幕下相撲の知られざる世界

吐合

応援していた力士を失った時、どうすれば良いのか。後編

~前回のあらすじ~ 最近、幕下をどう観れば良いかと思い悩むことが有った。私にとって幕下を観ることは、つまり吐合を観ることだったからだ。だが、2015年夏場所で吐合が引退し、私は幕下を観る軸を失った。 多くの力士を覚え、彼らの取組に一喜一憂するのは変わらなかったが、どうも力の入り方が前ほどではない。そんな筈はないと録画相撲を観ても、どうにも取組が目に入らない。 観ているようで、観ていない。 覚え......続きを読む»

応援していた力士を失った時、どうすれば良いのか。前編

最近、幕下をどう観れば良いかと思い悩むことが有った。私にとって幕下を観ることは、つまり吐合を観ることだったからだ。 当ブログ開設のきっかけとなった力士、吐合。この力士を追う中で、実は幕下とは単なる幕内の二軍という位置付けではなく、120人が120通りの人生を持ち、それぞれが集大成となる闘いをしている場であることを教わった。 吐合に肩入れしながら、他の力士のバックグラウンドを覚える。そして、その力......続きを読む»

力士としての残像を追い掛けるのは、幸か不幸か。元幕下力士:吐合さんのとんかつ屋に足を運んで考えた。

旨い。 旨過ぎる。 外はサクッと。中はジューシー。陳腐な表現だが、そうとしか言いようが無い。そして、こんなに肉が優しい柔らかさになるのか。肉がふんわりしている。今までに無い感覚だが、それがいい。 付け合わせの千切りキャベツを間に潜らせる。やはりこれが無いと物足りない。誰だか知らないが、この組み合わせを考えた人は天才だ。逆にこれが肉だけだとしたら重過ぎてしまう。 時を忘れてロースカツ定食を貪り喰......続きを読む»

幕下力士:吐合の引退。愉しさと残酷な現実の狭間で、我々は如何に引退に向き合うべきなのか?後編

~前回までのあらすじ~ 幕下力士:吐合さんが夏場所で引退する。 吐合さんを通じて相撲の面白さを知り、また吐合さんの勝敗に一喜一憂することこそ幸福だった私にとって引退は寂しことではあったのだが、徐々に番付を落していく中で第二の人生を模索することも必要ではないかと感じていた。 しかし、次の道に進むということは、もう土俵で吐合さんを観られないことを意味している。楽しい時間が続けばいいのにという想いと......続きを読む»

幕下力士:吐合の引退。愉しさと残酷な現実の狭間で、我々は如何に引退に向き合うべきなのか?中編

~前回のあらすじ~ 幕下力士:吐合さんが夏場所で引退する。 吐合さんを通じて相撲の面白さを知り、また吐合さんの勝敗に一喜一憂することこそ幸福だった私にとって引退は寂しことではあったのだが、徐々に番付を落していく中で第二の人生を模索することも必要ではないかと感じていた。 しかし、次の道に進むということは、もう土俵で吐合さんを観られないことを意味している。楽しい時間が続けばいいのにという想いと、そ......続きを読む»

幕下力士:吐合の引退。愉しさと残酷な現実の狭間で、我々は如何に引退に向き合うべきなのか?前編

「え?ニシオさん、知らなかったんですか?吐合さん、5月場所で引退するんですよ。」 1月場所の千秋楽の後、スナック愛で常連さんにこう言われた私の胸に去来したのは驚きではなかった。納得感と、そして安堵だった。 今更ではあるが、吐合という力士について簡単に説明すると、2004年の学生横綱で、将来を嘱望されながらも膝の大怪我で番付外まで落ち、そこから這い上がって幕下で8年余り苦闘し続けた力士である。 ......続きを読む»

「幕下相撲の知られざる世界」の原点:吐合(はきあい)。彼が幕下から三段目になった今、変わらずに応援する理由とは?

