幕下相撲の知られざる世界

稀勢の里の居ない9月場所に、安堵と喜びを覚える。

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稀勢の里が観たい。

5月場所の初日が終わって、私はそう思った。左を使えない稀勢の里は、稀勢の里ではなかったからだ。そしてその先に思ったのが、早く休んでほしいということだった。

本当にこの2場所、相撲を観るのが苦しかった。楽しいはずの相撲観戦は苦しく、私を動かしたのは稀勢の里から目を離してはいけないという使命感だけだった。

それでも、この状況を乗り越えてくれたらどれだけ素晴らしいだろう。どれだけ美しいことだろう。そんな期待も寄せていた。5月場所に苦しいながらも勝ち星を重ねた時は、3月場所の再現を望んだ。

だが、その期待は打ち砕かれた。

名古屋になれば、少しは良くなるかもしれない。1ヶ月半という時間が良い方向に導くかもしれない。いや、そうあってほしい。期待に根拠は無かった。単なる希望的観測に過ぎなかった。

怪我が治ってほしい。 左に頼らぬ相撲を完成させてほしい。

どちらでも良かった。 強い稀勢の里が観られれば。 しかし、強い稀勢の里は名古屋でも現れなかった。

それでも稀勢の里を動かしたのは、横綱としての責任感だったのだろうか。それとも、力士としての美学によるものだったのだろうか。それは分からない。ただ、稀勢の里はこの体調でも巡業に途中から参加した。

私は恐れた。 稀勢の里が失われるのではないかと。

このままだと1月の、そして3月の稀勢の里は戻ってこないのではないだろうか。左の戻らぬ稀勢の里が素晴らしい相撲を取る姿は全く想像できなかったのである。

巡業に参加しながら名古屋場所から劇的に改善する姿は、全く想像できなかった。横綱審議委員会が言っても、親方が言っても、メディアが言っても動かないことはもう分かっていた。

そう。 稀勢の里自身が理解し、決断するしかない状況だったのだ。

それでも、言わずには居られなかった。 だから、観ていられなかったのだ。

怪我が力士を強くすることもある。そういう意志の強さが気持ちを動かすこともある。しかし今の稀勢の里にそれを求められないことを、この2場所で理解していた。もう手遅れなのかもしれないし、稀勢の里の相撲が戻ってくるかもしれない。

それでも、私は嬉しいのだ。

横綱が出場するには、強い気持ちが必要だ。だが稀勢の里に関しては、休むのには更に強い気持ちが必要だ。またあの稀勢の里が観られるかもしれない。その可能性が残されたことが、本当に喜ばしいのである。

稀勢の里が居ない本場所を観られることが大きな意味を持ち、前向きになれるとは思わなかった。本当に気持ちが楽になった。

さぁ、9月場所を楽しもう。 日曜日から、楽しもう。

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「稀勢の里の居ない9月場所に、安堵と喜びを覚える。」へのコメント

ブログを読ませて頂きました。

自分の心情を代弁して頂いているようで、何か切ない気持ちになりました。
年初の初優勝から横綱昇進、そして次場所での奇跡的・感動的な逆転優勝の歓喜から半年、あの稀勢が引退なども視野に入れなければならない状況など、誰が予想したでしょう。サッカーや野球など数あるスポーツの中でも、大相撲ほど過酷なものはあるのでしょうか。

いま、筆者様同様に、稀勢を失うかもしれない不安と葛藤の中にいます。
もう一度だけでいい。あの感動、あの陶酔を見届けたいと思っています。

稀勢の里の居ない9月場所に、安堵と喜びを覚える。

管理人様の気持ち、とてもよくわかります。
分かりすぎるほど。
そして私もまた同じ気持ちなのです。
もとの稀勢の里に「戻って」ほしいので、休むことを願っていた。そして休んでくれた。
ホッとしている自分がいるー。
しかし、です。
稀勢の里の気持ちとして、それが本意ではないことが分かっているので、私は安堵と共に悲しい気持ちも沸き起こってくるのです。
稀勢の里はたとえ自分がつぶれようとも、出場したかったに違いない。
そんな稀勢の里の気持ちを考えたら不憫でならない。これはわたしの親心か…。
おそらく、今回の決断は、相撲界に入って以来、最大の「試練」であり、そして「勇気」であったと思います。
「腕がもげても出場する」のは彼にとって「勇気」という言葉で表される類のものではない。しかし、今回の休場は、間違いなく「勇気」であった。
そのことをたたえたいと共に、「休んでほしい」と願う多くのファンの気持ちが、稀勢の里という力士にとっては、まるで意味をなさない戯言であることをわたしたちはこれからも心に留めておくべきでしょう。
なぜなら、それが稀勢の里だから。
そしてそんな稀勢の里を私たちは好きなのだから。

稀勢の里の居ない9月場所に、安堵と喜びを覚える。

>>稀勢の里が、休場へ。
稀勢の里が左腕を痛めたのは、半年前。その後、万全ではない状態で、夏場所と名古屋場所に出場し、夏は10日目、名古屋は5日目から途中休場。この夏巡業は当初休場していたが、地元・茨城での巡業で復帰。そして、今場所は初日からの休場となった。
「綱の責任」とは、何か。

上記は「朝日の炎上男」「朝日の盗撮野郎」と仇名される名物記者のツイッターからの引用だが、よくわからない内容だ。稀勢の里をディスってるのか?
>>この夏巡業は当初休場していたが、地元・茨城での巡業で復帰。
稀勢の里も復帰はしたくなかっただろうが、彼がいなけりゃ茨城での巡業は成立しないんだろう。

さらに遡れば、夏場所も途中休場しているが、千秋楽の一週間後の日曜日には山響部屋の土俵開きと鹿島神宮奉納土俵入りと「土俵入りのダブルヘッダー」を敢行している。6月には富岡八幡宮(横綱力士碑刻名奉告祭)と茨城出身の「角聖」常陸山の銅像の前での土俵入りも行っている。
これだけイベントに出て、名古屋場所休場できるわけがない。

稀勢の里は「綱の責任」は十分果たしている。余計なイベントのことは考えず、あとは体調を整えて復帰することに専念すればよい。

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