幕下相撲の知られざる世界

データ検証

大関として前人未到の境地に達した稀勢の里。今場所達成した大関史上初の2記録を、歴代横綱と比較する。

稀勢の里が、13勝2敗で九州場所を終えた。 ここ数場所は高いレベルで安定している稀勢の里。 厳しいことは言われているが、実は誰よりも 職責を果たしているのが稀勢の里なのだ。 高いレベルでの安定感と、 優勝争いを毎場所演じること。 この二つこそが、最近の稀勢の里の果たした 大関として誇れる実績である。 もしやと思って、裏付けとなるデータを探してみたところ、 この視点の......続きを読む»

改めて検証する、白鵬の凄さ。強大なライバル、鋼の肉体、そして突出した持続力、とは?

九州場所が始まる。 見どころは?といろんな方から聞かれるが、 大砂嵐の新入幕や手負いの遠藤、真の試練に向き合う豪栄道に 安定勢力となった稀勢の里の更なる飛躍など、 力士の数だけポイントは有る。 だが、まことに残念ながらその争点として 優勝争いという言葉は間違っても出てこない。 日本に居た時のイチローの首位打者、 羽生善治のタイトル防衛、 白鵬の突出度はそんな次元なのであ......続きを読む»

2年で変わる、勢力図。十両以上の力士は果たしてどれだけ入れ替わったのだろうか?

九州場所の番付をふと眺める。 特に私にとって一番目に留まるポイントは 幕下上位と十両下位である。 肥後ノ城の十両昇進に目を細めながらも 幕下に目をやると、贔屓にしてきた北磻磨や 隆の山の名前が居心地悪そうにしている。 彼らは決して今までと比べて、相撲の内容が悪くなったわけではない。 彼らだけではない。 かつては十両を務めた佐田の海も、荒鷲も、鬼嵐も、磋牙司も、千昇も。 質が......続きを読む»

イチンノロブ湊部屋入り。幕下力士を圧倒するこの逸材の現状を過去の力士を比較し、今後を予想する。

鳥取城北高校出身で、現在同校でコーチを務める アルタンホヤグ・イチンノロブの湊部屋入りが決定した。 獲得した高校タイトルは5個。 そして全日本実業団選手権では個人優勝。 若干二十歳。 アマチュア界ではその名を轟かせるスーパーエリートである。 先日の貴乃花部屋らとのプロアマ混合トーナメントでは 藤本や松本、そして天津を破り優勝を決めている。 アマチュアでこれだけの実績が有る......続きを読む»

幕内は、白鵬ら上位総当たりとそれ以外とで相撲の質が異なる。歪な構造が生み出す、大相撲の魅力。

先日、遠藤の実力は、幕内で言えばどの辺に位置しているか? というエントリーを書いた。 三役の常連である、栃煌山には敵わない。 だが、旭天鵬などには勝利している。 対戦成績から類推すると、 「上位総当たりの番付に度々顔を出す力士とは  今のところ勝負になるレベル」 であるとの結論が出た。 ここで一つ、明確なラインとして出てきたのが 「上位総当たり」というキーワードであ......続きを読む»

相撲ブームは、人を育てられなかった。その他の競技のブームから透けて見える、ブームと成果の相関関係とは?

あまり説明する機会は無かったのだが、 私は33歳である。 世間で言うところの松坂世代であり、 野球でもサッカーでもそろそろ体力の限界で 引退する選手が出てくる年頃である。 翻って相撲はどうかと言うと、 同年代の主力力士たちは軒並み引退している。 朝青龍。 普天王。 黒海。 実はこの世代、一番番付が上なのが 幕下上位の大雷童という状況なのだ。 実際、上記の3......続きを読む»

把瑠都の早期引退に見る、「巨漢力士29歳限界説」とは?

