2010年08月30日
◎激闘制し3連覇 全日本大学フットサル大会
全日本大学フットサル大会3日目、決勝トーナメントが8月29日、舞洲アリーナで行われた。神戸大は、準決勝で高知大サッカー部に3-2で勝利すると、決勝は順天堂大と対戦。2-2で迎えた延長戦前半4分にB松本(経営・3年)が奪った勝ち越し点を守りきり、3年連続4度目の大学日本一に輝いた。【8月30日 神戸大NEWS NET=UNN】順天堂大のシュートがゴール右にそれてゆく。G五味(経済・4年)がボールを投げた瞬間、ピッチ中央でA満田(法・3年)が高々と両手を掲げた。ホイッスルと同時に抱き合う選手ら。A上原主将(工・4年)が、満田が、人目をはばからず涙を流す。前人未到の3連覇。神戸大が、大学フットサル界に新たな歴史を刻んだ。 鮮やかな逆転劇だった。後半16分に勝ち越しゴールを奪われ、一度は「負けたと思った」(伏見)。しかし試合終了1分前、伏見のシュートに詰めていた上原が同点弾。さらに勢いに乗った神戸大は延長前半4分、またも伏見の左足から、ゴレイロがこぼしたところを松本が押し込む。「入れた後は『絶対守れる』って感じだった」と松本が振り返るように、後半は「お家芸」とも言える守り勝つフットサルで相手の猛攻をしのぎ切った。昨年の優勝時に試合に出ていたのは、上原、落、伏見の3人のみ。組織としての成熟度の低さ、経験不足、そして3連覇の重圧。同じ大学生の土俵ですら優勝できるかどうか、絶対の自信を持つことができなかった。だからこそ、グループリーグ突破後、上原はこう話した。「『3連覇』というより、『優勝』したいという思いが強い」。何よりも勝ちに飢えていた選手らにとって、この優勝の意味は大きい。 決勝に出場したA西脇(発達)、B山田(経済)を筆頭に、現在のチームには2年生も多い。「これから4連覇、5連覇といけるよ」と伏見。大学日本一の玉座は、まだまだ譲れない。 ○泥臭く、ひたむきに 最後まで走り抜く「大会を通して走り勝ったのが一番の勝因」と伏見が胸を張る。決勝は、それが顕著だった。神戸大が奪った3点はすべて後半以降。引いて守った前半のうちに1点を取られたことで、後半は前に出て積極的にプレスをしかけた。1人が抜かれても1人、また1人と組織的なカバーリングを見せる神戸大の守備に手を焼いた順天堂大は、得意の個人技を封じ込められて運動量が見るからに落ちていった。ボールの支配率が前半と後半でまったく異なるのも、偶然ではない。 得点の形にも神戸大らしさが表れている。試合を振り出しに戻した上原のゴールと、試合を決めた松本のゴール。どちらもカウンター気味の展開から、伏見のシュートに詰めた形だった。松本が「あれがうちの形だから」と話す通り、大量得点を挙げたグループリーグでも、いわゆる「きれいな」ゴールはわずか。多くはシュート性のボールを押し込んだものだった。対戦相手や時間帯など、どんな状況であっても、シュートのこぼれ球を狙ってゴール前まで走り続けた愚直さが、土壇場での2得点につながった。 「おれらは個人の能力では勝てないから」(上原)。どのチームよりも泥臭く、どのチームよりもひたむきに。そんな選手らの姿勢が、自分たちでも信じていなかった優勝を可能にした要因だ。(記者=浅井淳平) ○選手らのコメント 上原「感無量。試合が始まったら90%勝てると思った。今日の集中力を続けていけたら」 落(工・4年)「決勝は走ることだけはやめなかった。とにかくフリーランに徹した。全員でやらな負けるということを伝えたかった」 伏見「理想の優勝ではないけど、勝ったというのがすべて。この勢いで関西リーグにも臨みたい」 松本「組織で守ることができた。よく集中できてたと思う。今日は100点かな」 満田「安心した。いつもは攻撃での貢献を考えてるけど、今日はチームの駒として守備を意識した」 ●全日本大学フットサル大会決勝トーナメント(8月29日・舞洲アリーナ) ▽準決勝 神戸大 3 2-1 2 高知大 1-1 【神戸大】落2、伏見 【高知大】芝野、岡 ▽決勝 神戸大 3 0-1 2 順天堂大 2-1 1-0 0-0 【神戸大】伏見、上原、松本 【順天堂大】O.G、石村 【写真上】喜びを爆発させる選手ら 【写真中】チームをけん引した上原 【写真下】決勝点を決めた松本(左)と抱き合う伏見(右)(いずれも8月29日・舞洲アリーナで 撮影=浅井淳平)
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