幕下相撲の知られざる世界

月別アーカイブ :2016年03月

白鵬への批判が、差別意識に基づくものではない理由。

白鵬の千秋楽の変化に対する是非について、論点が変化してきている。 当初は優勝の懸かった一番が呆気ない形で終わったことによる是非だった。問題は至ってシンプルで、期待していた好取組がつまらない形で終わってしまったこと。そしてそのつまらなさが臨界点を超えたこと。期待の高さとつまらなさが極に達し、怒りの感情が爆発したという話だったのである。 これが優勝インタビューでの反応によって、問題の受け止め方が大き......続きを読む»

優勝を決する一番で変化する覚悟こそ、白鵬の強みである。

変化での決着。 飛び交う怒号。 野次。 これでいいのか。 いや、良い訳がない。 少なくとも観客が観たい取組と、白鵬の取組には明確に開きが出ている。是非は個人の価値観に委ねられるが、かなりの割合で否定的な意見が出ている。むしろ白鵬の取組内容を擁護する声を探す方が難しいほどだ。擁護する意見についても、これまでの功績を考慮してのことである。 観客も、親方も、横綱審議委員会も、マスコミも、そういう取......続きを読む»

それでも、稀勢の里を諦めない。

もう何度この光景を観てきたというのだろうか。 またしてもこの繰り返しになってしまった。 その繰り返しにならぬことを望んでいた。 繰り返しにならない期待も見せていた。 自ら掴み取ろうともしていた。 その努力の跡も見えた。 それだけに、この負けは本当に堪える。 勝ちに行っての負けではなく、自滅での負け。その姿だけは観たくなかった。変化よりも、荒れる相撲よりも、何よりも観たくなかったのは、不甲斐ない......続きを読む»

稀勢の里は白鵬のフィールドで闘い、敗れた。

何をしたかは分からない。 だが、一瞬先に立ったのは白鵬だった。 普通ならこの一瞬の差で白鵬は稀勢の里を出し抜いている。ここ2年で何度か見られた、例の白鵬の立合いである。微妙に早く立つ白鵬を見て、一気に持って行かれる様子が脳裏を過る。 あ。 終わった。 この一瞬だけで終わる取組のはずだった。 白鵬を卑怯だと罵り、稀勢の里の正直さに不甲斐なさを覚えながら、どこかで愛らしさを覚える。白鵬がインサイ......続きを読む»

稀勢の里は、神懸った一番で場所の流れを引き寄せた。

立合で素早く起こされる。 相手の方が速く、起きた時の距離で相撲を取るので、攻撃を受け続ける。そして、その勢いのままに攻め込まれる。15日間の中で、稀勢の里が必ずやってしまうパターンだ。そして今日、その流れを鶴竜が引き寄せた。 体が起きる稀勢の里。 一気に終わらせようと猛烈に攻め込む鶴竜。 土俵際まで追い込まれる稀勢の里。 もう、このまま取組は終わるのか。 だが、稀勢の里はここで終わらなかった。......続きを読む»

立合の変化は、稀勢の里の決意表明である。

変化? あの稀勢の里が、変化? 変化と稀勢の里が結び付かなくて、とにかく混乱する。だが、琴奨菊と稀勢の里という今場所の優勝を占ううえでの大一番は、稀勢の里の変化という形であっけなく決着が付いた。 琴奨菊は低かった。 あまりにも低すぎた。 そこに予想外の、いや、無いことが前提だった変化が待っていた。琴奨菊の綱取りは、ここでほぼ潰えた。 稀勢の里の変化など、私の記憶には無い。言い換えると、それほ......続きを読む»

荒れる白鵬を、誰がどう止めるのか。

白鵬の荒れた取組について、これまで議論の対象になってきた。 観客が危ないからすべきでない。 見苦しいからすべきでない。 これまでの功績を思うと批判すべきでない。 大部分はこの3択といったところだ。 「観客が危ないから」という意見については、当初私は建前の理由だと思っていた。何故なら「危ない」と言いながらも実際に負傷した方は居なかったし、自分がその対象になることは考え難かったからだ。 人が何か......続きを読む»

何故大卒力士の多くは、横綱大関の居る部屋を選ばないのか。

先日Ustream配信をした時のこと。 「次の大関は誰だ?」という内容の資料の中で、一つ気になるトピックが有った。大関の多くは横綱大関が在籍している部屋から生まれる、というのだ。 遡れば若貴や武蔵丸、武双山と雅山、出島はこれに類する。最近の事例で言えば照ノ富士、琴奨菊がそうだ。更に言えば稀勢の里や豪栄道も、三役定着クラスの力士を数多く擁する部屋の出身である。 白鵬や鶴竜は小さな部屋の出身であり......続きを読む»

【データ検証】今の嘉風は大関にふさわしい力士か?

ここ1年で成長した力士は数多く存在するが、一番の驚きは嘉風であることは間違いない。 33歳にして最高位の関脇にまで昇進し、横綱大関を相手に健闘を続けている。周囲が体力の限界で土俵を去る中、これほどの高齢で自己最高位を更新することは大相撲の世界では異例だ。実力を保つのも難しいのに大きく力を伸ばしているのだから、この活躍には驚きしかない。 そして嘉風本人も最近では目標を大関と公言するようになった。1......続きを読む»

白鵬のカチ上げが認めた、琴勇輝の価値。

取組前から嫌な予感しか無かった。 初顔合わせ。 人気力士。 そして、1年前の例の騒動。 白鵬が何かする要素は、揃い過ぎる程揃っていた。 今の白鵬は、人気低迷の頃の白鵬とは別のスタイルである。勝つことこそが至上命題。何を言われても、批判されても、勝つことは譲れない。そういう覚悟を持った相撲である。 だからこそ、批判は避けられない。 あの頃の白鵬が残っているからこそ、あの頃と対極の白鵬が受け入......続きを読む»

稀勢の里よ、傷の数だけ強くなれ。

先日、スポーツナビの企画で西岩親方に3月場所の展望についてインタビューを行った。 記事はこちらを参照していただきたい。 琴奨菊の綱取りの可能性や最近の白鵬の変化、そして逸ノ城の不調や若手力士に対する期待など話題は尽きなかったのだが、中でも最も印象的だったのが話題が稀勢の里に移った時のことだった。 西岩親方はこう語った。 「(琴奨菊の優勝で)一番悔しいのは稀勢の里ですが、彼にはチャンスです。」 ......続きを読む»

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スポーツライター:西尾克洋が運営しております。相撲などのスポーツライティング、コラム、企画構成など手広く承っております。お気軽にお問合せ下さい。

【過去のお仕事】
・日本テレビ「超問!真実か?ウソか?」(2017年6月)
・テレビ朝日「サンデーステーション」(2017年5月)
・スポーツナビコラム:西岩親方インタビュー(2016年3月)
・現代ビジネス(2017年2月)
・ビジネスジャーナル(2017年9月)
・週刊Flash(2017年1月)
・Palm Magazine(2010年)
・大相撲ぴあ(2015年12月)
・静岡新聞(2015年10月)
・SBSラジオ(2017年3月)
 への寄稿など多数。

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*はアットマークです。

【Ustream】
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(10月16日現在)

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