プロ野球死亡遊戯

【読売捕手遊戯】2014年オフに待ちうける日本プロ野球史上最大のFA狂騒曲!「西武ライオンズ・炭谷銀仁朗」を巡る仁義なき争奪戦とは?

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この男がいれば、今年のセ・リーグもまた違った展開になっていたかもしれないな。

ア・リーグ地区シリーズ第2戦、ヤンキース打線に向かうのは背番号16を付けた見慣れた顔のサウスポー。 昨年まで中日に在籍していたオリオールズのチェン・ウェインである。 今季、ローテの一角として12勝を上げ、ポストシーズンのスターターを務める。 ルーキーイヤーとしては大成功だろう。 イチローの「マトリックス」と称されたアバンギャルドなホーム突入で先制点を許したものの、 6イニング1/3を8安打2失点(自責1)に抑え、ポストシーズン初勝利を挙げた。 思えば、中日からはこのチェンが抜け、ヤクルトからは青木宣親がブルワーズに去った。 ベンチ要員としてシーズンインした青木は日本で培った技術でレギュラーを掴むと、 規定打席に到達し、打率288と盗塁30はともにナ・リーグ新人トップ。 不動のトップバッターとしてシーズンを終えた。 つまり、今シーズンの中日とヤクルトからは現役バリバリのメジャーリーガーが流出したことになる。 対照的に巨人から抜けたのはライアルで、入って来たのは杉内、ホールトン、村田だ。 凄い。小学2年生でも2秒で解ける計算式である。 そりゃあ勝つでしょ。走るでしょ。 ペナントのギミックはタネが明かされればあっけないものだ。

9日、2012年ペナントレース全日程終了。 巨人からは計6人のタイトルホルダー大放出。 坂本勇人、長野久義のSCコンビが173本で最多安打をワリカン。 15勝を挙げた内海哲也が2年連続最多勝利、 杉内俊哉は172個で移籍初年度に奪三振タイトル。 前半戦のMVPとの呼び声も高い山口鉄也は47ホールドでぶっちぎり最多HP。 またひとつ彼のキャリアに「育成出身選手初」という例の勲章が追加された。 ミスター・スペシャル・ワンこと阿部慎之助はキャリアハイ104打点の打点王に加え、 打率340のセ・リーグ捕手歴代最高打率で首位打者を獲得。 捕手の2冠は野村克也(南海)以来2人目。セでは初の快挙となった。 ついでに429で最高出塁率も口説き落として、裏の三冠。 もうどうにも止まらない。 そりゃあ原の辰っつあんもセ・リーグ最優秀監督賞になるわけだ。

もう今シーズンは誰がどう見ても阿部の年である。 キャプテンでキャッチャー、そして4番打者。 時には夜の宅配業者。Gの要にして、Gカップキラー。 凄い。べらぼうに凄い。正直、男として羨ましい。 もはや球界最高捕手にして、最強打者だろう。 あまり語られることはないが、阿部のキャッチング技術は投手からの評価も高い。 79年3月生まれの33歳。ついに迎えた全盛期。 今後は20代中盤の後継者候補を育てつつ、阿部をキャッチャーとファーストで併用しつつ世代交代。 そんなアングルを描ければベストだが、残念ながら今の巨人にそんな選手はいない。 もう阿部がいけるところまで「生涯一捕手」でいいんじゃないのと思わないでもないが、 チームにとっての安心キャッチャー保険は必要だ。 だが、現在の第2捕手・實松一成は阿部と2歳しか違わない。 さすがに2軍の市川や河野にその役を託すのも酷だろう。

となると、ここで例のアレだ。 困った時のFAぶっこみ。 「20代中盤の捕手なんて都合のいい案件がFA市場にいるのかよ」と疑問に思う方もいるだろうが、 実はいる。正確に言うとその男は2年後に市場に出る。 そう、今回の「プロ野球死亡遊戯」の主役。 西武ライオンズの炭谷銀仁朗である。 87年7月生まれの25歳。京都平安高校から05年高校生ドラフト1巡目で西武入団。 入団1年目のオープン戦から結果を残し、40年ぶりとなるパ・リーグ高卒新人開幕スタメン出場。 その数日後には清原和博以来20年ぶりの高卒新人の満塁本塁打(プロ初ホームラン)を放ち、 同試合の6回表には2号本塁打をかっ飛ばし、松井秀喜以来となる高卒新人の1試合2本塁打も記録した。 すべての記録に「高卒新人捕手初」の冠が付いて回るスーパールーキーと騒がれたが、 その後伸び悩み、レギュラーを掴んだのは4年目の09年シーズン。 112試合に出場し、22歳の若き正捕手誕生と期待されたものの、 翌10年はオープン戦で「左ひざ半月板損傷および左前十字靱帯断裂」の重症を負いシーズンを棒に振る。 しかし、この年のシーズンオフ、正捕手の細川亨がソフトバンクにFA移籍。 以後、チームは炭谷を正捕手として固定起用していくことになる。 11年は122試合に出場、7年目の今シーズンは自己最多の139試合でマスクを被った。 高卒で1年目から1軍登録していた炭谷は、このまま大きな故障さえしなければ、 2014年中に国内FA権を取得する。 つまり、27歳の1軍経験豊富なレギュラー捕手がFA市場に出るわけだ。 これは事件である。

