ監督とは話し合った。この先はどうなるか予想できないし、将来を背負っていくだけの力があるかも分からないが、自分はここにいるわけだし、予選で私の利用価値がある間は代表チームに残るつもりだ。できる限りの力を出そうと思う」
とコメントしています。またダリオ・シミッチも新たなクラブが決定次第、ビリッチ監督と話し合いを持つことになっています。


また代表の新戦力として、アヤックスに700万ユーロの移籍金で加入したアルゼンチン国籍のクロアチア人FW、ダリオ・ツヴィタニッチ(24)が加わることになりそうです。
祖父がクロアチア人という移民三世のツヴィタニッチは、10日にアムステルダムでマルコヴィッチ・クロアチア・サッカー協会長とスレブリッチ事務局長と接触。2年前にはアルゼンチン国籍のFWダニエル・ビロスのクロアチア代表入りの説得に失敗したわけですが、今回は本人の意思も強いと報じられています。ビリッチ監督も
「一年半ほど前から協会に対して、彼をしっかりと説得する方向で定めてきた。アサノヴィッチと私は彼がどれだけ価値があるかの情報を得ており、スレブリッチ事務局長には彼が得られるよう全力を尽くすよう伝えてきたんだよ。ツヴィタニッチがクロアチア国籍を取得するフォーマットが整えば、彼をテストする機会はあるだろう」
とコメントしています。


9日、新たにハイドゥク・スプリトに加入したMFセニヤド・イブリチッチ(22)とMFジョバンニ・ロッソ(35)が記者会見をしています。
現在はボスニア・ヘルツェゴビナ代表であるイブリチッチは、18歳の時にハイドゥクのテストを1ヶ月に渡って受けたものの、当時のカタリニッチ監督は彼の能力を見出せずに終わりました。それから当時スポーツ・ディレクターだったプロシネチュキの眼中に入ってNKザグレブへと加入。本来はゲームメイカーながら、FWからDFまで様々なポジションを経験し、選手として技術的・精神的に成長しました。4年という遠回りをしたものの、ハイドゥクに入団することになったイブリチッチは
「誰に対しても不満を述べるつもりはないよ。けれども、こうしてハイドゥクに戻れたことにはモラル的にも満足している。もしかしたら、この方が良かったのかもしれない」
とコメントしています。移籍金は150万ユーロ、契約は4年間。背番号はザグレブと同様に10番となります。
イスラエル・リーグで13年間に渡ってプレーし、クロアチア代表MFとしてユーロ2004に出場したロッソは、19歳までハイドゥク・ユースに所属。しかしながら、当時はプロ契約が叶わず、彼の場合は16年もの遠回りをしてハイドゥクの入団となります。
「巨大なモチベーションを持っているよ。故郷で自分を証明することより重い課題や大きなモチベーションはあるのかい? 自分のことをリーダーとは思ってないが、若い選手たちを助けていくつもりだ」
と語っています。ロッソは中盤のいかなるポジションでもプレーが可能で、イェルテツ、ブリャト、イブリチッチ、ロッソといったポリヴァレントな選手の新たな加入で、ヴチェヴィッチ監督の選択肢はかなり広がっています。11日にハイドゥクはナポリとホームで親善試合を行う予定でして、新たなハイドゥクをサポーターにお披露目することになります。
更にハイドゥクは、ジェフユナイテッド千葉のDF/MFミルコ・フルゴヴィッチの復帰を画策しているとも報じられています。


16日にチャンピオンズ・リーグ予備戦一回戦を控えるディナモは8日、最後の練習試合としてスロベニア二部のオリンピア・リュブリャナと対戦しました。本拠地のサブグラウンドとなるヒトレツ・カツィアン競技場にはキャパシティを越える4500人もの観客が訪れ、新生ディナモを堪能しました。
これまでの練習試合では得点力不足にあげいたディナモですが、公式戦を前にしてイヴァンコヴィッチ監督はしっかりとチームを仕上げてきました。
最初の10分間は手こずったものの、13分にMFモラレスがDFエトーとのワンツーからシュートを決めて先制。ポスト・モドリッチとして獲得したチリ代表の「10番」モラレスの実力は本物で、彼の展開力とパススピード、また持ち前の決定力を見せつけ、観客は直ぐに彼の虜となりました。
17分には2年間怪我に喘いでいたカメルーン人MFのチャゴがミドルシュートを決めて2-0。一時は再起不能とさえ言われていたチャゴですが、守備の課題をきっちりとこなしながら得意の攻撃参加も見せ、ヴコイェヴィッチ移籍の穴を十分埋める働きを見せました。
後半は多少ペースが落ち、コーナーからあっさりと失点したものの、80分にはMFサミールの折り返しからFWタディッチが、84分にはMFトミッチがPKを決めて4-1で勝利。これまでの不安を払拭する結果となりました。昨季よりもプレスとボールの流れが速く、またDFビシュチャンもたびたび攻撃参加するなど、よりアトラクティブなチームに成長しそうです。


