2009年06月19日
戦術的ピリオダイゼーション理論に興味を持たないブラジル人指導者
戦術的ピリオダイゼーション理論にとても興味を持っている僕ですが、同理論について以前ブラジル人指導者と意見交換をしていた際、とても興味深い経験をしました。
彼は同理論にそれなりに興味を持ってくれたのですが、最終的には「やはり要素還元論的な指導が大切だ」という結論に落ち着いてしまったのです。 最大の理由は、彼は選手として今までブラジルにて要素還元論的な指導を受けてきており、「そのおかげで伸びた!」と実感しているからです。敵のいない状態での2人組みでのテクニックの単調な反復練習、敵のいない状態でのセンターリング&シュート、ハードルをジャンプした後にシュートする“テクニックとフィジカルの複合トレーニング”などが、代表例です。もちろん、ゲーム形式の練習もするわけですが、彼はこの要素還元論的な“基本練習”が彼のレベルアップに大きく貢献してくれたと信じて疑っていませんでした。 それゆえに、彼は指導者となった今でも本人が受けてきた指導手法(=要素還元論的な基本練習+ゲーム形式の練習)を踏襲しています。そして、その指導手法で指導者としても成功を収めているので、戦術的ピリオダイゼーション理論に出会っても、今さら指導理念を変えるまでには至らなかったようです。 そもそも、戦術的ピリオダイゼーション理論が世界最高の理論だと僕は思っていませんから(※世界で最も優れた理論のひとつだとは思っています)、彼が賛同してくれなくても全く問題ありません。それに、そのような多様性が内在しているからこそサッカーは魅力的なのだと思いますので、「異論大歓迎!」だと僕は思っています。 さて、ここからが本題です。以下、僕が「興味深い」と思った経験をご紹介します。 このブラジル人指導者(※ブラジルでセミプロとしてプレーした経験あり)と一緒にプレーすることがあったのですが、彼のプレーはまさしく臨機応変なアドリブが効くブラジル的なプレーだったのです。それはまるで“Be Water的なプレー”とでも表現したくなるような見る人をも魅了するプレーでした。 要素還元論的にトレーニングを繰り返してきたら、臨機応変なプレーが苦手なロボット的な選手になってしまいそうな印象があるわけですが、ブラジル人の彼は違いました。何故なのでしょう!? 彼の生い立ちを聞いて納得しました。やはり彼も、多くのブラジル人少年と同じように、子どもの頃はずっとストリートサッカーに明け暮れていたのです。彼は幼いころ“マイボール”を持っていなかったため、サッカーをするためにはボールを持っている友達と行動を共にし、ストリートサッカーの仲間に入れてもらわなければいけなかったとのことです。そう、彼は要素還元論的なトレーニングをクラブチームでスタートする以前に非線形科学的なトレーニング(≒ストリートサッカー)を嫌というほど積んでいたのです。 (戦術的ピリオダイゼーション理論的に)想像するに、彼の身体には「サッカーはカオスであり、かつフラクタルである」ということはストリートサッカーの中で染み込んでおり、それを“前提条件”とした上で、足りない部分をクラブチームで要素還元論的にトレーニングしてきたのではないでしょうか。 拙著「テクニックはあるがサッカーが下手な日本人」の中でも少し触れましたが、ベース(≒育ってきた環境)の違う選手が抱えている問題点(≒改善点)へのアプローチの仕方(≒トレーニング手法)は、決して同一のものではないのではないでしょうか。 何が言いたいかというと、「ブラジル育ちのブラジル人に効果的なトレーニング手法と、日本育ちの日本人に効果的なトレーニング手法は自ずと違ってくるのでは?」ということです。それは、スペインもフランスもイタリアもイギリスもナイジェリアも韓国もオーストラリアも同様だと思います。 やはり、環境というのがサッカーに及ぼす影響というのは、指導者が練習の中で選手たちに及ぼしうる影響力よりも大きいのかもしれません。だとしたら、日本で指導するのであれば、やはり日本の環境を考慮した上でトレーニングメニューを考えていかなければいけないんでしょうね。 今回の件で、そんなことを改めて考えさせられました。
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posted by naoto |19:46 |
戦術的ピリオダイゼーション理論とは? |
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戦術的ピリオダイゼーション理論に興味を持たないブラジル人指導者
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悪口なんですけど、都並さんがそのブラジル式を絶賛してたんですよね・・・・。
読売クラブ育ちなんでしょうがないんだろうけど。
posted by michi | 2009-06-19 21:35
戦術的ピリオダイゼーション理論に興味を持たないブラジル人指導者
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では指導者の下、要素還元論的にトレーニングばかりされてる、我ら選手はどうやったらスペイン並にサッカーが上手くなるんでしょうか?
