2007年10月23日

ジャズピアノとフットボールの深い関係!?

“Be Water My Friend理論”に最近夢中の私ですが、ここに来て昔ずっと考えていたことが再び脳裏をよぎり始めています。それは、ジャズピアノとフッボールの深い関係です。


※私は音楽の専門家ではないので、おそらく誤解している部分もあると思います。もし私の誤解を発見されましたら、やさしくご指摘願います。

【クラシックピアノ】
普通、初心者がピアノを習い始めるときはクラシックピアノから入ります。楽譜に書かれてあるおたまじゃくしたちを正確に弾いていく、あれです。

【クラシックピアノの教則本バイエル】
クラシックピアノの一番有名な教則本はバイエルでしょう。実は私も小学生の時に少しピアノを習っていた事があるのですが、その時に使っていたのもバイエルでした。最初の曲はとっても簡単なのですが、その後段階的に曲の難易度が上がって行きます。「むむ、、、難しいぞ、、、。上手く弾けないぞ、、、」という旋律に出くわすと、何度も何度もその難しい旋律を繰り返し練習することになります。その難しい部分が弾けないと次に進めませんから、弾けるようになるまで何度も何度も練習します。(あの反復練習が嫌いだった、、、)

【作曲家の想いを再現するクラシックピアノ】
クラシックピアノの基本は、その曲を作った作曲家の想いを正確に弾くことです。もちろん、レベルが高くなれば各ピアニストのアレンジも当然加わってくるわけですが、例えば、子供がクラシックピアノを習うときの基本の基本は「楽譜どおりにピアニシモはピアニシモで、フォルティシモはフォルティシモで弾く」というものです。そこにはアドリブが入り込む余地は皆無です。

【即興演奏のジャズピアノ】
では、ジャズピアノはどうかというと、そもそも「楽譜どおりに弾く」というコンセプトがありません。ジャズピアノは、基本となるフレーズとコード進行だけが与えられている状況で奏者がその場その場でアレンジを繰り返して行く即興演奏です。

【同じ曲なのに毎回違う演奏】
ジャズピアノは即興演奏ですから、たとえ同じ奏者が同じ曲を弾いたとしても、毎回違った演奏になります。例えば、そのときの気分、天気、場の雰囲気、仲間(バンドの場合)の特徴などによって、演奏は無限にアレンジを繰り返して行きます。

【クラシックピアノとジャズピアノの共通点】
極端な話、クラシックピアノとジャズピアノの共通点は、「ピアノという同じ楽器を使っている」という点だけなのかもしれません。

【クラシックピアノから入るとジャズピアノは弾けない?】
今から10年前になるでしょうか、ピアノの先生をしている知人から「クラシックピアノから入るとジャズピアノは弾けない」というような話を聞いた事がありました。その理由は「クラシックピアノの楽譜を忠実に弾くという世界と、ジャズピアノの即興演奏という世界は根本的に違い過ぎるから」というものでした。当時、ジャズピアノの本質さえもよく分かっていなかった私は、「同じピアノなんだから両方弾けるでしょ」と単純に考えていたので、この話にとても興味を持ちました。

【クラシックピアノから入ってもジャズピアノも弾けるようになる】
しかしその後色々と調べたり、知り合いのクラシックピアニストに話を聞いたりしたところ、「クラシックから入っても(頑張れば)ジャズピアノも弾けるようになる」という事が分かって来ました。ただ、みんなの共通した意見は、「一度クラシックピアノの事を忘れて、ジャズピアノをゼロから始めた方がいい。クラシックピアノの延長線上にジャズピアノがあると考えてしまうと、ジャズピアノの上達の足を引っ張る」というものでした。

【日本のサッカーはクラシックピアノ的?】
このジャズピアノとクラシックピアノの関係の話を聞いた時、私が真っ先に思い浮かんだのは、「日本のサッカーはクラシックピアノ的なのでは?」というものでした。日本では、テクニックにしても戦術にしても、完璧に出来るようにシンプルな反復練習を繰り返す事が多いような気がします。そして、反復練習で身に付けたモノを試合の中で正確に表現しようと試みます。ほら、なんだかクラシックピアノっぽいですよね。