リエカの新監督にアシスタントコーチだったムラデン・イヴァンチッチが就任することが決まりました。イヴァンチッチは1990年代に6年間リエカのDFとしてプレーし、オーストリア・ウィーンを経たのち、2002/03シーズンはリエカで最後のシーズンをプレーして引退。その後はリエカのユース監督を務め、スコーリエ、スコチッチ、ダリッチの三監督の下ではアシスタントコーチを務めました。今月1日にダリッチが解任され、暫定で彼がチームを指導していたわけですが、フロントはそのまま彼を監督に据えることに決定しています。
しかしながら、リエカは相変わらずゴタゴタが続いています。スポーツディレクターを兼任していたダリッチ前監督が、選手の移籍に際して5%のマージンをもらう契約をフロントとしていたことをマスコミに暴露した上、ユーロ2008の代表合宿に参加していたMFアナス・シャルビーニが携帯メールで「耐えられないから帰りたい」との愚痴を送ってきたことまで暴露。これにはシャルビーニも反論しています。
またシャルビーニは今年3月のU-21代表召集に現れなかった際の罰金8万クーナ(約180万円)をまだ協会に払ってないため、クロアチア・リーグに出場できない可能性もあることが報じられています。


posted by 長束恭行 |19:38 | サッカーニュース | コメント(5) |
みんトピに投稿 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2008年07月06日

開幕を前にしたクロアチアのクラブ状況

クロアチア・リーグ開幕まで20日ほどありますが、各クラブの準備状況をお伝えしましょう。

サミールリーグ三連覇を果たしているディナモ・ザグレブですが、練習試合でなかなか結果が残せません。スロベニア・リーグ昨季5位のインターブロック相手にスコアレスドローだったのに続き、7月2日にはスロベニア二部リーグのムラ05に0-1の敗北。ユーロ2008のクロアチア代表合宿の時と同じミリェンコ・ラク氏が厳しいフィジカル練習を積んだことで疲労が残るとはいえ、得点力不足が深刻な状態です。新加入の南米3選手(モラレス、スアレス、イヴァネス)は期待に応えていますが、FW陣が揃ってブレーキ。またMFサミール(写真)も一年目で見せた輝きが失せてしまっています。残る親善試合は8日のオリンピア・リュブリャナ(スロベニア二部)のみとなりました。
7月16日にはチャンピオンズ・リーグ予備戦一回戦の対リンフィールド戦(北アイルランド)が控えており、昨年も一回戦でハザール・レンコラン(アゼルバイジャン)相手に延長戦までもつれ込む苦戦をしたことから、決して楽観視できない状況です。ちなみに一回戦を突破した場合は、二回戦でドムジャレ(スロベニア)とドゥデランゲ(ルクセンブルク)との勝者と対決。昨年も二回戦で対決したドムジャレと再び顔を合わせるのが濃厚となっています。
ちなみに今季の布陣は以下が濃厚となっています(システムは4-2-3-1)。
GKブティナ-(右から)DFエトー、ドゥルピッチ(ミクリッチ)、ビシュチャン、イヴァネス(カルロス)-MFヴルドリャク(トミッチ)、チャゴ(バデリ)-サミール(スアレス、ミキッチ)、マンジュキッチ、モラレス-FWバラバン(タディッチ、ショコタ)