あと数日で初場所が始まる。 昨今の大相撲人気の回復に伴い私の周囲でも 相撲に対する興味は高まっており、 逸ノ城や白鵬、日本人力士の動向など様々な質問を受ける。 だが、一つだけ異質な質問を定期的に受ける。 それも、かなりの頻度で。 「吐合さんって、最近どうなんですか?」 ご存知無い方のために説明すると 吐合(はきあい)とは元学生横綱の現役力士である。 たまたま観ていた10年前の全日本相撲選手......続きを読む»

「心の番付」を高めることの意味。吐合さんと式秀親方が教えてくれたこの言葉から、デーモン閣下の発言を振り返る。後編

-前回からの粗筋- 近年外国人力士が増加し、また力士の在り方について 議論が為されている昨今。 先日デーモン閣下が白鵬に対して物申したことも 話題になっている。 だが一つ言えるのは、相撲とはただのスポーツではない。 そして、ただ強いだけでは、力士は務まらないということ。 そんな想いを強めたエピソードを紹介したい。 5月場所に幕下力士:吐合さんと私が話していた時のこと。 ひょんなことから元北桜の......続きを読む»

「心の番付」を高めることの意味。吐合さんと式秀親方が教えてくれたこの言葉から、デーモン閣下の発言を振り返る。前編

先日デーモン閣下のサンデースポーツ出演時のことを記事にした際に、 過去最大級と言えるほどの反響を頂いた。 相撲が好きな方も、デーモン閣下が好きな方も、 そしてどちらもそこまで興味が無い方ですら見てくださった。 これは管理人としては非常に嬉しいことだ。 しかしこれだけ大きな反応が有ったのには二つの理由が有ると考えている。 デーモン閣下の相撲に対する姿勢の素晴らしさと、白鵬に対する危惧だ。 前者につ......続きを読む»

豪栄道と吐合。2004年の全日本相撲選手権で対決した両雄の辿った9年間から、相撲を取る意味を考える。

豪栄道が大関獲りに挑む、九州場所。 高校相撲出身で、当時から澤井と影山と言えば 全国にその名を轟かせる存在だった。 豊作として知られる昭和61年世代で 高校横綱だったのだから、若くして時代をリードする 存在だったと言えるだろう。 その実力が当時から突出したものだったエピソードとして 2004年の全日本相撲選手権大会での出来事が挙げられる。 学生やアマチュア力士が絶対的優位......続きを読む»

「DOCUMENTARY of 吐合 幕下力士たちは傷つきながら、夢を見る」。後編

最近ブログトピックとして出していなかった、 幕下力士:吐合(はきあい)。 元学生横綱で角界入りするも大怪我を負い、番付外に落ちた。 その後、デビューから8年で掴んだ十両昇進のチャンス。 6連勝で迎えた、この一番を勝てばという取組。 彼は大激戦の末に、里山に敗れた。 努力をしている者が必ずしも報われる世界ではない。 だが、その中で傷を負いながらも、幕下力士は 一人前の力士になる......続きを読む»

「DOCUMENTARY of 吐合 幕下力士たちは傷つきながら、夢を見る」。中編

最近ブログトピックとして出していなかった、 幕下力士:吐合(はきあい)。 元学生横綱で鳴り物入りで角界入りするも、 大怪我を負い、付け出しデビュー力士としては初の 番付外に落ちた。 デビューから8年。 ようやく掴んだ十両昇進のチャンス。 6連勝で迎えた、この一番を勝てばという取組。 彼は大激戦の末に、里山に敗れた。 努力をしている者が必ずしも報われる世界ではない。 だ......続きを読む»

「DOCUMENTARY of 吐合 幕下力士たちは傷つきながら、夢を見る」。前編

最近ブログトピックとして出していなかった、 幕下力士:吐合(はきあい)。 元学生横綱で鳴り物入りで角界入りするも、 大怪我を負い、付け出しデビュー力士としては初の 番付外に落ちた。 月収100万円という、大企業の役員クラスの待遇が あと僅かに迫りながら、不運にも彼は フリーターと大して変わらない年収100万円に 甘んじることになった。 デビューから8年。 ようやく掴ん......続きを読む»

幕下相撲啓蒙月間:幕下力士・吐合の5月場所を通じて、幕下相撲を知る。4日目:大神風

幕下相撲とは、何者かに成ろうとする男達の 最後の試練の場である。 人生するかしないかの瀬戸際で、 することを選んだ120人のロッキー達が、 勝つことでしか自己表現できない世界で 己の全てを賭けて闘う。 そこには人間らしい弱さも有る。 その大部分が挫折して辞めていく現状も有る。 だからこそ、私はそこに惹かれる。 幕下相撲とは、私達なのである。 4日目の相手は、大神風。 ......続きを読む»

