幕下相撲の知られざる世界

稽古見学

稽古総見は、大相撲を10倍楽しく見るためのイベントである。

5月3日。 稽古総見。 6時に列に並ぶも、既に多くのファンが駆けつけていた。私は昨年の11月から両国に住んでいるので、この時間に到着することはさほど難しいことではない。少しばかり頑張って起きれば良いだけの話だ。 しかし、両国に住んでいないとなるとどうやってこの時間に来るというのか。始発でこの時間に国技館に到着できる圏内に住んでいる人はかなり限られている。それは川崎に住んでいた頃、この時間に間に合......続きを読む»

コーチ役と、関取復帰の夢。頑張れ、大岩戸。

「え、あの『I love 吐合』の方ですか❓お噂は予々伺っております!」 2月終わりの寒さが染み入る中、八角部屋の外で廻一つで話に付き合ってくれた力士。それが、大岩戸だった。 人懐っこい笑顔と、力士にはあまり見ない普通の気遣い。力士の多くが大相撲の世界以外を知らないせいか、力士としての常識と、力士としての振る舞いを身につけている方が大多数だ。力士のプロとしては素晴らしいのだが、あくまで彼は力士で......続きを読む»

八角部屋の稽古を見学してみた。part3 「八角部屋と、隠岐の海。」

相撲部屋のカラーを分類すると盛り上げ方、稽古に対する向き合い方という2軸がある、という話を前回記した。 前評判として八角部屋は激しい稽古を行うという噂は聞いていたが、北勝富士や池川という学生相撲で実績ある力士が最近入門したことを考えると、旧態依然としたカラーを持つ部屋であるとは少し考え難いと考えていた。 序二段から三段目の力士が汗を流す中で、八角親方不在の土俵を仕切るのは少し意外な人物だった。 ......続きを読む»

八角部屋の稽古を見学してみた。part2 「相撲部屋のカラーを分類する」

8時。 まだまだ下位の力士が所狭しと大挙している。 殆ど見たことの無い力士達である。 さすがに中継に出ない力士は覚え切れない。大露羅や爆羅騎であればさすがに分かるが、三段目以下が主戦場の力士の風貌や取り口を記憶するにはよほど強烈な出来事が無ければ覚えるには至らない。 そうか。現状の八角部屋は、こうした力士が大半なのだ。むしろ幕下以上の力士が大半を占める木瀬部屋や、関取がずらりと並ぶ伊勢ヶ濱部屋......続きを読む»

八角部屋の稽古を見学してみた。part1 「私と八角部屋」

ひょんなことから八角部屋の稽古見学に足を運ぶことになった。 八角部屋。 それほど肩入れせずに観てきた部屋である。私は一体どれだけ八角部屋を知っているのだろうか。思いつくことをざっと挙げてみよう。 理事長が居る。 隠岐の海が居る。 北勝富士が居る。 弟子が多い。だが、弟子の数の割には関取もさることながら関取を目指せる力士があまり思い浮かばなない。果たして誰が居るだろうか。思いつくのは池川か。 ......続きを読む»

2年前にかわいがられた蒼国来が、自己最高位で迎える夏場所。稽古総見のかわいがりの先に有る未来を考える。

4月29日、私は年に一度の稽古総見のために国技館に足を運んだ。 関取の大部分と、幕下力士も数多く稽古に参加する。普段とは異なる趣の稽古を各々が行う。申し合いで諸手を挙げてアピールする力士。怪我の影響なのか、土俵の下で軽い運動だけをする力士。そして、昇進したてできなこ餅の如く泥まみれにされる力士。 それぞれが本場所とは異なる顔を見せ、このような一面が有るのかと驚かされる。たかが稽古。されど稽古。祝......続きを読む»

一年前に初めて稽古見学に行った私が、久々に北の湖部屋を訪れてみた。Part3 一心龍編

北太樹さんが高根君について指導している傍ら、 土俵では三段目以下の力士達が申し合いをしていた。 ご存知の通り、申し合いでは2人の力士のうち 勝った方が残り、基本的には敗れた力士が去る。 そして周囲を囲む他の力士が競うように手を挙げる中、 勝った力士は次の相手を選ぶ。 そのため、強い力士は取り続けることになる。 ちなみに、どの力士が何回参加したかは 北の湖部屋の場合はメモが付け......続きを読む»

