幕下相撲の知られざる世界

月別アーカイブ :2013年11月

豪栄道・栃煌山対策が整えば、横綱昇進? この1年の稀勢の里の成長と課題をデータから考える。

この1年の相撲を振り返る。 白鵬の「巨人 大鵬 卵焼き」をも凌駕する圧倒的な強さ。 遠藤、大砂嵐の台頭。 雅山・高見盛の引退による、一つの時代の終焉。 そして何よりも、稀勢の里の成長と落胆。 強過ぎる白鵬の存在感が有り過ぎて、 時代が動かないままここ数年が過ぎているのだが、 日馬富士と共にワンマッチではその時で 勝負の趨勢が変わるほどの存在に成長した。 しかし、精神......続きを読む»

稀勢の里と白鵬の一番で見られた万歳。これからの大相撲の応援とは、どうあるべきなのだろうか?

14日目。 稀勢の里と白鵬の一番。 田町で17時頃まで研修だった私は、 丁度山手線の中で彼らの仕切りを観て、 新宿駅の構内で更新が途絶えるUstream配信に 業を煮やしながら釘付けになっていた。 塩を撒いた後で映像が止まり、 早くしろ!とイライラしていたその後、 土俵際の二人は投げの打ち合いをしていた。 そして、稀勢の里の二枚腰が出て、白鵬に勝利していた。 後で......続きを読む»

豪栄道が直面した、大関獲りの厳しさ。常に2桁勝利を求められる鶴竜と比較し、大関の凄さを知る。

豪栄道の大関獲りは、厳しい結果に終わった。 厳しい時代を生き抜き、27歳の今ようやく掴んだチャンスだったが、 今場所は中盤戦での崩れが顕著だった。 稀勢の里には勝ったが、稀勢の里の焦りと 首投げが一致したことが要因の、いわゆる 「勝ちに不思議の勝ち有り」という内容だったことは否めない。 2場所の通算勝利は、19勝。 13勝して初めて議論の対象になるという状況である。 だか......続きを読む»

大関として前人未到の境地に達した稀勢の里。今場所達成した大関史上初の2記録を、歴代横綱と比較する。

稀勢の里が、13勝2敗で九州場所を終えた。 ここ数場所は高いレベルで安定している稀勢の里。 厳しいことは言われているが、実は誰よりも 職責を果たしているのが稀勢の里なのだ。 高いレベルでの安定感と、 優勝争いを毎場所演じること。 この二つこそが、最近の稀勢の里の果たした 大関として誇れる実績である。 もしやと思って、裏付けとなるデータを探してみたところ、 この視点の......続きを読む»

白鵬に勝つ相撲と、鶴竜に確実に勝つ相撲。稀勢の里が見せた、この1年での成長の軌跡を追う。

稀勢の里が13勝2敗で九州場所を終えた。 安美錦と豪栄道に敗れ、全勝の2横綱からは 離されてしまった。 優勝戦線から脱落し、ああ今場所も、と思ったのは 私だけではないと思う。 慎重に行き過ぎた結果、土俵際での粘りを許し、 最後に自滅した安美錦戦。 左を差した後、勝負を焦って前に出て、 逆転の首投げに屈した豪栄道戦。 どちらも、状況判断を誤った結果だった。 このような歯がゆい稀勢の里を見慣れて......続きを読む»

葛藤の末に掴んだ、6度目の優勝。最強横綱を倒すために日馬富士が取った、ハイリスクな決断とは?

日馬富士が6度目の優勝を決めた。 横綱昇進後に不振を極め、事有る度に 批判を受けてきた彼が毎日素晴らしい内容で結果を残し続けた。 遂に白鵬まで破って、文句なしの優勝である。 先日の記事では大鵬北の湖型の横綱相撲からの脱却、 そして安馬の相撲への回帰、ということで 今場所の好調を評した。 出来ない相撲ではなく、自分にしかできない相撲を取ること。 相手に左右されない、スピード相撲。 序盤で流れを......続きを読む»

稀勢の里と白鵬。稀勢の里と日馬富士。気高さと幼さが織り成す「真っ向勝負」とは?

