幕下相撲の知られざる世界

取組速報

首投げで制した大一番。豪栄道の覇道は、小説より奇なり。

嘘だろ!? そんなことが有るのか? テレビを見ながら、私は叫んでいた。 だが、そんなことが現実に起きていた。 言うまでもなく、今日の豪栄道のことだ。 立合で全て決まる一番。 当たり勝ったのは日馬富士。 起こされた豪栄道。 二人の相撲を考えれば、もうこれで決まりか。豪栄道は2日、相当厳しい闘いを強いられる。どうやって切り替えるか。 悲観的な将来が頭を過ったその時、事件は起こった。 豪栄道が......続きを読む»

稀勢の里対豪栄道。敗者なき大一番を制して進む、初優勝の道。

見事な突き放しだった。 左を固めて、突き放す。 中に入れさせない。 完全に稀勢の里の距離だ。 入ろうと試みると、突き放しが待っている。 態勢を崩す。 突き放される。 徐々に後退する。 稀勢の里の流れだ。 稀勢の里は攻め急がない。 かつてであればこの流れだと前に出てくる。 そのまま決められることも有るが、 強引に前に出て、自滅する取組を多く見てきた。 3月からの稀勢の里は、安定しているので ......続きを読む»

「攻めの変化」に生じた迷い。変化すらも期待に変えた逸ノ城が見せた、人間的な弱さの価値を考える。

逸ノ城が、変化で栃煌山に敗れた。 変化に対してあれはダメだ、逃げていては勝てない、 という声が多く、確かにその通りだと思う。 逸ノ城ほどの力士である。 楽をせずに勝つ、大横綱の系譜の相撲が取れる力士なのだ。 ここで小手先の相撲を覚えて小さくまとまってほしくない、 という想いがこの逸材に苦言を呈する結果になっているのは間違いない。 ただ、そういう大きな視点というよりも 感情が先に立つというのは、......続きを読む»

白鵬2敗目。豪栄道・稀勢の里戦の敗戦は、不調なのか偶然なのか。それとも異変なのか。

白鵬が2敗目を喫した。 相手は稀勢の里。 それだけを見ると、それほど意外なことのようには思えない。 稀勢の里と白鵬の対戦成績を考えると、 大波乱という訳ではないし、むしろ 稀勢の里が安定して実力を発揮できるだけに 納得の結果とも言える。 テストで100点と20点を繰り返す稀勢の里が 100点の答案を持ち帰ってきたのだから、 それはこの結果に成る訳である。 問題は、白鵬だ。 稀勢の里に対して勝......続きを読む»

大砂嵐は、カチ上げで白鵬のパンドラの箱を開けなかった。四つに成ることでパンドラの箱を開けたのは、なんと白鵬の方だった。

2横綱を破った大砂嵐が、横綱白鵬と対戦した。 今場所ここまでの話題をさらっている大砂嵐だが、 彼は単に勝ちを重ねているだけではない。 つまり、上位を相手にもカチ上げを奮い、 幕内ムラの秩序を根底から破壊しているのである。 大関稀勢の里を流血させたことは、大きなショックを与えた。 鶴竜も、日馬富士も、大いに頭を悩ませた。 そして鶴竜は交わす相撲を、日馬富士は出させない相撲を取った。 だが、その決......続きを読む»

「優勝に準じた成績」で綱取りを迎えるには、印象的な取組を経る必要が有る。稀勢の里の最大の試練は、千秋楽に有る。

稀勢の里が、12勝2敗で千秋楽を迎える。 今日の取組の結果は、髷に手が掛かっての反則勝ち。 稀勢の里が土俵に落ち、日馬富士は足が残っていた。 そのため、土俵上の結果だけを観てみると 稀勢の里は敗れたような形になった。 これが死に体に対して結果的に指が入った負けであれば 単に運が良かったと言えるのだが、 引いた瞬間から指が入ってしまうと どれほどの影響が有るのか窺い知ることが出......続きを読む»

