幕下相撲の知られざる世界

データ検証

稀勢の里の綱取りを分けるのは、9日目と10日目である。過去の綱取り失敗事例から、今の稀勢の里の状況を検証してみた。

稀勢の里がここまで7勝1敗で来ている。 理想的とは言わない。優勝争いをするうえで、最強横綱たる白鵬が居るにもかかわらず序盤で1敗してしまったのだから。むしろ白鵬が1敗するという状況の中で、辛くも優勝争いに踏みとどまっていると評した方がいいだろう。 1敗するまでの稀勢の里は理想的な相撲を取っていた。受ける相撲は一つの完成形を見せているようにすら感じさせた。だが、敗れた相撲を含めてこの中盤戦は不安定......続きを読む»

横綱大関が序盤に敗れるのは「だらしない」のか。「中日給金率」で歴代横綱を比較し、検証してみた。

5日目で白鵬、稀勢の里に土がついた。 綱取りという声も掛かる稀勢の里が敗れ、更には全勝が逸ノ城のみという状況の中、荒れる名古屋場所という声も多く聞かれている。 序盤に横綱が敗れる。 綱取りの掛かった大関が敗れる。 横綱大関で全勝が居ない。 確かに最近ではあまり観ない光景だと思う。そして、序盤に星を落とすと「だらしない」と言われる。勝ち続ける白鵬を引き合いに出し、敗れた横綱大関に厳しい声が挙がる......続きを読む»

白鵬休場で改めて考える、日本出身力士優勝の可能性。数値的にも心情的にも期待を寄せられる稀勢の里の凄さとは?

白鵬休場。 言葉を並べてみても、どうにも「白鵬」と「休場」が結び付かない。今日もテレビでこのニュースが報じられ、白鵬の写真と休場という言葉が躍っても、そういうアナウンスが流れても、信じ難いものが有った。結局15時40分になったら例の土俵入りを見せて、2秒で取組を終えて悠然と帰ってくるような気がしていた。 だが、結局白鵬が現れることは無かった。 前代未聞の9月場所が、始まったのだ。 朝青龍引退後......続きを読む»

現役最高齢力士は、旭天鵬ではない!?幕下以下の力士が自らに見切りを付けることの重みを考える。

突然ですが、問題です。 現在現役最高齢の力士は誰でしょう。 ここで旭天鵬と答える方も居るかと思いますが、これは不正解。40歳の旭天鵬は関取最高齢だが、現役最高齢ではない。ちなみに現役力士の中では4位だ。 では、あと3人はどのような力士なのか。立浪部屋の華吹、出羽海部屋の出羽の郷、北の湖部屋の北斗龍がトップ3だ。いずれも学年で言えば昭和45年生まれの世代というのが奇妙なな縁なのだが、彼らの特徴は現......続きを読む»

今一番視聴率が取れる国内スポーツは、相撲である。相撲が変わらずに数字を獲れる理由を今、考える。

今日ツイッターを観ていると、面白いデータを目にした。1月の大相撲14日目の視聴率が、22.1%を記録したというのだ。 大相撲14日目の週の視聴率はこちら それ自体に特に驚きは無いのだが、驚きはそれ以外の視聴率だ。 なんと、サッカーアジアカップよりも、錦織圭の全豪オープンよりも数字が高いのである。 今日本で一番数字が取れるコンテンツはサッカー日本代表だと認識していた私にとって驚き以外の何物でもなか......続きを読む»

「次の九重部屋はどこだ?」次代の大相撲を牽引する部屋を予想する。第二回:「今後も活躍が期待される、伝統の部屋」編 その1

何が起きてもおかしくない、最近の大相撲。 モンゴル新時代と日本の新時代が台頭し、 旧世代がそれに対抗する形で対戦が盛り上がる。 そして、観客が熱狂する。 現在の大相撲を取り巻く状況は、このようなところである。 さて、気になるのは「次に何が起こるのか」。 力士の一人一人の成長は難しいかもしれないが、 各部屋が戦略的に育成を行っていることを考慮すると どこの部屋が次代を担うかは予測可能かもしれない。......続きを読む»

「次の九重部屋はどこだ?」次代の大相撲を牽引する部屋を予想する。第一回:伊勢ヶ濱部屋編

遠藤、千代鳳、大砂嵐、照ノ富士、逸ノ城ら、新世代の台頭。 琴欧洲、阿覧の引退。 鶴竜、豪栄道の昇進。 そして、大相撲ブーム。 この1年余りで起きた出来事を羅列したが、 相撲界の劇的な変化を、私は予想だにしていなかった。 以前、相撲界は2年先が闇という記事を書き、 その時の記事はこちら 阿武咲の幕内昇進も、遠藤の大関昇進も、そして稀勢の里の横綱昇進も 何が起きても驚かないと書いたが、 阿武咲の幕内......続きを読む»