稀勢の里が、2日連続で横綱を撃破した。 絶好調の日馬富士と、今場所危ない場面が 一つもなかった白鵬に対して完勝である。 その後発生した万歳三唱で水を差された、という話題が 相当な不快感を以って伝えられるほど、 余韻に浸りたい勝利だったことは間違いない。 優勝争いに直接的に関与していない状況だったからこそ 稀勢の里はあの相撲が取れたことは間違いない。 5月から、ノンプレッシャーであれば 白鵬とも互......続きを読む»

「稀勢の里が好き」と公言する日馬富士。彼らの対決が非常に噛み合うのには、理由が有る。

「なんで俺こんなに稀勢の里のことが好きなのかな。ゲイかな…。  お互い隠すことなく力と力、心と心を出すことができる」 「一人のファンとして応援している。  あいつ(稀勢の里)の相撲を見るとドキドキする」 何やら穏やかでない言葉が並ぶが、これは決して捏造ではない。 ご存知の方も多いかもしれないが、正真正銘日馬富士のコメントである。 何故かどちらもスポーツニッポンによる記事なので、 記者との信頼関......続きを読む»

遠藤は、まだまだ伸びる余地を残しているのかもしれない。苦戦の前半戦と、逆襲の後半戦を振り返る。

遠藤が、苦しんでいる。 ここ1年の相撲界の希望であり、それ相応の結果を 残し続けてきた遠藤が、遂に試練に直面している。 場所前から怪我の影響で稽古が出来なかったこと、 自己最高位で相手のレベルがかなり向上していること、 そして、周囲の期待によるプレッシャーが有ること。 1年前まで全日本選手権に出ていた遠藤が、 今はこのような状況で相撲を取っている。 どれか一つだけでも相当大変なことだが、遠藤......続きを読む»

得点ランクトップの大久保嘉人が日本代表に選出されないのが、サッカー。怪我をした把瑠都が救済されないのが、相撲。相対評価の種目と絶対評価の種目の違いを考える。

日本代表がベルギーを破った。 ワールドカップでも優勝候補と目される強豪を相手に、 ミスが有りながらも、3点取っての勝利。 テクニックが有りながら、前線でパスをぐるぐる回し続けて いつまで経ってもシュートを打たないサッカーを 永年見てきた世代からすると、この結果に驚くと共に 非常に感慨深い思いである。 しかし、相撲ファン兼新米川崎フロンターレサポーター視点だと 一つ気がかりなことが有る。 そう......続きを読む»

1年間の苦難の末に得たもの。横綱昇進後の日馬富士が打ち立てた、新たな2つの価値観とは?

九州場所も9日目が終わった。 早いものであと6日でこの楽しい日々も 来年までお預けだと思うと寂しい気もするが、 ここ数場所と一つ変化したことが有る。 ここまで全勝が、2名居るのだ。 序盤に無類の強さを見せる白鵬が全勝であることは もはや日常の光景なので、そこは置いておこう。 もう一人の全勝。 これこそが、非日常。 横綱日馬富士が、盤石なのだ。 早い。 荒い。 強い。 松重豊さんの言うと......続きを読む»

松重豊さんを招いての大相撲中継。本当に相撲が大好きな有名人に対して相撲ファンが覚えるシンパシーを考える。

九州場所、中日。 両横綱の全勝ターンや 稀勢の里VS豪栄道の互いに負けられない対決など 見どころが沢山ある一日だったのだが、 もう一つ、今日は相撲以外のところに 大きなポイントが有った。 相撲中継のゲストに来た、松重豊さんである。 相撲好きを公言する有名人は多く、 これまでもゲストに様々な方が来た。 特にデーモン閣下の時の放送は本当に圧巻で、 相撲の内容はあまり覚......続きを読む»

豪栄道が挑む、大関獲り。昇進後2年間の苦悩を知る稀勢の里が伝える、大関の厳しさとは?

九州場所も、7日目まで終わった。 大関獲りが懸かる豪栄道は、ここまで5勝2敗。 両横綱と1大関を残して2敗というのは、 少し厳しい展開である。 例えば今場所10勝5敗だったと仮定すると、 来場所は12勝することが求められる。 12勝というのは、日馬富士でさえなかなか 記録することが出来ない好成績だ。 だが、大関を掴むにはこの状況を打破し、 どうにか11勝を記録することが求められるのである。 3......続きを読む»

豪栄道と吐合。2004年の全日本相撲選手権で対決した両雄の辿った9年間から、相撲を取る意味を考える。

豪栄道が大関獲りに挑む、九州場所。 高校相撲出身で、当時から澤井と影山と言えば 全国にその名を轟かせる存在だった。 豊作として知られる昭和61年世代で 高校横綱だったのだから、若くして時代をリードする 存在だったと言えるだろう。 その実力が当時から突出したものだったエピソードとして 2004年の全日本相撲選手権大会での出来事が挙げられる。 学生やアマチュア力士が絶対的優位......続きを読む»

空席が目立つ九州場所。神奈川県民として寂しさの中に感じる、羨ましさの正体とは?

