2007年11月16日

故郷のサラエボで死にたいので

2007年7月21日より抜粋

――PK戦を見ていなかったのか。心臓は大丈夫か?

病気でなくても、心臓に悪いので見なかった。私はここでは死にたくない。
故郷のサラエボで死にたいので、発作を起こしたくない。だから見なかった。
それに、私が(PK戦を)見ていると勝てないというジンクスがある。


久々に書く出来事がオシムの良くない知らせであることを残念に思う。

本人が最後はサラエボに帰る事を望み、たくさんの人々が回復を願っている。
誰も望んでいないなら彼方へ行くことはないだろう。

現在、私はオーストラリアにいる。
インターネットで目にしたのは予後が良くない事をにおわせる会見だった。
祖母も同じ病気になった。同じような予後だとすると、
もう日本代表の監督として指揮することはないかもしれない。

それでもいい、回復し、元気に飛行機に乗って故郷へ帰る事が出来れば。
あれから18年、我が家の祖母は車椅子に乗り今も元気だ。

Jリーグが、日本のサッカーが大好きになったのは最近のことだ。
サッカーに夢中になったのは最近のことだ。常に揺れている己の優柔すぎる
価値観の中、サッカーというスポーツが永遠に愛せる存在になったのは
本当に最近の事だ。そのベクトルの中心はイビツァ・オシムだった。


心から、回復を願っています。

posted by 杉山アンドリュー |22:00 | コメント(4) | トラックバック(3)
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2007年07月30日

オシムジャパン、ボランチの未来

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 オシムは言った。「将来的には2ボランチのところを1人で任せたいのだが、そういう選手がいない。つまり守備もできるが、そこから攻撃の起点となるような、クリエーティブなプレーができるような選手を探しているところだ。」  日本代表のアジアカップは結果的に4位に終わり、PKを止められてしまった羽生直剛の涙で幕を閉じた。選手も監督もメディアもファンも、皆口々に「内容はあったが結果が出なかった」「形は作れたがフィニッシュに持っていけなかった」と言う。引いてくる相手をどう崩しゴールをこじ開けるか。これから始まる幾多のアジアにおける戦い。オフェンスのキーワードは、コンフェデレーションズカップの出場権、次回のアジアカップのシード権という2つの代償を払い明確に得ることができた。  今大会の日本代表は、6試合で7つの失点をした。1つはオウンゴール、1つは個人技、3つがセットプレー。そして、残りの2点はある選手のプレーから生まれた失点だった。スポーツに「たられば」は禁物だが、2度ともディフェンスに集中していれば、この大会の結果は少し違ったかもしれない。  オシムがボランチを1人にしたいのは、ディフェンスラインより前でボールを奪い、攻撃に転じた瞬間に前線で数的優位を作り、そこにクリエイティブなパスが通る、という当たり前の青写真によるものだ。スピードと技術を活かすという、いわゆる「日本代表の日本化」においては不可欠な部分だろう。個人的な期待を含めた憶測だが、もしこの大会で未来の1ボランチの可能性が「彼」に求められていたとする。だとすればその片鱗、守備も走ることも味方が活きるパスも、新聞の1面を飾るような効果的なミドルシュートも示すことが必要だったことになる。  UAE戦の失点は、「彼」がボールを持った相手を自陣ペナルティエリア前でチェックに行ったところから始まる。モハメドは個人技で前を向き、そのままスピードに乗ったドリブルを展開。彼は途中まで追ったが中途半端にチェイスを止め、ディフェンスラインに不完全な形で受け渡す。結果モハメドはフリーでスルーパスを出し、突然2人をチェックしなければならなくなったディフェンスラインはアルカスを簡単に裏に抜け出させてしまう。そしてゴールを奪われた。  そしてサウジアラビア戦の2失点目。右サイドにうまく抜け出しパスを受けたアル・バハリがクロスを上げる。クロスに対応するために3人のディフェンダーがあわててラインを下げた結果、マレクがフリーになりヘディングを決められた。その時「彼」は、マレクを追えずに呆然と立ちつくしていた。そのサウジアラビア戦のあとにオシムはこう話した。  「世界のサッカーに沿った発展をしないといけない。最もアイデアのある選手たちは、よりスピードがあり、より多く走ることができて、選手の全面的な能力を備えている。全面的とは、さまざまな役割を果たすことができるということ。つまり今の中心選手の中には、自分にはできない、あるいは苦手なポジションがあるということだ。誰とは名前を挙げないが、よく試合を見ていれば誰について話をしているか分かると思う。」  この「誰」について、失点の場面を思い返し「彼」が浮かんだ。そうなのであれば、現時点で及第点すら与えられなかったということになる。アイディアと正確さ、運動量とスピードを求められ続けた疲労で、結果的に攻撃も守備も中途半端になってしまった。  はたして今後、指揮官の望む日本代表の1ボランチ化は成就するのか。「彼」が成長するのか。若い世代から新星が現れるのか。それとも、本意ではない2人のまま進んでいくのか。あるいは他のポジションをこなしている選手がコンバートされてくるのか。燃え尽きないまま疲れきり、あっという間に過ぎ去ってしまったアジアカップ。そのくすぶりを匂わせたまま再開するJリーグ。2010年日本代表の中盤の底を担う存在の出現を期待していきたい。
pivote


posted by 杉山アンドリュー |06:33 | コメント(32) | トラックバック(0)
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