幕下相撲の知られざる世界

最新相撲事情考察

波乱の9月場所で私が平幕優勝を期待し、恐れる理由。

9日目終了。 優勝争いのトップは、豪栄道。 2敗で阿武咲を始めとする平幕力士が続く。 日馬富士は、3敗だ。 何が起きるか、全く分からない。 あと6日間で、どのようなドラマが待ち受けているのか。 楽しみで、怖い。 終盤戦に稀勢の里が勝負弱さを見せるのではないかと不安に思ったことは、星の数ほどある。相撲を観ていて怖さを覚えるのは、期待と裏返しの結末がちらついた時だ。だが、今回の怖さというのは意味合......続きを読む»

優勝候補:全員。3横綱不在で予測不能な9月場所を、楽しもう。

稀勢の里が、居ない。 鶴竜が、居ない。 そして、白鵬が居ない。 9月場所は、始まる前から残念なことが相次いでいる。懸賞金も200本取り下げられるという。致し方ないことだ。近年の大相撲を支えてきた3横綱が居ないのだから。 彼らの相撲を観られないのは残念としか言いようがない。左手一本で吹き飛ばす稀勢の里の相撲も、前捌きで勝負を決める鶴竜の相撲も、物議は醸すがカチ上げで圧倒する白鵬の相撲も観られないの......続きを読む»

最下層だけど、最下層じゃない。2017年の序ノ口の知られざる世界。

先日トークライブ「幕内相撲の知ってるつもり!?」を開催した時のこと。 ブログにも配信にも乗せられないようなトークライブでしか話せない内容に特化しているので、満員の会場は盛り上がるのだが、いつもながら私が一番楽しんでいた。 大関や大卒力士について触れてはいけないデータを元に客観的事実を述べる。事実を話すことが一番残酷なことだということを思い知る結果となったわけだ。次回は9月下旬に開催するので、今回......続きを読む»

稽古場での強さと本場所の強さは、異なる。本場所で勝つために必要なものとは?

4年前の稽古総見。 当時稽古を観に行ったことが無かったと記憶しているのだが、幕下以上の大部分の力士が観られるということで心躍らせて馳せ参じた。 その時私は次の関取に成れそうな力士は誰なのか、稽古場の様子から予想してみようと考えていた。 申し合いでは勝った力士が残り、勝負が着いた後で手を挙げた力士の中から残った力士が指名する。つまり、連勝が続けば土俵に残り続けることになる。 とはいえ、幕下は実......続きを読む»

稽古総見欠席騒動に思う。稀勢の里狂想曲に振り回されるな。

無断欠席。 そしてその真相は、親方の連絡ミス。 ただ、それだけの話だ。 しかもそれは、本番でも巡業でもない。 稽古総見での出来事だ。 だが、稽古総見の後で無断欠席という活字が踊った。そして真相が明らかになると、今度は連絡ミスという活字が踊った。稀勢の里という名前と共に。 あの稽古総見に行った方なら分かると思うが、カメラと音声機材を抱えた報道関係者があの日の国技館には駆けつけていた。通りかかる人......続きを読む»

何故若手力士は、四つ相撲を取らないのか。後編

最近の相撲を観て思うこと。それは、 四つ相撲を取る力士が激減しているということだ。 前を捌いての速攻もいい。 きっぷの良い突き押しも好きだ。 だが、コンディションに左右されるのがスピード相撲の特徴だ。逆に、相撲の流れの中で逆転の機会が多く残されているので、成績が安定しやすいのが四つ相撲の特徴と言えるだろう。怪我も相対的に少ないので、15日をトータルで見た時の安定感もさることながら数年先を見据えた......続きを読む»

何故若手力士は、四つ相撲を取らないのか。前編

最近の相撲は、速い。 速くて、強い。 力士達の平均体重が上がっているという事実を耳にすると、相手の攻撃を防ぐための増量かと理解しがちだ。それはある意味正解であり、もう一つの側面を見落としていることになる。 体重の増加は、体格の良い力士に当たり負けないというディフェンシブな意味合いも有るのだが、スピードを殺さずに体を増やそうとするため、攻撃力が上がるのだ。 最近の相撲は、スピードがモノを言う。 ......続きを読む»