2大関の休場で始まった九州場所。 稀勢の里も鶴竜も土がつき、 三役の力士もエンジンが掛からない。 大関獲りが懸かる豪栄道と復活を期す日馬富士は 今のところ順調なのだが、 足が滑る、怪我が多いなど、少しネガティブな印象を 抱きやすい状態であることは否めない。 そして、その空気を作っているのが、空席が多いこと。 空席というのは怖いもので、ただ席が空いているという 印象を抱くだけでなく、心理的にもど......続きを読む»

春日山部屋の危機に、川崎フロンターレとの絆に感銘を受けた私が思う。

春日山部屋が、危機を迎えている。 何がどう危機なのか、様々な情報が入ってきている。 ただ正直なところ、私は誰が悪いのか、 何が問題なのか、そうしたことは一切興味が無い。 私は一相撲ファンで、ひとつの相撲部屋という意識しかなかったが、 国技館に来ていた川崎フロンターレのファンの方の観戦姿勢に 感銘を受けて、それ以来フロンターレの試合にも足を運んでいる。 相撲部屋とサッカーチームが長い時間を掛けて......続きを読む»

豪栄道は、運だけで大関獲りを引き寄せた力士ではない。今こそ実力伯仲の時代を生き抜いた、彼の意地を見よ。

先場所、豪栄道は11勝で大関獲りの権利を得た。 相撲内容が充実していたこともさることながら、 白鵬が魅せる相撲へシフトしていたこと、 稀勢の里が翌日の白鵬戦に向けて極度の緊張状態だったことも 作用して、この二つの関門を突破することが出来た。 それ故に私は場所終了後に豪栄道の11勝は 運による要素も有ったために、 残り2場所は更にレベルアップする必要が有る、 ということを書いた。 勿論、こうした......続きを読む»

実力者の不振と不在が意味するもの。優勝のボーダーラインが上がると、白鵬の対抗馬になるのは誰か。

琴奨菊が本日の取組の最中に負傷した。 実は今場所星を伸ばすのではないか?と予測を立てており、 そのことも含めて一つ記事を書くはずだった彼は、 あの尋常ではない痛がり方を思えば、この後の13日間 出場するにしても苦戦は免れられないところだろう。 鶴竜は良くも悪くも鶴竜で、 大きく星を伸ばすこともあまり無い反面で 本当に苦労して勝ち越すこともあまり無い。 現在の琴欧洲は残念ながら成績的にも 豪栄道......続きを読む»

白鵬を止めるのは、平幕力士という仮説。平幕優勝に必要な条件と、候補者を考える。

前回の記事で、白鵬の凄さを味わおうという趣旨のことを言ったのだが、 私としたことか少しばかり魔が差して、 今日の出社時に「果たして誰なら、白鵬を止められるのか?」 ということを考えた。 白鵬を正面から倒せる力士は、今のところ 日馬富士と稀勢の里しか地球上に存在しない。 だが、日馬富士は足首の不調に加えて 横綱のプレッシャーが悪い方に作用しており、 また世間の求める横綱像が彼を......続きを読む»

改めて検証する、白鵬の凄さ。強大なライバル、鋼の肉体、そして突出した持続力、とは?

九州場所が始まる。 見どころは?といろんな方から聞かれるが、 大砂嵐の新入幕や手負いの遠藤、真の試練に向き合う豪栄道に 安定勢力となった稀勢の里の更なる飛躍など、 力士の数だけポイントは有る。 だが、まことに残念ながらその争点として 優勝争いという言葉は間違っても出てこない。 日本に居た時のイチローの首位打者、 羽生善治のタイトル防衛、 白鵬の突出度はそんな次元なのであ......続きを読む»

2年で変わる、勢力図。十両以上の力士は果たしてどれだけ入れ替わったのだろうか?

九州場所の番付をふと眺める。 特に私にとって一番目に留まるポイントは 幕下上位と十両下位である。 肥後ノ城の十両昇進に目を細めながらも 幕下に目をやると、贔屓にしてきた北磻磨や 隆の山の名前が居心地悪そうにしている。 彼らは決して今までと比べて、相撲の内容が悪くなったわけではない。 彼らだけではない。 かつては十両を務めた佐田の海も、荒鷲も、鬼嵐も、磋牙司も、千昇も。 質が......続きを読む»

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スポーツライター:西尾克洋が運営しております。相撲などのスポーツライティング、コラム、企画構成など手広く承っております。お気軽にお問合せ下さい。

【過去のお仕事】
・日本テレビ「超問!真実か?ウソか?」(2017年6月)
・テレビ朝日「サンデーステーション」(2017年5月)
・スポーツナビコラム:西岩親方インタビュー(2016年3月)
・現代ビジネス(2017年2月)
・ビジネスジャーナル(2017年9月)
・週刊Flash(2017年1月)
・Palm Magazine(2010年)
・大相撲ぴあ(2015年12月)
・静岡新聞(2015年10月)
・SBSラジオ(2017年3月)
 への寄稿など多数。

【Mail】
makushitasumo*gmail.com
*はアットマークです。

【Ustream】
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(10月15日現在)

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