2007年12月11日

「監督という仕事」とクラブワールドカップを少し

いったい誰がフットボールの監督になろうとするのか?
それは選手には歳をとり過ぎていて、
クラブの運営には資産が足りず、
代理人になるにはゲームを愛し過ぎている人
スティーブ・コッペル

この言葉はサッカーマガジンで連載れている「無限大のボール」というコラムで藤島大氏が少し前に書かれていたもので、現在はプレミアリーグで2シーズン目のジンクスに苦しんでいるレディング監督のスティーブ・コッペル氏のものだそうです
藤島大氏もコラム内で書かれていましたが、サッカーとサッカーの監督とを指した実に素敵な言葉です
監督の中には、意識回復後の第一声が「試合は?」という人や、ハーフタイムに胸の痛みを訴え救急車でロッカールームから緊急入院する人や・・・

スポーツライターの二宮清純氏がオシム監督が倒れた直後のスポニチのサッカーコラムサイトで、
「激務の代表監督に定年制や身体検査を」
というコラムを発表されていますが、その内容がどうも僕には納得できませんでした
もちろん倒れたり、病に冒されたりしてまで仕事をする事が美徳だと言っている訳ではありません
また今回のように緊急事態に陥りそのチームに迷惑をかけるような事になってしまうかもしれません
しかし、「選手には歳をとり過ぎていて、クラブの運営には資産が足りず、代理人になるにはゲームを愛し過ぎている人」の覚悟を、本人やそのクラブや協会の直接関係する人間が判断するならまだしも、それを理解していない第3者が奪い取ってしまう事はどうも違うように感じます

世界で最も有名であり、かつフリーの監督の1人である、「FAに私に会いに来い、と伝えてほしい」と話していたモウリーニョがイングランド代表監督を辞退するとのニュースが入ってきました
サー・アレックスやテリーなど数々の人から「モウリーニョが最適だ」との話しは出ていたようですが、まだ若く、フットボールを愛し過ぎている彼は代表チームの監督よりもゲームが多いクラブの監督の方を選ぶのでは無いかと思っていましたので個人的には予想通りの結論でしたし、そう感じていた人も多かったのでは無いでしょうか
前にも少し書きましたが、元オランダトリオの1人か元金髪の天使かのどちらか先にクビをきられた方のクラブに行きそうな気がしているんですが・・・

そもそも代表監督よりもクラブの監督の方がよっぽど激務だと思います

最後にクラブワールドカップを少し
浦和レッズ、初戦突破おめでとうございます
久しぶりに気持ちよく勝つレッズを見せてもらいました
特にワシントンのゴールは、前に持ち出して相手DFをブロックし、落ち着いてキーパーをかわし、またかわしてからシュートまでが速い、彼のFWとしての能力が詰まった素晴らしいゴールでした
昨年はスタジアム観戦をしていたので忘れていましたが、日本テレビの中継もどうにかならないものですかね
局として大会の価値を上げたいと言う気持ちはわからないでも無いですが、折角普段は見る機会の少ないチームが来ているので、もっと純粋にサッカーの楽しさを伝えるような放送をすれば良いのに

  • 共通ジャンル:

posted by 管理人 |11:27 | 総合 | コメント(4) | トラックバック(1)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2007年11月19日

日々の積み重ねが重要です 

まず最初に、イビチャ・オシム氏と彼のご家族にお見舞い申し上げます
川渕氏が会見でおっしゃられたように、何よりも、日本代表監督というよりも、オシム氏個人として一日も早い回復をお祈りいたします

沢山のニュースがあった先週、一番の明るいニュースは、レッズが今シーズン開幕前から「狙う」と宣言していたアジアチャンピオンズリーグのタイトルを手にした事です
激戦の準決勝をPKでなんとか勝ち抜け、決勝の2試合も共に非常に厳しい試合でしたが、特にさいたまでの2ndレグは相手のミスを着実につき、レッズらしく実にしぶとい勝利でアジアチャンピオンとなりました
レッズの選手・スタッフともはや浦和レッズというチームの一部だといえる素晴らしいサポーターの皆様本当におめでとうございます
僕はレッズサポーターではありませんし、むしろレッズのそれぞれのタスクを着実に積み重ねるというサッカーは好きなスタイルでもありません
しかし、僕達のサッカーの日常であるJリーグのチームがアジアチャンピオンになったことは非常に誇らしく思いますし、本当に嬉しく思います

