幕下相撲の知られざる世界

遠藤

幻想から現実へ。連敗中の遠藤が見せた初日は、リアルの遠藤を伝える極上のドキュメンタリー映像である。

遠藤は注目度が高い反面で、難しい力士だと思う。 遠藤が登場したての頃は、十両での14勝という実績とセンス抜群の取口から無限の可能性を期待されたわけだが、2年が経過すると、当初の期待とは異なる立ち位置に存在している。 当時の報道のテンションを考えると既に三役には定着しており、そして今はもう大関獲りという程の期待を受けていた。稀勢の里の綱取り失敗後、センセーショナルな登場をした遠藤はその注目を引き継......続きを読む»

遠藤夏場所出場で気付いた意外な事実。今の相撲人気は、力士人気ではない。大相撲人気である。

遠藤が、夏場所出場を表明した。 先場所での大怪我を覚えている方も多いと思うが、確かにあの時の遠藤は足が不自然な角度だった。前十字靭帯損傷であれば全治半年、断裂であれば全治一年とさえ囁かれていた。だが遠藤曰く「思ったより動けている」のだという。 大丈夫だろうか。それは方便なのではないだろうか。このような形で人気力士を失いかねないリスクを負うのはどうなのだろうか。 今場所という短期的な視点で観るよ......続きを読む»

不調に喘ぐ遠藤。彼の人気は果たして過剰なものなのか?それでも遠藤に期待する理由を考える。

遠藤が序盤戦で1勝4敗と苦しんでいる。 前2場所で負け越しており、今場所もまた 星が上がらないというだけのことにも思えるのだが 今場所の不調は状況が全く異なる。 前2場所が横綱大関を含む上位フル対戦だったのに対して、 今場所は前頭5枚目。 自分の地位よりも下の力士との対戦が続く。 幕内は実は2部リーグ制のようなものなのだ。 前はJ1で6勝9敗だったのだが 今場所はJ2で1勝4敗という 言い換え......続きを読む»

遠藤・千代鳳の現在地と、大相撲の現在地。格付けグルーピングを経て気付く、この半年の大きな変化。

遠藤が、鶴竜に勝った。 千代鳳が、琴奨菊に勝った。 そして下では照ノ富士が、大砂嵐が、千代丸が、 存在感を発揮している。 彼らはいずれも、幕内の経験が5場所以下である。 だが、幕内の力士にも引けを取らない相撲を取っている。 我々は新鋭に対して大きな期待を寄せる。 何故なら彼らの実力は未知数なので、 明るい未来を描くことが出来るからだ。 そんな期待を一身に背負っているのが遠藤である。 遠藤は......続きを読む»

遠藤、初金星。その価値を高めるために必要なこと。そのカギは遠藤ではなく、鶴竜に有る。

遠藤が、初めての金星を挙げた。 鶴竜を相手に、先手先手を取っての完勝。 土俵際での逆転を喰った先場所の反省を活かし、 今場所は只の勢いではなく、逃げ場を奪って 打つ手が無い状態にしてからの勝利である。 これは、遠藤の足跡が単なる勢いではなく、 実力なのだということを証明するには十分すぎるものだった。 今の遠藤は、人気先行と揶揄する声すら力に変えているのでは? と思わせるほどの急成長だ。 もう、......続きを読む»

遠藤が豊ノ島戦で勝利した意義は、今場所で最も大きい。その相撲内容から透けて見える、遠藤の現在地。

遠藤が、豊ノ島に勝利した。 序盤戦での横綱大関と苦しい闘いを経て、前頭筆頭として4勝6敗。 初の上位総当たりの番付で本当によくやっていると言える成績だ。 さすがに横綱大関との対戦はどうにもならなかったが、 稀勢の里に勝った後は玉鷲、琴欧洲、そして大砂嵐に勝ち、 健闘と言って良い形になった。 注目度と期待度が増す中、プレッシャーに潰されず むしろ周囲の目を力に変えているような錯覚を覚えるほど日々......続きを読む»

遠藤の新四股名が決定!「清水川」。この四股名が優れている理由とは?

今日の朝日新聞を皆さんはご覧になっただろうか。 ツイッターでも前日から話題になっていたのだが、 遂に遠藤の新しい四股名が明らかになった。 ただし、この四股名は小結に昇進してから名乗る、 という条件付きなので、来場所に、というわけではない。 当ブログでも遠藤の新四股名問題は 新十両の頃から議論の対象であり、 お褒めの言葉もお叱りの言葉も頂いてきた。 ごく単純に議論の論点を整理すると、 ・改名......続きを読む»

遂に壁に直面した遠藤。共に乗り越えるヒーロー:遠藤の成長過程を、見届けよう。

遠藤が、連敗スタートである。 初日の鶴竜に対しては廻しを切ってからの大チャンス。 一気に決めに掛かったところを起死回生の反応に屈した。 二日目は日馬富士の一気の攻めをまともに受けて、 そのまま土俵を割った。 内容は対照的だが、負けという結果は同じ。 記録上、惜しい負けも完敗も注釈は付かない。 そしてこの2敗から分かるのは、 自分の相撲を全く取らせてもらっていないこと。 遠藤は横綱大関を相手に......続きを読む»

遠藤の注目は、大阪場所ではない。彼の特徴が5月場所でもたらす大チャンスとは?