稀勢の里は、果し合いに来た。白鵬は、勝ちに来た。立ち合いの駆け引きから見えた、両雄の違い。

白鵬対稀勢の里戦。 絶対に外さないと言われている北の湖理事長の 優勝ライン予想によると、今場所は1敗。 つまりは、その仮説を元に考えると事実上の優勝決定戦。 この1年の激しすぎるほど激しい取組の数々、 そして予想を上回る攻防の数々に、 今場所もまた、そうしたものを期待した。 カチ上げ。 張り差し。 流血。 万歳。 相撲であって相撲でない。 総合格闘技を彷彿とさ......続きを読む»

鶴竜の横綱昇進はゴールではない。キラー白鵬との闘いという、茨の道の始まりである。

鶴竜が初優勝。 そして横綱昇進を決定的なものとした。 紆余曲折を経て、プレッシャーが掛かる中 素晴らしい相撲をこの2場所取り続け、 最高の結果を出したことは本当に凄いことだと思う。 そして、彼はワンチャンスをモノにした。 輝かしい未来を見る方も居るだろうが、 これはこれから先の苦難の道の始まりだ。 まず、これから先は10勝でも許されない。 11勝でもものたりないと言われ......続きを読む»

白鵬は、キラー白鵬ではなかった。鶴竜は、裏鶴竜だった。勝負を分けた、覚悟の差。

鶴竜が、白鵬に勝った。 鶴竜は、土俵人生の中で最高の相撲だったことは間違いない。 何故なら、今日の鶴竜は我々が知っている鶴竜ではなかったからだ。 立ち会い。 低い位置からフルパワーの張り手を白鵬の顔面にぶちかます。 身長差が有るので、自然とこの一発はアッパーカットになる。 私はまずこの一撃に言葉を失った。 流れを持った鶴竜は、後手になる白鵬を尻目に先手を取り続ける。 ......続きを読む»

鶴竜は、白鵬と勝負するスタートラインに立った。白鵬は、遂に鶴竜を潰しに来た。怖い白鵬は、やはり強かった。

先ほどの取組を観ていただろうか。 鶴竜は、今場所取り続けてきた当たり前の相撲を取り切った。 白鵬は、ここ一番で張り手を出して、隙を与えてしまった。 鶴竜の普段通りの相撲が、白鵬の隙を突く形となり、 鶴竜が勝利した。 鶴竜はこの一世一代の大一番に呑まれなかった。 白鵬に勝った、というより自分に勝った一番だった。 白鵬に敗れる力士の多くは、普段着の相撲を取れない。 つまり、鶴......続きを読む»

【取組速報】2011年7月場所 吐合 7日目(VS 熊谷)

負け越しが確定した吐合。 しかし負け越しが決まったからと言って 気持ちを切らせているわけにはいかない。 そう。 4敗と5敗とでは雲泥の差なのだ。 基本的に同じ星同士が対決するので、 成績が悪い者の数は少ない。 つまり、5敗する力士はあまり居ないので 次の場所では「え?」というくらい番付が落ちてしまう。 ...続きを読む»

【取組速報】2011年7月場所 吐合 6日目(VS 竜電)

2勝3敗と後が無い吐合。 連勝しなくては4敗では幕下24枚目、 5敗では30枚目辺りまで落ちることが濃厚である。 18枚目というのもかなり微妙な位置ではあるが、 更に落ちてしまうと十両が見える位置まで 復帰するのにヘタすりゃ半年掛かるという 2番の結果次第で相当な ハードモードに 突入することが義務付けられてしまうのである。 そんな訳で今回の相手は竜電。 ...続きを読む»

【取組速報】2011年7月場所 吐合 5日目(VS 大雷童)

連勝で2勝2敗のタイに戻し、 負け越し濃厚のところから生還した吐合。 吐合が泥臭く(恐らく)勝ちを拾い、 死屍を喰らい、激しい生存競争の中 食物連鎖の踏み台となることを 拒絶し続ける中で、何と 東龍 VS 希帆ノ海 碧天 VS 慶 という 吐合を通り過ぎた男達の 仁義無き戦いが繰り広げられていた。 今回の敵は大雷童。 ...続きを読む»

【取組速報】2011年7月場所 吐合 4日目(VS 慶 )

中日8日目。 大相撲も吐合も中間地点を迎えた。 3日目に初勝利することで、 当面の目標たる勝ち越しに望みを繋いだ吐合。 基本的にオーソドックスで何でも対応できるスタイルなので、 トータルで勝負するタイプには強いが、 運動能力や野性味など、6角形にすると いびつな形になるタイプにはめっぽう弱い。 それ故モンゴル人との相性が悪く、 叩き上げの実力派といい勝負をするのだ。 ......続きを読む»