このアジアチャンピオンズリーグは、移動距離の長さ、優勝賞金の少なさなどから残念ながら罰ゲームとまで呼ばれた大会でした
現在の形態になった2002年・2003年からはグループリーグ敗退が定位置で、前身のアジアクラブ選手権を含めても98-99シーズンのジュビロ磐田以来実に8年ぶりのJリーグからのアジア王者誕生となりました
以前から言われていたことではありますが、このクラブレベルでの国際大会というのは日本サッカーにとって非常に重要な事で、全盛期のジュビロ磐田の選手がアジアクラブ選手権のイランでの決勝と比べるとどんなアウェーでも問題ないとよく話していたように、ここで得ることができる経験はここでしか得ることのできない経験でもあり、今回優勝したレッズはもちろん、準々決勝で敗退したフロンターレも実に素晴らしい経験をしたのではないかと思います
今までは代表選手にならない限り国際経験を積む事は非常に難しい状況でした
しかもその国際経験を唯一積む事のできる代表チームというのはあくまで特別な機会であり、それは決して日常の機会ではありません
代表チームとその選手だけを集中的に鍛えたところで限界があることは明白です
日本サッカーが強くなる為には、一部のトップレベルだけを引き上げるのではなく全体のレベルアップが必要であり、その為には日本サッカーの日常であるJリーグが重要です。その日常で国際経験を積む事は非常に素晴らしい事です
そう考えると日本サッカー協会とJリーグのサポートはもちろん、やっと決勝の2ndレグだけは地上波で放送がありましたが、TV放送ももっと実施してほしいですね
どう考えても、UEFAチャンピオンズリーグの地上波放送よりもACLの地上波放送の方が優先順位は高いでしょ
そして、できればせめてACLの放映権だけでもクラブが独自に販売できる形になれば、天皇杯やナビスコカップの優勝賞金よりも安いACLの優勝賞金の穴埋めができると思うのですが

すこし逸れてしまいますが、こうやって考えるとUEFAカップも決して無駄な大会ではありませんね
CLが拡大し、UEFAカップの重みを実感として持っていない我々日本人にしてみると、CLに出れなかったり、グループリーグで勝ち抜け出来なかったクラブが集まって行なわれるBクラスの大会という認識になってしまいがちですが、国際経験という面で考えるとあの大会は非常に大切なんでしょうね
Jリーグでは終盤になると優勝争いと降格争いだけに注目が集まってしまいますが、UEFAカップのような大会があると中位のクラブにもモチベーションが生まれるでしょうし、そこに出場して得ることができる経験でさらにリーグ全体のレベルアップにつながるような気がします

  • 共通ジャンル:

posted by 管理人 |11:59 | 総合 | コメント(0) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2007年05月08日

それぞれにある「美しいサッカー」

「美しいサッカー」か「勝つサッカー」か
先日のブログで僕は「どちらも望む」としましたが、それを書くにあたって質問したYahoo!知恵袋では「勝つサッカー」が圧倒的でした。そしてそこにさらに「勝つサッカー」とするコメントを沢山頂きました(コメント頂いた皆様ありがとうございます)

頂いたコメントの中に「美しいサッカー」と「勝つサッカー」に定義が必要なのではないか?というご意見がありましたが、僕個人の考えでは「美」の価値観は人それぞれだと思いましたのであえて定義をしませんでした
そして今でもその定義は必要ないと思っています

先にも書きましたが「美しいサッカー」は人それぞれです
ですから、おしなべて「美」について述べれる物ではありませんし、ましてや「美=攻撃的」「美=テクニカル」などと総括できるものでもありません
昨シーズンのバルサの「攻撃的」で「テクニカル」で「美しい」サッカーや、前代表監督が影響しているのかもわかりませんが(当時の沢山の時間帯で見せられたサーカスのようなサッカーは全く美しいとは感じていません)、「攻撃的」で無くても、「テクニカル」でなくても、「美しいサッカー」は存在すると思っています
例えば、前回引用した2002年のアイルランド代表のサッカーはそれほど攻撃的でもテクニカルでもありませんでした。しかしそこには「美しいサッカー」が存在していた感じた人も多いのではないでしょうか