あと、一人で出来るサッカーの良い練習法はありませんか? (バスキ流のトレーニングみたいなユニークな練習法など)
posted by イイ | 2009-06-19 22:07
戦術的ピリオダイゼーション理論に興味を持たないブラジル人指導者
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michiさん
読売クラブでは「育つサッカー、考えるサッカー」、非線形科学的なトレーニングを行っていたようです。
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/tsukasenal/article/16
つまり、都並敏史さんに必要だったのは、このブラジル人指導者と同じく、要素還元論的なトレーニングだったのだと思います。
その経験が『ブラジル式を絶賛』という考えになったのではないでしょうか?
posted by 智 | 2009-06-19 22:52
戦術的ピリオダイゼーション理論に興味を持たないブラジル人指導者
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こんにちはkanです。
全く持って同感です!。
自分達に合った練習が大切だと思います。
日本の指導ってやはり要素還元論的ですし果てしなく『平均』を育てる方法ですよね。
ドリブルもパスもディフェンスもとにかく平均的に上手になりなさいっていう。
もっと子供の性格やプレースタイルを考えてその子に合ったポジションを伸ばして行くような考えでも良いように思います。
posted by kan | 2009-06-19 23:30
戦術的ピリオダイゼーション理論に興味を持たないブラジル人指導者
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大変面白いブログに出会い思わずコメントします(笑).
戦術的ピリオダイゼーション理論なるものを初めて目にしましたので過去記事も読ませてもらいました.その中でこちらの能力不足からか戦術的ピリオダイゼーション理論がうまく了解(理解ではなく)できませんでした.自分の理解では戦術的ピリオダイゼーション理論とは極端な全体主義的な考え方なのかと思ってしまいました.逆に言うと要素還元論的なサッカーのトレーニングなるものがあるのだろうかという疑問も浮かびました.つまり敵のいない状態での2人組みでのテクニックの単調な反復練習などはフットボールにおいて還元する対象としての要素なのかという疑問です.
べつに文句をつけているわけではないのです.むしろ村松さんの文章を読んでいると,村松さんはシステム論的な思考をしているのではないかと思ったのです.自分はエンジニア領域に属しているのでシステム論は非常に馴染み深い考え方です.その点から考えると要素還元主義や全体主義という見方はものごとのほんの一部をデフォルメしているだけだと思うのです.戦術的ピリオダイゼーション理論にも少しシステム論的な視点がはいるほうがいいのかなと素人には思いました.
posted by \alpha | 2009-06-20 01:04
みなさん、コメントありがとうございます
コメント投稿者ID :
【 michiさんへ】
智さんのコメントに同感です。
【イイさんへ】
一緒にトレーニングする仲間がいない場合は、サッカーのトレーニングではなく、Be Water(≒身体動作の質の向上)のトレーニングを僕はお勧めします。ボールを自由に扱う前に、自分の身体を侍従自在に扱えなければ話になりませんからね。
【智さん】
ナイスフォローありがとうございます。
【\alphaさんへ】
戦術的ピリオダイゼーション理論には、確かNonlinear System Theory(非線形システム論)が応用されていたと思います。しかし、僕はNonlinear System Theoryについて予備時知識を持っていないため、その辺を曖昧にしてしまっています、、、。汗
非線形システム理論を分かり易く説明しているお勧めの書籍がありましたら是非教えてください。
posted by 村松尚登 | 2009-06-20 23:18
戦術的ピリオダイゼーション理論に興味を持たないブラジル人指導者
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言葉の使用について誤解をまねくようなものがあったかもしれないので,冗長ではありますが自分個人の考え方のベースを先に述べさせていただきます.