【スペインのフッボールはジャズピアノ的?】
では、スペインのフッボールはと言うと、明らかに「ジャズピアノ的」です。ある一定の決め事(=戦術)をベースにして、選手一人ひとりが状況に応じて臨機応変にプレーすることを善しとします。監督が「右っ!」と叫んでいるのに左に行く選手も多々います。監督の「左っ!」という指示に従うように左に行ってその結果選手がボールを奪われた際に、1秒前は「左っ!」と叫んでいた監督が「だからそこは右なんだよ!」と激怒することもあります。(その典型的な例がこちらです)
ほら、なんだか選手も監督もみんなジャズピアノっぽいですよね。

【唯一の形はジャズピアノ的フッボール?】
では、ピアノにジャズピアノとクラシックピアノが存在するように、フッボールの世界にもジャズピアノ的なフッボールとクラシックピアノ的なフッボールの2種類が本当に存在するのでしょうか?
私は存在しないと思っています。何故ならば、敵がたくさんいる上に足でプレーするためミスの多発するフッボールというスポーツにおいて求められる能力は、決して「ある決められた事を忠実に遂行する能力」でなくて「ある規律に基づいて即興演奏を繰り返す能力」だからです。

【クラシックピアノ的サッカーから入るとジャズピアノ的フッボールはプレーできない?】
同じピアノと言えどもクラシックピアノとジャズピアノが決定的に違うように、クラシックピアノ的サッカーとジャズピアノ的フッボールも決定的に違うと思います。何故ならば、そもそものコンセプトが全く違うからです。では、クラシックピアノ的サッカーから入ってしまうとジャズピアノ的フッボールはプレーできないのでしょうか?

【一度クラシックピアノ的サッカーを忘れるべし】
たぶん移行は出来るでしょう。というか、できなきゃ困ります。しかし、クラシックピアノからジャズピアノへ移行するときと同様に、「ジャズピアノ的フッボールへ移行するためには、一度クラシックピアノ的サッカーを忘れる必要がある」のかもしれません。そうしないと、クラシックピアノ的サッカーを通じて獲得した知識や習慣がジャズピアノ的フッボールの習得の障害になってしまう可能性がありますから。

【武術もインナーマッスルもジャズピアノ的?】
何故10年前に感じたジャズピアノとサッカーの興味深い繋がりを最近になって思い出したかというと、「武術もインナーマッスルもジャズピアノ的だよね」と思えてきたからです。この点についてはまた別の機会に書きたいと思いますので、どうぞお楽しみに。


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posted by naoto |05:23 | バルサを越える為のヒント集 | コメント(6) | トラックバック(0)
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Re:ジャズピアノとフッボールの深い関係!?

コメント投稿者ID :

こんばんは。
クラッシック奏者の方に怒られるかもしれません。lol
奏者と聞き手の違いなのかと思いますが
私は若い時からジャズ/ロック好きで、オヤジになるまでクラッシックを聞いてきませんでした。
両方の学生時代にバンドの経験もあります。
即興性と言えばそうですが、極論として西洋音楽の12音の中で動く音符は共通。リズムと和声が独特である物がジャズと呼ばれていると考えます。
確かに簡単なテーマ(メロディ)の中で自由な即興性と高度な技術が必要ですが、クラシックの様に複雑な旋律展開の中で聞かれる、奏者/演者毎の感情表現や技術はジャズの比では無いと想う事が多くなりました。
これもJリーグと欧州伝統リーグの違いと同じでしょうか?lol

でも日本型サッカーも作られつつあるのでしょう。
自動車、家電各社、医療機器他様々な会社の日本製が席巻している様に、100年後には?(人口も減りますが...)
毎度乱文ですいません。

posted by おっさん | 2007-10-24 06:09

Re:ジャズピアノとフッボールの深い関係!?

コメント投稿者ID :

↑「おっさん」さんは、意味をはき違えているような……。
というか、論旨の意味が、よくわかりません。(こちらの理解力がないだけ?笑)
 
練習方法や、ゲーム上の表現のしかたの違いということでの、比喩でしょ、これは。
 
クラシック(的)=日本として、“感情表現や技術はジャズの比では無い”としたら、日本的なやり方のほうが上、ということになってしまいますよね。

posted by att | 2007-10-24 10:28

Re:ジャズピアノとフッボールの深い関係!?