大相撲のライバルが、過去の大相撲である理由。

先日朝活講師を務めたときのこと。 相撲にそれほど興味が無い方からディープなファンの方まで、実に多種多様な方が参加されていたのだが、そういう中で「あなたの考える史上最強力士は誰か」というテーマについて各自に語っていただいた。 日本人であれば、これまでの人生の中で何かしらの相撲的体験は経ている。好きの度合いは異なるが、異なるからこそ見方が異なる。「最強」を「最狂」と捉える方も居ればパラレルワールドと......続きを読む»

2016年の全国学生相撲選手権の知られざる世界。後編

2016年の全国学生相撲選手権、団体戦。 早稲田大学と、法政大学。 相見える両校。 二校ともプロを輩出するような学校ではない。居たとしてもそれは例外と言っていいだろう。つまり彼らの相撲は、アマチュア界で頂点を目指すのとは少し意味合いが異なるのである。 縁あって私は両校共に稽古を観た経験がある。その稽古はかなりハードなものだ。高校時代から実績を残し、相撲で進学を決めている選手ばかりなので、稽古の......続きを読む»

高砂部屋と、平塚。夏合宿の持つ意味とは?後編

少し前の話になったが、高砂部屋の夏合宿について。 前編はこちら。 平塚での夏合宿は連続20年を超えた。平塚市民は序二段の力士も三段目の力士も知っている。昨今の相撲ブームとは異なる、地域に根付いた相撲がそこにはあった。 相撲は今、地域から消えつつある。かつて相撲が盛んだった青森や北海道でさえ関取が減り、小学生の相撲大会でも上位に来ることはほとんど無い。そういう中、この20年で平塚にとって相撲は......続きを読む»

山根千佳さんが教えてくれたこと。やっぱり相撲は、面白い。

以前「大相撲ぴあ」で相撲アイドル:山根千佳さんのインタビューを担当した時のこと。 私は、敢えて嫌な質問をした。 何故殆ど全ての力士と面識があるのに、わざわざ出待ちするのか?と。 相撲ファンは大きく分けて3種類存在している。力士と接したい人、相撲を斜めから観たい人、そして、相撲を語りたい人だ。山根さんは力士と接したい人であり、私は相撲を語りたい人だ。この分類は横断することも有るので、他の要素を持......続きを読む»

2016年の全日本学生相撲選手権の知られざる世界。中編。

全日本学生相撲選手権。 その名の通り、学生相撲の頂点を競う大会だ。 大相撲で売り出し中の正代も、御嶽海も、北勝富士もこの大会を制している。有望力士の登竜門としての意味合いも備えた大会をだと言えるだろう。トーナメントを勝ち抜くための相撲を経て、彼らは強くなった。次の御嶽海は一体誰なのか。この日は団体戦が行われていたのだが、そんな目で私はこの大会を観ていた。 学生相撲はとにかくテンポが早い。 一番。......続きを読む»

2016年の全国学生相撲選手権の知られざる世界。前編。

11月6日。 私は、両国国技館に足を運んでいた。 大相撲九州場所を1週間後に控えた今、なぜ国技館と思われる方も居るかもしれないが、少し相撲をかじった方であればお分かりかもしれない。そう。全国学生相撲選手権が行われるのだ。 様々な意見は有るが、今の相撲界に於いて学生相撲は重要な位置を占めている。多くの才能が学生相撲を目指し、それを経て角界入りする者も居ればアマチュア相撲を選択する者も居る。大相撲で......続きを読む»

春日山部屋の消滅を、川崎フロンターレサポーターとして残念に思う。

川崎から春日山部屋が、消滅する。 相撲協会は12日に理事会を開き、春日山親方に辞任を勧告した。報道によると年寄名義にまつわる一連の訴訟に加えて、部屋の師匠としての責任を果たしていないとの判断が為されたことから今回の決定に至ったそうである。 春日山親方の回答期限は19日だが、辞任をひっくり返すのは容易なことではない。むしろその道が有れば私が知りたいくらいなのだが、春日山親方が窮地であることは間違い......続きを読む»