システム論という言葉を安易に用いてしまいましたが,これは還元主義や全体主義と同じレベルでの意味で用いました.つまりどのように対象を理解するかという方法論で,学問分野で言うと哲学になります.具体的にシステム的な考え方をする理論として一般システム理論というものがあります.概略はwikiにもありますし,書籍としては「フォン・ベルタランフィ著,一般システム理論,みすず書房(1973)」があります.なかなか難解な本ですがものの見方を学ぶという点において勉強になります.もし興味がわきましたらぜひ(笑).
さてここからは個人的な認識なので一般性があるか不明なであることをご容赦願います.ものごとの見方に対しての考え方としてのシステム論は理系分野では非常に基本的なものなのであまり,意識されない暗黙知となっている場合が非常に多いです.もっとも強調されるのは物理学におけるエネルギーについてです.エネルギーでは対象とする系(システム)を決めて,その性質(保存,非保存)や特徴(エネルギー変換)などを論じます.あるいは数学における最適化では,対象とする集合(システム)におけるある関数の性質(最大(小)値)を論じます.どのような分野であれ共通するのは対象とする領域(これがシステム)を定めて,そのシステムの特徴や性質を考えるということです.そのときにその対象を要素に分析したり,要素間の関係性を検討したり,することは非常に基本的なことになります.ここで要素還元主義や全体主義との違いは対象の因果関係を要素や全体だけに求めず,要素と全体の相互関係として考えるという点です.また対象とするモノ自体にこの相互関係があります.
サッカーを例で言えば,対象を直近の1試合とすると,各選手の役割とチームのパフォーマンスの相互関係や,あるチームプレーと得点(あるいは失点)の相互関係を考えることになります.実際の行動としては個人の練習がその試合でどのようにチームのパフォーマンスにつながったか,ある戦術練習がどのように得点(失点)につながったかを考え,また練習をするということになります.また対象を一選手にすれば,どの身体能力が試合での個人パフォーマンスにつながるかを考えることも同様です.さらにこの一選手と直近の1試合との関係を考えるというシステムどうしの相互関係も考慮することもひとつのシステム論的思考です.
このように考えると戦術的ピリオダイゼーション理論が常に試合を対象として考えよという視点はシステム論の入り口として最もなところですが,反復練習をするななどの縛りはシステム論的思考というよりは全体主義的な思考になってしまいます.その中で村松さんが感じていることは,むしろシステム思考的に反復練習だろうがなんだろうがその対象とする要素(つまり特定のチーム)に効果があればそれはそれで良く,むしろその相互関係を考えている.とまぁ感じたわけです.
さて,非線形システム論の書籍とのことですが,自分も専門ではありませんのでAmazonで探したレベルになるので具体的な書籍名は載せませんが,書籍をあたるときの気をつける点をいくつか.理系といっても数学,物理学,工学と各学問でだいぶ色が違います.数学では記述性に重きをおくので,非線形をどのような式で表現できるかという点やその式を用いた性質(最適性,変換整)などが議論の中心になります.物理学では因果関係に重きをおくので,非線形と現実現象との関係性が議論の中心になります.また工学では有用性に重きをおくので非線形がどのように約に立つのかという議論が中心になります.
しがたって非線形をあつかう本でも非線形な対象の集合を考えているのか,あるシステム内の非線形な現象を考えているのかなど題名からはわからないものが多いです.このあたりははじめにや目次で確認するしかありませんが村松さんの意図にあうものを探すしかないようにおもいます.
