ニコ小鉢その2(仮)

バイエルン・ミュンヘン  アーセナル (CL Round16 1stレグ) 小感

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筆者がたまに欧州サッカーをレビューするのは、純粋に楽しむ気持ちもありますが、世界のサッカーはどこへ向かおうとしているか、日本のサッカーとの差は何か、それを探るのも目的です。

この試合、特にバイエルンの選手にそれを感じたのは、トラップの「差」。 弾道が強い、あるいは浮き球のボールを上手くトラップして足許に落とす、という技術は、昔から差を感じていたところですが、欧州のサッカー選手はその更に上を行っています。

単純に足許に落とすだけでは、相手に距離を詰められ、自由を塞がれてしまいます。特にDFの選手が距離を詰められると危険です。パスコースをあっという間に塞がれ、ボールをカットされ、決定的なピンチを招いてしまうからです。 GKのバックパスに逃げる、という手もありますが、前からプレスをかけてくるチームは、ここにもCFWの選手にパスカットを狙わせるようになりました。ここで取られてしまったら、後は言わずもがなの展開です。

そういう状況を受け、各選手は単純に足許にトラップするだけでなく、どこにボールを置くか、という部分にこれまで以上に細心の注意を払うようになり、その技術も高くなりました。具体的には、プレスしてくる相手選手の方向を見定め、逆方向にボールを置き、フリーで前を向く技術です。自分の背中を壁にするだけでなく、トラップフェイク一発で躱す選手もいます。一歩間違えれば相手選手にボールが引っ掛かる、危険性の高いプレーですので、技術を要します。アンカーの選手がCBのレギュラーを奪うケースをよく見るようになりましたが、この技術の点でアドバンテージを持っているからでしょう。

■バイエルン・ミュンヘン グゥアルディオラが去り、指揮官はアンチェロッティに。随分とサッカーが変わった印象です。 バイエルン時代のグゥアルディオラは、良い意味でも悪い意味でもアグレッシブで攻撃的でスピーディーでスリリング。それはドイツの気風にも合っていたと思います。 しかし、カルチョ出身のアンチェロッティは対照的。トライアングルをきっちり形成しながら、無理をせず、丁寧にショートパスをつなぐポゼッションサッカー。相手のプレスを躱すために、どこにボールを置くか、捌くか。サイドバックは何処の時点で上がっていくのか。執拗なほど攻守のバランス取りに拘っています。 だから自然と展開はスローで、観ている分にはアグレッシブさに欠けます。しかし、不用意な位置でボールを奪われることは少なく、被カウンターの数的不利も少ない。カウンター攻撃が主体のアーセナル相手には、この戦術がピタリと当てはまりました。スコアは5×1の快勝でした。

ハビ・マルティネス:29歳のスペイン人CB。元はボランチの選手。上記に掲げたトラップ技術の高さを、特にこの選手において強く感じました。相方のフンメルスも技術は高い。CB2人がどちらも高いレベルのビルドアップ力を持っているクラブは他に類を見ません。

ティアゴ・アルカンタラ:26歳のスペイン人MF。グゥアルディオラという「親」に去られた今季はどうなるかと心配しましたが、トップ下で新境地を開きました。正確なサイドチェンジのパス、そして機を見てのPAへの突っ込みと、どうしてもクロスに偏りがちになるバイエルンの攻撃にアクセントをつけています。

ダヴィド・アラバ:24歳のオーストリア人SB。安定したパスワーク、冷静なカバーリング、機を正確に捉えたオーバーラップ。アンチェロッティのサッカーは、彼のプレースタイルと親和性があります。心地良くプレーしていました。

ドウグラス・コスタ:27歳のブラジル人SH。一歩目の速さ、爆発的なキック力と、能力は高い選手ながら、ややアンチェロッティのサッカーに合わせるのに苦労しています。それでも先発起用されているのは、アンチェロッティも彼の能力は認めているのでしょう。

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