2006年09月06日
南方から嬉しい出来事が (永田遼太郎)
先日、ちょっとした嬉しい出来事があった。 現在、書店で発売されている「ホームラン9+10月号」で僕が執筆した八重山ポニー又吉大智君の記事で先方からお礼の電話が届いたのだ。 東京から遠く離れた小さな島から届いた、たった一本の電話だが僕にはこの出来事が嬉しくてたまらなかった。 大会当日の取材では本人に余計なプレッシャーを与えまいと、掲載の予定は本人に伝えなかった。もちろん監督をはじめ周囲の大人達にも一切伝えなかった。 それでも僕の腹の中では彼を取り上げることは決めていた。 身長148cm、体重40kgという小さな体だが、バッターボックスに入ると誰にも負けない大きな声で「さあ来~い!!」と叫びピッチャーを睨み付ける。 さらに、この小さな体で130キロ近い直球を鋭く外野へ弾き返すのだから、見てる方は楽しくて仕方ない。 実は昨年も、体は大きくなかったが、類い稀な野球センスを見せつけたひとりの少年を取り上げた。浦和シニアの西野一樹君だ。 彼を気に入った理由は、いくつかある。 彼は中学時代からセカンドを守っていたが守備時は絶えず動き回っている。 けっして無駄に動いているわけじゃない。バッテリーにサインを送りながらランナーを牽制したり、配球に沿って守備位置を常に変えている。 打席でも球を手元にひきつけ、センター中心に弾き返す。 バント、バスター、エンドランと小技も得意で「僕が監督ならこういう選手がひとり欲しいな」と思わせたほどである。 西野君は今年の夏から埼玉県の強豪、埼玉栄でセカンドのレギュラーをつかんでいる。新チームでも2番を打っているそうだ。 彼の関係者に話を聞くと僕の取材が終わってから、西野くんは、さらに意識を高め「絶対にプロになるんだ」と連日の自主トレを欠かさず行ったという。 前述した又吉君もそうだ。 電話でしか近況を知らされていないが、本に掲載されて以降、来年さらに成長した姿を僕に見せようと連日の練習で張り切っているらしい。 少年野球を取材していて、こうした選手とめぐり合えるのは僕の幸せだ。 ちなみに又吉君は、現在中学2年生。3年生になる来年の今頃には一際、小さく見えたその体もひとまわり成長していることだろう。 又吉君の同級生には、今夏の甲子園で八重山商工のエースとして名を馳せた大嶺祐太君の従兄弟、力也君もいる。 この力也君も、すでに身長が170cmを越え、投げる直球は120キロ台を記録する。何よりも球に切れがある。今夏はポニーリーグ日本選手権で準優勝に終わったが、来年は少年野球界、屈指の好投手に成長していることだろう。 お礼の電話では「ぜひ石垣島に遊びにきてください」と有難い言葉をいただいた。大会中にも一度それとなく言われたのだが、心の底からそう言っていただいたことで僕もまた嬉しかった。 野球シーズンが終わったら、一度、石垣島に遊びに行きたいと思う。 彼達が育った場所がどんな島なのか、肌で感じてみたい。 そのとき僕は物書きとしてひとまわり成長できるような気がする。 選手と触れ合う事で僕もまた少しずつ大きくなっていく。そう感じる今日この頃だ。
posted by 永田遼太郎 |14:39 |
中学硬式野球 |
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