あまり具体的な助言ができず,すみません.また自分は工学よりなので数学,物理学分野の詳細については間違いがあるかもしれません.本当にその学問を理解するには能力的にも時間的にも足らないのですが,その学問がどういう立場なのかであれば先人たちの認識を拝借することで多少の理解はできているのではないかと思っています(自信ないですが^^;).
posted by \alpha | 2009-06-21 01:42
戦術的ピリオダイゼーション理論に興味を持たないブラジル人指導者
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【智さんへ】
都並さんの監督としての手腕を見てるとそうは思えません。
彼のチームは戦術理解度が低いチームが多いです。
その文章より元読売の選手の話を聞いたのを思い出すと
トレーニングは自主トレと紅白戦の話ばかりでした。
だから欧州路線転換を狙ったんだと思いますが。
紅白戦ばりやってたので強くなったというのは
この話とはずれていくんでしょうかね。
posted by michi | 2009-06-22 04:01
Los ojos del campo
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Tuve la oportunidad de leer tu libro y me hizo reflexionar sobre una idea que desde hace tiempo me roda la cabeza. Cuando leí tu libro, hubo un partido de Japón contra Australia. Como sabes, perdimos otra vez. Aunque parecía haber mucho esfuerzo por parte de nuestro equipo para poder competir en primera línea, no ha cambiado desde la Copa del mundo de Alemania. ¿Por qué perdimos otra vez despues de meter el primer gol? ¿podemos jugar al fútbol de forma más inteligente?
Durante años he jugado al fútbol en varios países y en varios idiomas. Por eso a veces creo que el idioma de Japón no funciona en el campo, parece que no somos capaz de crear unión, de ser efectivos, ni de motivar en japonés, como tú dices, ¿es que no podemos ser agua?
Creo que necesitamos mejorar nuestras habilidades comunicativas en el campo. Me gustaría saber lo que pienses sobre esto, ¿qué te parece?
posted by Shuui | 2009-06-22 23:18
戦術的ピリオダイゼーション理論に興味を持たないブラジル人指導者
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非線系については、『エントロピーの法則 J・リフキン著 祥伝社』 も考え方を理解する上で助けになるのではないかと思います。つまり、背景として、どういうことがあったのかというkとおです。(わたしの勝手な解釈かもしれません)
物理系の話です。ニュートン力学が、この世(自然界)の事象を説明、証明してきたわけですが、あるとき、説明できなくなってきた。ニュートン力学は要素還元論的な発想といえると思います。
そこに、非線形のエントロピーの法則(エネルギー保存の法則といってもよいと思います)がでてくる。
無秩序なものをどう表現するかといいかえてもよいと思います。
サッカーもカオスであり、無秩序なものといえると思います。
何がいいたいかというと、エネルギーは無限ではないのです。やはり、どこかに限界がある。そのとき、効率的にエネルギーをどう消費するか?というテーマを考えてしまいます。
そう考えると、一試合の中で、戦術的に11人のパワーをどのタイミングでどう集中させて使うのか?
サッカーの勝ち負けをチーム力=11人の能力が大きい方 ととらえるのではなく、 瞬間的なエネルギーの大きい方が点をとったり、守れたり、でき、そういうエネルギーを集約できるチームが勝つ。 という発想が大切なのではないかと思うわけです。
いかがでしょうか?
posted by つかたろう | 2009-06-24 01:57
戦術的ピリオダイゼーション理論に興味を持たないブラジル人指導者
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つかたろうさんのいかがでしょうか?は村松さんへのものでしたら蛇足となりすみません.
まず物理学の目的は因果の解明です(昔ならった教授の口癖でした).そこにはさまざまな立場をもつ人がいたわけですから,要素還元主義の立場で研究した人もいたと思います.しかしその割合はニュートン以後急激に減少したと考えられます.相対論,量子論が誕生した後は要素還元主義を立場とする物理学者はほとんどいないのではないかと思います(自分も物理学の専門ではないので言いきれませんが).ここで大事なのは対象とするモノを要素に分けて考えることが要素還元主義なのではなく,対象とするモノに生じる因果が要素であると考えることが要素還元主義ということです.自分個人としては要素還元主義の立場の人は最近はやりの脳関係や分子生物学関係の人に多いと感じます.