すこし古い話だが、把瑠都が引退した。 豪快な取り口に加えて温和で且つユーモアの有る 稀有な人柄の持ち主だった把瑠都の引退は 相撲界の大いなる損失で、誰もが彼の引退を惜しんだ。 かく言う私もその一人で、多分に漏れず 白鵬が衰えたとしたら、その後の相撲界は 把瑠都が引っ張っていくものだと信じて疑わなかった。 だが、白鵬は優勝を重ね、1年半前に幕内総合優勝を飾り 全盛期を迎えた......続きを読む»

高安は横綱大関相手に通用する力士なのか?過去2年の上位との成績を比較して考える。

新番付が発表された。 遠藤のデビュー3場所での幕内昇進、 若三勝改め照ノ富士と千代丸の十両昇進。 加えて幕下上位の「鬼の棲家」っぷり。 今場所も見どころが満載。 2週間を切って、思いを馳せるだけでも十分に楽しめる。 まだ始まっていないからこその楽しみ。 さて、そんなわけで私が今場所注目しているのは 高安である。 平成生まれ初の三役力士。 スケールの大きな相撲っぷり......続きを読む»

日馬富士の好不調は、序盤の成績がカギを握る。序盤の成績と過去の黒星から、今後の星を占う

5月場所の開催まで日が有るが、 気が早いもので場所を前に様々なニュースが 紙面を賑わせている。 特に気になるのは 「日馬富士 成績不振だと引退勧告も」 という件である。 メディア側がこうした煽りをすることによって 世論も同調し、横綱審議委員会もここぞとばかりに 渋い顔をして存在感をアピールする。 横綱への苦言というのは誰もが色めき立つ話題なのである。 …当の横綱を除いて。......続きを読む»

最も大関に迫った力士は誰か?個性派力士の中から検証する。後編 part2(完結)

最強大関は誰か?という記事を書いたが、 相撲ファンの中ではそれと同様に盛り上がるトピックが有る。 最も大関に迫った力士は誰か? ということである。 絞り込んだ6力士の中から 大関に迫るのに必要な以下の要素を検証し ランキング化しようと思う。 ◆要因その1:安定感 ・関脇での勝ち越し率 ・関脇在位時通算勝率 ・関脇在位時対関脇以下勝率 ・関脇連続在位場所数 ・関脇返......続きを読む»

最も大関に迫った力士は誰か?個性派力士の中から検証する。後編 part1

最強大関は誰か?という記事を書いたが、 相撲ファンの中ではそれと同様に盛り上がるトピックが有る。 最も大関に迫った力士は誰か? ということである。 大関に成れる力が有りながら、届かなかった。 チャンスは有ったが、逃してしまった。 関脇に長く君臨しながらも、 3場所続けての成績は残せなかった。 関脇在位期間の勝率は大関よりも高いのに、 勝負の1場所でやらかしてしまった。 ......続きを読む»

最も大関に迫った力士は誰か?個性派力士の中から検証する。中編

最も大関に迫った力士は誰か。 大関に成れる力が有りながら、届かなかった。 チャンスは有ったが、逃してしまった。 タラレバが有れば「もしかしたら」と 思わせるだけに、勿体なかった力士。 大関に成っていれば名力士として記憶されていたが 掴み損ねたために個性派として記憶に残る力士。 今回はそんな力士について誰が一番大関に迫ったかを 検証してみたいと思う。 第一条件として「......続きを読む»

最も大関に迫った力士は誰か?個性派力士の中から検証する。前編

最強大関は誰か?という記事を書いたが、 相撲ファンの中ではそれと同様に盛り上がるトピックが有る。 最も大関に迫った力士は誰か? ということである。 大関に成れる力が有りながら、届かなかった。 チャンスは有ったが、逃してしまった。 タラレバが有れば「もしかしたら」と 思わせるだけに、勿体なかった力士。 大関に成っていれば名力士として記憶されていたが 掴み損ねたために個性派......続きを読む»

鶴竜・稀勢の里・琴奨菊・琴欧州に残された、横綱昇進へのタイムリミットはあと何年?

