2008年04月11日
クロアチア・カップ準決勝第一戦/ディナモ、ハイドゥクにアドバンテージ
4月9日、クロアチア・カップ準決勝第一戦が行われました。 まず私も撮影取材をしてきたディナモ・ザグレブvs.ザグレブ戦のダービーマッチから。ザグレブはこれまで6度に渡って準決勝に進出していますが、うち3度はディナモに止められ、また唯一決勝まで勝ち進んだ1996/97シーズンもディナモに敗北を喫しています。今季初めにはFWマンジュキッチとMFヴルドリャクがディナモに持っていかれ、エースFWのロヴレクも冬にあった室内選手権のディナモ戦で膝を負傷。とはいえ、老練なブラジェヴィッチ監督の手腕もあって今年に入ってからは未だに負け知らずと好調な戦いをしています。 ディナモは昨年の時点でリーグ優勝を揺ぎ無いものとしており、ソルド新監督にとってはカップ優勝が課せられた目標となっています。DFのミクリッチとカルロスが怪我、またドゥルピッチもサスペンションのため、ビシュチャンとヴルドリャクにセンターバックを組ませ、MFモドリッチをボランチへシフト、また怪我から復帰したMFサミールを左に。FWバラバンが怪我のため、マンジュキッチが久しぶりに先発起用されました。 先日に試合中の事故で亡くなったMFチュスティッチを弔うため、昨年までチームメイトだったザグレブの選手たちは彼の顔写真が入ったシャツを着て入場。キックオフ前は1分間の黙祷が行われ、ザグレブのサポーター"ビエリ・アンジェリ"が連呼するチュスティッチの名前が悲しくスタジアムに響きました。 あの事故の恐怖感がまだ選手の頭に残っているせいか、試合序盤は当たりが厳しくなく、またトラップミスなど散漫なプレーが目立ちました。そんな中で最初のチャンスは11分、ザグレブのFWイブリチッチがMFパルロヴに繋ぎ、パルロヴは15mの距離から左上にシュート。これにはGKコッホが好セーブを見せます。
時間が経つにつれ、選手同士のせめぎ合いも強くなり、30分にカウンターの形からモドリッチが右MFのミキッチに展開。ミキッチがグラウンダーでクロスを入れると、FWタディッチをスルーしてファーサイドのマンジュキッチに。これを押し込んでディナモが先制点を決めます。今年に入ってスランプに陥っていたマンジュキッチにとっては、2008年最初のゴールとあってガッツポーズにも力が入りました(写真)。 それからはディナモのペースで試合が進み、34分にタディッチからモドリッチへ縦パスが通り、GKストイキッチと一対一の形になるも、ストイキッチの好反応もあってモドリッチはシュートが決められません。 しかし42分、モドリッチからペナルティエリア内でパスをもらったタディッチが倒れながらのシュートを決め、2-0とリードを広げます。 今年になってから一試合で明暗の二面性が現れるディナモですが、この試合でも後半に入るとスピードも連携もがくっと落ちてしまいます。
ハーフタイムにブラジェヴィッチ監督から「得点を取りに行け!」と発破をかけられたザグレブは58分、イブリチッチが左から中央へとドリブルで切れ込み、コースを作ってから20mのミドルシュート。これがGKコッホの手が届かない右上隅へと突き刺さり、1点差に縮めます。 78分、ディナモはジョーカーとしてベテランFWのヴグリネツを投入。血栓のため4ヶ月間プレーできなかったヴグリネツですが、終了間際にきっちり仕事を成し遂げます。正面25mほどの得意な距離で直接FKをまかされると、右上隅にズドンと決めました(写真左)。ホーム&アウェーの形式でこの1点の重みは大きく、ディナモが大きなアドバンテージを持ってして二週間後のアウェーを戦うことになります。 もう一試合はヴァルテクス・ヴァラジディンvs.ハイドゥク・スプリト。 3月19日に行われたリーグ戦の同一カードでは、ヴァルテクスに0-4とコテンパンにやられたこともあって、ハイドゥクの選手ならびにコーチ陣はもし準決勝でヴァルテクスに負けることがあれば年俸から10%をペナルティとしてクラブに返還しなくてはなりません。しかしながら、またして得点源であるFWカリニッチが膝靭帯の負傷で欠場。ハイドゥクにとって大きなハンデとなりました。
