2008年09月02日
クロアチア・リーグ第6節/ディナモ、開幕6連勝・ハイドゥク、疑惑の勝利
8月31日、クロアチア・リーグ第6節が行われました。 首位ディナモ・ザグレブはホームのマクシミール・スタディオンにて、5位ヴァルテクス・ヴァラジディンを迎えました。先のシャフタール戦の失望もあって、観客は2000人ほどに留まっています。とはいえ、このカードはディナモの絶対的優位なクロアチア・リーグにおいてサプライズが期待できるカード。昨季の対戦成績はヴァルテクスの2勝1分に終わり、シーズンを通して3敗しかしなかったディナモにとっては最も苦手とする相手です。 UEFAカップのスパルタ・プラハ戦に向けて中盤のテコ入れとテストをしたいブランコヴィッチ監督は、ボランチのポジションにビシュチャン(写真右)を上げ、バデリを本来の攻撃的なポジションへ(左MF)。またゲームメイカーとなるべきサミール(写真中央)もこれまでのサイドではなく、セントラルMFとして起用しました。また左サイドバックにはアルゼンチン人のイバネス、右サイドバックにはU-21代表のロヴレンをプレーさせました。 ヴァルテクスは昨季のメンバーとほぼ同じ。ベテランの司令塔ムムレク(写真左)をリーダーとして、俊足のムヤノヴィッチとスムレカールのツートップを配置し、ベセク監督が鍛えたユース上がりの活きの良い若手たちを並べた布陣(4-3-1-2)となりました。 マクシミールではディフェンシブに戦うチームが多い中、ヴァルテクスは組織力とコンビネーションを活かした攻撃力で張り合います。11分、MFモラレスのバックミスをカットしたFWムヤノヴィッチがGKケラヴァと一対一になりますが、ケラヴァの好セーブでシュートを弾かれます。 14分にセンターバックのブラジル人カルロスが肩を負傷したことで、シャフタール戦で大ミスをやらかしたチャゴがボランチへ。同時にビシュチャンはいつものセンターバックのポジションへと戻ります。その直後、ヴァルテクスの司令塔ムムレクが右スペースへ走り込むDFメルニクにパスを送り、折り返しにFWスムレカールが合わせるもシュートに失敗します。
決定的なチャンスが作れずにいたディナモですが、22分にラッキーな形で先制点が訪れます。サミールの縦パスをDFクリッチがクリアしたところ、ボールがモラレスの足に当たってゴール前のバラバンへ。バラバンが届く前に飛び出したGKマヂャリッチが弾いたものの、ボールはモラレスの足元に。モラレス(写真)はがら空きのゴールへと蹴り込んで、1-0とリードします。 31分にはモラレスが左サイドからペナルティエリアへと侵入し、中央へと折り返し。フリーで単にボールを合わせるだけで良かったバラバンは、外す方が難しい場面を外してしまいます。 この日はポスト・モドリッチとして活躍したチリ代表のモラレスがようやく本領発揮した試合でした。55分、MFマンジュキッチが左サイドをドリブルで持ち込み、中央のモラレスへ。25mのミドルシュートを叩き込んで、今季3得点目となるゴールを決めます。 ヴァルテクスも69分、メルニャクの左クロスをファーポストに走り込んだMFブレゾヴェッツがシュートを決め、一点差に縮めますが反撃はここまで。ディナモは開幕6連勝を果たし、2位に勝点差8をつけています。 ライバルの7位ハイドゥク・スプリトは、4位オシエクとアウェーのグラツキ・ヴルトで対戦しました。オシエクは昨年11月3日にハイドゥクに敗れて以来はホームで11戦負けなし。うち10試合に勝利しています。しかしながら、この連勝記録はシムチッチ主審の誤審もあって途切れてしまいました。 問題の場面は39分、中盤での競合いでハイドゥクのMFリニッチが手を使って前方へボールをやると、MFスココが前方のカリニッチへと繋ぎます。カリニッチは右からシュートを決めて先制に成功。目の前でファウルを見逃したシムチッチ主審に対してオシエクのグラヴァシュ会長は
