愛下哲久の「駅伝野郎、らぶりん」

留学生ランナーの功績と弊害

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箱根駅伝の歴史にまた新たな留学生ランナーの名前が刻まれるかもしれない。

第93回大会で20位と最終フィニッシュとなった国士舘大学が創部初となるケニア人留学生を加入させることを発表した。

5000メートルベスト14分10秒、10キロロードでは28分台のベストタイムを持っており、即戦力として挙がるのは間違いないだろう。

1990年の第66回大会を最後にしばらく離れているシード権獲得へ向け、最大のテコ入れをしてきた印象だ。

今年度の箱根予選会は例年以上に激戦になっていく予感がする。


とは言え、留学生ランナーの加入が受け入れられてからここ最近更に拍車がかかっている印象も受ける。

今回の箱根駅伝でも過去最多の4チームが留学生ランナーを擁しており、その4人が2区を走った。

1つ前の91回大会では同じく留学生がいる東京国際大学が初出場を果たしている。

もちろん彼らの加入だけで本大会に出場できるほど生易しいものではないもののチーム力を格段に上げる手段として大きな力を発揮しているのは揺るぎない事実だろう。

「留学生ランナーは飛び道具」「一度使うと止められなくなる」と様々言われているが、実際にその通りで、1度彼らを採用したチームはその後も世代交代のタイミングで新たな選手を迎え入れている。

彼らが持つ爆発力は強力な大砲であり、欠ける時期があってしまえば戦力ダウンは免れない。

現状箱根駅伝では留学生ランナー1名の出場を容認しており、敢えて外す必要はないだろう。


そして、箱根駅伝初出場や返り咲きを狙うチームにとっても頼もしい力となる。

箱根予選会では20キロを最低10人が走らなくてはならず、まずこの選手たちを揃えることが難しい。

だが、留学生ランナーが入ることにより問題は解消。

彼らが貯金を作ってくれれば残りの選手たちに余裕が生まれ無理なペースでリズムを崩す必要がなくなる。

一気にチーム力を上げる方法としてこれほど有効な手段はないだろう。


しかし、懸念すべき問題がないわけではない。

先に述べた通り、留学生ランナーを新規加入させてくる大学が多くなってくることで拍車がかかってしまうことが挙げられる。

箱根駅伝そのものの理念として「世界で戦えるランナーを育成」という目標がある。

しかし、段々と「箱根駅伝に如何に出るか」「箱根駅伝で如何に優勝するか」という目的にシフトしている感も否めない。

それが悪いことではないが、チームの底上げを飛び道具に頼り切るのもいかがなものかと感じる。

3連覇を果たした青山学院やここ数年名ランナーを排出している東洋、伝統校である早稲田などが留学生ランナーを加入させるプランを提唱するとは考えにくいが、今後ニューイヤー駅伝のインターナショナル区間のように殆どのチームが留学生を起用する未来も全く可能性がないわけではない。


一概には言えないが、留学生を擁しているチームが上位争いに絡んでいないことも疑問がある。

今回の箱根駅伝では12位の創価大学が最上位で留学生ランナーを起用したチーム全部がシード落ちとなった。

直結させるのは強引だが、留学生ランナーと日本人ランナーのレベル差が広がり、ワンマンチームになりがちになってしまう恐れもある。

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愛下哲久 (あいしたてつひさ)
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以前のコラム名は「駅伝野郎のぶりん」でしたが、芸名が変わった為変更いたしました。
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(12月19日現在)

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