しかし、試合開始9分、ヴァルテクスの司令塔ムムレク(写真)が相手選手との接触で足の鼠蹊部を痛めて退場。若い選手を自在に操るムムレクを欠いてしまっては、ヴァルテクスは違うチーム同然となり、ハイドゥクが俄然優勢となります。ムムレクは全治一ヶ月とみられ、これからリーグでの降格争いが佳境となるヴァルテクスには厳しい離脱となります。 しかし、ハイドゥクも25分にラトビア代表FWのヴェルパコヴスキスが足の骨にヒビが入る負傷で退場。今季の復帰は絶望視され、また高年俸がネックのためにシーズン終了後はMFツェルナト、DFサブリッチと共にディナモ・キエフに返却されることになっています。 先制点は27分、ヴァルテクスに転がり込みます。左サイドからFWスムレカールがグラウンダーでクロスを入れると、ハイドゥクのDFジヴコヴィッチとサブリッチが同じタイミングでスライディングでクリアに入ってしまったがため、ボールはエリア内に留まってしまいます。それを拾った途中交替のFWノヴィニッチが押し込んで均衡を破ります。 ハイドゥクも44分、MFリニッチがシュートを試みるものの、GKマヂャリッチに当たったボールがゴールへと向かったところをDFメルニャクがオーバーヘッドキックでクリアします。 ハイドゥクは後半49分、DFペライッチが肘鉄を食らわせたためにレッドカード。これで劣勢に立たされるはずが、ハイドゥクは逆に積極的なサッカーを展開していきます。
ヴァルテクスは数的優位を活かせないまま、受身の戦いとなってしまいました。ムムレクがいれば話は別だったかもしまれせん。 しかし、ハイドゥクは47分に引き続き、51分にFWルカビナが絶好のチャンスを潰してしまいます。ヴェルパコヴスキスの負傷で途中交替したルカビナですが、まだ長いトンネルから抜けられません。 けれども66分、MFアンドリッチの左CKから18歳のDFマロチャ(写真)がヘディングシュートを叩き込み、彼の初ゴールでハイドゥクが同点に追いつきます。 そのまま試合は終わり、ハイドゥクはアウェーで貴重なドローをもぎ取りました。 第二戦は4月23日に行われ、決勝は5月7日と17日の2試合を通して行われます。

ザグレブはこれまで6度に渡って準決勝に進出していますが、うち3度はディナモに止められ、また唯一決勝まで勝ち進んだ1996/97シーズンもディナモに敗北を喫しています。今季初めにはFWマンジュキッチとMFヴルドリャクがディナモに持っていかれ、エースFWのロヴレクも冬にあった室内選手権のディナモ戦で膝を負傷。とはいえ、老練なブラジェヴィッチ監督の手腕もあって今年に入ってからは未だに負け知らずと好調な戦いをしています。
ディナモは昨年の時点でリーグ優勝を揺ぎ無いものとしており、ソルド新監督にとってはカップ優勝が課せられた目標となっています。DFのミクリッチとカルロスが怪我、またドゥルピッチもサスペンションのため、ビシュチャンとヴルドリャクにセンターバックを組ませ、MFモドリッチをボランチへシフト、また怪我から復帰したMFサミールを左に。FWバラバンが怪我のため、マンジュキッチが久しぶりに先発起用されました。
先日に試合中の事故で亡くなったMFチュスティッチを弔うため、昨年までチームメイトだったザグレブの選手たちは彼の顔写真が入ったシャツを着て入場。キックオフ前は1分間の黙祷が行われ、ザグレブのサポーター"ビエリ・アンジェリ"が連呼するチュスティッチの名前が悲しくスタジアムに響きました。
あの事故の恐怖感がまだ選手の頭に残っているせいか、試合序盤は当たりが厳しくなく、またトラップミスなど散漫なプレーが目立ちました。そんな中で最初のチャンスは11分、ザグレブのFWイブリチッチがMFパルロヴに繋ぎ、パルロヴは15mの距離から左上にシュート。これにはGKコッホが好セーブを見せます。
時間が経つにつれ、選手同士のせめぎ合いも強くなり、30分にカウンターの形からモドリッチが右MFのミキッチに展開。ミキッチがグラウンダーでクロスを入れると、FWタディッチをスルーしてファーサイドのマンジュキッチに。これを押し込んでディナモが先制点を決めます。今年に入ってスランプに陥っていたマンジュキッチにとっては、2008年最初のゴールとあってガッツポーズにも力が入りました(写真)。