「相撲界は2年先が闇」はもう古い?今の十両は、かつての幕内下位?激化しつつある競争を、昨年の番付と比較して考える。

昨日名古屋場所を観戦してきたのだが、 当然のように朝から可能な限り目を通してきた。 大熱戦は少なかった、という意見も多かったが 初日とはそんなものではないだろうかとも感じた。 むしろ初日の取組がどのような影響をもたらすのか、 そこからどのように修正するのか、 15日をトータルで観た時に鍵となるのが 序盤戦なのではないかと思うのだ。 さて、初日の取組自体に対する感想については 一つ一つ検証したいと......続きを読む»

大相撲夏場所で17年ぶりの平日大入り。では、17年前とはどのような状況だったのかを検証し、人気の維持には何が必要かを考える。

6日目と9日目に国技館で大入りが出た。 平日での大入りは実に17年ぶりで、 ここまで人気が回復しているのかと驚かされる。 かく言う私も昨日は国技館に足を運び、 あまりの疲れに30分程度ウトウトしていたのだが 目が覚めた後で周囲を見ると観客がかなり増えていた。 これは来場所は大入りになるなぁ、凄いなぁなどと思っていたら、 既に大入りが出ていた、ということが有った。 一時の不......続きを読む»

鶴竜横綱昇進。双羽黒以前の昇進基準への回帰から見えた、幻の横綱の存在。果たしてそれは誰なのか。

早いもので、大阪場所が終わってから20日余り経過した。 年度末と年度始が重なり、更新が遅れてしまったが 色々とトピックには事欠かない。 場所後で一番の話題は、鶴竜横綱昇進だ。 大阪場所での充実ぶりは本当に素晴らしく そこには異論は無い。 意見が別れるのは、昇進の是非である。 暗黙の基準として採用してきた二場所連続優勝ではなく 今このラインに戻したということついては異を唱え......続きを読む»

モンゴル時代は続くのか。三横綱が独占する栄華と、その他の力士の実情。そして数年後に迫った大問題とは?

先日Ustreamで動画配信をした際に、 相方のSearch net boxさんが 「モンゴル時代は続くのか」 というプレゼンテーションを行った。 朝青龍が横綱になって以降 上位の番付にはモンゴル人が君臨しており その傾向は10年余り続いている。 だが、実は鶴竜以降の入門力士の中で 三役昇進したモンゴル人力士は、時天空ただ一人なのだ。 更に言えば鶴竜よりも年下の......続きを読む»

幕内上位に23歳以下の若手力士が居ないのは、稀に見る異常事態。その理由とは?

「幕内の中で、最年少の力士は誰でしょうか。  そして、何歳でしょうか。」 この質問に対して即答できる方がどれほど居るか、 私には想像が付かないが、それほど多くはないと思う。 ちなみに正解は千代鳳の21歳。 次点は大砂嵐、琴勇輝の22歳。 そして23歳の高安、舛ノ山、遠藤と続く。 彼らを見て、気付くことは無いだろうか? 三役に定着した力士が、今のところ居ないのだ。 例......続きを読む»

琴欧洲の挑戦。大関復帰のためには一体誰に勝たねばならないのか?力士をグルーピングして考える。

琴欧洲が大関復帰を賭けて取組を進めている。 一度陥落した力士が復帰するのは大変難しく、 それは過去に4例しかないことからも明らかである。 特に、過去の4例に関しても後の横綱三重ノ海や 昇進したての武双山など、活力を残している力士という傾向であり、 全盛期の相撲を取れることがそもそもの条件となる。 過去3年で2桁勝利が3回という琴欧洲。 これだけを考えると2桁勝利を挙げられる......続きを読む»

柏戸は大鵬と並び称するべき存在か?日馬富士は横綱として合格点か?過去の横綱の成績から、横綱としての合格ラインを改めて考える。

今年もあと4日である。 今年亡くなった著名人の方の特集を目にする機会も多く、 その中で大鵬というのは一際目を惹く存在である。 大鵬と言えば、柏戸との柏鵬時代を築いたことで 有名なのだが、大鵬の32回の優勝と比較すると 柏戸の5回というのは、並び称するには 成績的には無理があると言わざるを得ない。 それほど大鵬が凄かった、ということを 逆説的に語ることになるのかもしれない。......続きを読む»