さよなら、スージョ。

出勤中にTwitterに目をやる。 ズームインサタデーで相撲女子特集を放映しているそうだ。 最近の相撲人気ぶりと、それに熱狂する女性ファン。内容的にはそんな感じだ。まぁ例の感じの、もう何度見たか分からないような感じの特集である。 言い方は悪いが、何百番煎じだろうか。そんなもの、五木ひろしのモノマネくらいやり尽くされているではないか。五木ひろしは見たことが無かったが、コロッケのモノマネで彼の大半を......続きを読む»

相撲界のハンカチ世代の苦境。幕内不在の危機に思う。

「ハンカチ世代」が全盛期を迎えている。 野球界では大型契約の真っ只中で田中将大がニューヨークヤンキースのエース格を張り、西を見れば前田健太がロサンゼルスドジャースで奮闘している。 日本に目をやると西武ライオンズには安打記録の秋山翔吾が、ソフトババンクホークスにはトリプルスリーの柳田悠岐が、読売ジャイアンツでは坂本勇人がチームの顔として君臨している。 「ハンカチ世代」で検索すると、あの選手もハン......続きを読む»

観客が担う、大相撲の美。白鵬の優勝旗返還を大歓声で迎えた美しき光景に思う。

琴勇輝に対する野次について昨日記事を書いた。 一つの重大な覚悟を決め、ルーティンを捨てた力士に対する酷い仕打ちだと私は感じた。これは、今のファンだからこそ起きることなのだろうか。多様な価値観が許容される今だからこそ、その副作用として発生してしまうものなのだろうか。 だとすれば、これから国技館ではいわゆる相撲の美が失われていくのではないだろうか。相撲の美はいわゆる相撲の雰囲気を誰もが共有し、かくあ......続きを読む»

相撲人気過熱の功罪。規制がもたらすのは秩序か、距離か。

私はその日、6時半に両国国技館に到着していた。 稽古総見のために限りなく始発に近い電車を乗り継ぎ、危うく普段どおり飯田橋で降りそうになりながらもどうにか乗り過ごさずに両国に辿り着いた。この3年間で朝早い相撲時間に合わせて行動するのはそう珍しいことではなくなったのだが、辛いものは辛い。眠いものは眠い。そこは変わらないのである。 そして、相撲が面白いのも変わらない。だから私は飽きもせず相撲のために何......続きを読む»

白鵬がもたらす大相撲の危機とは?後編

大相撲が長い歴史の中で人気を維持してきたのは、競技としての質を高めながらも多くの人に分かるキャッチーさを両立してきたからである。 白鵬がもたらす大相撲の危機とは?前編 勝敗が分かりやすく、しかも投げも押しも豪快且つ爽快だ。相撲とは、どう転んでも楽しい結末しか用意されていない競技なのである。 だが、そういう相撲のキャッチーさが今まさに曲がり角を迎えている。その中心に居るのは、白鵬である。 相撲......続きを読む»

白鵬がもたらす大相撲の危機とは?前編

大相撲の凄さは、長い歴史の中で人気を維持していることだと思う。というのも、格闘技というのは人気を維持するのが極めて難しいものだからである。 例えば、キックボクシング。沢村忠の時代に隆盛を極めながら、沢村の引退で下火になり、それ以来かつての姿は取り戻せていない。 例えば、総合格闘技。Prideなどのイベントが年末に乱立し紅白歌合戦を脅かす存在になりががらも、Pride消滅後は地上波での中継を失い、......続きを読む»

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スポーツライター:西尾克洋が運営しております。相撲などのスポーツライティング、コラム、企画構成など手広く承っております。お気軽にお問合せ下さい。

【過去のお仕事】
・日本テレビ「超問!真実か?ウソか?」(2017年6月)
・テレビ朝日「サンデーステーション」(2017年5月)
・スポーツナビコラム:西岩親方インタビュー(2016年3月)
・現代ビジネス(2017年2月)
・ビジネスジャーナル(2017年9月)
・週刊Flash(2017年1月)
・Palm Magazine(2010年)
・大相撲ぴあ(2015年12月)
・静岡新聞(2015年10月)
・SBSラジオ(2017年3月)
 への寄稿など多数。

【Mail】
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*はアットマークです。

【Ustream】
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(10月21日現在)

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