それからはディナモのペースで試合が進み、34分にタディッチからモドリッチへ縦パスが通り、GKストイキッチと一対一の形になるも、ストイキッチの好反応もあってモドリッチはシュートが決められません。
しかし42分、モドリッチからペナルティエリア内でパスをもらったタディッチが倒れながらのシュートを決め、2-0とリードを広げます。
今年になってから一試合で明暗の二面性が現れるディナモですが、この試合でも後半に入るとスピードも連携もがくっと落ちてしまいます。
ハーフタイムにブラジェヴィッチ監督から「得点を取りに行け!」と発破をかけられたザグレブは58分、イブリチッチが左から中央へとドリブルで切れ込み、コースを作ってから20mのミドルシュート。これがGKコッホの手が届かない右上隅へと突き刺さり、1点差に縮めます。
78分、ディナモはジョーカーとしてベテランFWのヴグリネツを投入。血栓のため4ヶ月間プレーできなかったヴグリネツですが、終了間際にきっちり仕事を成し遂げます。正面25mほどの得意な距離で直接FKをまかされると、右上隅にズドンと決めました(写真左)。ホーム&アウェーの形式でこの1点の重みは大きく、ディナモが大きなアドバンテージを持ってして二週間後のアウェーを戦うことになります。
もう一試合はヴァルテクス・ヴァラジディンvs.ハイドゥク・スプリト。
3月19日に行われたリーグ戦の同一カードでは、ヴァルテクスに0-4とコテンパンにやられたこともあって、ハイドゥクの選手ならびにコーチ陣はもし準決勝でヴァルテクスに負けることがあれば年俸から10%をペナルティとしてクラブに返還しなくてはなりません。しかしながら、またして得点源であるFWカリニッチが膝靭帯の負傷で欠場。ハイドゥクにとって大きなハンデとなりました。
しかし、試合開始9分、ヴァルテクスの司令塔ムムレク(写真)が相手選手との接触で足の鼠蹊部を痛めて退場。若い選手を自在に操るムムレクを欠いてしまっては、ヴァルテクスは違うチーム同然となり、ハイドゥクが俄然優勢となります。ムムレクは全治一ヶ月とみられ、これからリーグでの降格争いが佳境となるヴァルテクスには厳しい離脱となります。
しかし、ハイドゥクも25分にラトビア代表FWのヴェルパコヴスキスが足の骨にヒビが入る負傷で退場。今季の復帰は絶望視され、また高年俸がネックのためにシーズン終了後はMFツェルナト、DFサブリッチと共にディナモ・キエフに返却されることになっています。
先制点は27分、ヴァルテクスに転がり込みます。左サイドからFWスムレカールがグラウンダーでクロスを入れると、ハイドゥクのDFジヴコヴィッチとサブリッチが同じタイミングでスライディングでクリアに入ってしまったがため、ボールはエリア内に留まってしまいます。それを拾った途中交替のFWノヴィニッチが押し込んで均衡を破ります。
ハイドゥクも44分、MFリニッチがシュートを試みるものの、GKマヂャリッチに当たったボールがゴールへと向かったところをDFメルニャクがオーバーヘッドキックでクリアします。
ハイドゥクは後半49分、DFペライッチが肘鉄を食らわせたためにレッドカード。これで劣勢に立たされるはずが、ハイドゥクは逆に積極的なサッカーを展開していきます。
ヴァルテクスは数的優位を活かせないまま、受身の戦いとなってしまいました。ムムレクがいれば話は別だったかもしまれせん。
しかし、ハイドゥクは47分に引き続き、51分にFWルカビナが絶好のチャンスを潰してしまいます。ヴェルパコヴスキスの負傷で途中交替したルカビナですが、まだ長いトンネルから抜けられません。
けれども66分、MFアンドリッチの左CKから18歳のDFマロチャ(写真)がヘディングシュートを叩き込み、彼の初ゴールでハイドゥクが同点に追いつきます。
そのまま試合は終わり、ハイドゥクはアウェーで貴重なドローをもぎ取りました。
第二戦は4月23日に行われ、決勝は5月7日と17日の2試合を通して行われます。