昨シーズンのバルサは、「攻撃的」で「テクニカル」なサッカーは本当に美しく素晴らしいサッカーでした
しかしあれは「美しいサッカー」の最大公約数的なものであり、美しいサッカー=昨シーズンのバルサでも無い
「美」は感性の問題ですからその基準はそれぞれの中にあり、またそれぞれが別の「美」を持っていてしかるべきものなのではないでしょうか

ちなみに・・・
僕は「連動性」や「有機的」である事に「美」を感じるようです
昨シーズンのバルサ以外では、2000年アジアカップの日本代表は歴代最高のサッカーを見せた日本代表だと思っていますし、2004年ユーロでのデンマーク代表、少し前のバレンシア、国内ではジェフのサッカー、等を「美しいサッカー」だと感じます(他にも沢山ありますがきりがないので最近の物だけで)
逆に98年や02年のブラジル代表は全く美しいチームだとは思いません

最後にもう一度質問です
皆様にとって「美しいサッカー」とはどのようなサッカーですか?

  • 共通ジャンル:

posted by 管理人 |16:28 | 総合 | コメント(12) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2007年05月01日

美しいサッカーか、勝つサッカーか

美しいサッカーか、勝つサッカーか
2つに1つしか選べないとしたら、どちらを選びますか?
負けても美しいほうがいいか
見るに堪えなくても勝つほうがいいか
Yahoo!知恵袋に質問した「美しいサッカーか、勝つサッカーか」

前に少しだけ書かせていただいたようにいろんな方のご意見を聞きたいと思いましたので、「Yahoo!知恵袋」という仕組みを使ってこの質問をぶつけてみました
ご存知の方も多いと思いますがこの質問は西部謙司さんの書かれた「スローフット」の帯に書かれていた文章です

回答いただいたのが11人の方、本当にありがとうございます。
統計的な考え方をするにはサンプルが少なすぎるとは思いますが、「勝つサッカー」が圧倒的でした
実に9割以上の11人のうち10人の方が「勝つサッカー」とのこと(中には対象によって分けられた方もおられますが)
前述の「スローフット」の中では対象がジャーナリストだったとはいえ7割以上が「美しいサッカー」と答えたと書いてあったのでかなり意外な結果です
作中でも、西部さんが聞かれたのが2002年ワールドカップ直後で、「時期の影響もあるのだろう」と書かれていますが、それを差し引いても圧倒的すぎます

ですが、普通に考えるとサッカーは勝負事ですから勝利を追及するのはきわめて当然の論理です
サッカーは採点競技ではなく得点を争う競技ですからその根本である勝利を追及しないなんて本来ありえません
そう考えれば「勝つサッカー」が圧倒的な事は当たり前の事なのかもしれません

しかし「勝つサッカー」を選んだ皆さんもきっと「勝つサッカーと言い切ってしまって良いのか?」と悩みませんでしたか?

個人的には、「スローフット」が発行された当時、個人的にどちらを選んだのかは全く覚えていません
ですが今回久しぶりにこの質問を見たときは、反射的に「勝つサッカー」を選択しました。正確に言えば選択しようとしましたが決めきれませんでした
もちろん勝敗は大切です(というより負けるのは大嫌いです)
「負けては意味が無い」という考えは全くその通りです
しかし、僕が好きなのは「勝敗」ではありません。好きなのは「サッカー」です
サッカーが好きだから、「勝敗」だけでなく「サッカー」そのものにも価値を持たせたいし見出したい(ずっと負け続けるとなればさすがにそうもいってられなくなるのでしょうが・・・)
そう考えると「美しいサッカー」を捨てるわけにはいきません

代表チームで考えるなら、例えばワールドカップは過去に18回開催されていますがたった7チームしか優勝した事がありません
それからもわかるようにツキだけでは決して勝つことの出来ない大会です
2006年で考えても本気で優勝を狙ってたのは10もないぐらいではないでしょうか?そしてそこに196もの国と地域が参加しています
という事は、乱暴な言い方をすれば「ほとんどの国にとってワールドカップは負けに行く大会」です。言い換えれば「どのタイミングで、どのように負けるかを競う大会」です
「スローフット」の中でも2002年のアイルランド代表をさして「優勝するつもりは無いサッカー」、しかし頑固に貫くそのスタイルが、そしてその負けっぷりが、その戦いを目にした人の心を熱くしたと書いてあります。(一方日本の仙台でのトルコ戦は心を熱くしなかったとも書いています。そして残念ながら4年後もその負けっぷりに心を熱くすることは出来なかったですね)
そしてそれを「文化」だとも書いてあります

