幕下相撲の知られざる世界

月別アーカイブ :2015年05月

幕下力士:吐合の引退。愉しさと残酷な現実の狭間で、我々は如何に引退に向き合うべきなのか?中編

~前回のあらすじ~ 幕下力士:吐合さんが夏場所で引退する。 吐合さんを通じて相撲の面白さを知り、また吐合さんの勝敗に一喜一憂することこそ幸福だった私にとって引退は寂しことではあったのだが、徐々に番付を落していく中で第二の人生を模索することも必要ではないかと感じていた。 しかし、次の道に進むということは、もう土俵で吐合さんを観られないことを意味している。楽しい時間が続けばいいのにという想いと、そ......続きを読む»

幕下力士:吐合の引退。愉しさと残酷な現実の狭間で、我々は如何に引退に向き合うべきなのか?前編

「え?ニシオさん、知らなかったんですか?吐合さん、5月場所で引退するんですよ。」 1月場所の千秋楽の後、スナック愛で常連さんにこう言われた私の胸に去来したのは驚きではなかった。納得感と、そして安堵だった。 今更ではあるが、吐合という力士について簡単に説明すると、2004年の学生横綱で、将来を嘱望されながらも膝の大怪我で番付外まで落ち、そこから這い上がって幕下で8年余り苦闘し続けた力士である。 ......続きを読む»

大砂嵐が教えてくれた、スペシャルリングサイドの興奮。素晴らしき枡席での観戦をお勧めする理由とは?

今日はこれから、枡席で12日目の取組を観戦する。 力士が目と鼻の先で、分不相応の席にお招きいただけることは恐縮する反面でとても光栄なことである。ブログがきっかけでこうしてお声を掛けていただけたのだから、ブログも続けてみるものだと思う。 さて、そんなわけで東京場所の度にここ1年こうした素晴らしい席で観られることから、最近よく聞かれるのが普通の枡席と至近距離での観戦の違いである。 一言で表すならば......続きを読む»

国技館のいやげものハンターも、6回目。これはスージョには見せられぬ、国技館のダークサイドである。

さて、今場所もやります。恒例のやつ。 東京場所になると金をドブに捨てる快楽が、 私には有る。 そう。 いやげものだ。 早いものでこのシリーズも、遂に第6回。 2年で溜めたガラクタが、 部屋に所狭しと残っている。 ハッキリ言ってガラクタである。 ◆国技館で相撲関連のちょっとイヤな土産物「いやげもの」を大量に買ってみた。 ◆相撲協会の本気とほつれ。素晴らしいファンサービスといやげものの落差に衝......続きを読む»

幻想から現実へ。連敗中の遠藤が見せた初日は、リアルの遠藤を伝える極上のドキュメンタリー映像である。

遠藤は注目度が高い反面で、難しい力士だと思う。 遠藤が登場したての頃は、十両での14勝という実績とセンス抜群の取口から無限の可能性を期待されたわけだが、2年が経過すると、当初の期待とは異なる立ち位置に存在している。 当時の報道のテンションを考えると既に三役には定着しており、そして今はもう大関獲りという程の期待を受けていた。稀勢の里の綱取り失敗後、センセーショナルな登場をした遠藤はその注目を引き継......続きを読む»

呼出は実力主義ではなく、年功序列?音を絶妙に外し続ける呼出、「J問題」に如何に向き合うべきなのか。今考える。

大相撲が、凄い。 観客動員や人気の高まりという結果でその凄さが語られがちだが、これはあくまでも結果である。この人気を呼び込んだのは一体何か。一言で現せば「企業努力」ということであろう。 例えば、力士。 魅力的なキャラクターを持つ力士達が技を磨き、日々ギリギリの闘いに身を投じる。誰も地位が保証されていない上に、外国人力士や学生相撲出身力士といった強力なバックボーンを持つ者が次から次へと登場するの......続きを読む»

「マツコ&有吉の怒り新党」で紹介された、トリックスター:宇良。元学生横綱に勝利した彼が見せた、大相撲に於ける可能性とは?

関西学院大学から入門した宇良が、序ノ口で大輝を撃破した。 ご存知の方も多いと思うが、宇良とは昨年トリッキーな取り口で「マツコ&有吉の怒り新党」で取り上げられた力士である。 居反り。 伝え反り。 背中に相手を置き、のけ反ってひっくり返す。 足取り。 相手の足を取って、バランスを崩して倒す。 大相撲でほぼ観ない技を操り、アマチュアの強豪を倒す宇良の取口は多くの人の注目を集めた。そして......続きを読む»

現役最高齢力士は、旭天鵬ではない!?幕下以下の力士が自らに見切りを付けることの重みを考える。

突然ですが、問題です。 現在現役最高齢の力士は誰でしょう。 ここで旭天鵬と答える方も居るかと思いますが、これは不正解。40歳の旭天鵬は関取最高齢だが、現役最高齢ではない。ちなみに現役力士の中では4位だ。 では、あと3人はどのような力士なのか。立浪部屋の華吹、出羽海部屋の出羽の郷、北の湖部屋の北斗龍がトップ3だ。いずれも学年で言えば昭和45年生まれの世代というのが奇妙なな縁なのだが、彼らの特徴は現......続きを読む»

逸ノ城の白鵬撃破。成功体験という名のメッセージを如何に受け止めるかが、今後の鍵を握る理由とは?

