幕下相撲の知られざる世界

幕下相撲

豊ノ島でも、4勝3敗。幕下上位の厳しい現実。

朝弁慶が、4勝3敗。 富士東が、4勝3敗。 そして豊ノ島が、4勝3敗。 これが幕下上位の、厳しい現実だ。 場所前に十両昇進予想をしたとしたら、かなりの人が彼らを挙げていたのではないかと思う。関取としての実績があり、コンディションを戻せばこの地位ではある程度勝てるのではないかと予測しやすいからだ。 事実、彼らのようにキャリアが有り幕下に落ちてきた力士の多くが、これまですぐさま十両に戻っていった。......続きを読む»

応援していた力士を失った時、どうすれば良いのか。後編

~前回のあらすじ~ 最近、幕下をどう観れば良いかと思い悩むことが有った。私にとって幕下を観ることは、つまり吐合を観ることだったからだ。だが、2015年夏場所で吐合が引退し、私は幕下を観る軸を失った。 多くの力士を覚え、彼らの取組に一喜一憂するのは変わらなかったが、どうも力の入り方が前ほどではない。そんな筈はないと録画相撲を観ても、どうにも取組が目に入らない。 観ているようで、観ていない。 覚え......続きを読む»

応援していた力士を失った時、どうすれば良いのか。前編

最近、幕下をどう観れば良いかと思い悩むことが有った。私にとって幕下を観ることは、つまり吐合を観ることだったからだ。 当ブログ開設のきっかけとなった力士、吐合。この力士を追う中で、実は幕下とは単なる幕内の二軍という位置付けではなく、120人が120通りの人生を持ち、それぞれが集大成となる闘いをしている場であることを教わった。 吐合に肩入れしながら、他の力士のバックグラウンドを覚える。そして、その力......続きを読む»

外国人アラサー幕下力士が相撲を続ける理由と、続けぬ理由。

日本出身力士が10年ぶりに幕内総合優勝を果たした。 非常に感動的な優勝だったことは間違いない。遠ざかれば遠ざかるほど日本出身力士に対する叱咤と激励が増す中、双肩に掛かる重圧も比例していたはずだから。 だが、この優勝から遠ざかる10年で、かつては日本出身力士が果たしてきた責任の大部分を外国人力士達が担ってきたという事実も有る。近年の大相撲については、彼らの貢献を語らずには始まらない。 若くして言......続きを読む»

アクロバット力士:宇良の将来性は如何なるものか。学生力士は伸びしろが無いという見解を覆す、前例なき急成長に期待する。

宇良が幕下昇進初めての場所で、連勝している。 ご存知の方も多いと思うが、宇良というのは関西学院大学出身で、去年「マツコ&有吉の怒り新党」で紹介された、アクロバティックな相撲を取ることで一躍有名になった幕下力士である。 居反りに伝え反り。アマチュアでも実績有る力士を相手に波乱を演じ、一躍有名になった。その辺りについては過去の記事を参照していただければと思う。 過去の宇良に関する記事はこち......続きを読む»

2015年初場所は、幕下上位が大変だ。力の落ちていない元関取が十両に定着できない理由とは?

幕下が大変だ。 いや、決して不祥事が起きているとか 他意が有る訳ではない。 まぁとりあえずこの番付を見てほしい。 川 成  下1 琴恵光 慶天海  下2 堀切 笹ノ山  下3 出羽疾風 希善龍  下4 芳東 若乃島  下5 入江 肥後嵐  下6 石浦 豊真将  下7 錦木 安 彦  下8 天空海 海 龍  下9 琴弥山 旭大......続きを読む»

丹波の想いを背負った千代栄が敗れるのが、幕下相撲。「諦めなければ、夢は必ず叶う」訳ではない幕下の厳しさを考える。

幕下の優勝決定戦をご覧になった方は、 一体どれだけ居るだろうか? 相撲が好きな方でも、地上波しか観ない方にとって 幕下の取組というのは馴染みが無いと思う。 しかし、地上波で唯一放映される取組が有り、 それが正にこの優勝決定戦である。 これまでの人生を相撲に捧げてきた者達が、 一人前になるために最後の闘いを挑む場所。 それが、幕下だ。 東西に60名、計120名が在籍する大所帯の中で、 一人前に成れ......続きを読む»