2週間ブログを書かない間に、大阪場所が間近になった。 大阪場所の話題は、遠藤が大部分を占めている。 そう。 白鵬でも、稀勢の里でも、綱取りの懸かる鶴竜でもないのだ。 稀勢の里の綱取りが消滅し、その分の遠藤には 期待の受け皿としての役割が求められている状態と言えるだろう。 気の毒なことだと思う反面で、それだけの器であると 認識されていることは幸運なこととも思う。 さて、そこで気になるのが今場所の......続きを読む»

遠藤、琴欧洲を破り世代交代を果たす。「持っている」構造を理解し、今後何を求めるかを考える。

遠藤が琴欧洲に勝利した。 いや、琴欧洲の今場所での大関復帰が消滅した、 と言うべきだろうか。 遠藤が元大関に対して引導を渡す、という デビルアングルが成立し、 そしてその役目を見事に果たしてしまった。 今まで上位との対戦が殆ど無く、 また対応力こそが強みの遠藤にとって 力が落ちているとはいえ琴欧洲は 分が悪い相手だったのは間違いない。 それでも、遠藤は勝ってみせた。 考えてみると、相撲の歴......続きを読む»

遠藤勝ち越し。そして、日増しに膨らむ期待。11日目までの結果を踏まえたうえで、現在の立ち位置を考える。

遠藤が11日目で既に9勝を挙げている。 内容は多くの場合、彼の大きな特徴である 対応力の強さが良く出た形である。 相手の攻めを受け止めて、 北の富士さんの解説から引用すると回り込んで、 持ち前の柔らかさで攻めを受け流して 気が付くと形が出来ている。 そして、あっさりと勝負が決まる。 あれ? 相撲ってこんなに簡単に勝てるのか? 遠藤の鮮やかな決まり手を観ると、 いつもそう思わされる。 だが、こ......続きを読む»

遠藤は、まだまだ伸びる余地を残しているのかもしれない。苦戦の前半戦と、逆襲の後半戦を振り返る。

遠藤が、苦しんでいる。 ここ1年の相撲界の希望であり、それ相応の結果を 残し続けてきた遠藤が、遂に試練に直面している。 場所前から怪我の影響で稽古が出来なかったこと、 自己最高位で相手のレベルがかなり向上していること、 そして、周囲の期待によるプレッシャーが有ること。 1年前まで全日本選手権に出ていた遠藤が、 今はこのような状況で相撲を取っている。 どれか一つだけでも相当大変なことだが、遠藤......続きを読む»

過大に期待する前に、現状理解を。遠藤の現在の実力を考える。

遠藤が9勝と、勝ち越しを決めた。 新入幕で、彼は前頭13枚目という地位で9勝3敗という成績を挙げ、 13日目に栃煌山との対戦で敗れ、その後休場した。 新入幕で、どこまでやれるのか。 この期待の新鋭は、勝ち越せるのか。 それとも、大勝ちするのか。 結果は、大勝ちといってもおかしくない結果だった。 ここで気になるのが、現在の彼の実力である。 間違えてはいけないのが、 先日のエントリーでも書いてい......続きを読む»

遠藤に向けられた、閉塞感打破への期待。大学相撲経験者のプロ転向に対する、正しい向き合い方とは?

遠藤に対する声援が、日を追うごとに増している。 幕下10枚目格付け出しデビュー。 2場所で幕下を通過し、1場所で十両を通過。 半年前までは学生だった人間が、 記録的なスピードで幕内まで上がってきている。 彼のことを知らない、もしくは知ってはいても 直に見たことが無い方にとって、 この活躍は胸躍るものだろう。 この新星は、どこまでやれるのか? 遠藤に対して期待感が増すのは当然のことである。 し......続きを読む»

【緊急討論】祝十両昇進!遠藤の四股名を「大翔ナントカ」から避けるべく、皆でいい名前を考えよう。

学生横綱の遠藤が、十両昇進を決めた。 幕下では規格外の押しの圧力に加えて、 学生相撲出身らしい、どんな状況でも打開できる 技術力の高さ。 そして遠藤について特筆すべきは、 学生相撲からの転身組にしては適応力が抜群に高いことにある。 立ち合いで苦しむことも無ければ、 半端相撲も良く見えていて、自分の相撲が取り切れる。 学生相撲出身では、近年では 最も将来を嘱望されていると言っても過言ではない。 ......続きを読む»

アマチュア横綱・遠藤大相撲入りから、学生相撲出身力士の伸びしろを考える。

アマチュア横綱・遠藤の大相撲入りが決定した。 アマチュアとしての実績は近年では突出しており、 幕下10枚目格付出デビューを果たすことになる。 4年前の妙義龍、2年前の明月院(千代大龍)、昨年の山口(大喜鵬)。 最近幕下付出デビューした力士の活躍ぶりを考えると遠藤も、 と期待するのはごく自然なことだと思う。 遠藤は高校時代から全日本高校選手権を優勝、 大学時代には全日本選手権 、岐阜国体、 全......続きを読む»

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スポーツライター:西尾克洋が運営しております。相撲などのスポーツライティング、コラム、企画構成など手広く承っております。お気軽にお問合せ下さい。

【過去のお仕事】
・日本テレビ「超問!真実か?ウソか?」(2017年6月)
・テレビ朝日「サンデーステーション」(2017年5月)
・フジテレビ「グッディ」(2017年11月)
・TokyoFM「高橋みなみの、これから何する?」(2017年11月)
・スポーツナビコラム:西岩親方インタビュー(2016年3月)
・現代ビジネス(2017年2月)
・ビジネスジャーナル(2017年9月)
・オピニオンサイトiRONNA(2017年11月)
・週刊Flash(2017年1月)
・Palm Magazine(2010年)
・大相撲ぴあ(2015年12月)
・静岡新聞(2015年10月)
・SBSラジオ(2017年3月)
 への寄稿など多数。

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*はアットマークです。

【Ustream】
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(12月15日現在)

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