2008年06月30日

ニコ・コヴァチ、クロアチア代表引退を撤回

ユーロ2008開催前からクロアチア代表引退を表明していたMFニコ・コヴァチ(36・写真)が、周囲の説得により代表引退を撤回。この秋のワールドカップ予選もキャプテンとしてチームを引っ張ることになりました。
「とうとう私は折れたよ。決定はまったく簡単なことではなかったけどね。家族、兄弟、チームメイト、友人たちとの関係を秤にかけ、そして賛否それぞれのシナリオが頭を巡らせた。最後は自分の心に聞いて決めたんだ。この秋もクロアチアのためにプレーする!」

ニコ・コヴァチ大会中からコヴァチはビリッチ監督、コーチ陣、マルコヴィッチ協会長、チームメイトらに残留を依頼され、またクロアチア敗退後にダルマチア地方に骨休めに訪れた際にも多くの地元の人々から代表に残るよう励まされたとのこと。
「人間は血と肉でできているんだ。これほど人々から残留をお願いされても感動しないなんて演技することはできないよ。まず何より心に聞いて私は決定をもたらすんだ。感情は私において時速200kmのスピードで働き、あらゆる道理にかなった考えすらも凌駕してしまう。
今回のケースでは私のステータスという問題だけだった。もし物事が悪意によって始まっているならば、それは単に私に問題があるというだけだ。それを解決するのは簡単なことだろう。しかし、現在のように全てがポジティブな状況で私が去ることが最も賢い選択だと考えている中で、全員が私が残留すべきと確信しているのも最も辛い状況なんだ。けれども、スラヴェン・ビリッチがクロアチア国営放送のゲストとして出演し、私について語った瞬間に全てが折れたんだよ」

引退撤回のきっかけとなったビリッチの発言とは、27日のユーロ特番でのものでした。
「ニコは以前よりこのユーロが最後と言ってきた。ロベルトも然りだ。しかし、そうであるべき必要はないんだ。客観的に考えれば、ニコが38歳でワールドカップに出場するのは現実的ではない。しかし、ウィーンで私は彼らに言ったんだ。待ってくれ、時間はまだあるんだ、と。
我々には数ヶ月後にカザフスタン戦、イングランド戦、ウクライナ戦という最も大事な試合が控えている。しかし、それからは6ヶ月後にアンドラ戦のホームがあるだけだ。だから、コヴァチ兄弟はまだまだ助けることは可能なんだよ。彼らは最も重要な二人だし、チームに残るよう働きかけるつもりだ。けれども、我々は代わりを務められる選手も存在している。ニコの代わりはヴコイェヴィッチ、ポクリヴァチュ、レコ。ロベルトはクネジェヴィッチ、ヴェイッチ、クリジャナッツ…。しかしながら、リーダーとして、誰からも尊敬を集める存在として、そしてピッチ上のバランサーやメトロノームという意味合いでニコの代わりを務めるのは難しいだろう」

この発言をテレビで聞き、それからコヴァチはビリッチ監督に電話を入れ、少なくとも今年いっぱいまでは代表に留まることを伝えると、いたくビリッチ監督は喜んだそうです。
「もちろん、この秋に本調子でなければ、ザルツブルクの新監督(コ・アドリアーンセ)の下でレギュラーにならなければ、監督には真っ先に"代表での私は終わった"と伝える。そこにはいかなるストレスはないんだ」
と述べているように、自分の立場をわきまえた上での代表続行となります。そろそろ世代交代が必要なのは事実ですが、ユーロ予選・本大会でのパフォーマンスやリーダーシップを考えれば、もう少しやって欲しいところだっただけにクロアチアにとっては好ニュースとなりました。この決定を受けて、弟ロベルトの代表続行も間違いないと思います。


posted by 長束恭行 |19:19 | サッカーニュース | コメント(3) |
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