西の落伍家

【大相撲】春場所、中日を終えて

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 新横綱誕生の期待と共に始まった大相撲春場所も早くも折り返しの中日8日目を終えた。ここで、幕内の各段力士のここまでの成績の途中経過を確認して後半戦への展望を記していきたい。

【横綱・大関】 白鵬:2-3(五日目より休場) 鶴竜:6-2 日馬富士:6-2 稀勢の里:8-0 豪栄道:1-5(六日目より休場) 照ノ富士:7-1

 五日目に白鵬、六日目に豪栄道が休場し思わぬ形で「荒れる春場所」となってしまった感が強い。鶴竜と日馬富士も今一つピリッとしない成績の中、新横綱の稀勢の里が無傷の8連勝で一番横綱らしい相撲を取っていることが面白い。長年優勝や綱取りなどの重圧を感じ続けてきた稀勢の里には現在のところ新横綱の重圧は感じられない。ただ去年まで稀勢の里は後半戦の重要な一番でことごとく星を落とし優勝を逃し続けてきた勝負弱い力士である。このまま勝ち続けて勝負弱さを払しょくした本当の横綱になるか、はたまた長年見慣れた勝負弱さが再び顔を覗かせてしまうのか。稀勢の里ファンの方々にはもう少しの間胃薬が必要になりそうだ。  ただ一人残った大関の照ノ富士はここまで1敗でカド番脱出のみならず優勝争いに加わっている。7日目の豪風戦では吊り出しも決めるなど膝の調子はまずまずのように思える。ただ勝ち越しとカド番を繰り返していることを考えると、今場所カド番を脱出したら5月場所を休場してケガを完治させるぐらいのことをやってもいいのではと思う。無理を押したケガで才能が埋もれる力士を見たいファンは1人もいないのだから。

【関脇・小結】 玉鷲:5-3 高安:8-0 琴奨菊:6-2 御嶽海:3-5 正代:3-5

 特筆すべきは何といっても高安であろう。場所前の三番稽古では兄弟子の横綱稀勢の里に11勝6敗と大きく勝ち越しているあたり着実に実力はついていると感じていたが、その兄弟子に並走する中日勝ち越しまでは想定してなかった。今場所は立ち上いで強烈なかち上げを見舞い、上体が起きた相手をこれまた強烈な突きで土俵外へと追いやるという型を完全にモノにしたように思える。この型があれば大関取りも近いか。  大関復帰を目指す琴奨菊はここまで6勝2敗とまずまずのペース。既に2横綱を倒しており、さらに白鵬や豪栄道が休場している為追い風が吹いている。今場所では得意のがぶり寄りもまずまずの効果を発揮していると感じられるが、まだまだ油断は禁物だ。今日の取り組みも見ているこっちとしてはハラハラするものだった。  玉鷲は今場所もまずまずの成績。ここから先場所のように後半戦を大いに盛り上げる取り組みを期待したい。そうなれば勝ち星は自然についてくるはずだ。御嶽海、正代はもう一つ殻を破ってほしい。正代は初日に白鵬を倒したあたり、実力はついてきているはず。

【前頭】 豪風:2-6 勢:1-7 蒼国来:2-6 貴ノ岩:2-6 松鳳山:1-7 宝富士:5-3 嘉風:4-4 荒鷲:1-7 遠藤:5-3 北勝富士:2-6 千代の国:6-2 碧山:4-4 逸ノ城:3-5 千代翔馬:6-2 魁聖:1-2(六日目より出場) 隠岐の海:5-3 輝:3-5 琴勇輝:2-6 栃ノ心:3-5 栃煌山:7-1 大栄翔:4-4 石浦:4-4 佐田の海:2-6 宇良:4-4 貴景勝:5-3 大翔丸:5-3 妙義龍:3-5 旭秀鵬:2-6 千代皇:3-5 徳勝龍:6-2 錦木:3-5

 宇良の新入幕が大方の話題であった平幕であるが、さすがに宇良がいきなり通用するほど甘くはなかったようだ。後半戦勝ち越すためにはさらにもう一工夫が必要か。同じ小兵力士として挙げられる石浦も成績は五分。やはり中に入れないと苦しい取り組みが続いている。久しぶりに幕内前半で相撲をとる栃煌山は7勝1敗で、さすがは元三役力士といったところか。その一方で妙義龍は徐々に十両の足音が近づいている。後半戦どこまで星を戻せるかによって今後の力士人生が変わりかねない。筆者が個人的に目を引いたのは千代翔馬。昨年九月場所での新入幕以降、徐々に力をつけていると感じる。今日も宝富士に攻め込まれていたのを土俵際掬い投げで逆転しており、今後が楽しみな力士だ。まずは初の二けた勝利が目標か。

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【大相撲】春場所、中日を終えて

稀勢の里は別段勝負弱かったというよりいつも白鵬に負けて
いたんですが、最初の頃の連勝はいい相撲で白鵬と五分五分だった
んですよ。2013年の夏場所の頃は別段硬さもなく実に
充実した取り組みでしたよ。
硬さが見られるようになったのは綱取りを意識したあたり
からなんです。すでに、その必要がなくなったので、
普段通りになったというのが正解ではないかな。

とはいえ、横綱初場所は稽古不足から後半戦になると段々
疲れが出てくるでしょう。これは致し方ないと思います。

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