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【巨人軍補強遊戯】炭谷銀仁朗
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【読売捕手遊戯】2014年オフに待ちうける日本プロ野球史上最大のFA狂騒曲!「西武ライオンズ・炭谷銀仁朗」を巡る仁義なき争奪戦とは?

>lone orthopedicsurg.さん

最終的には首脳陣もファンも「阿部以外の捕手」をどこまで受け入れられるかでしょうね。
もはや数十年にひとりのレベルの選手。
誰を持ってきても物足りない。

仰るように、捕手の育成は1軍でやってなんぼでしょう。
ならば阿部がいる限り、もう外部から連れてくるしかないだろうと。
結局、仕事の経験値って実戦で鍛えるしかない諸行無常。

なんだか5年後も普通に阿部が正捕手を務め、
我々は同じように「世代交代どうする?」と盛り上がってそうですね。

【読売捕手遊戯】2014年オフに待ちうける日本プロ野球史上最大のFA狂騒曲!「西武ライオンズ・炭谷銀仁朗」を巡る仁義なき争奪戦とは?

いつも楽しみにしています。
捕手養成で成功するには、世代交代に失敗した球団で若い捕手が気長なある意味、あきらめている指導者のもと、マスコミのバッシングに耐えながら経験値を上げていく方法。問題発言ですが、代表としてはベイスターズの育成した3大捕手、谷繁・鶴岡・相川。
経験値の高い投手陣と信念を持った指導者が育成する方法。代表としては城島。
一軍での試合経験を積まなければ、一流捕手としての経験値は上がらないでしょう。そこに育成問題もあるわけで。
だから、スペシャルワンのいる球団では困難な道ではないでしょうか。去年の後半、僅少差でキャッチャーが阿部でないと、山口や久保が落ちる玉を投げにくそうにしていました。負けて良い試合をつくると監督としての契約更改が不安になるでしょうから。
じゃあスペシャルワンのいる球団はどうするか?
秋元康流に前田敦子→(大島優子)→SKE松井珠里奈、その先のNMB城恵理子のパターンみたいに中継ぎを入れ、引退後にスペシャルワンの準備をする。まあ城恵理子脱退見たいなことがあるから予定は未定でしかありませんが。
高校生ぐらいの関節鏡視下クリーニングはたいしたことはないと思いますが銀仁朗の再建靱帯は今も有効なのでしょうか?これから2年間十分に観察させてもらいます。

【読売捕手遊戯】2014年オフに待ちうける日本プロ野球史上最大のFA狂騒曲!「西武ライオンズ・炭谷銀仁朗」を巡る仁義なき争奪戦とは?

>nwawwfさん

これは非常にデリケートなネタですが、巨人は伝統的に高卒捕手の育成が苦手ですよね。
阿部は大卒逆指名、實松、鶴岡も移籍組。
山倉も大卒ドラ1、中尾、有田は移籍組。
つまり村田真一以来、30年以上1軍で活躍できる高卒捕手を育てていない。
これに関しては、私はスカウティングと現場の両方に責任があると思っています。
(もちろん昨年の下位投手指名は称賛に値しますが)

市川、鬼屋敷、河野、芳川。今の巨人はチームを上げて「将来の第3捕手」を育てている。
要はカトケンの代役ですよね。
ならば第2捕手はこれまで通り外部補強でいいんじゃないと。
選択するのは、大卒捕手か?高卒捕手か?
今年のドラフト指名リストに注目ですね。

【読売捕手遊戯】2014年オフに待ちうける日本プロ野球史上最大のFA狂騒曲!「西武ライオンズ・炭谷銀仁朗」を巡る仁義なき争奪戦とは?

>monndoさん

伏見もかなり評価が分かれていますよね。
即戦力という称賛の声から、例年なら良くて3位候補という懐疑的な意見まで。
私は「リスキーだけどぶっこむ価値はある」と思っています。
(まあ2位まで残っているかは分かりませんが・・・)
少なくとも、今の巨人にいる若手捕手よりは上かなと。

確かに實松はスタメンだと物足りない。
でも、サブ要員としては悪くない。
今年入るであろう新人捕手が育つまではチームとしても必要不可欠な人材でしょう。
このオフ、巨人が實松の引き留めにどんな条件提示をするのか見ものですね。

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