幕下相撲の知られざる世界

それでも、相撲が怪我を乗り越える物語に期待する。

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これは、単に不甲斐ないのだろうか。 それとも、怪我の影響なのだろうか。

落胆するには様子がおかしい。だが、全てを怪我に帰するほど敗因のメカニズムを理解できているわけではない。今の私の気持ちを一言で表すとすると、「困惑」ということになるだろう。

稀勢の里も。 日馬富士も。 そして、照ノ富士も。

9月場所に限らず、ここのところの大相撲ではあまりにも怪我が目立っている。横綱も、大関も、そして期待の若手も。休場する力士の数は、実はそれほど変化が無い。ただ、大きな怪我を見る機会が増えている。そして、怪我をしても強行出場する力士が後を絶たない。

そして、怪我が慢性化していく。

出場している力士に目を向けても、大抵の場合大きな怪我を抱えている。どんなスポーツでもそれは変わらないと思う。怪我と共に歩み、乗り越えるべきものであると私は最近まで考えていた。

少し乱暴な言い方をすると、怪我は物語を産み出す装置だ。ライバルや自分の弱さ、支える周囲の人々やテクニックなど、スポーツを物語として機能させる装置は他にも沢山ある。

ただ、怪我は誰もが一つは抱え、逃れられないが故に向き合わざるを得ない。それに向き合い、試行錯誤し、時に低迷し、そういう中で何かを掴み、這い上がる筋書きになるからこそ、怪我を乗り越えた時のカタルシスは計り知れない。

稀勢の里の大阪場所での大逆転があれだけ人を惹きつけ、日馬富士の秋場所での優勝が4敗ということを差し引いても納得感が得られたのも、彼らが怪我を乗り越え、人間としての強さを見せつけたからだ。

怪我でしか紡げない物語がある。そして、そういう物語に魅せられ、心揺さぶられてきたことも事実だ。しかし最近の大相撲の物語は、怪我によるものばかりだ。そして、その怪我はもはや物語を産み出す装置として機能しないほどに深刻になりつつあるのである。

左が使えない稀勢の里。 肘が伸ばせない日馬富士。 粘れない照ノ富士。

そう。 彼らの怪我は、強みを完全にスポイルしているのである。

怪我は乗り越えられる望みがあり、乗り越えるための機会が用意できるからこそ、物語になる。しかし今の上位力士達、白鵬や豪栄道、高安でさえも怪我は物語ではなく引き際を用意する装置になりかねない状況である。

全ての力士に怪我と苦境を乗り越えてほしい。 だが、そう信じて見るには怪我が深刻すぎるのである。

休場という選択をしてくれると、本当に心が休まる。出場していると、気が気ではない。ここ数場所の私は相撲を楽しむというよりも、落胆するよりも、心配ばかりしているように思う。稀勢の里の不甲斐なさと爆発に振り回され続けたあの日々とはまた別種の相撲疲れに苛まれるのが、ここ最近のトレンドだ。

だが。 それでも、私は相撲を見てしまう。

怪我が力士を壊している。 そして、いつまで経っても力士を守るための改革は為されない。

落胆すら出来ない状況であっても、何か良い瞬間が待ち受けているかもしれない。素晴らしい物語に転じるかもしれない。このような深刻な怪我に苛まれるような状況であっても、それでも何かを期待してしまう。休むのもまたその力士の選択だ。本来ならば治るまで休んでほしい。しかし、出るのであれば期待する。相撲が怪我を乗り越える物語を、私は期待するのだ。

意見を述べるのは、また別の話だと思うのである。

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最新相撲事情考察
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相撲が怪我を乗り越える物語
怪我は物語を産み出す装置だ
怪我でしか紡げない物語がある

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それでも、相撲が怪我を乗り越える物語に期待する。

相撲協会が力士の健康管理より金儲けを優先してるだけじゃないのか。
8月のお台場場所には4横綱が揃い踏みしたが、3横綱は秋場所全休した。
10月のビヨンド場所の休場を表明していた白鵬が「休場するなら石浦の結婚式に出席するな」と春日野広報部長の注意(というか、脅しに近い)を受けて、結局譲歩して出場した。
宇良も、早い段階で九州場所休場を決めていたと思うが、チケットが売れないことで定評のある九州場所だ。人気力士の宇良が正式に休場を表明したのは初日の2日前だった。九州場所担当の境川理事から、日大後輩の木瀬親方=宇良の師匠になんらかの圧力があったのでは、と邪推する。

「相撲が怪我を乗り越える物語に期待」はするが、相撲協会は片っ端からその物語と、物語の作者=力士を潰していく。

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