幕下相撲啓蒙月間:幕下力士・吐合の5月場所を通じて、幕下相撲を知る。3日目:岩崎

幕下相撲とは、何者かに成ろうとする男達の 最後の試練の場である。 人生するかしないかの瀬戸際で、 することを選んだ120人のロッキー達が、 勝つことでしか自己表現できない世界で 己の全てを賭けて闘う。 そこには人間らしい弱さも有る。 その大部分が挫折して辞めていく現状も有る。 だからこそ、私はそこに惹かれる。 幕下相撲とは、私達なのである。 3日目の相手は、岩崎。 ......続きを読む»

幕下相撲啓蒙月間:幕下力士・吐合の5月場所を通じて、幕下相撲を知る。2日目:若力堂編

幕下相撲とは、何者かに成ろうとする男達の 最後の試練の場である。 人生するかしないかの瀬戸際で、 することを選んだ120人のロッキー達が、 勝つことでしか自己表現できない世界で 己の全てを賭けて闘う。 そこには人間らしい弱さも有る。 その大部分が挫折して辞めていく現状も有る。 だからこそ、私はそこに惹かれる。 幕下相撲とは、私達なのである。 2日目の相手は、若力堂。 ......続きを読む»

幕下相撲啓蒙月間:幕下力士・吐合の5月場所を通じて、幕下相撲を知る。1日目:豊後錦(後編)

幕下相撲とは、何者かに成ろうとする男達の 最後の試練の場である。 人生するかしないかの瀬戸際で、 することを選んだ120人のロッキー達が、 勝つことでしか自己表現できない世界で 己の全てを賭けて闘う。 そこには人間らしい弱さも有る。 その大部分が挫折して辞めていく現状も有る。 だからこそ、私はそこに惹かれる。 幕下相撲とは、私達なのである。 当ブログをご存知の方であれ......続きを読む»

幕下相撲啓蒙月間:幕下力士・吐合の5月場所を通じて、幕下相撲を知る。1日目:豊後錦(前編)

幕下相撲とは、何者かに成ろうとする男達の 最後の試練の場である。 序の口、序二段、三段目で諦める力士は多い。 だが、幕下となると十両が見えるだけに 諦めきれない。 人生するかしないかの瀬戸際で、 することを選んだ120人のロッキー達が、 勝つことでしか自己表現できない世界で 己の全てを賭けて闘う。 そこには人間らしい弱さも有る。 その大部分が挫折して辞めていく現状も有......続きを読む»

三段目力士 吐合が、自らの限界に挑む価値とは?

幕下力士改め、三段目力士 吐合。 1年前は幕下2枚目で十両を賭けて闘っていたのだが、 6場所連続負け越しを経て、遂に三段目に転落。 幕下付け出しデビューから膝の大怪我を負い、 十両に上がるどころか番付外に転落し、 そこから地道なリハビリとスタイルの見直しを図り、 ようやく掴んだ幕下2枚目からの転落。 三段目ともなると番付をあと60は 上げなければ十両には成れない。 ......続きを読む»

幕下力士・吐合の危機から、力士としての死を考える。

当ブログを作るきっかけになった、 幕下力士:吐合(はきあい)。 学生横綱で角界入りし、 直後に大怪我の影響で番付外に転落。 そこから8年かけて這い上がり、 1年前に十両昇進直前まで至りながら、 最後の1番で敗れ、昇進は翌場所以降にお預けになった。 この時完成された彼のスタイルは、 翌場所以降の活躍を期待させるものだったが 現実は厳しい。 ...続きを読む»

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スポーツライター:西尾克洋が運営しております。相撲などのスポーツライティング、コラム、企画構成など手広く承っております。お気軽にお問合せ下さい。

【過去のお仕事】
・日本テレビ「超問!真実か?ウソか?」(2017年6月)
・テレビ朝日「サンデーステーション」(2017年5月)
・スポーツナビコラム:西岩親方インタビュー(2016年3月)
・現代ビジネス(2017年2月)
・ビジネスジャーナル(2017年9月)
・週刊Flash(2017年1月)
・Palm Magazine(2010年)
・大相撲ぴあ(2015年12月)
・静岡新聞(2015年10月)
・SBSラジオ(2017年3月)
 への寄稿など多数。

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*はアットマークです。

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(10月18日現在)

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