遠藤や大砂嵐達に牙を剥く、大相撲の刺客達。今改めて、幕内中位~下位の凄さを考える。

ここ2年で出てきた、エリート力士。 常幸龍。 千代大龍。 大砂嵐。 そして、遠藤。 彼らは凄い勢いで番付を駆け上がり、 我々に鮮烈な印象を残した。 だが、彼らはかつての輪島や武双山、雅山のような 道を渡ってきたわけではない。 覚えている人は覚えているかもしれないが、 一つの共通点が有る。 そう。 初めて負け越した地位が、非常に似通っているのである。 千代......続きを読む»

序盤の敗戦が、運命を決める。稀勢の里の綱取りについて、過去の失敗事例から対策を考える。

初場所の見どころは、何と言っても稀勢の里の綱取りである。 優勝していないのに綱取り、ということについては 意見の別れるところではあると思う。 日馬富士に対する辛辣さとは対照的に、 稀勢の里に対しては甘いという声も聞く。 そもそも2場所連続優勝という、目安の基準も 双羽黒の失敗から言われ出したことであって 柏戸以降大乃国までの16力士については 実に10力士が綱取り場所で優勝し......続きを読む»

白鵬・日馬富士・鶴竜以降のモンゴル人力士は、三役に定着できていない?1999年以降の番付別外国人力士数を分析し、その品質を探る。

外国人力士が強いと言われて久しい。 白鵬、日馬富士、鶴竜。 確かに上位の力士は、外国人力士である。 彼らが非常に強いことは、間違いない。 今後も外国人力士の存在から日本人力士は 逃れられないだろう。 外国人力士が上位を占めるという番付に慣れ過ぎて、 国籍で相撲を語ること自体が野暮なことのように思えるが、 私は一つ、懸念していることが有る。 最近の外国人力士は、小粒に......続きを読む»

関取に成れるのは、学生横綱クラスだけ?ここ数年で入門した学生相撲出身力士の現状を探る。

学生相撲出身力士が、番付上位に顔を覗かせている。 番付の上位には、大学での相撲を経験している力士が 非常に多いように思う。 妙義龍に松鳳山、遠藤に千代大龍。 中卒叩き上げや外国人力士など、力士のバックボーンによって それぞれ異なる色を出すものだが、学生相撲出身力士もまた 明確な色を持っている。 そして、その色を彼らは発揮している。 言うなれば、巧さ。 上手さではなく、巧......続きを読む»

豪栄道・栃煌山対策が整えば、横綱昇進? この1年の稀勢の里の成長と課題をデータから考える。

この1年の相撲を振り返る。 白鵬の「巨人 大鵬 卵焼き」をも凌駕する圧倒的な強さ。 遠藤、大砂嵐の台頭。 雅山・高見盛の引退による、一つの時代の終焉。 そして何よりも、稀勢の里の成長と落胆。 強過ぎる白鵬の存在感が有り過ぎて、 時代が動かないままここ数年が過ぎているのだが、 日馬富士と共にワンマッチではその時で 勝負の趨勢が変わるほどの存在に成長した。 しかし、精神......続きを読む»

豪栄道が直面した、大関獲りの厳しさ。常に2桁勝利を求められる鶴竜と比較し、大関の凄さを知る。

豪栄道の大関獲りは、厳しい結果に終わった。 厳しい時代を生き抜き、27歳の今ようやく掴んだチャンスだったが、 今場所は中盤戦での崩れが顕著だった。 稀勢の里には勝ったが、稀勢の里の焦りと 首投げが一致したことが要因の、いわゆる 「勝ちに不思議の勝ち有り」という内容だったことは否めない。 2場所の通算勝利は、19勝。 13勝して初めて議論の対象になるという状況である。 だか......続きを読む»

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スポーツライター:西尾克洋が運営しております。相撲などのスポーツライティング、コラム、企画構成など手広く承っております。お気軽にお問合せ下さい。

【過去のお仕事】
・日本テレビ「超問!真実か?ウソか?」(2017年6月)
・テレビ朝日「サンデーステーション」(2017年5月)
・スポーツナビコラム:西岩親方インタビュー(2016年3月)
・現代ビジネス(2017年2月)
・ビジネスジャーナル(2017年9月)
・週刊Flash(2017年1月)
・Palm Magazine(2010年)
・大相撲ぴあ(2015年12月)
・静岡新聞(2015年10月)
・SBSラジオ(2017年3月)
 への寄稿など多数。

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(10月18日現在)

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