2007年10月21日
昨日は本当にしびれる投球を見せてもらった。
中日ドラゴンズの中田賢一投手だ。
30発カルテットの巨人打線相手に、気持ちよいほどの速球勝負。
特に4回裏の乱闘騒ぎ以降は、ボールに気持ちも乗って小笠原、李、ニ岡の巨人クリーンナップを完全に封じ込んだ。
阪神・藤川球児投手を思わせる真っ向勝負は見ているものの心を打ち国民的ニュースターの誕生を思わせた。凄い!!
北京五輪アジア予選の最終候補メンバーはすでに発表されているが、そこに名を連ねても良いくらいだと個人的に思った。
一方、3連敗の巨人。
この3試合共、見るかぎり常に後手に回る敗者チームの典型的試合展開だった。
個人的に残念に思ったのは5回裏の攻撃。
3-2中日1点リードで迎えたこの場面で、巨人の先頭打者は8番のホリンズだった。
4回終了時で中田の投球数は70球を超え(72球)、前の回では点も失っている。
2つ走者を溜めて、タイムリーも打っていた3番の小笠原に回れば、一気に試合の流れをひっくり返す巨人にしてみれば絶好のイニングだったはずだ。
しかし、先頭打者8番ホリンズは三球三振。
続く9番ピッチャーの高橋尚も3球でかんたんに追い込んで外角直球を見逃し三振。
わずか7球で2アウトを奪った中田は、続く清水も3球目の真っ直ぐでサードファウルフライに打ち取った。
この回、中田が放った投球数はわずか10球。
高橋の好投を重んじて代打を送らなかった巨人ベンチの考えも分かる。
しかし前述した流れを考えれば、早めに主導権を奪い返すことが先決でまずは同点に追いつく必要があったのではないだろうか。
9番高橋尚に代打を出すなどの策がなかったのか、原監督も悩みどころだったと思うが、この回の拙攻が試合を分けたと個人的には思う。
これで完投ペースに乗った中田は結局、8回途中までボールの勢いが衰えず2失点に抑える好投。
前2戦同様にストッパー岩瀬を投入した中日はなんなく3連勝でクライマックスシリーズを制した。
このクライマックス5戦を見ての感想。今の中日は強い!!
年間通してパリーグの野球を見ている僕から見ても、優勝した北海道日本ハム含むパの6球団のどこが、どんなに好調な状態で相手になっても、かなり苦しい戦いになったのではないかと思う。
それくらい選手達が「勝ち方」を熟知している。
1週間後の日本シリーズは昨年の再戦となる。
4勝1敗で日本ハムが完勝した、昨年のような結果になるとは正直思わない。
キーになるのはおそらくエース以外の第2、第3の先発投手陣たち。
初戦は北海道日本ハムがダルビッシュ、中日が川上の先発が濃厚だが、この日の勝敗よりも、その次以降のゲームで投げる投手の出来がシリーズの流れを大きく左右すると私は読んでいる。
そういう意味では、中田投手がこの日、自身の最大の武器である速球に自信を持てたことは大きい。
今年の日本シリーズはかつてない好勝負になる、そんな気がしている。
楽しみだ!!