【取組速報】2011年7月場所 吐合 3日目(VS 碧天 )

当ブログ開設から早くも1週間が経過。 吐合の謎の真相に迫るべく、 彼の過去について暴いてはみたものの、 悲しいことに本人の調子が上がらない。 全7番の中で早々に2連敗。 番付を上げるには4勝以上が必要。 つまり、もう負けられないわけである。 テレ朝のサッカー はいつだって負けられないと煽っているが、 幕下の相撲は前提として既に毎回負けられない戦いである。 ...続きを読む»

【取組速報】2011年7月場所 吐合 2日目(VS 希帆ノ海 )

吐合速報2日目。 初日に敗れた吐合は、幕下以下の特徴で 同じ成績同士で対戦相手が決定するため、 今回の対戦相手は必然的に0勝1敗となる。 今日の相手は、希帆ノ海。 ...続きを読む»

【取組速報】2011年7月場所 吐合 初日(VS 東龍 )

さて、名古屋場所2日目。 吐合登場! これまで散々吐合とは何者か? という謎掛けを一つ一つ解いてきたわけだが、 その戦いぶりを目撃する時が来たわけである。 ...続きを読む»

ブロガープロフィール

profile-iconnihiljapk

スポーツライター:西尾克洋が運営しております。相撲などのスポーツライティング、コラム、企画構成など手広く承っております。お気軽にお問合せ下さい。

【過去のお仕事】
・日本テレビ「超問!真実か?ウソか?」(2017年6月)
・テレビ朝日「サンデーステーション」(2017年5月)
・フジテレビ「グッディ」(2017年11月)
・TokyoFM「高橋みなみの、これから何する?」(2017年11月)
・スポーツナビコラム:西岩親方インタビュー(2016年3月)
・現代ビジネス(2017年2月)
・ビジネスジャーナル(2017年9月)
・オピニオンサイトiRONNA(2017年11月)
・週刊Flash(2017年1月)
・Palm Magazine(2010年)
・大相撲ぴあ(2015年12月)
・静岡新聞(2015年10月)
・SBSラジオ(2017年3月)
 への寄稿など多数。

【Mail】
makushitasumo*gmail.com
*はアットマークです。

【Ustream】
http://www.ustream.tv/channel/makusearch
  • 昨日のページビュー:1328
  • 累計のページビュー:13502579

(12月15日現在)

ブログトップへ

このブログの記事ランキング

  1. デーモン閣下の白鵬への問題提議。何故閣下だけがこの損な役割を引き受けられるのか?その根底に有る、相撲に対する想いとは?
  2. 序ノ口力士:服部桜の3度に亘る敗退行為に、深い悲しみを覚える。
  3. 史上最強の大関は誰か?歴代大関ランキング 後編
  4. 遠藤の新四股名が決定!「清水川」。この四股名が優れている理由とは?
  5. 土俵態度が物議を醸す白鵬。偉大過ぎる人間:白鵬の影が批判を許さぬ今、横綱審議委員会の真価が問われる。
  6. 琴欧洲の短期間での衰えは、肉体的なものだけではない。引退前に大砂嵐との対戦を希望する理由とは?
  7. 日馬富士への問題発言に見る、守屋氏が横綱審議委員に相応しくない理由。
  8. 稀勢の里は、麻薬だ。
  9. 舞の海さんの排外発言騒動。しかし、実は直後に真逆の発言をしている。どちらが真意か。各自観て判断頂きたい。
  10. 照ノ富士の変化と差別を結びつける前に、考えて欲しいこと。

月別アーカイブ

2017
12
11
10
09
07
05
03
02
01
2016
12
11
10
09
08
07
05
04
03
02
01
2015
12
11
10
09
08
07
06
05
03
02
01
2014
12
11
10
09
08
07
06
05
04
03
02
01
2013
12
11
10
09
08
07
06
05
04
03
02
01
2012
12
11
10
09
08
07
06
05
03
02
01
2011
12
11
10
09
08
07

このブログを検索

スポーツナビ+

アクセスランキング2017年12月15日更新

アクセスランキング一覧を見る

お知らせ

rss