愛下哲久の「駅伝野郎、らぶりん」

大迫選手を脅かす日本人ランナーの台頭はあるか?

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日本陸上界の常識を覆している大迫傑選手の快進撃が止まらない。

日本選手権10000メートルのレースは「大迫強し」と再認識させるには十分過ぎるインパクトを放った。

元々トラックが速いことは分かっていた。

しかし、最近は主に5000メートルを主体に組み立て、スピードを磨いていた。

2015年に彼が打ち立てた13分08秒40の日本記録。

13分10秒切りは長年破られることのなかった1つの日本陸上の限界値。

それを更新したことで12分台を目指せる次のステージに日本陸上界を押し上げることとなった。

5000メートルでのレースも見てみたかったが、彼が今回の舞台に選んだのは連覇がかかっていた10000メートル。

実に1年ぶりの10000メートルだったが、並みいる有力日本人ランナーを過分に意識することなく自分のレースに徹底し圧巻の優勝。

日本を代表する他の選手たちと比較しても地力の違いを見せつける大会となった。


トラック長距離での日本代表。

その見方が強かったが、今年に入りその認識が覆ることとなる。

4月のボストン・マラソンに突如参加を表明し、陸上界が待ち望んでいた大迫傑のマラソン挑戦が実現する。

多くの箱根駅伝のスターが苦しめられているマラソンだったが、世界の舞台で3位と躍動。

2時間10分台というタイムながらも、終盤のラップタイムは世界ランナーに匹敵するものであり、これまで日本の課題とされていた終盤での失速は彼には当てはまらなかった。

チームメイトであるアメリカ代表ゲーレン・ラップ選手同様、トラックでもマラソンでも戦えるランナーへの成長。

入賞することができれば上出来と言われる世界大会での5000メートル、10000メートル。

低迷する日本マラソンの復活を遂げる優勝争い。

今やそのオーダーはどちらも大迫選手が成すことのできる種目となっている。


大手芸能事務所・アミューズとマネジメント契約を結んだことは今後の陸上界にも大きな影響を及ばすことだろう。

「未来アスリート発掘・育成プロジェクト」と称された計画に大迫選手の経験は貴重な未来への財産だ。

これまで日本の陸上界だけで行われていた活動から拠点をアメリカ・世界に移し、芸能界という他業種にまで広がりを見せている。

間違いなく大迫選手は近代陸上界におけるパイオニアだ。


だからこそ、求められる日本人選手の台頭。

ベテランや同世代、若手選手などが彼を脅かす存在になることで日本のレベルは底上げされる。

今回の日本選手権でも優勝候補は大迫選手だった。

それをさせじと調整してきた選手が殆どの中、それでも彼に勝つことができなかった。

精神的なショック、衝撃、刺激など表現は様々になるが、選手たちは何かを感じたはずだ。

実績で勝る佐藤悠基選手、自己ベスト日本歴代2位の鎧坂哲哉選手、注目株筆頭の神野大地選手、若手のホープである服部勇馬選手や一色恭志選手などこのままで終わってはならない。

トラックでもマラソンでも今後大迫選手との直接対決の場は多くなってくるだろう。

その時に彼を焦らせることができるかどうかで日本陸上界の向上が見える。

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