18歳の阿武咲が切り開く、背水の陣の強さ。モンゴル人が持ち、日本人が喪失した強さの持つ意味を考える。

幕下3枚目の阿武咲が、勝ち越しを決めた。 十両経験も豊富な明瀬山との対決で、 170キロを超える巨漢とどのように対峙するか 注目していたのだが、予想以上の結果だった。 下から攻めて、下がる明瀬山。 土俵際まで追いつめるのは誰でも出来る。 徳俵に足が掛かってからが難しいのだが、 阿武咲の圧力が想像以上で、あっさり土俵を割った。 明瀬山に関しては十両の力士でも手を焼く力士だ。 組み止められずに絶え......続きを読む»

幕下での回り道は、回り道ではない。幕下で確かな強さを勝ち得た、新十両:輝(かがやき)の活躍に期待する。

達(たつ)改め輝(かがやき)が素晴らしい相撲を取っている。 近頃では珍しい中卒叩き上げとして角界入りし、17歳で幕下昇進。 193センチの恵まれ過ぎるほど恵まれた体躯から繰り出される スケールの大きな相撲は誰もが将来を嘱望するものだった。 それは親方衆も例外ではなく、月刊「相撲」誌で恒例の 期待の若手に関する対談では常に上位に彼の名は有った。 そして彼は、平成6年生まれ以降の力士として初めて 関......続きを読む»

幕下や十両の時間の観客大幅増は、初日札止めの裏で為された快挙である。「現場はいつだってガチやで。」とは?

相撲人気の回復が顕著である。 名古屋でも後半戦は平日でも満員。 初日から札止め。 良い情報はすぐに我々の元を駆け巡る。 情報化社会の良いところだ。 人気回復の要因についてよく言われるのが遠藤人気ということ。 確かに最近は遠藤への声援が稀勢の里を凌駕しているのではないか? と感じることも有り、賛否両論あるがいよいよ相撲界の顔になりつつある。 モンゴル勢が不遇の時代を支え続け、 そして日本人のスタ......続きを読む»

隆の山引退。持たざる者の「幕下相撲」を体現し続けた隆の山の相撲に出会えた喜びを今、振り返る。

隆の山が引退した。 力士の引退というのはやはり寂しいもので、 土俵生活というのは限られた時間しか共有できないものなのだと 再認識させられる。 これが実績有る力士であれば、国技館で断髪式が行われ 引退相撲という形で興行が打たれる。 そして、引退するにしてもある程度やり切ったところまで 現役生活を続けられる。 もしくは、衰えた姿をあまり見せることなく 引退していく力士も珍しくない。 だが、これが幕......続きを読む»

幕下相撲は、年収100万円の力士の織り成すエンターテイメント。精一杯が生み出す「仕方ない」を考える。

当ブログでは、「幕下相撲の知られざる世界」と銘打ち、 幕下の持つ人間としての弱さ、強さ、 歪な力士が織りなす人間模様について2年半語ってきた。 歪だけど十両や幕内では観られない面白さ。 そして、他のスポーツでは観られない 経済的なストイックさやコンプレックス。 そこから来る、特権階級に対する渇望。 これは、幕下ならではのものである。 先日三重から来た方が話していてなるほど......続きを読む»

幕下相撲とプリキュアおじさんと吐合。私を幕下相撲と向き合わせるきっかけとなった出来事とは?後編

ブログ開設当初、幕下相撲を 今まで見たことのない相撲とそれを織り成す 力士の面白さという観点で語ってきた私であった。 しかし偶然TBSラジオ「ザ・トップ5」という番組で 「ふたりはプリキュア」を熱く語る プリキュアおじさんを目の当たりにして 自分がいかに本気で向き合っていないかを思い知らされた。 それが2011年12月の出来事である。 幕下の魅力とは何か。 力士はなにゆえに......続きを読む»

幕下相撲とプリキュアおじさんと吐合。私を幕下相撲と向き合わせるきっかけとなった出来事とは?前編

このブログも開設から2年近く経過した。 有り難い話で、ツイッターでもフォローが400人を突破し、 記事を上げれば5000アクセス近く記録する。 ヤフーニュースで取り上げて頂いたり、 有名過ぎる方ともブログきっかけで お話をさせて頂いている。 有り難い反面で、迂闊なことは言えないと 恐れている自分も居る。 しかし、ブログを読んで下さる方と話して 幕下ならびに相撲の面白さを......続きを読む»