さてここは物理のかぎ○○○ではないので(笑),サッカーの話をします.
試合におけるチーム戦術や選手個人における身体能力について考えるときに要素に分けて考えることは要素還元主義ではないし,ごく一般的な分析手法です.そこでその分けた要素にアプローチして全体の変化を評価するのはシステム論的な立場です.これは例えですが,自分の今乗っている車をもっとうまく運転できるようになりたいとするとき,タイヤを変えてみたり,ハンドル調節をしたり,車高を低くしたりなどの方法もあるわけです.これは決して要素還元論的アプローチではありません.なぜなら,このときタイヤを変えたことの効果はタイヤの良しあしではなく,車の運転にとってプラスかマイナスかで評価するはずだからです.翻ってサッカーにおいても個別の練習を行うことも,それが試合中のパフォーマンスアップにつながるかどうかを評価していればそれは要素還元的ではなく,システム論的考えだと思います.もちろん個別の練習という単要素だけでなく,戦術練習といった要素の組合せ的練習も常に試合という全体との関係を考慮していればシステム論的になります.
逆に全体主義が過ぎるとそれは個体差を無視することになります.先ほどの例で言えば,ひたすら運転を繰り返すことで車のパフォーマンスを上げようとすると,才能といわれるものの差がその効果に大きくでてしまいます.これがサッカーで起こると日本人は黒人を超えれません(失礼)し,いわゆる才能の見やすい子とそうでない子に差がついてしまいます.もちろん村松さんがそのような指導をしているとはこのブログからはまったく感じませんが,戦術的ピリオダイゼーション理論に触れた他の人がそのような誤解をまねくと指導される子供にとって悲しいサッカー人生になってしまわないかと杞憂してしまいます.その点システム論的思考をすれば個体差にも対応できるし,チームカラーにも対応できます.もちろんシステム論も完璧なものではありませんが,現状で対象のモノを捉える方法としてはなかなか優れたものではないかと思います.
ちなみにまたまた物理ネタですが,エントロピーとは拡散の度合を表わす物質量であり,エネルギーとは熱力学の第二法則と関係しています.これは使えるエネルギーは必ず使えないエネルギー(おもに熱エネルギー)になり,世の中はどんどん使えないエネルギーでいっぱいになるというものです.サッカーで考えると使えるエネルギー=体力のような見方になると思います.この点から考えると11人の総体力から1試合におけるその分配を考えるというのも面白い視点ですね.ただし気をつけないといけないのは,エネルギーという概念は収支しか示さないので内容が検討できない点です.つまり預金通帳のようなもので,実際何を買ったのか,どのような仕事からお金を得たのかはわからないということです.実際,サッカーでも体格や個別技術などの影響は体力の消費からはわからないですしね.結局サッカーで大事になるのはまさにその詳細な内容ですからね.そしてその内容という具体がカオスであることは日々の財布を見ればわかることです(自分だけかもしれませんが^^;).
posted by \alpha | 2009-06-24 17:41
戦術的ピリオダイゼーション理論に興味を持たないブラジル人指導者
コメント投稿者ID :
\alphaさんから、コメントがあるとは思いもよりませんでした。
村松さん、\alphaさまへのコメントをお許しください。
物理学の世界では、仰るとおり、相対論,量子論以降、全く要素還元的な考え方はなくなったと考えてよいと思います。
\alphさんのシステム論はわたしのいうところのエネルギー保存の法則とめざすところは同じだろうと思います。(勉強不足で、正しく理解していなかもしれませんが、)
わたしの文章の中で、サッカーにおけるエネルギーを定義していないので、わかりにくかったと思います。すみません。毎回、私のコメントは端折ってしまって、わかりにくいですね。
要素還元的にいえば、エネルギーは技術、体力、精神力の総和となってしまうのでしょうが、人の配置(ポジション)を拡散された微妙なるバランスで構成されるとするなら、その位置エネルギーをエネルギー量として、とらえてもよいのではないかと思うわけです。
本来、熱力学の第二法則は熱エネルギーが関係してくるのですが、細かいことはぬきにして、サッカーをサッカー量としてとらえ、評価すれば、おもしろいかなと思ったのです。では、サッカー量とはと聞かれても、わたしなりの考えはありますが、わかりません。
サッカーで大事になるのは、本当に詳細な内容ですね。
そこをどう評価するのか?