歴代大関ランキングを作ってみて感じたのが、 大関としての旬は、大抵の場合長くて2年というところ。 ここで言う旬というのは、毎場所のように 優勝を争える状態のことを指す。 例えば、朝潮や魁傑のように1場所優秀な成績を残す というのは体調と状況が整えば可能なのことなのだが 継続するとなるとそうはいかない。 各力士へのコメントからも分かるように、 多くの力士の旬は昇進直後、ないしは......続きを読む»

史上最強の大関は誰か?歴代大関ランキング 後編

前回から、歴代大関の中で史上最強は誰か? というテーマを取り上げている。 ■ランクC ・在籍場所が20場所以下且つ12勝以上の場所2回未満 ■ランクB ・2年以内で12勝以上の場所を3回経験していない ・在籍場所が20場所以上もしくは12勝以上の経験あり ■ランクA ・2年以内で12勝以上の場所を3回経験している C⇒B⇒Aの順で強さを判定しているのだが 前回はB......続きを読む»

史上最強の大関は誰か?歴代大関ランキング 中編

前回から、歴代大関の中で史上最強は誰か? というテーマを取り上げている。 ■ランクC ・在籍場所が20場所以下且つ12勝以上の場所2回未満 ■ランクB ・2年以内で12勝以上の場所を3回経験していない ・在籍場所が20場所以上もしくは12勝以上の経験あり ■ランクA ・2年以内で12勝以上の場所を3回経験している C⇒B⇒Aの順で強さを判定しているのだが 前回はC......続きを読む»

史上最強の大関は誰か?歴代大関ランキング 前編

史上最強の大関は誰か? 好角家の間ではよく話題になるトピックである。 各自の思い入れたっぷりに、この話をしていると 1晩では語りつくせぬことになるはずである。 何しろそこには心情的なものが反映されるので、 自身の最強大関こそが最強、として なかなか折れにくい。 しかし、相手も同じような思い入れを抱いているので 何時まで経っても議論は並行線になってしまう。 結局議論に決着......続きを読む»

もう我々は、稀勢の里には期待しない方が良いのか?後編

稀勢の里が叩かれる理由。 他の大関より秀でた成績を挙げているにもかかわらず 鶴竜でも、琴奨菊でもなく、ましてや琴欧洲でもなく 稀勢の里が批判されるのは、数字が理由ではない。 なぜならば、大関なのにより成績が悪い力士は 他にも居るからである。 だからと言って、把瑠都が好調の時代に同じような 批判をされていたかと言えばそうでもない。 だとすると批判される理由は、 「稀勢......続きを読む»

もう我々は、稀勢の里には期待しない方が良いのか?中編

稀勢の里に対する風当たりが強くなっている事に伴い、 そうした批判の正当性を検証すべく、 彼の実績を評価してみようと思う。 大関としての通算成績では、比較的優秀な部類であることは ご理解いただけたと思うので、別のアプローチを用意してみた。 在位からのトータルの成績によって傑出度を測ったが、 今度は一定期間の成績を図ることで安定感を検証する。 そこで、1年間の成績を比較しようと思う......続きを読む»

もう我々は、稀勢の里には期待しない方が良いのか?前編

稀勢の里に対する風当たりが強い。 白鵬があと2日を残して優勝という事態を受けて、 場所として見るべきポイントが無くなったこと。そして 相撲界に漂う閉塞感に対するスケープゴートとして 期待の高い稀勢の里がなかなか結果を残せないことに 不満の声を挙げている、ということだろう。 ここで最近気になるのが、あくまでも私の周囲だけなのだが もう稀勢の里には期待しない、という声が出つつある ......続きを読む»

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スポーツライター:西尾克洋が運営しております。相撲などのスポーツライティング、コラム、企画構成など手広く承っております。お気軽にお問合せ下さい。

【過去のお仕事】
・日本テレビ「超問!真実か?ウソか?」(2017年6月)
・テレビ朝日「サンデーステーション」(2017年5月)
・スポーツナビコラム:西岩親方インタビュー(2016年3月)
・現代ビジネス(2017年2月)
・ビジネスジャーナル(2017年9月)
・週刊Flash(2017年1月)
・Palm Magazine(2010年)
・大相撲ぴあ(2015年12月)
・静岡新聞(2015年10月)
・SBSラジオ(2017年3月)
 への寄稿など多数。

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(11月18日現在)

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