コメント投稿者ID :

初めましてです。いつも興味深く拝見させて頂いております。
クラシックはあくまで予定調和の中でどれだけ指揮者が作曲者の意図を解釈して、消化して表現するか。いわば古典芸能一般(能や歌舞伎)についても同じことがいえるかと思います。

ジャズについては、ご承知のとおりスイングジャス、モダンジャズ、フリージャズが有り、このうちスイングジャズはクラシックと同様インプロビゼーションが無く、フリージャズは文字通りルール無用というか、奏者がジャズと言い張ればOKな世界。
この他、ラテンジャズやらフュージョンなども有り、幅が広いですね。

管理人さんが仰るのは、サッカーと同じくルールの範疇でアドリブを行うモダンジャズのことなんでしょうね。アドリブを始めても、コードやメロディに回帰しないと曲として成立しませんし、奏者がお互いに意図を汲み取りあわないと、やはり曲として成立しません。

かく言う私も4つの頃から、ピアノをやりたいと駄々をこねる兄のオマケで、14まで無理矢理習わされておりました。で、中2の終わりから学園祭のためにロックやフュージョンを始めましたが、仰るとおり大層苦労をしました。主にリズムの面で。ピアノの鍵盤とシンセなどの鍵盤ではアタックが違うもので。

並行してベースギターを弾き始めて、コードの配置と展開、進行を理解してようやくピアノでもアドリブができるようになりました。

サッカーに置き換えると選手個々のスキルと個人戦術に左右される部分ですね。つまりモダンなサッカーで良い選手というのは、チームの中で使い使われの関係の中で、自らの力を発揮できる選手ということになるのでしょうか?ただクラシックというのを選手がこれまで蓄積してきた知識などとすると忘れることなんかできませんよね。必要なのは応用力ということになるのでしょうか。

ちなみにオッサンに近づいてまいりますと、横着になるのか予定調和に安心する傾向にあります。なのでオッサンな私は、クラシックに回帰しつつあります。






posted by たあ | 2007-10-24 12:07

Re:ジャズピアノとフッボールの深い関係!?

コメント投稿者ID :

興味深い話ですね。
クラシックピアノを弾いて育った人とジャズピアノをひいて育った人では感覚が違うそうです。これは小さいころからそのような曲を聴いて育ったのと同じです。

どこが違うかというと、クラシックピアノは大きなうねりのような感覚を大切にし、ジャズピアノはリズミカルな感覚を大切にします。

そのように聞いたことがあります。
サッカーに置き換えて考えると、ドリブルのとき、すっとぬいていくのがクラシック。シザースのようにタンタンとぬいていくのがジャズ、そして、独創的。

ジャズの発祥は黒人の叫びです。そこには規律はなく、自由、火をたいたドラム缶に人が集まり、ある人が引き始めると、そこに呼応して、独創的なものを作り上げて生きます。

クラシックは規律があり、最初から譜面ありき。
(ちょっと違うかも)

ちょっと話が横道にそれてしまいましたが、日本的なリズム、日本的な育て方、あるような気がしてきました。

posted by つかたろう | 2007-10-24 12:46

ご報告

コメント投稿者ID :

ジャズピアノ系の続編を書きました。

【ジャズピアノと武術とインナーマッスルとフッボール】
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/naoto/article/189

posted by 村松尚登 村松尚登 | 2007-10-24 22:17

みなさん、コメントありがとうございます

コメント投稿者ID :

【おっさんさんへ】
私は決してクラシックピアノとジャズピアノの間の技術の優劣を議論しているわけではありませんし、そもそも両者の間に優劣の差があるとは思っていませんよ。あくまでも両者の「コンセプトの違い」を比較し、その「違い」を比喩表現に使わせてもらっているだけです、はい。

【attさんへ】
恐れ入りますが、このスペースへは“ブログ自体”へのご意見・ご感想をお願いいたします。m(__)m

【たあさんへ】
そうなんです、根本は「応用力」のことを私は言いたいのです。ただ、「応用力」という単語だけで簡潔に表現してしまうと様々な解釈が生まれてきてしまいます。そして、その解釈の違いの狭間で日本サッカーはもがき苦しんでいると私は感じたので、「応用力とは?」という点をジャズピアノの視点から(!?)考えてみた次第です。

【つかたろうさんへ】
“日本的な育て方”という表現がとても気になります。こっそり教えて下さい。m(__)m

posted by 村松尚登 | 2007-10-26 19:27

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