「こんな盗っ人行為はユーゴ・リーグからもなかったことだ! 今節のテレビ放映のカード選択の時点から、全てにおいて考えられていた行為だよ。クロアチア国営放送はグラツキ・ヴルトからの生放送を偶然にも避けたとでも言うのかい?」 と怒りをあらわにしました。オシエクのあるクロアチアの東、スラボニア地方は、ハイドゥク・ファンの多いダルマチア地方から移住してきた人が多いことから、オシエクでの対ハイドゥク戦は必然的に人気のあるカードとなります。事実、この試合は7500人と今節で最も観客を集めた試合なのですが、今節はなぜかリエカvs.スラヴェン・ベルーポが生放送されました(こちらは観客2500人)。そのことにオシエク関係者は試合前から疑問を感じていたようです。リニッチは既にイエローカードを一枚持っており、ハンドの場面で普通ならば退場となったはずでした。 ハイドゥクは52分、MFガブリッチが中央からドリブルで持ち込み、左足でミドルシュートを決めて2-0とリードを広げます。 オシエクも63分、右CKが左へと流れたところをDFストラナティッチが再びゴール前へと戻し、最後はFWプリモラッツが押し込んで一点返します。 65分にはタックルでリニッチがイエローカードをもらってオシエクが数的優位に立つものの、ゴール前を閉ざしたハイドゥクをこじ開けることができずに1-2で敗れました。 全試合の結果はこちらです。 Dinama Zagreb - Varteks Varazdin 2:1 1:0 21' Morales 2:0 53' Morales 2:1 69' Brezovec Osijek - Hajduk Split 1:2 0:1 39' Kalinic 0:2 52' Gabric 1:2 67' Primorac Sibenik - Zagreb 1:1 1:0 15' Alispahic 1:1 27' Kartelo Rijeka - Slaven Belupo 2:0 1:0 30' An.Sharbini 2:0 57' Ah.Sharbini (PK) Croatia Sesvete - Cibalia Vinkovci 1:1 1:0 22' Palic 1:1 75' Babic Inter Zapresic - Zadar 3:1 1:0 22' Dodik 2:0 47' Dodik 2:1 48' Terkes 3:1 90' Sivonjic 【順位】 1位…ディナモ・ザグレブ (勝点18) 2位…ザグレブ (10) 3位…リエカ (10) 4位…スラヴェン・ベルーポ (10) 5位…ハイドゥク・スプリト (10) 6位…オシエク (8) 7位…チバリア・ヴィンコヴチ (8) 8位…インテル・ザプレシッチ (7) 9位…ヴァルテクス・ヴァラジディン (7) 10位…シベニク (7) 11位…クロアチア・セスヴェッテ (5) 12位…ザダール (1) 【ゴール】 6ゴール…カリニッチ(ハイドゥク) 4ゴール…マンジュキッチ(ディナモ)、ドディク(インテル)、シヴォニッチ(インテル) 3ゴール…バビッチ(オシエク)、ヴルチーナ(スラヴェン)、バラバン(ディナモ)、スムレカール(ヴァルテクス)、ヴグリネツ(ザグレブ)、モラレス(ディナモ)

とはいえ、このカードはディナモの絶対的優位なクロアチア・リーグにおいてサプライズが期待できるカード。昨季の対戦成績はヴァルテクスの2勝1分に終わり、シーズンを通して3敗しかしなかったディナモにとっては最も苦手とする相手です。
UEFAカップのスパルタ・プラハ戦に向けて中盤のテコ入れとテストをしたいブランコヴィッチ監督は、ボランチのポジションにビシュチャン(写真右)を上げ、バデリを本来の攻撃的なポジションへ(左MF)。またゲームメイカーとなるべきサミール(写真中央)もこれまでのサイドではなく、セントラルMFとして起用しました。また左サイドバックにはアルゼンチン人のイバネス、右サイドバックにはU-21代表のロヴレンをプレーさせました。