ディナモの不振を横目にライバルのハイドゥク・スプリトは好調です。3日にポーランド一部のツラツォヴィアに2-0と勝利し、練習試合では3連勝。内容も尻上りに良くなっています。ヴチェヴィッチ新監督も
「満足している。まだ成長しなくてはいけない面もあるが、ツラツォヴィア戦では最高のプレーを見せてくれた」
と褒めており、5日のドムジャレ戦もスコアレスドローに終わりましたが、勝利に近い戦いをしました。
イブリチッチフロントもまたヴチェヴィッチの希望に応える選手補強も進めています。司令塔となる存在を欲していた中で、NKザグレブ所属のボスニア・ヘルツェゴビナ代表MFセニヤド・イブリチッチ(22・写真)の獲得に合意しました。まだ移籍金に関して完全に合意してないものの、200万ユーロ辺りになるようで、契約は3年か4年とされています。ディナモ・キエフやヴェルダー・ブレーメンなどが関心を持つと言われ、モドリッチが去った後では国内リーグ最高の司令塔といえる存在だっただけに大きな補強といえましょう。
そして、ディナモから元クロアチア代表MF/DFマリヤン・ブリャト(26)を獲得。イヴァンコヴィッチ監督から今季はエトーの控えだと伝えられたこともあり、敢えてライバルチームのハイドゥクに移ることを決めました。契約は4年間。ちなみにハイドゥクのDFヨシップ・ブリャトとは従兄弟関係にあります。移籍金の額は明らかではありませんが、40万ユーロの移籍金で移ったMFダリオ・イェルテツと同じくしてディナモ→ハイドゥクの移籍劇となりました。
また既にハイドゥクの練習に参加していたスウェーデン国籍のマケドニア人FWゴラン・スラヴコヴスキ(19)とも契約。実力は未知数とはいえ、名門インテルの所属であり、イブラヒモヴィッチと同じキャリアを辿っていることから、フロントはポテンシャルが高いと見込んだようです。
また予想もしなかったニュースとして、元クロアチア代表MFジョバンニ・ロッソ(35)がマッカビ・ハイファからの移籍に合意したと報じられています。

ルカビナその一方で、FWアンテ・ルカビナ(22・写真)のパナシナイコス移籍が決まりました。移籍金は280万ユーロ、年俸70万ユーロの4年契約となります。
2006/07シーズンにシベニクしたブレイクしたルカビナは、リヨンが800万ユーロの価格をつけたと噂される中、2007年1月に移籍金40万ユーロでハイドゥクへと移籍。大きな期待をされながらプレッシャーに潰された形となり、一年半の間で10得点しか決められないままに終わりました。彼の市場価格も低下していく中でハイドゥクは売り時に失敗し(一年前にはフランクフルトが400万ユーロでオファー)、今年5月にルカビナがハイドゥクからの移籍を希望。ハイドゥクが最低価格を280万ユーロと設定し、その価格でパナシナイコスに移籍することになりました。ハイドゥクとルカビナ側は移籍金を半分ずつ分け、ハイドゥクの取分のうち40%はシベニクに渡すことになっているため、ハイドゥクの儲けはさほど大きくありませんでした。ちなみにルカビナはパナシナイコスにおいて歴史上7人目のクロアチア人選手となります。

今季のハイドゥクの布陣は以下が濃厚となっています(システムは4-3-1-2)。
GKスバシッチ-DF M.ブリャト(ルビル)、パンジャ(J.ブリャト)、ジヴコヴィッチ、ストゥリニッチ(ヨジノヴィッチ)-イェルテツ(M.ブリャト)、アンドリッチ(トゥドール、リュビチッチ)、ガブリッチ(イェルテツ)-イブリチッチ(ロッソ)-FWカリニッチ、ブシッチ(スラヴコヴスキ)
また、UEFAカップ予備戦一回戦でハイドゥクはビルキルカラ(マルタ)と対戦することになっています。同じくUEFAカップに参戦するスラヴェン・ベルーポもマルタのマルサクスロックと対戦する予定です。