幕下の番人・潮光山の引退に見る、幕下相撲の圧倒的現実。後編

十両には届かないが、その一歩手前で定着している 実力派力士。 総合力は有るが、十両昇進するような力士には及ばない。 しかし、若手有望株に対しては経験に裏打ちされた 引き出しの多さで退ける、幕下の番人。 吐合や潮光山、勝誠や前田などが この役割を担っていたわけだが、 彼らには共通点が有る。 ...続きを読む»

幕下の番人・潮光山の引退に見る、幕下相撲の圧倒的現実。前編

初場所が終わった。 横綱日馬富士の優勝や 高見盛の引退、大鵬の逝去と話題に事欠かない 場所だったのだが、共通して言えるのは 新たな時代が到来している、ということである。 絶対王者としての白鵬に対して 遂に対等な存在としてのし上がった日馬富士は 2横綱が切磋琢磨する新時代に移行したと言えるし、 大鵬の死は相撲が絶対的な価値を持っていた時代の 決定的な終焉を感じさせた。 ......続きを読む»

来年ブレイクが期待される力士は?

九州場所も終わり、興味が来年へと移っている。 見どころは各々によって異なるとは思うが、 幕下相撲評論家としては 来年誰が伸びるか?ということは外せないところである。 ちなみに去年の九州場所で幕下に在籍しており、 今年伸びた力士としては ・常幸龍(幕下15枚目⇒前14枚目) ・大喜鵬(幕下15枚目⇒十両5枚目) ・丹蔵(幕下22枚目⇒十両8枚目) といったところだろう......続きを読む»

明瀬山の一番に見る、負け越しの掛かった一番に於ける変化。

幕下の勝ち越しが掛かった相撲について その苛烈さを昨日語ったばかりだが、 今日は丁度3勝3敗同士の対決が非常に多かった。 お互い勝負が掛かっているので、 技の巧拙は別にしてどれも素晴らしい取組だった。 不思議なもので、普段は心の弱さが原因で 立ち合いの変化を見せたり不利な体勢から 苦し紛れの引きを見せたりするものだが、 こうした様子がほぼ無かったのである。 たとえどんな......続きを読む»

幕下の勝ち越しを懸けた戦いは、究極のデスマッチである。

優勝争いが佳境を迎えている。 大関と日馬富士が取りこぼす中で 白鵬が安定した強さを見せる。 3場所連続して優勝を逃していたことを 忘れさせるほど絶対的な強さである。 千秋楽を前にすると、実力者同士の対決が 増えることも有って、土俵は 序盤戦とはまた違った種類の熱気を帯びる。 横綱にとっては強さを見せることが 唯一の存在証明であり、 大関以下にとっては彼らを倒すことこそ......続きを読む»

高見盛の衰えと、幕下相撲。

高見盛が引退の危機を迎えている。 幕下に落ちたら引退と公言する中で 序盤から負けが込んでおり、 後半戦の巻き返しが無ければ このままの星勘定で行くと降格の可能性が 非常に高いのが実情である。 得意の形に持ち込むにも、相手に崩されて そこに至らない。 仮に優位な態勢になっても、そこから決め切れない。 このような土俵がここ1年続いている。 ...続きを読む»

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スポーツライター:西尾克洋が運営しております。相撲などのスポーツライティング、コラム、企画構成など手広く承っております。お気軽にお問合せ下さい。

【過去のお仕事】
・日本テレビ「超問!真実か?ウソか?」(2017年6月)
・テレビ朝日「サンデーステーション」(2017年5月)
・スポーツナビコラム:西岩親方インタビュー(2016年3月)
・現代ビジネス(2017年2月)
・ビジネスジャーナル(2017年9月)
・週刊Flash(2017年1月)
・Palm Magazine(2010年)
・大相撲ぴあ(2015年12月)
・静岡新聞(2015年10月)
・SBSラジオ(2017年3月)
 への寄稿など多数。

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(10月24日現在)

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