posted by 永田遼太郎 |11:11 |
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2007年10月19日
竜の勢いが止まらない。
クライマックス セ 第1ステージで阪神に連勝した勢いをそのままに昨日の第2ステージ(対巨人)の初戦を5-2で快勝。1954年以来のじつに53年ぶりとなる日本一に向け大きく前進した。
のっているチームは違う。
昨日の先発投手は中日・山井、巨人・内海が大方の予想だった。
しかし中日・落合監督は前日の練習でもリリーフ陣と一緒に調整をしていた小笠原孝を指名。左打者が6人並ぶ巨人打線を手玉にとった。
打線も3回表、相手守備の乱れから作ったチャンスをしっかり先制点に結びつけ、4回には2アウト走者なしからクライマックスシリーズ好調の森野が右前安打で出塁し、4番ウッズが右越え本塁打で突き放した。
守っては第1ステージの第2戦同様に8回途中からストッパーの岩瀬を投入。
巨人打線の追撃を振り切った。
第2戦の終了後「この4年間で3度も同じような戦いをやっているんだ。そろそろ戦い方も覚えなきゃ」と短期決戦の慣れを強調して話した落合監督。流れを相手方に渡さないよう3連勝で一気に畳み込む考えのように思えた。
【追記】
昨日は3塁側の内野席でこの試合を観戦した。
気がついたのはビジター側である3塁側にも関わらず巨人ファンが圧倒的多数を占めたこと。
チケット発売が、第1ステージの勝者が確定する前だったこともあり、中日ファンおよび阪神ファンはチケット購入に手が出せなかったか。
面白かったのは虎ファンがチラホラと球場で観戦していたこと。
さすがにユニフォームやはっぴ等を着用してではなかったが、構えていたメガホンにはしっかり「虎のマーク」が記されていたのを見逃さなかった(笑)
ちなみにそんな虎ファン達が支持したのは「中日」。やっぱり“そこだけ”は譲れなかったのか…。
posted by 永田遼太郎 |12:18 |
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2007年10月18日
少しやりすぎじゃない?
近頃の“亀田報道”である。
昨日の謝罪会見についてもそうだし、試合後翌日からずっとである。
いつのまにか“時津風部屋問題”もすっかり風化されてしまった感じで、亀田親子が格好の身代わりになった感さえある。
彼達が試合で犯した反則は確かに非難されるべきだ。
彼達がこれまで繰り返した行き過ぎる言動についてもほどほどに言及されるべきかもしれない。
しかし、最近の一部で見られる行き過ぎた報道はみんなが寄ってたかって、かつてのいじめっ子をいじめ返してる集団リンチにしか思えない。
先月まで「いじめ」をテーマにしたドラマが某局で放送されていたが、物語の最後に、かつてのいじめっこが、今度は他の生徒達にいじめかえされているラストシーンがあった。
皆これを見て「ざまあみろ」とでも思っていたのだろうか?
拳を交し合った内藤大助選手も「オレの中では終わったこと。反省の気持ちは伝わった」と話し「ああいう態度の亀田親子を見るのは初めてだ。落ち込んでいるなと思った」とも話し、対戦相手の亀田大毅選手を気遣った。
内藤選手もけっして反則行為を許したわけではない。
しかし、こうした発言が出てくるのは彼が以前、いじめられっことして過ごした時期があり、人の痛みが分かるから。
寄ってたかっての感さえある大毅選手の現状を見て、きっと居た堪れなくなったのだろう。
彼はまだ18歳。良い意味でも悪い意味でも真っ直ぐな部分がある。
「切腹発言」もおそらく「切腹する覚悟でリングに上がる」という意味で言葉足らずだったなのは若気のいたりだろう。
彼の犯した反則は相手選手の選手生命どころか今後の人生を脅かすかもしれない行為。これはけっして許されるものではない。
だからと言って彼に「切腹」を求める発言はどうかと思うし、それを煽る一部マスコミもどうか。
大毅選手は、兄の興毅選手や弟の和毅選手らに比べると、勲章らしいものがあまりなかったと聞いている。
幼少時代に兄弟揃って出場した空手大会でも、ひとりだけ優勝できなかったこともあったという。
それだけに今回のタイトルマッチで「史上最年少王者」の称号を獲り、そうしたトラウマを払拭したいという想いもどこかにあったはず。
当然、なりふり構わず勝ちに行こうと考えても不思議はない。
勝負の世界とはそういうものだ。
亀田親子はボクシングを「スポーツ」というより「決闘」もしくは「殺し合い」と考えている言動がこれまでに何度もあった。
実際「殺す覚悟で行かないとやられますよ」と話す格闘家は業界の大多数を占め、中には試合中エキサイトして実際に非紳士行為に走る選手もひとりやふたりじゃない。
しかし、今回は子供も見ているゴールデンタイム。
そんな中、絶対あってはならない反則行為が行われてしまった社会的影響も大きな問題だ。
大毅選手には1年間、父史郎さんには無期限のライセンス停止処分が下った。
18歳というアスリートとしては伸び盛りのこの時期に、慣れ親しんだ指導者と実戦経験を同時に失うのは大きい。
この処分の重さをしっかりと噛み締め、亀田親子には新たな第一歩を歩んで欲しいと思う。
そして最後に一言。
「切腹だけはするな!!」
posted by 永田遼太郎 |10:04 |
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2007年10月16日
「どうせ抑えたら調子が良い、打たれたら調子が悪いって書くんでしょ」
これ先日とある選手が、とある記者に向かって言った一言。
こんな短絡的な見方で記事を書かれたら誰だって怒る!!