そこが重要なのだろうと思います。
10円もっていても、相手が100円と思ってくれれば、それはそれで、別なエネルギーととらえてもよいかなと。
でも、そのつけはかえってきますので、そこをどうしのぐか?
だから、サッカーはおもしろい。(笑い)
posted by つかたろう | 2009-06-25 01:34
戦術的ピリオダイゼーション理論に興味を持たないブラジル人指導者
コメント投稿者ID :
数理科学としての複雑系としてみているように思うのですが。
システム工学的な見方からすると、非線形システムをどのように理解して、線形システムに近似して、最適化して利用するか。
サッカーで言うと、試合という複雑なシステムを、練習で試合と同じような効果を得られるような、もしくは効果を多くするような練習法を考えたりする。という見方をしているのかと思っていましたが。
システム工学と似たようなのとして、オペレーションズ・リサーチなどもあります。
これらは解析手法として、数式や図を用いて行うようですが。コンピューター上で再現するために複雑な数式を用いて書いている本が多いと思います。
解析手法とかはいろいろありますが。結局はサッカーをどのように理解して近似するかというのはそれをする人の理解度とセンスによるところが大きいじゃないかと思います。
私としては制御理論の方の人間なので。非線形システム論は制御理論の一つかなと思っていますので。「制御工学の考え方 木村 英紀 (著) 」がわかりやすいんじゃないかと思います。
posted by 義勇 | 2009-06-26 21:58
\alphaさん、コメントありがとうございます
コメント投稿者ID :
\alphaさん、奥の深いコメント、ありがとうございます。一度直接お会いして、システム論についてご教示願いたいと真剣に考えております。
\alphaさんがおっしゃるとおり、戦術的ピリオダイゼーション理論は、要素還元主義的でもなく全体主義的でもなく、システム論的にサッカーを解釈しているのだと思います。その証拠に、戦術的ピリオダイゼーション理論は決して反復練習を否定していません。もちろん、僕が目指す指導スタイルもシステム論的だと思います。
(※「反復練習の延長線上にサッカーが存在するのではない」といった表現を使うこともあるので、誤解されがちですが、同理論は反復練習を完全否定しているわけではありません)
システム論、興味深いですね。ご紹介いただいた「フォン・ベルタランフィ著,一般システム理論,みすず書房(1973)」の古書をどうにか格安で入手して勉強しようと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
posted by 村松尚登 | 2009-07-01 22:33
つかたろうさん、コメントありがとうございます
コメント投稿者ID :
つかたろうさん、\alphaさん同様、奥の深いコメントありがとうございます。
> サッカーの勝ち負けをチーム力=11人の能力が大きい方 ととらえるのではなく、
> 瞬間的なエネルギーの大きい方が点をとったり、守れたり、でき、
> そういうエネルギーを集約できるチームが勝つ。 という発想が大切なのではないかと思うわけです。
面白い発想ですね。例えば、格上と思われるチームと対戦する際に、格下のチームがするべきはことは、まさしく「相手のエネルギーが瞬間的に低い瞬間を狙ってカウンターアタックを仕掛ける」ということなのではないでしょうか。逆に、格上のチームの瞬間的なエネルギーが高い場合には、格下のチームは決して無理をして攻撃せず、堅実にエネルギーを守備に集約することが必要なのでしょう。
ほんと、とても面白い視点だと思います。僕の指導に応用させていただきます!