実際この質問は、二択の中に正解は無い質問です
「スローフット」の中でも、
~「美か勝利か」あるいは「文化か熱狂か」という二元論で、サッカーを語るのは無理があったといわざるをえない。
「両方とっていい」と言ったら、まず10人が10人「どっちも」と答えてしまうだろうから、二者択一にさせてもらったのだが、基本的には「どっちも」というスタンスがこれまでのサッカーの歴史なのだろう。~
と書かれているように、こんなもの絶対「どっちも」です。そして「どっちも」というスタンスをとるのが正解に近いのでしょう
イタリアとスペインの例を出しておられた方もおられましたが、実際は「勝たなければ意味が無い」と考えていると思われているイタリア人ですら「ファンタジスタ」が大好きですし「ゴール前のワンツー」や「ループシュート」が大好きです
スペイン人だって例え美しいサッカーを見せていようが結果が伴わなければ監督は解任されてしまいます
きっとこのブログを見ていただいている人も、この質問に答えていただいた方も、サッカーが好きな人だと思います。「勝敗」(=結果)だけでなく「サッカー」が好きな人だと思います
ですから「勝つサッカー」を選んだ人が、「内容に全く興味が無い人」では無いでしょうし、「勝敗だけにとらわれている人」でも無い。そして「美しいサッカー」を選んだ少数派も「結果は問わない」訳でも無い
正確には「どっちも」というスタンスなのだと思います

オシム監督はよく「サッカーは人生に似ている」といいます
人生も「美か勝利か」、「楽しみか結果か」という二元論で語るのには無理があります
「美と勝利」「楽しみと結果」を「どっちも」求め、その結果どっちも手にする事が出来なかったり、どっちか片方だけ手にする事が出来たり、どっちも手にする事が出来たりするのが人生ではないでしょうか
予め「美だけ」「勝利だけ」としている人はほとんどいないのではないでしょうか
「サッカーは人生に似ている」という言葉の一部はそういった点なのかもわかりません

今回この質問で個人的にも様々なことを考えました
最初Yahoo!知恵袋に質問しようと思ったのは単純に自分自身が決めきれなかったからでした
しかし途中でこの質問は考えることに意味があるのではないか?と思うようになりました

ズルい答えになってしまいますが、僕のスタンスはあくまで「どっちも」です
もちろん人生のように、どっちも手にする事が出来なかったり、どっちか片方だけ手にする事が出来たり・・・結果そうなる事もあるでしょう
予選の最終戦や決勝戦のように結果に比重を置かないといけないこともあるでしょう
しかしあくまで「どっちも」です
だからこれからも「結果」だけのチームには文句を言おうと思いますし、「美」だけのチームにも文句を言おうと思います
「結果」だけで満足するチームは「サッカーが好きなのでは無いのか?」と、
「美」だけのチームには「美に逃げ込んでいるのは甘えではないのか?」と言おうと思います
これを読んでいただいた方も、もし「どっちも」と感じたなら「どっちも」求めていきましょう

しかし、そう考えると確実にマスコミは「サッカー好き」ではありませんね
「結果」だけ伝えられても意味が無いのに・・・
(今更ですけどね)


追記
「どっちか?」と聞いておきながら「どっちも」というのは質問としても答えとしても最低ですね
本当にスイマセン
ですが「勝つサッカー」と答えていただいた方も「美しいサッカー」と答えていただいた方もどちらも真理だと思います
「りんご」さんのコメントで「勝つサッカーがあまりにも多かったのでコメントを」とありますが、きっとどちらか一方に偏ると違和感を持ってしまうのでしょう
最後の方にも書きましたが、考え・書いているうちにどんどん膨らんでしまいかなりの長文になってしまいました
読みにくく、なんだかおかしな文章になってしまったかもわかりません
「変な奴が戯言を書いてるな」ぐらいの大きな目、広い心で見てやってください

  • 共通ジャンル:

posted by 管理人 |11:50 | 総合 | コメント(15) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加