ダリッチ二強に次ぐ存在のリエカは開幕を前にチームが揺れています。インタートトカップ一回戦でレノヴァ(マケドニア)にまさかの敗北。それを契機にズラトコ・ダリッチ監督(写真)が解任されてしまいました。ちなみに6月30日に契約更新をしていたのですが、その翌日には首という前代未聞の解任劇で、違約金は10万ユーロ以上。世界一高額な監督だとの皮肉が飛んでいます。
才能ある若手監督の呼び声が高かったダリッチですが、昨季は好調だったシーズン前半と打って変わって後半は不振を極め、既にチーム内で求心力を失っていたと言われています。新監督にはリエカでカップ戦を制したことのあるエルビス・スコーリエ(現プーラ[クロアチア二部]監督)と中東で活躍するスレチコ・ユリチッチ(現リッファ[バーレーン]監督)が挙がっていたものの揃って拒否。いまだに監督が決まらない状態です。ちなみにダリッチはアルバニア・リーグ現王者のディナモ・ティラナを指揮することが決まっています。
加入選手としては、アルゼンチンからエストゥディアンテス所属のMFラモン・フェルナンデス(23)を一年ローンで獲得。また放出選手としては、DFルカ・ヴチュコがトルコのエスリセヒルシュポールと3年契約を結び、移籍金は10万ユーロ。今季から一部参戦するエスリセヒルシュポールにはザグレブからDFナダレヴィッチ、スラヴェン・ベルーポからGKイヴェシャが既に移籍しています。


次はNKザグレブ。既にMFイブリチッチ、DFナダレヴィッチの移籍に触れましたが、昨季までの正GKドラガン・ストイキッチ(32)のルチ・エネルギアへの移籍が決定。ザグレブは彼のチームの貢献度を認めた上で新たな契約を求めることはせず、ルチのヴリッチ監督に誘われて、より給与水準の高いクラブへの自由移籍となりました。
また昨季は室内選手権で膝を怪我をするまでリーグ得点王だったFWクルノスラフ・ロヴレク(28)ですが、カイザース・ラウステルンが移籍金50万ユーロで獲得とマスコミが報じたものの、ロヴレクとカイザース間で条件に合意しなかったことと、カイザースも長く怪我で戦列を離れた彼が第一候補ではなかったらしく、移籍がまとまらなかったことが明らかになりました。冬にはデポルティーボ・ラ・コルーニャへの移籍が決定的だったロヴレクですが、その時は膝の怪我のため台無しになってしまいました。
またザグレブ・ユース所属のMFロヴロ・シュチルベツ(18)とFWクリスティアン・パヴロヴィッチ(18)が、揃ってトップチームと契約をせずにポルトガル一部のナチオナルとプロ契約。同じ道を辿ったハイドゥクのドゥーイェ・チョップも加えて、三人が他国のクラブに奪われる形となりました。とりわけシュチルベツはアヤックスやバーゼル、イタリアの数クラブが関心を示した逸材なのですが、ザグレブは手塩にかけて育てたのにも関わらず10万ユーロしか入らないことになります。


今季に一部昇格したクロアチア・セスヴェッテですが、ズラトコ・クラニチャール監督が辞任したのち、新たな監督を探す中、以前よりズバク会長が欲していたリュプコ・ペトロヴィッチと契約しました。ペトロヴィッチはツルヴェナ・ズヴェズダ(レッドスター・ベオグラード)を率いて1991年のチャンピオンズカップならびにトヨタカップを制したことで知られ、戦前はオシエクの選手ならびに監督を務めたこともあるボスニア生まれのセルビア人です。クロアチア独立後、初めてクロアチア一部のクラブを指揮するセルビア人となった彼は
「クロアチアにやって来ることには何も不快なことはなかったよ。今後もそうであることを願っているけどね。クロアチアでは監督時代から多くの友人がいるんだから」
とコメントしています。ズバク会長も「カップ制覇など望んでなく、まず何よりはリーグ残留だ」と、現実的な要求をペトロヴィッチ監督に求めています。
またセルビア紙「ブリッツ」のインタビューに答えたミロスラフ・ブラジェヴィッチは
「重要なのは誰かが氷を割ったことだ。私の偉大な友人であるリュプコがそれを成し遂げたことは本当に嬉しいよ。これはいいことだ。彼のような偉大な監督がクロアチア・リーグに来ることか良くないなんてことはないよ。彼はクロアチアでブームを作るはずだ。セスヴェッテはサッカーの環境があるし、リュプコは愛すべきかつ評価すべきポジティブな人間なんだよ」
とコメントしています。


posted by 長束恭行 |05:18 | サッカーニュース | コメント(0) |
みんトピに投稿 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加