2006年07月29日

一球の意味 ~1~

「野球は動きがなくて面白くない」と言う話をよく聞きます。
先日、我が家で行われたホームパーティーでもそんな話が出たので僕はこう言いました。
「野球には一球一球に意味があるんです。たとえば、一見なんて事ないストライク、ボールの判定でも、ゲームが大きく動いてしまう…そんな事もあるんです」と。
よく「バッテリーの配球が…」という話を耳にする方も多いと思うのですが、実際、ゲームの行方を大きく左右するのもこの配球だったりします。
人間がやる事ですから、コンピューターゲームのように投手が思ったコースへ十中八九行く事はまずありません。
抜けた球や逆球もあれば、わずかに高低や内外に外れたボールなど実際に投手が投げているボールは様々です。
ですからバックネットでキャッチャーが構えている絵を見ながら考える配球と打席に立っているバッターが見ている絵はまったく別物ですからバッテリーはその事を十分に踏まえて配球を考えなければいけません。
まして、その日の主審との相性もありますからストライクゾーンが一定して判定してくれる優秀な審判もいれば、その都度、ストライクゾーンが変わり、中には感情のままに判定する最悪の審判もいます。
そんな中で打者との駆け引き、ゲームの流れ上の駆け引き、様々なケースが存在しますから一見、単調に見える野球の試合でも、実際にはものすごい動きがゲームの中で存在しているのです。
そこに野手が絡んできたり、打者、走者が絡んできたり、自然環境が絡んできたり、様々な要素が絡んできますから野球は面白いのです。
今日のポニーリーグでも、そんな場面がありました。
第2試合に行われた墨田ポニー対石川ポニーの試合。
昨日の勢いをそのままに墨田ポニーは序盤から打線が爆発し4回終了時点で7-2と5点のリードを奪っていました。
しかし、連戦の疲れからか墨田ポニーの投手陣の制球が定まらず、5回、6回で計9点を奪われ逆転負け。一度は掴みかけた準決勝行きの切符がするりと手元から消えていきました。
こう報じてしまうと、墨田ポニーの投手陣たちの乱調ぶりばかりがクローズアップされてしまいますが、こうなるには複線がありました。

まずゲーム序盤の時点で、適度に球が荒れていた先発投手の印象が球審に「制球の悪い投手」とインプットされてしまったのでしょう。
こうなるとたまに際どいコースや逆球がコースに決まっても、その多くは「ボール」と判定される事が少なくありません。
中には、少々コースが外れていても「ストライク」を判定する球審もいますが、この日の球審のように終始、厳格に判定する球審も多く存在します。
ただ、まだ精神面で成熟しきれていない中学生のピッチャーです。
自分の中では「ストライク」と思っていた球が「ボール」と判定されてしまえば、当然、頭の中はパニックを起こしても不思議ではありませんし、突如としてゲームが崩れ大量失点を許すケースも多いのです。
ましてや味方打線に大量リードをもらった後なら、なおさらです。
よく「点差を考えて投げろ」などとよく言いますが、投手の立場からしてみれば、「せっかくのリードを守ろう」とかえって必死になってしまうケースも少なくないのです。
こうしたケースはプロの投手でもよくある事なので、中高生の選手がしてしまう事はけっして恥ずかしい事ではありません。
ましてや、全国大会ともなると連戦が伴うので普段どおり投げるのは難しいです。
連投と球数が増えれば当然、故障発生にも繋がります。
厳格な判定も良いですが、審判団の方には、その辺りも十分考慮してゲーム進行に尽くしてもらいたいものです。
学生野球と言えど、選手やチームスタッフは勝つ事に必死ですから。
話が大きくそれましたが、野球は「メンタルのスポーツ」ともよく言われ、バッテリーの状態がゲームを大きく左右します。
先ほども述べましたが、一球一球に大きな意味が隠されている事を野球ファンだけでなく、もっと多くの人に知っていただけたら僕らの仕事も少しは役に立てているのかなって思います。
また何か書きたい事があったらこうして書きたいと思いますので、これからもよろしくお願いします。

posted by 永田遼太郎 |00:07 | 今日のひとりごと | コメント(4) | トラックバック(0)
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