逸ノ城が白鵬を撃破した。 仕事が終わった後でTwitterを見て、我が目を疑った。34回の優勝を誇り、且つ序盤に絶対の強さを見せる白鵬が負けたことは確かに想定していなかったのだが、それ以上に大きな意味を持っていたことが有る。 それは、逸ノ城が白鵬に勝ったということである。恐らく4月29日に国技館に足を運んだ方であれば、この光景は予想だにしなかっただろう。 あの日、国技館では息を呑む光景が有った......続きを読む»

2年前にかわいがられた蒼国来が、自己最高位で迎える夏場所。稽古総見のかわいがりの先に有る未来を考える。

4月29日、私は年に一度の稽古総見のために国技館に足を運んだ。 関取の大部分と、幕下力士も数多く稽古に参加する。普段とは異なる趣の稽古を各々が行う。申し合いで諸手を挙げてアピールする力士。怪我の影響なのか、土俵の下で軽い運動だけをする力士。そして、昇進したてできなこ餅の如く泥まみれにされる力士。 それぞれが本場所とは異なる顔を見せ、このような一面が有るのかと驚かされる。たかが稽古。されど稽古。祝......続きを読む»

鶴竜休場に対する世論の成熟。横綱審議委員会に左右されないファンの成長こそ、近年最大の変化である。

鶴竜が、夏場所休場を発表した。 横綱に昇進する2場所の充実ぶりは目を見張るものが有ったが、昇進後は良くも悪くも安定している。大崩れはしないが、あの時と比較するともう少しできるのではないかとも思う。 早いもので横綱昇進からもう1年が経過している。生涯でも最も充実しているかもしれない白鵬が相手なので、最高の結果を望むのは酷と思うが綱を掴んだ時のアッパー張り手のインパクトを再現できずに居るのは寂しいこ......続きを読む»

遠藤夏場所出場で気付いた意外な事実。今の相撲人気は、力士人気ではない。大相撲人気である。

遠藤が、夏場所出場を表明した。 先場所での大怪我を覚えている方も多いと思うが、確かにあの時の遠藤は足が不自然な角度だった。前十字靭帯損傷であれば全治半年、断裂であれば全治一年とさえ囁かれていた。だが遠藤曰く「思ったより動けている」のだという。 大丈夫だろうか。それは方便なのではないだろうか。このような形で人気力士を失いかねないリスクを負うのはどうなのだろうか。 今場所という短期的な視点で観るよ......続きを読む»

豊ノ島はポスト高見盛である。遠藤や逸ノ城を守る、相撲協会広報としての役割の凄さを改めて考える。

夏場所直前ということも有り、最近相撲に関する番組をよく見る。 相撲女子、スージョという切り口の番組も有れば力士の凄さに迫るという切り口の番組も有る。いずれにしても相撲の注目度が高まる中で力士やそれを取り巻く環境にフォーカスした番組構成となっている。 相撲番組となると当然力士が登場することになるのだが、現在その中心に居るのは意外な力士だ。つまり、豊ノ島である。 だが、豊ノ島は相撲ファンの中では広......続きを読む»

何故嘉風がマニフレックスのアドバイザーとして選ばれたのか。生き様を土俵で体現する素晴らしさを考える。

普段買わない月刊相撲を購入した。 5月号で嬉しいのは「全相撲人写真名鑑」が付いていること。1月に発売される力士名鑑と情報量があまり変わらない上に、雑誌の付録なので幅を取らない。つまり、相撲観戦する際に持ち運びするうえで大変便利なのだ。 この名鑑欲しさに購入した月刊相撲を眺めていると、デーモン閣下と照ノ富士の対談や山根千佳さんと能町みね子さんの対談など、気になる特集が組まれていることに気付く。 ......続きを読む»

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スポーツライター:西尾克洋が運営しております。相撲などのスポーツライティング、コラム、企画構成など手広く承っております。お気軽にお問合せ下さい。

【過去のお仕事】
・日本テレビ「超問!真実か?ウソか?」(2017年6月)
・テレビ朝日「サンデーステーション」(2017年5月)
・スポーツナビコラム:西岩親方インタビュー(2016年3月)
・現代ビジネス(2017年2月)
・ビジネスジャーナル(2017年9月)
・週刊Flash(2017年1月)
・Palm Magazine(2010年)
・大相撲ぴあ(2015年12月)
・静岡新聞(2015年10月)
・SBSラジオ(2017年3月)
 への寄稿など多数。

【Mail】
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*はアットマークです。

【Ustream】
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(10月24日現在)

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