ピッチャーは調子が良くても点を取られる場合があるし、調子が悪いからといって必ず点を取られるわけでもない。
これはバッターだって同じこと。
様々な要因が重なって、ひとつの結果が生まれてくる。
そんなことはスポーツを少しでもかじった人間なら分かりきってることなのに…
当然、数字やデータだけで、その要因を断定する事なんて出来ないし、だからこそ我々には取材力が求められるはずなのに…
先日、ホークスライターの田尻耕太郎さんと食事をした際、彼もまた同意見だった。
たまに「取材対象者と仲良くなると、ちゃんとした記事が書けない」と言う意見を聞くが、自分はそう思わない。
取材対象者の信頼なくしては、目の前で起きた出来事をちゃんと見定めることなんて出来ないし、結局のところ真実にもたどり着かない。
じつは故障を抱えていたのかもしれないし、メンタルの問題だったのかもしれない。
当然、冒頭の言葉が取材対象者から出て来ることだろう。
選手は生活をかけ、グラウンドで戦っている。
なにげなく書いた記事ひとつで、その後の人生を狂わされることだってある。
だからこそ、しっかりした記事を書きたいし、そのために選手の信頼を得ようと努力もしている。
「お友達になりたい」から「選手に近付いている」わけではけっしてない。
昨晩、とあるアスリートと食事をする機会に恵まれた。
「『最近、どうですか?』って質問をしてくる記者がいるんですけど、これはないですよ。だって、それって僕を見ていない証拠じゃないですか」
同感である!!
自分はよく取材中、間違っても良いから自分が思ったこと、感じたことを必ず相手に話すようにしている。
「いや、それはなかったですね」
そうやって質問を否定されることも一度や二度じゃない。
でも、その確認が出来ることで、真相が分かるのなら思い込みで記事を書くよりは全然良いと思って、それは続けている。
取材の時点でこちらの思い込みが間違っていても、それは全然良いんじゃないかと。
逆に自分の感じたことを、取材対象者にぶつけることで、結果的に良いコメントを聞かせていだだけることも沢山ある。
そうしていくことで取材対象者と信頼関係を築けていけるなら最高だ。
「信頼=辛辣な意見を記事にしない」わけではけっしてない。
取材対象者から「あの人にこう書かれるならしょうがない」って言われる存在でありたい。
たとえば「取材対象者はこう話しているが、こういう理由から私はこうではないかと考えている」って記事は全然ありだと思う。
一方的にこうじゃないかって断定した記事を書くのではなく、検証が必要なんじゃないかと。
選手だって、ひとつひとつのプレイに生活をかけている。
僕らもまた、一本の記事の出来不出来で生活がかかってくる。
言うなれば立場は同じ。
だからこそ信念は貫きたい。
読者にも現場の声をちゃんと届けたい。そう思っている。
posted by 永田遼太郎 |13:38 |
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