一年前に初めて稽古見学に行った私が、久々に北の湖部屋を訪れてみた。Part2 ある若手力士編

久々に訪れた北の湖部屋。 靴を脱ぎ、座敷に行こうとしたすぐそこに 当ブログ開設のきっかけとなった力士:吐合さんが居た。 いきなりのことに驚くが、ここは北の湖部屋なのだから当然だ。 厳雄さんに一礼し腰を下ろすと、眼下には テレビ画面で普段見る顔が目と鼻の先に居る。 北太樹さん。 北はり磨さん。 鳰の湖さん。 北の湖部屋にとっては日常の光景でも、 普段観ていない者とし......続きを読む»

一年前に初めて稽古見学に行った私が、久々に北の湖部屋を訪れてみた。Part1

5月である。 当ブログが新たな試みを開始し始めたのが約1年前。 横審審議委員会やいやげもの、オフ会を開催したのもこの頃だ。 そんな中、あらゆる意味で飛び込むことの重要性を教えてくれたのが、 稽古見学である。 何一つ稽古のしきたりも知らずに、 清澄白河に乗り込んで、街中をまわし姿で歩く 右肩上さんに一から教わり、そして 北の湖部屋でバケツを洗う一心龍さん、 そしてあの大露......続きを読む»

稽古総見は、本場所とも巡業とも異なる魅力を持つイベントである。間近での臨場感が持つ魅力と、稽古で見せる新たな顔とは?

稽古総見が4月29日に両国国技館で開催された。 稽古総見とは、5月場所の前に横綱審議委員会の 諸先生方の前で幕下以上の力士が稽古を見せるというもので、 一年に一度両国国技館で開催される。 本場所ではなく場所前の稽古を公開する、ということが この催しの大きな特徴で、本場所でも巡業でもない 本番前の稽古であることこそ我々の興味を大いに刺激する。 申し合いを行い、 ぶつかり稽古......続きを読む»

そうだ、朝稽古、行こう。 ~場所中の朝稽古で栃煌山が与えた衝撃~

明日、もとい今日から大阪場所が始まる。 本場所に足を運ぶ方に、一つ覚えてほしいことが有るのだが、 もし時間が許すのであれば、是非朝稽古を観てほしい。 勿論部屋ごとの事情も有るので事前に調べて頂きたい。 一つ断っておくと、場所中の稽古は基本的には調整なので それほど激しい内容ではない。 激しい稽古は場所前に行われるものである。 そのため、アスリート的能力の凄さはその際に確認してい......続きを読む»

稽古に1度しか行ったことの無い私と6名が見学に行ったら、予期せず尾車部屋に到着していた。後編。

300万アクセス記念企画ということで、 稽古見学についてFacebookで募集し、人数を限定して 観に行くことにしていた。 前もって約束を取り付け、その部屋を訪ねるも まさかの「稽古はやってないんですよ。」 途方に暮れてたどり着いた尾車部屋で、 辛くも見学に成功。 稽古を見学していると、関取衆は居ないものの 6人の力士が申し合いをしている。 2人のベテラン力士にしごかれ......続きを読む»

稽古に1度しか行ったことの無い私と6名が見学に行ったら、予期せず尾車部屋に到着していた。中編。

300万アクセス記念企画ということで、 稽古見学についてFacebookで募集し、人数を限定して 観に行くことにしていた。 前もって約束を取り付け、その部屋を訪ねるも まさかの「稽古はやってないんですよ。」 そういうことが有るということを知っていながら 最後の詰めが甘かった、私のミスであった。 途方に暮れてたどり着いた尾車部屋で、 外から音に耳を傾けていると、 偶然通り......続きを読む»

稽古に1度しか行ったことの無い私と6名が見学に行ったら、予期せず尾車部屋に到着していた。前編。

300万アクセス記念企画ということで、 稽古見学についてFacebookで募集し、人数を限定して 観に行くことにしていた。 そして、9月7日はその当日。 前もって約束を取り付け、その部屋を訪ねるも まさかの「稽古はやってないんですよ。」 途方に暮れる中、近くの部屋を回っていたところ 偶然にも尾車部屋の稽古に出くわした。 これまた偶然通りかかった関係者の方に ダメ元で交渉......続きを読む»