posted by 村松尚登 | 2009-07-01 22:43
michiさん、コメントありがとうございます
コメント投稿者ID :
都並氏はあくまでも読売クラブ出身の一指導者でしかありません。読売クラブ出身の指導者全員が読売クラブ的に指導しているわけではないでしょうし、たとえ全員が読売クラブ的に指導していたとしても、全員のサッカーの捉え方が同一だとは思えません。
それに、都並氏も読売クラブのサッカーやトレーニング手法だけに影響を受けたわけではなく、過去に彼が見てきた様々なサッカーやトレーニング手法にも様々な影響を受けてきたのだと思いますよ。
ですから、都並氏を読売クラブとだけ繋げて理解しようとするのは、あまりにも胆略的な考え方だと思います。
posted by 村松尚登 | 2009-07-01 22:54
Sr, Shuui, gracias por tu comentario
コメント投稿者ID :
Gracias por tu comentario en espanyol!
Me sabe mal por escribirte en espanyol porque la gente japonesa no podra entender. Pero esta vez, voy a contestarte en espanyol porque quiero! :-)
A mi me pasa lo mismo, me es mas facil comunicar en espanyol que en japones en campo de futbol.
Pero no creo que la causa sea el idioma japones mismo. Yo creo que es el nuestro caracter mental muy japones.
Por ejemplo 先輩、後輩、丁寧語、尊敬語、年功序列、出る杭は打たれる、本音と建前、etc...
Este tipo de mentalidad japonesa nos influye negativamente en campo de futbol porque en campo de futbol se necesita decir la verdad y hablar muy claro. pero el idioma japones no nos facilita eso.
Por lo tanto, a mi me parece mas importante cambiar un poco de la mentalidad nuestra.
posted by 村松尚登 | 2009-07-01 23:09
義勇さん、コメントありがとうございます
コメント投稿者ID :
システム論の次は、制御工学ですか、、、、、。汗
しかし、「制御工学の考え方 木村 英紀 (著) 」は安価で購入できそうなので、試しに読んでみることにします。感想文は改めてブログで取り上げますので、今しばらくお待ちください。
posted by 村松尚登 | 2009-07-01 23:23
戦術的ピリオダイゼーション理論に興味を持たないブラジル人指導者
コメント投稿者ID :
村松さん,望外なコメントありがとうございます.自分は広く浅くですので教示などできるような身ではありません.しかし,村松さんと直接お話できたらそれは自分にとって素晴らしい時間になると思います.スペインと日本,日本全国と飛び回っている忙しい身でしょうから,なかなか時間が合わせらないかもしれませんが,首都近郊にいらっしゃるようでしたその機会もあるかもしれません.自分自身,インターネットの中の海とも山ともつかない者ですから,もし機会に恵まれ,村松さんに余裕がありましたら,教示などと難く考えず,一杯ということでいかがでしょう.もし良ければこちらから村松さんへメールします.
余談ですが制御工学は工学系の花形であり,縁の下のちからもちでもあります.したがって,非常に敷居の高い分野でもあります.義勇さんがご専門とのことなので,釈迦に説法状態で恥ずかしい面もありますが,工学にシステム理論を芽生えさせた最初の学問分野でもありますので内容は難解なれど,全体像を知るのは勉強になるかと思います.
ちなみに制御工学とシステム理論の関係ですが,制御工学の現代制御理論がシステム理論のはしりとなっています.現在はより一般化され,順序機械としてオートマトンという分野で中心的役割を担っています.現代制御理論では,微分方程式と線形代数の知識が必要となるので,概念を捉えるという意味ではオートマトンの順序機械のほうが抽象的ではありますがとらえやすいかもしれません.
一助となれば幸いです.
posted by \alpha | 2009-07-02 23:09
\alphaさん、コメントありがとうございます
コメント投稿者ID :
\alphaさん、ご返答ありがとうございます。
本日より今週の土曜日までは東京にいますので、タイミングが合えば、ぜひ一杯やりましょう!(で、色々と教えてください)
メール、お待ちしております。
posted by 村松尚登 | 2009-07-06 20:08
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