ヴァルテクスは昨季のメンバーとほぼ同じ。ベテランの司令塔ムムレク(写真左)をリーダーとして、俊足のムヤノヴィッチとスムレカールのツートップを配置し、ベセク監督が鍛えたユース上がりの活きの良い若手たちを並べた布陣(4-3-1-2)となりました。
マクシミールではディフェンシブに戦うチームが多い中、ヴァルテクスは組織力とコンビネーションを活かした攻撃力で張り合います。11分、MFモラレスのバックミスをカットしたFWムヤノヴィッチがGKケラヴァと一対一になりますが、ケラヴァの好セーブでシュートを弾かれます。
14分にセンターバックのブラジル人カルロスが肩を負傷したことで、シャフタール戦で大ミスをやらかしたチャゴがボランチへ。同時にビシュチャンはいつものセンターバックのポジションへと戻ります。その直後、ヴァルテクスの司令塔ムムレクが右スペースへ走り込むDFメルニクにパスを送り、折り返しにFWスムレカールが合わせるもシュートに失敗します。
決定的なチャンスが作れずにいたディナモですが、22分にラッキーな形で先制点が訪れます。サミールの縦パスをDFクリッチがクリアしたところ、ボールがモラレスの足に当たってゴール前のバラバンへ。バラバンが届く前に飛び出したGKマヂャリッチが弾いたものの、ボールはモラレスの足元に。モラレス(写真)はがら空きのゴールへと蹴り込んで、1-0とリードします。
31分にはモラレスが左サイドからペナルティエリアへと侵入し、中央へと折り返し。フリーで単にボールを合わせるだけで良かったバラバンは、外す方が難しい場面を外してしまいます。
この日はポスト・モドリッチとして活躍したチリ代表のモラレスがようやく本領発揮した試合でした。55分、MFマンジュキッチが左サイドをドリブルで持ち込み、中央のモラレスへ。25mのミドルシュートを叩き込んで、今季3得点目となるゴールを決めます。
ヴァルテクスも69分、メルニャクの左クロスをファーポストに走り込んだMFブレゾヴェッツがシュートを決め、一点差に縮めますが反撃はここまで。ディナモは開幕6連勝を果たし、2位に勝点差8をつけています。
ライバルの7位ハイドゥク・スプリトは、4位オシエクとアウェーのグラツキ・ヴルトで対戦しました。オシエクは昨年11月3日にハイドゥクに敗れて以来はホームで11戦負けなし。うち10試合に勝利しています。しかしながら、この連勝記録はシムチッチ主審の誤審もあって途切れてしまいました。
問題の場面は39分、中盤での競合いでハイドゥクのMFリニッチが手を使って前方へボールをやると、MFスココが前方のカリニッチへと繋ぎます。カリニッチは右からシュートを決めて先制に成功。目の前でファウルを見逃したシムチッチ主審に対してオシエクのグラヴァシュ会長は
「こんな盗っ人行為はユーゴ・リーグからもなかったことだ! 今節のテレビ放映のカード選択の時点から、全てにおいて考えられていた行為だよ。クロアチア国営放送はグラツキ・ヴルトからの生放送を偶然にも避けたとでも言うのかい?」
と怒りをあらわにしました。オシエクのあるクロアチアの東、スラボニア地方は、ハイドゥク・ファンの多いダルマチア地方から移住してきた人が多いことから、オシエクでの対ハイドゥク戦は必然的に人気のあるカードとなります。事実、この試合は7500人と今節で最も観客を集めた試合なのですが、今節はなぜかリエカvs.スラヴェン・ベルーポが生放送されました(こちらは観客2500人)。そのことにオシエク関係者は試合前から疑問を感じていたようです。リニッチは既にイエローカードを一枚持っており、ハンドの場面で普通ならば退場となったはずでした。
ハイドゥクは52分、MFガブリッチが中央からドリブルで持ち込み、左足でミドルシュートを決めて2-0とリードを広げます。
オシエクも63分、右CKが左へと流れたところをDFストラナティッチが再びゴール前へと戻し、最後はFWプリモラッツが押し込んで一点返します。
65分にはタックルでリニッチがイエローカードをもらってオシエクが数的優位に立つものの、ゴール前を閉ざしたハイドゥクをこじ開けることができずに1-2で敗れました。
全試合の結果はこちらです。


