2008年04月24日

クロアチア・カップ準決勝第二戦/ファイナルはライバル対決に

23日、クロアチア・カップ準決勝第二戦が行われました。

第一戦のマクシミール決戦では終了間際のFWヴグリネツのFKで3-1と退けたディナモは、今度はザグレブの本拠地クラニチェヴィチェヴァで対戦しました。この試合からザグレブはこれまでの青地のエンブレムから、赤地の新しいエンブレムをつけたユニフォームで登場しています。試合前は強い雨が降ったのですが、キックオフ直前に雨が止んだため、ピッチサイドへと降りて撮影してきました。

ザグレブはMFブルクリャチャとMFムイジャが累積警告、GKストイキッチ、FWロヴレクとピシュコールが怪我と厳しい事情とはいえ、ブラジェヴィッチ監督は若手を起用して攻撃的に挑みます。
パルロヴ16分、FWユレンディッチが右サイドでDFドゥルピッチを一対一から振り切り、中央へと折り返すと、フリーの位置にいたMFパルロヴがノートラップで合わせて先制ゴールを決めます(写真左)。
もう一点決めてアドバンテージを得たいザグレブに対してディナモも反撃し、20分にはヴグリネツのFK、21分にはMFサミール、29分にはMFミキッチがチャンスを迎えますが、得点へと繋がりません。しかし、33分、カウンターからMFモドリッチが右サイドから切れ込むDFエトーへとパスを送り、エトーは中央からシュート。ブロックしたザグレブDFのミクリッチに当たってゴールに入るオウンゴールで同点に追いつきます。
けれども、その2分後、ザグレブのMFペイッチがペナルティエリア右から左足を直接FKを決めて勝ち越しに成功。ゴールはGKコッホの反応のまずさも手伝いました。
再び決勝進出の希望が生まれたザグレブでしたが、42分に息絶えます。エトーのシュートをザグレブGKシュコリッチが弾き返したものの、眼の前のDFイヴァンコヴィッチに跳ね返ってゴールに吸い込まれるオウンゴール。この二度目のオウンゴールは致命傷で、今のザグレブがディナモ相手にもう3ゴール挙げることは不可能でありました。

後半は気力も削がれたザグレブに対し、ディナモはアドバンテージを維持しながら軽く流していく展開に。88分、DFブリャトからのアシストからミキッチが20mのミドルシュートを叩き込んで、ディナモが勝ち越し、試合は3-2で勝利。トータルスコア6-3で決勝進出を決めました。
チーロ試合後、ザグレブのブラジェヴィッチ監督(写真)は
「ザグレブから私は去る。フロントが私に飽き飽きし、私がいない方が良くなると思っているのは明らかだ」と
今季末での辞任を表明しました。限られた戦力で今季を戦ったブラジェヴィッチは、昨年同様に3位の結果を希望したメディッチ会長との関係が上手くいっておらず、クロアチア・カップ決勝に進出してUEFAカップ出場権を得ない限りは辞任すると見られていました。「全監督における監督」とのニックネームを持ち、70歳を過ぎようとも指導者を続けるチーロではありますが、若いチームをここまで仕上げた手腕は高く評価すべきだと思います。


もう一試合はハイドゥク・スプリトvs.ヴァルテクス・ヴァラジディン。初戦の1-1の結果から二週間後、ハイドゥクは入場無料でスタジアムを開放し、12000人もの観客の後押しを受けてヴァルテクスを潰しにいきました。
キックオフからゲームを完全に支配したハイドゥクは、15分にMFチェルナトが右サイドから正確なミドルシュートを叩き込んで先制。32分にはMFガブリッチの左からの折り返しに、FWルカビナが俊足を飛ばしてボールに合わせ、ボールは右ポストに当たりながらもネットへと収まります。
ヤルニ前半終了間際にはルカビナがペナルティエリアでDFバライッチに倒されてPK。これをカリニッチが決めて3-0とリードを広げます。
この日のヤルニ監督(写真)は実験をやめて、ここ最近のベストのシステム(3-4-1-2)とメンバーを選択。走力を持ったルビール、アンドリッチ、リニッチ、ガブリッチの中盤の四枚に支えられたチェルナト-カリニッチ-ルカビナのトライアングルが威力を発揮しました。ヴァルテクスはMFムムレクとFWムヤノヴィッチが怪我で戦列を離れて以来、かつての輝きを失ってしまい防戦一方。リーグ戦の残り4節で残留を賭けて戦わなければならないため、この試合は捨て、何人かの主力も温存していました。
後半もハイドゥクのペースで試合が進み、60分にガブリッチが左サイドからペナルティエリアへと突破するルカビナへパスを送り、ルカビナは対角線にシュートを決めて4-0。トータルスコア5-1で決勝進出を決めました。同時にハイドゥクはリーグ2位に終わらなくてもUEFAカップの出場権を得たことになります。

これで決勝のカードはディナモ対ハイドゥクというライバル対決が実現。決勝で顔を合わせるのは2001年以来7年ぶりになります。決勝は二試合で行われ、初戦は5月7日、第二戦は5月13日。ホームの順番は金曜日にくじ引きで決められます。


先週土曜日のハイドゥク・スプリトvs.チバリア・ヴィンコヴチ戦で、ハイドゥクDFのムラデン・ペライッチがチバリアFWのマリオ・アンドリチェヴィッチのタックルを受けて左足を骨折するという事件が起きましたが、クロアチア一部リーグ協会の規律委員会はアンドリチェヴィッチに6ヶ月出場停止(+約17万円ほどの罰金)という重い処分を与えることを発表しました。意図的なタックルならば最大二年まで処分を食らったことを考えると、まだ軽い処分で終わったと言えます。ただし、
これほど処分が重くなったのは、間違いなくアーセナルFWのエドゥアルドの骨折事故が影響しているわけですが、これにはチバリアのルシッチ監督も怒りを示しており、
「テイラーのタックルとアンドリチェヴィッチのタックルは何ら比較することはできない。あのイングランド人は3試合、20日ほどの出場停止で、アンドリチェヴィッチの処分はその9倍以上だ。彼のタックルは意図的ではなく、耳の辺りを叩かれて脳震盪を起こしたというのに」
と述べています。


posted by 長束恭行 |21:55 | サッカーニュース | コメント(2) |
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