稽古に1度しか行ったことの無い私と6名が見学に行ったら、とんでもないことになった。後編。

300万アクセス記念企画ということで、 稽古見学についてFacebookで募集し、人数を限定して 観に行くことにしていた。 そして、9月7日はその当日。 私を含めて7人が、それぞれ思いを馳せて 静かな町を歩く。 慣れた町なので、その部屋には早々に到着した。 前もって連絡はしていたため、余裕の面持でインターホンを鳴らす。 しかし… 「すみません、今日は稽古やってないん......続きを読む»

稽古に1度しか行ったことの無い私と6名が見学に行ったら、とんでもないことになった。中編。

300万アクセス記念企画ということで、 稽古見学についてFacebookで募集し、人数を限定して 観に行くことにしていた。 そして、9月7日はその当日。 私を含めて7人が、それぞれ思いを馳せて 静かな町を歩く。 駅から少し歩くと有るその部屋に到着すると、 少しどぎまぎしながらも私はかつて 右肩上さんから教えてもらったように インターホンを鳴らしたのだった… ここで事情......続きを読む»

稽古に1度しか行ったことの無い私と6名が見学に行ったら、とんでもないことになった。前編。

300万アクセス記念企画ということで、 稽古見学についてFacebookで募集し、人数を限定して 観に行くことにしていた。 そして、今日9月7日はその当日。 私自身、今回の見学をとても楽しみにしていた。 というのも、私にとって稽古見学は 5月ごろに北の湖部屋に行って以来のことだったからである。 かつての私がそうだったように、稽古見学というのは 非常に敷居が高くてなかなか実......続きを読む»

各相撲部屋の稽古に関する情報をまとめてみた。

最近稽古に関するエントリーを続けていたところ、 皆さま思うところが有るのか、 かなりの数のメールをいただいた。 実際、稽古見学は敷居が高いのか なかなか実行に移せないという方も多いらしく その一助と成れたことが非常に嬉しい。 中でも有り難かったのが、部屋の見学に 既に行かれた方による情報である。 私自身、最初の見学では5つの部屋に行ったところ 5つとも観られなかったとい......続きを読む»

相撲部屋の稽古に一度だけ行ったが、不運にも見られなかった私が再度稽古に行ってみた part6 北播磨編(最終回)

大砂嵐が底知れぬ可能性と 明確な課題を見せるのと時同じくして 北の湖部屋の関取3人も、稽古をこなしていた。 部屋頭の北太樹。 十両の鳰の湖と、北播磨。 北太樹は四つになればこの中では突出している。 気が付くと有利な態勢を作り、 土俵際に追い込み、勝負を決する。 鳰の湖も得意の突き押しを武器に 先手を取れば簡単には負けない。 そして北播磨なのだが、彼の場合は どう......続きを読む»

相撲部屋の稽古に一度だけ行ったが、不運にも見られなかった私が再度稽古に行ってみた part5 大砂嵐 後編

北の湖部屋の関取衆を相手に圧倒する、 大嶽部屋所属のエジプト人力士:大砂嵐。 彼はまだ、幕下である。 どこまで凄いのだ? 十両の北播磨や鳰の湖はまだしも、 横綱との対戦も予定されている北太樹まで倒してしまう。 関取達がだらしないのではない。 この男が凄いのである。 それを分かっているから、親方は3力士を責めない。 勝ちが負けを大きく上回る中、 異変が生じる。 ...続きを読む»

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スポーツライター:西尾克洋が運営しております。相撲などのスポーツライティング、コラム、企画構成など手広く承っております。お気軽にお問合せ下さい。

【過去のお仕事】
・日本テレビ「超問!真実か?ウソか?」(2017年6月)
・テレビ朝日「サンデーステーション」(2017年5月)
・スポーツナビコラム:西岩親方インタビュー(2016年3月)
・現代ビジネス(2017年2月)
・ビジネスジャーナル(2017年9月)
・週刊Flash(2017年1月)
・Palm Magazine(2010年)
・大相撲ぴあ(2015年12月)
・静岡新聞(2015年10月)
・SBSラジオ(2017年3月)
 への寄稿など多数。

【Mail】
makushitasumo*gmail.com
*はアットマークです。

【Ustream】
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(10月23日現在)

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